退職届の日付で悩んでいる人必見!
退職届は、定年退職や結婚して退職するなど、退職する日が決まっている場合に提出する書類です。また、退職することについて、すでに上司から承諾されていて、退職する日が決まっている場合にも退職届を提出する必要があります。
さまざまな理由で退職を決めた方の多くは、会社に退職の意思を示すために、退職届や退職願を提出する必要があります。 また退職届の書き方については、会社によって様式やルールが決まっている可能性があります。
しかし、退職届に記入する日付についてはほぼ共通で、いつ時点の日付を書くのが正しいのか?と悩む方も少なくありません。
退職届の日付の書き方を解説
そこでこの記事では、退職届や退職願に記入する日付に関しての疑問について、詳しく解説していきます。
日付について一番悩むポイントとして、退職届や退職願に記入する日付は、退職届の提出日当日なのか?それとも退職届の記入日当日なのか?があげられます。
また、日付の数字は算用数字なのか?漢数字なのか?や、和暦と西暦のどちらで記入するべきなのか?といった疑問もあることでしょう。それらの退職届の日付の書き方の疑問について詳しく説明していきますので、ぜひ参考にしてください。
退職届に記入する日付は2つ
退職届や退職願を書く上で、記入する日付は2つあります。 この2つの日付はそれぞれ意味が異なりますので注意してください。
1つ目は、退職届の本文中に記入する退職予定日の日付です。例えば「この度一身上の都合により、○年○月○日をもって退職いたします。」といった内容の退職届の場合「○年○月○日」の部分です。
2つ目は、退職届の本文のあと、会社名や部署名、氏名を記入する部分です。そこには退職届の提出日当日を記入します。
①退職予定日
退職する事を決意したら、実際に退職する日付を決める必要があります。会社の就業規則には、退職に関する決まりが記載されています。ですので今日退職を決めたから、明日退職する。という訳にはいきません。
一般的には、1ヶ月から3ヶ月前までに、会社側に退職の意思表示をする必要があります。すなわち、退職届に記入する退職予定日は、退職届を提出する日から1ヶ月から3ヵ月後にしなければなりません。
退職届を提出してから、実際に退職するまではある程度の日数が必要となります。ですので、あらかじめ会社の就業規則などを確認してから退職日を決めるようにしましょう。
退職日を記入
会社の就業規則などをきちんと確認して、退職日を決定したら、その退職予定日の日付を退職届の本文に記入してください。
先にあげた例のように、「○年○月○日をもって退職いたします。」の「○年○月○日」部分です。この部分に決定した退職日当日の日付を記入します。
この日付を間違えると、退職する日が変わってしまいます。退職届は受理されると、あとで撤回したくてもすることはできません。あとからトラブルにならないように、記入する際は十分注意するようにしてください。
②提出日
退職日が決定し退職届を記入したら、実際に退職届を提出します。この「提出する日付」を退職届に記入する必要があります。一般的には本文の最後に、提出日・部署名・氏名を記入します。
退職届を提出する日は、法律上では退職の14日前までとなっています。しかし、多くの会社は就業規則で決められていますので、自分の会社の就業規則などをしっかりと確認するようにしましょう。
また提出日も、退職日と同じように「○年○月○日」と省略などせずに、しっかり記入するようにしてください。
退職届の提出日当日
実際に退職する日付、そして退職届を提出する日付が退職届に記入する2つの日付となります。前述しましたが、会社により規則が異なりますので、退職日や提出日は退職届を書く前に十分に確認するようにしてください。
また、日付はいつ記入したら良いか悩む方もいらっしゃいます。特に提出日は、決まっていない場合書くことができません。確実に決まってから書くようにしてください。提出日当日に書いても問題ないでしょう。
そして、退職日の当日ぎりぎりに提出するのは避けるようにしましょう。しっかりと規則に従って、事前に退職届を提出するようにしましょう。
有給消化の退職届の日付
退職する事を決めたけれど、有給休暇がまだ残っている場合、きちんと有給を消化して退職したいと考える方も少なくはないでしょう。その場合、退職届に記入する退職日はどのように記入すれば良いのでしょうか。
