東北弁を一覧で紹介!語尾の特徴やかわいい方言の使い方や例文も紹介!

東北弁を一覧で紹介!語尾の特徴やかわいい方言の使い方や例文も紹介!

東北弁をご存じでしょうか。東北弁には独特の特徴があります。しかし、その語尾がかわいいというだけでなく、東北弁にはいろいろな種類があることはご存じでしょうか。今回は東北弁を一覧で紹介すると同時に、使い方や例文も紹介しますのでぜひ、使ってみてください。

記事の目次

  1. 1.東北弁の使われる地域
  2. 2.東北弁の種類
  3. 3.東北弁の特徴
  4. 4.東北弁の語尾
  5. 5.東北弁【一文字・定番】
  6. 6.日常で使える東北弁【例文付き】
  7. 7.かわいい東北弁一覧
  8. 8.東北弁【その他】
  9. 9.覚えておくと便利な日常的に使う東北弁
  10. 10.東北弁は語尾に特徴があるかわいい方言!

東北弁の使われる地域

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東北弁は日本の東北地方で主に使われる方言で、標準語とは全く違い、一覧表や例文などがなくてはわからに言葉も多々あります。

しかし東北地方と一口に言っても、使われる地域はかなり広い範囲になります。実際に東北弁が使われる地域としては、東北6県に加え、新潟県北部、さらに北は北海道道南まで使用され、南は茨木県や栃木県まで使用されています。広い範囲で使用されるため、東北弁は使用される地域によっても特色がある方言になります。

東北6県・新潟県北部

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東北弁は範囲が広いため、一覧表を作る時や例文を挙げるには、地域ごとにした方がわかりやすいです。言葉が違いすぎて、一覧にした時に、地域別にしなくてはわかりづらいです。

もともと東北弁とは、東北6県と、新潟県北部で使われる方言をさしています。これだけでもかなりの広範囲で使われている方言のため、方言の中でも注目されています。地元では日常的に使われている方言ですが、地元以外の人にはわかりにくいものです。さまざまな方言が見直されつつある中で、特徴的な東北弁もまた注目を集めています。

北海道道南・茨城・栃木

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東北弁なのになぜ北海道や栃木県、茨木県まで含まれるのか、気になるところです。言葉の特徴的な語尾が似ていることやなどから、北海道道南エリアや栃木県、茨木県を含むことも多いようです。そんな広い範囲で使われている東北弁は、地域によって少しずつ違ってくるのですが、大きく分けて北奥羽方言と南奥羽方言の2種類があるとされています。

東北弁の種類

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東北弁の種類は、細かく分けると一地域ごとに違うこともるため理解するには一覧が必要です。有名なところでは津軽弁や南部弁、盛岡弁などがあります。

東北弁には全体的に基本の言い回しや共通項も多いですが、地域ごとの特徴もそれぞれに違うため、他地域の人にはなかなか通じないこともあります。特に医療現場や救急現場など、他地域の人が仕事に携わる場所では、一覧表を作成するといいかもしれません。若年層は標準語のことも多いですが、高齢者が多い場所はなおさら一覧が必要です。

青森の方言

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青森県内に限っても、3種類もの東北弁が存在します。青森弁とも呼ばれるその方言は、奥羽山脈があるために、山脈に分断された土地で独自の方言が発達したものです。

奥羽山脈を境にして、東側の南部地方で使用されるのが南部弁、西側の津軽地方で使用されるのが津軽弁です。この二つの方言には明確な違いがあり、南部弁を使う人には津軽弁で話しかけても通じなかったという話まであるため、一覧があると便利です。

奥羽山脈で分断されているうえに、江戸時代には南部地方は南部藩が、津軽地方は津軽藩が治めていたため、方言にも違いが出たのではないでしょうか。さらに、北海道の真下にある下北半島では、南部弁と津軽弁、そして北海道弁が混ざった、下北弁という独特の方言が使われてきました。ここでは、青森県内にある3種類の方言の違いや特徴をご紹介します。

