フラストレーションの意味や使い方とは?溜まる理由や解消方法もチェック!

フラストレーションの意味や使い方とは?溜まる理由や解消方法もチェック!

フラストレーションという言葉の意味をご存知でしょうか。聞いたことがあるけれどストレスと同じ意味だ思う方も多いのですが、実はフラストレーションとストレスは違う意味です。ではどんな違いか、どの場面を指すのかなど、使い方や例文、また類語を示しながら解説していきます。

記事の目次

  1. 1.フラストレーションの意味
  2. 2.フラストレーションの類語と意味
  3. 3.フラストレーションの使い方と例文
  4. 4.フラストレーションで起きる行動
  5. 5.フラストレーション反応の心理学
  6. 6.フラストレーションの解消方法
  7. 7.フラストレーションは欲求が満たされない状態を意味する

フラストレーションの意味

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フラストレーションという言葉は、聞いたことがあるかもしれません。英語で「frustration」と書き、辞書での意味は「挫折、頓挫、失敗、失望、欲求不満」と書かれています。しかし「フラストレーション」は、意味を訳さずに利用されていることのほうが多いようです。

フラストレーションという言葉が具体的にどんな意味で、使い方はどうなのか、フラストレーションはどんな心理状態なのかなど、フラストレーションの意味を、例文や類語をご紹介しながら解説していきます。

意味①欲求が妨げられて満たされない状態

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フラストレーションの心理を具体的に説明すると「ある欲求が妨げられて満たされない状態」を意味します。思い通りにいかないことがあって、イライラしたり不満があって仏頂面をしているイメージです。人は欲求が思い通りに満たされないと、心理的に情動的緊張が高まり、不平不満が高まるのです。

意味②欲求阻止

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フラストレーションは、心理学では「欲求阻止」の状態を意味します。目的を果たそうとしする行動が妨害され、その目的を果たせない状態になると、人は欲求不満を感じますが、こうした状況を「欲求阻止状態」と呼ばれています。フラストレーションは、このような欲求不満・欲求阻止の総称です。

意味③イライラしたり不満を持つ

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フラストレーションが溜まると、イライラしたり不満が爆発しそうになります。欲求不満や欲求阻止の心理状態が続くことを意味しています。とても不快な気分です。怒りを解消したくて他に八つ当たりしたり、嘆いたりしてしまいます。緊張感が続くので心拍数が上がって、自律神経が乱れてしまうこともあります。

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フラストレーションの類語と意味

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フラストレーションの意味はお分かりになりましたでしょうか。しかし日常でフラストレーションという単語は、あまり使うこともないかもしれません。実は、フラストレーションに似ている類語を使って、フラストレーション状態を表現していることも多くあります。フラストレーションの類語とその意味について解説していきます。

①ストレス

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フラストレーション状態を「ストレス」と混同する方も多いかもしれません。ストレスはフラストレーションにとても近い状態を示す類語です。ではストレス(stress)は、まず生体機能の変化の一つを意味します。プレッシャーやショックなど精神的あるいは肉体的苦痛から、負担となる刺激や状態の事を意味するのです。

つまりストレスの意味とは、精神的緊張を示しますが、フラストレーションは欲求不満状態を意味します。両者は似ている状態を意味する類語です。フラストレーション状態が長く続くとストレスも大きくなります。

②焦心

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焦心(しょうしん)とは「気持ちを苛立たせること、思い悩んで焦ること、またその気持ち」を意味します。フラストレーションの状態とよく似た状態を意味する類語です。フラストレーションはその「状態」を意味するのに対して、焦心はその「気持ち」を意味します。フラストレーション状態の心理も、焦心しているとも言えます。

③もどかしい

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「もどかしい」という言葉も、フラストレーションの心理を意味する類語です。また先の「焦心」の類語でもあり、使い方もとてもよく似ています。「もどかしい」の意味は「物事が思うように進まずイライラすること。苛立たしい、じれったい」という心理を示しています。「焦心」と同じく主観的な心情を意味しています。

フラストレーションの使い方と例文

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フラストレーションについて、その意味や類語をご紹介してきましたが、実際に「フラストレーション」という言葉を使う場面は、どんな時でしょうか。案外日常では「フラストレーション」よりも、近い類語を使って表現することのほうが多いかもしれません。「フラストレーション」の、実際の使い方と例文、その意味をご紹介していきます。

①フラストレーションが溜まる

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「フラストレーションが溜まる」という使い方は聞いたことがあるかもしれません。自分の欲求に対して、疎外されていることが長く続いている状態を意味しています。鬱々と欲求阻止状態が続いていることに対する苛立ちや、どうにも太刀打ちできないもどかしい心理を意味しています。

例文として「休日にドライブに出かけたいのに、休日の度に雨が降るのでフラストレーションが溜まる」と表現すると、何度も休日に雨が降り、自分ではどうしようもない苛立つ心理が感じ取れます。