業務に余裕があり、退職予定日までに有給が取得できるのであれば、退職日までに有給を消化してしまう方法もあります。しかし、多くの方は最終出勤日後に有給を消化したいと考えるでしょう。
そこでここでは、退職する際に有給休暇を消化する場合の退職届の日付の書き方について詳しく説明していきます。
有給消化の日数を含んだ日付を記入
有給を消化して退職する場合、退職届に記入する退職日は、有給消化する日数も含めて記入しましょう。つまり、最終出勤日に有給の日数を足した日が退職日となります。
また、最終出勤日はそのまま変えず、その退職日までに有給を消化したい場合もあります。その場合は事前に上司や同僚に相談し、引継ぎなどのスケジュールをしっかり決めて、職場に迷惑をかけないように有給を取得するようにしましょう。
最終出勤日後に有給を消化する場合も、最終出勤日までに有給を消化する場合も、引継ぎなどがきちんと行えるように、退職届を提出する前にしっかり上司と相談しておきましょう。
有給中も在籍扱い
退職する立場で有給を取り辛いと考える方も少なからずいるでしょう。しかし、有給休暇は労働者の権利です。有給を取得できる環境にあるならば、消化することに何の問題もありません。
有給の権利は退職後に消失します。もちろん退職後に有給を消化することなどできません。あとで有給を消化しておけば良かったなどと後悔しないように、退職届を書く前に、きちんと周りと相談してから退職日を決定するようにしましょう。
有給休暇中は在籍していることになります。ですので最終出勤後に有給消化する場合、退職日は有給消化の最終日となります。
退職届の書き方のポイント
ここまで、退職届に記入する日付について詳しく説明してきました。退職届に書く日付は、本文に記入する退職日当日の日付と、最後に記入する提出日当日の日付の2つあると紹介しました。
それぞれの日付の意味については、前述したとおり、「実際に退職する日付」と「退職届を提出する日」の違いがあります。
しかし、それらの日付の書き方にはポイントがいくつかあります。ここからは、退職届への日付の書き方のポイントについてを紹介していきます。日付の間違いがないように、しっかりチェックしていきましょう。
①退職予定日は提出直前まで空欄
退職届に記入する退職日・提出日ともに、退職届を実際に提出する直前までは空欄にしておくことがベストです。これは、さまざまな理由で急に日付を変更しなければならなくなった時に対処するためです。
退職届は正式な書類です。あとから退職日や提出日を変更することは基本的に不可能です。日付だけを変更したくてもできません。ですので日付を変更したい場合は、全て一から書き直しという事になってしまいます。
ですので、書き直しをするという無駄な手間を省く意味でも、日付の欄は空白にして退職届を作成すると良いでしょう。
ギリギリの変更に対応
例えば、退職時に有給を消化する場合、急な予定変更で有給を取得してしまい、残りの有給日数が変わってしまうことが考えられます。その場合は退職日が変わってしまいます。
また、退職届の提出日当日に、上司が不在で提出できなかったなど、日付を変更せざるを得ない状況はいくつか考えられます。しかし、すでに書いてしまった日付だけを変更することはできません。
そういった突然日付を変更しなければならなくなった時は、退職届を一から書き直さなければなりません。何度も書き直しをする手間を省くためにも、日付は最後に記入するようにしましょう。
②日付は漢数字
また、退職届への日付の書き方で迷うポイントに、算用数字を使うのか?漢数字を使うのか?という点があげられます。退職届の書き方やフォーマットが会社で決まっている場合は、そのフォーマットに従って記入すれば問題ありません。
基本的に、縦書きの文章の場合は漢数字を用います。そして横書きの文章では算用数字を用います。退職届を縦書きで書くか、横書きで書くかによって数字を使い分けます。
しかし、一般的に退職届に記入する日付は漢数字を用いましょう。それは一般的な退職届が縦書きだからです。また、算用数字と漢数字が混ざらないように、統一して書くようにしてください。
縦書きでは漢数字が望ましい
一般的に退職届は、縦書きで作成します。ただし、会社で横書きと決められている場合もありますので、その場合は会社の規則に従ってください。