津軽弁

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津軽弁は東北弁の中でも特徴的で、同じ青森県内の人でも、南部弁を使う人にすら難解であり、基本的に津軽地方の人以外には理解できない方言です。

標準語とは全く異なる津軽弁の難解さゆえに、津軽弁を使う人以外には意思の疎通が困難なこともあります。2010年には「トヨタ・パッソ」のCMで津軽弁が使われ、津軽弁がフランス語に聞こえるという内容で話題を博し、津軽弁の語尾がかわいいと評判になりました。

津軽弁は、「さ」という助詞を多用する方言です。長い文章を短くして話すという東北弁の特徴も備えており、「どごさ行ぐの」や「湯さ行ぐどご」という言葉はそれぞれ、津軽弁で「どさ」「ゆさ」と略されてしまいます。しかしあまりに短く端的に過ぎるため、道ですれ違った時に話しかけられたとして「どさ」では津軽弁を使う人以外には意味が通じません。

南部弁

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南部弁は津軽弁ほど難解ではありません。東北弁の中でも、発音やアクセントに特徴がある方言が南部弁です。サ行とタ行に濁音を付けて発音することの多いのが南部弁です。

東北弁でよく思い浮かべる「シ」と「ス」、「ジ」「ズ」「チ」「ツ」の区別がつかないという特徴的な発音は、南部弁になります。南部弁ではこれらが区別されずに使われることも多いのです。また1語につき1音だけアクセントをつけて強調するのも南部弁の特徴です。南部地方ではすべて南部弁ではなく、沿岸部の一部では近畿方言が使われることもあります。

下北弁

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青森県の北部、下北半島で使用される方言は、もともとは南部弁の一部ですが、海を通して他地域との交流が盛んにおこなわれていたために、津軽弁や北海道弁も混じっています。

しかし一方で、下北弁は、ただ南部弁と津軽弁、北海道弁を混ぜただけのものではなく、下北弁という独特で特徴的な方言を発達させてきました。自分のことを示す「わい」や「わら」と言った言葉は下北弁という方言の独特の表現です。さらに「~してみた」という意味の語尾を「みんた」とするのもまた、下北弁の特徴的な表現と言えます。

岩手の方言

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岩手県の方言は、「あまちゃん」というテレビドラマが全国的にヒットしたことから言葉が「かわいい」と、話題になりました。特に岩手県の方言で特徴的な「じぇじぇじぇ」という言葉は、流行語大賞を獲得したほどです。そんな岩手弁も実は3種類に分けられます。ここでは岩手に残る東北弁の特徴を詳しく見ていきましょう。

岩手弁

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岩手弁の最も大きな特徴として挙げられるのは、言葉の中の「い」を省略してしまうところです。具体的な例文を挙げるとしたら「寒い」は「さむ」、「うまい」は「うめ」となります。岩手弁は「じぇじぇじぇ」に代表されるように、特徴的でどこかかわいい印象を与える言葉です。省略されても意味も伝わるため、受け入れやすい東北弁の一つと言えます。

盛岡弁

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盛岡弁は岩手県の盛岡市を中心に使われる東北弁です。東北地方の方言である盛岡弁もまた、北奥羽方言に属する方言の一つと言われています。

盛岡市はかつて城下町だったために、盛岡弁には武家言葉からの影響が見られたり、敬語が発達していたりという特徴があります。武家言葉からの影響で、「あのね」は「あのなはん」と言ったり、「お気を付けてお帰りください」は「ご油断なく」と言ったような、同じ東北弁でも青森弁のような砕けた方言とは全く違う印象を受けます。

ケセン語

ケセン語というと、どこの外国語かという印象を受けますが、ケセン語は岩手県と宮城減の間にある気仙地方で使われる方言のことです。

東北弁の中でも一地方の方言であるケセン語が広まったのは、「ケセン語入門」という本が出版されたためです。ケセン語の特徴は、カ行とタ行を濁音で発音することにあります。「調子に乗るなよ」は「おだづなよ!」、「そうです」は「んだがす、そうでがんす」などになります。ケセン語の特徴的なアクセントもまた他地方にはないものです。