別の例文としては「やろうと思っているときに必ず母が小言を言うのでフラストレーションが溜まる」と表現すると、自分がやる気になる度に、同じタイミングで母から小言を言われて不快が続く心理を意味します。

②フラストレーションを感じる

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自分が思う満足度に達しない心理の時、なにかモヤモヤした感覚を味わいます。そんな心理を表現する使い方として「フラストレーションを感じる」と表現します。先の例文の「フラストレーションが溜まる」という使い方より、なにか物足りなさや味気無さを強く意味しています。フラストレーションを感じるときは、憮然とした表情をしていることでしょう。

「フラストレーションを感じる」の使い方としての例文は「彼と会いたいのにお互い予定が合わず、フラストレーションを感じる」とすると、どちらのせいでもないのに会えないもどかしさを「感じる」を使うことで意味し、表現します。

他人への使い方の例文として「あの人はトラブルに巻き込まれてフラストレーションを感じているようだ」と表現します。「あの人」のフラストレーション状態を、察していることを意味します。

③フラストレーションを解消する

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フラストレーションは溜まってしまうので、どこかで逃れられたいと思います。フラストレーションから逃れるために「フラストレーションを解消する」と表現します。自分のフラストレーションは自分で消し去るために「解消する」という表現が的確です。例文として「旅行にいってフラストレーションを解消する」など言います。

会話の中でも「フラストレーションを解消」と使うことが出来ます。例文として「美味しいものを食べてフラストレーション解消してきてね」と伝えます。

別の例文として「フラストレーションを解消のために、楽しんできて」と表現します。自分を楽しませてあげることが、フラストレーション解消に繋がることを意味します。

フラストレーションで起きる行動

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自分はフラストレーションとは関係ない、フラストレーションを溜め込んではいないと思っていても、知らずにフラストレーションを抱えていることがあります。フラストレーションを溜めるとどんな行動を起こすのでしょうか。その行動と意味を解説していきます。ご自身の行動を振り返り、セルフチェックしましょう。

①暴飲暴食

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昔食料が安定して手に入らない時代では、食べることは生きることを意味していました。ですから今でも人は、食べることで本能的に幸せを感じます。フラストレーションが溜まると、食べることで気を紛らわせて解消しようとしてしまいます。食べている間は嫌な気持ちを忘れることが出来ますが、おなかが空いていないのに食べ続けるのは身体に負担です。

またお酒を飲んで、酔って忘れようとすることもあります。お酒は食欲も増進させるために、結果的には暴飲暴食になりがちです。たまの気晴らしは必要ですが、飲みすぎている時は、フラストレーションが大きいことを意味しているかもしれません。

②無意識に頬杖

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頬杖は「自己親密行動」を意味しており、不安や緊張を感じた時、無意識に安心したくて取る行動です。フラストレーションが溜まると、頬杖などの自己親密行動を多くしがちです。自己親密行動は、身体のどこかに触れることなので、頬杖以外にも髪を触ったり、腕をさすったりすることもフラストレーションを意味していることがあります。

③ミスを連発

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例えば仕事のプロジェクトなど、自分のペースを乱されたり、作業が思い通りに進まない時は、フラストレーションが溜まりやすい状況です。例えば相手の都合で打ち合わせがなかなか出来ないとか、自分が努力したことを横取りされたなど、ついイライラが募りミスを連発しがちです。フラストレーションで集中力が下がってしまっていることを意味しています。

フラストレーション反応の心理学

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人によってフラストレーションへの反応はそれぞれ違います。フラストレーションを溜め込む人、解消しようとする人、八つ当たりに向かう人。中にはフラストレーションの上手な使い方やその意味を知って、自分の耐性を高めようとする人もいます。フラストレーションに反応する心理とは、どんなものがあるかタイプ別に解説していきます。

①攻撃的反応

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フラストレーションを安易に解消しようと周りを攻撃するタイプです。自分の苛立ちを「あいつのせいだ」「お前が悪い」「あの場所のせいだ」と、自分以外の人や事柄のせいにします。このようなタイプはよく見かけるかもしれません。しかしいつもフラストレーションを周りのせいすると、信頼を失い、いざという時誰も助けてくれないことになりかねません。

フラストレーションを解消するために、周りのせいにするのはとても簡単ですが、友達や部下からの信頼を失いますので気持ちを堪えましょう。

②退行反応

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フラストレーションが溜まった状態で、子供のように駄々をこねたり、不貞腐れたり、拗ねたりして、周りから機嫌を宥められて解消するタイプを意味します。例えば恋人同士で少しだけ拗ねて甘える程度は可愛いですが、社会の中で大人が子供のような態度を取ることは、周りに呆れられてしまいます。自分の評価を下げることにもなるので控えましょう。

③逃避反応

逃避は、今ある現実から目を背けることを意味します。逃避して心を落ち着かせることで、フラストレーションを解消するタイプです。逃避の仕方は様々で、ゲームに没頭して解消したり、一人妄想の世界に入り込んだり、料理や日曜大工など、集中できることに夢中になることで解消したり、がむしゃらに仕事に励んだりします。