縦書きの書類に数字を書く場合、算用数字ではなく漢数字で書くことが一般的です。ですので、縦書きで作成する退職届に記入する日付も、算用数字ではなく漢数字を用いて記入するようにしましょう。
また、日付は和暦を使用して記入しましょう。一般的に縦書きの書類の場合は和暦を用います。ただし、普段会社での書類は西暦を使用しているという場合や、フォーマットが西暦の場合は西暦を使用してください。
退職届の日付の注意点
退職届に記入する2つの日付についてと、日付の書き方について詳しく説明してきました。ここまでも、いくつか日付について注意する点をあげてきましたが、重要な注意点について説明していきます。
何度も言うように、退職届は正式な書類に位置づけられます。あとから変更したくても、変更できない可能性があります。記入事項に間違いのないように、十分気をつけて作成するようにしてください。
①退職予定日は間違えの無い様に
退職届を書く上で、もっとも間違えてはいけないのが退職日です。この日付を間違えてしまうと、退職日当日の日付が変わってしまうことになります。
退職予定日が変わってしまうということは、消化するつもりの有給の日数が変わってしまう可能性もあります。また、引継ぎなどのスケジュールも変わってしまい、会社に多大な迷惑をかけることにもなりかねません。
間違っても提出日や、記入日当日を書かないでください。日付をあとから変更することは難しいです。前述しましたが、会社の就業規則などに退職日についての記載があります。事前に確認し、規則に則った日付を記入するようにしましょう。
不必要なトラブルを避ける
もし、退職届に退職日や提出日を書かずに提出した場合はどうなるのでしょうか。結論から言うと、会社側が勝手に退職日を決めてしまうことになります。会社側が自由に決めて良いと、こちらが承諾したという意味に受け取られてしまうのです。
例えば、代わりの人が入ってくるまでや、このプロジェクトが終了するまでなどと、退職する日を何度も変更され、先延ばしにされてしまうかもしれません。なかなか退職できないという事態になる可能性があります。
そのようなトラブルがおきてしまう可能性がありますので、退職日と提出日は必ず記入するようにしましょう。
②提出日は記入日では無い
また、退職届の提出日には提出する当日の日付を書くようにしてください。例えば、今日退職届を記入していて、明日提出するというスケジュールであれば、「明日」の日付を書きます。間違っても退職届を記入している「今日」の日付を書かないようにしてください。
これは間違いやすいポイントです。提出する日をあらかじめ決めておいてから、退職届を作成するようにしてください。または提出日当日に記入するようにしてください。日付はあとから変更できませんので注意しましょう。
いつ渡したのかを明確に
退職届には、会社側にも働いている側にも「いつ辞めた」「いつ提出した」という証拠書類としての意味があります。のちのちトラブルがおきた場合でも証拠として残りますので、日付は明確に記入する必要があります。
また退職の理由も、自己都合で辞めたのか、もしくは会社の都合で辞めたのかを明確にしておく必要があります。スムーズに退職できるように、退職届はしっかりと間違いなく作成しましょう。
口頭で退職を申し入れた場合は退職届は必要?
退職を決意したら、まず上司に相談する方が大多数でしょう。そこで口頭で「○月○日で退職します」と意思表示し、上司も承諾した場合、退職届を提出する必要はあるのでしょうか?多くの会社は退職の手続き上、退職届を提出することを必須としています。
それは前述したとおり、言った・言わないなどのトラブルを避けるためです。退職の意思表示の証拠として、退職届は必要となります。もし、会社に退職届を提出する決まりがなくても、準備しておくと良いでしょう。
退職届の日付は間違いの無い様にしよう!
いかがでしたでしょうか。退職届に記入する日付や書き方ついて、詳しく紹介してきました。退職届は、会社側にも働いている側にも、どちらにも重要な書類です。
有給休暇の消化や、引継ぎの問題など、自分だけでは解決できない問題もあります。のちのちトラブルにならないよう、スムーズに退職するために上司や同僚と相談しながら退職日を決定するようにしましょう。
また、退職する当日に慌てて退職届を準備するという事にならないよう、事前準備をしっかりしてから作成するようにしましょう。