攻撃的反応や退行反応のように、周りに影響を及ぼすことはあまりありませんが、逃避してフラストレーションを解消している分だけ、現実問題としては解決方法を模索することはないために、根本の解決は望めません。

④抑圧反応

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自分のフラストレーションを、自分だけに抱えてじっと耐える解消方法が抑圧反応です。ある程度社会の中では必要な対応ですが、あまりにも溜め込みすぎるとフラストレーションが爆発してしまうこともあります。しかし適度な抑圧はフラストレーション耐性を高めることを意味します。フラストレーションそのものに強くなります。

⑤固着反応

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例えば貧乏ゆすりなど、一見無意味な行動をしてフラストレーションを解消するタイプです。他には爪を噛んだり、ブツブツと独り言を言うタイプも固着反応です。フラストレーションが大きく膨れ上がると、リストカットなど自分で自分を傷つけてしまう「自傷行為」に発展してしまうケースもあります。

フラストレーションの解消方法

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フラストレーションを感じた時、無意識の反応でそれらを解消しようとしますが、反応次第では周りに迷惑をかけたり、また自分を傷つけることもあることがわかりました。意識的にフラストレーションを解消するにはどんな方法があるでしょうか。簡単に取り入れられるものから精神的な思考方法など、考えてみましょう。

①買い物

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買い物は、手軽なフラストレーションの解消になります。普段欲しいと思っているけれど、なかなか決断できずに買えずにいたものを買いましょう。臨時収入がもしあれば買おうと思っていたものはありませんか。その品を買おうと思い切って決断する時、気持ちと頭が切り替えられます。心に募ったフラストレーションが吹っ切れる瞬間です。

②試練だと言い聞かせる

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フラストレーションを抱えると、悪い方向へ思考が結び付きがちです。そして悪い連鎖で物事を捉えてしまいます。そのままどんどん連想すると、自分がとても不幸になるような気がしてきます。この思考の連鎖をどこかで切り替えないと、気持ちが落ち込んで何もできなくなってしまいます。まずはフラストレーションをしっかりと受け止めましょう。

そして、フラストレーションが無くなるイメージを持ちましょう。どんなに強いフラストレーションでもいずれ消えてなくなります。この感情の波が過ぎればよいことがあると想像しましょう。悩んだところで解決しません。過ぎ去るのを待ちましょう。

③服装をかえる

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服装を変えるだけでも、気分が変わります。明るい色の服に変えてみたら、フラストレーションが少なくなるかもしれません。お気に入りの服を着ると、気分がウキウキすることがあると思いますが、こんな時こそお気に入りの服に着替えましょう。もし気に入るものがなければ買い物に出かけるのも良いでしょう。

服を変えたらバッグや靴も変えたくなるかもしれません。髪型やメイクを変えたくなるかもしれません。ひとつのきっかけでアレコレ変えても良いのです。そうしているうちに、心のフラストレーションからも抜け出せます。

④こんなもんだと思う

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上手くいかない結果を手にした時、人は「なぜ出来ないの?」「どうして出来なかったの?」と、周りから、また時には自分自身でも責めますが、上手くいかなかったのは結果であって、上手くいかなかった事柄に理由はありません。何故、どうして、の答えはどこにもないのです。

多少の「なぜ」「どうして」は、次の名誉挽回の起爆剤となり、モチベーションが上がることもありますが、それでも上手くいかないと絶望的な心理に陥ります。「まぁいいや」と区切りをつけると、フラストレーションを長く引きずることなく切り替えることが出来ます。

⑤寝る

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シンプルな解消方法ですが、とにかく寝るというのもフラストレーション解消の手段のひとつです。フラストレーションを抱えると酷く疲れているものです。睡眠をしっかりとって体力が回復しただけで、気持ちも穏やかになる事も多いものです。また悶々と考えてフラストレーションのループに陥っている時も、一度眠るとリセットしやすいです。

そうは言っても眠れない時は、とにかくベッドで身体を休めましょう。リラックスしてゆったりした音楽など聴くと良いでしょう。身体がリラックスに向かうと、疲弊した心も穏やかに回復します。

フラストレーションは欲求が満たされない状態を意味する

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フラストレーションとは、欲求不満の状態を指します。フラストレーションが溜まると、自分にも周囲にも良い印象を与えません。フラストレーション状態が長く続くと身体にも良くないので、出来るだけ早く解消しましょう。そのためには自分に合う、手軽にできるフラストレーション解消法を普段から知っておくことが大切です。

岩岬 実なみ
ライター

岩岬 実なみ

心理学が好きすぎて心理カウンセラーになるほどの心理ヲタク。心理学の次に好きなのはスキー(1級)年間50日程度スキーに行くために仕事はフリーランスになりました。 好きな事を追求し続けて生きてます。夫と猫3匹と同居中。

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