秋田の方言

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東北弁の中でも秋田県で使われる方言を秋田弁と呼びますが、秋田弁は細かく分けると「県北方言」「中央方言」「県南方言」「由利方言」「鹿角方言」の5つに分類されます。

秋田弁は東北弁のカ行やタ行に濁音を付けるという基本的な特徴を備えるとともに、「ン」や「ッ」などを多用するのが、ほかにない特徴と言えます。「おととい」「弟」はそれぞれ「オドトイ」「オドート」、「そうです」は「ンダッシ」もしくは「ンダンシ」などと言います。何となく会話の流れからわかる言葉もあれば、わかりづらい言葉もあります。

宮城の方言

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宮城県の方言には、宮城弁と仙台弁があります。宮城弁では語尾がかわいい「だっちゃ」などが使われます。現在の宮城弁は仙台弁の影響が濃く出ているといわれています。

宮城県仙台市を中心に使われる仙台弁は、もともとは仙台藩内で使用されていた方言です。それほど訛りが強くないため、東北弁の中でも理解しやすい方言になります。仙台弁の特徴は、語尾に「や」や「っちゃ」などを付けることで、東北弁の中でも特にかわいいといわれる方言の一つです。仙台弁には東北弁特有の訛りはあまり残っていません。

山形の方言

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山形県で使われる東北弁には、村山地方で使われる「村山弁」、独特の訛りを残す最上地方の「新庄弁」、かつて北前船の寄港地として栄えた庄内地方で使われる「庄内弁」があります。山形で発達した東北弁にもまた、かわいい語尾だと人気の方言があります。ここでは3種類の山形の方言とその特徴を簡単にを紹介しましょう。

村山弁

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村山地方で使われる村山弁は、いわゆる山形県で使われる方言として有名な「ズーズー弁」が強めだという印象を受けます。しかし村山弁もまた「ズーズー弁」や東北弁の基本的な訛りだけではなく、村山弁特有の言葉があるという特徴があります。「なんで」は「なして」、「ふやかす」は「うるかす」、「かき混ぜる」は「かます」などです。

新庄弁

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新庄弁は山形県の北部、最上地方で使われる方言です。村山弁と共通する部分も多くありますが、江戸時代に新庄藩が一帯を治めていた影響か、新庄弁独特の言い回しもあります。

新庄弁では、村山弁の語尾に協調の意味でつける「ず」を、「じゅ」と発音します。例文としては「そうですよ」は「んだじゅ」、「やります」は「すっちゅ」など東北弁がかわいいといわれる語尾の一つでもあります。協調や念押しの時の文末は「じゅ」となり、「~る」で終わる動詞のみが文末を「っちゅ」と変化させるのが特徴です。

庄内弁

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山形県の日本海沿岸、庄内地方で使われる庄内弁は、実は海沿いと山間部、市街地で少しずつ違いがあります。とはいえ基本的な部分には違いはありません。庄内弁の特徴としては、「赤ん坊」は「ボンボ」、「~から」は「サゲ」など、京都弁が混じっていることもあり、東北弁に加えて近畿地方の方言の影響も強く受けています。

福島の方言

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福島で使われる東北弁は主に2種類です。それが「福島弁」と「会津弁」になります。福島県で使われる方言の特徴はこれもまたかわいい語尾と言われる「だべ」が使われることです。かなり印象的な語尾で、「ズーズー弁」と並んで、東北弁と言えばこの「だべ」という訛りを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。

福島弁

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福島弁は「べぇべぇ弁」と呼ばれることもある東北弁です。なぜそういわれるのかと言えば、福島弁の特徴として、相手に同意を求めたい時に、語尾に「だべ」や「んだべ」と言った訛りが出るからです。福島弁は語尾に訛りが出やすいのが特徴であり、「犬」を「犬っこ」と表現するなど、その特徴的な語尾には独特の可愛さがあります。

会津弁

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会津弁は、南奥羽方言に属する方言です。地域ごとの結束が特に強い、会津地方で使われています。会津弁の特徴としては、年上の女性には必ず「姉」を示す「あね」、年上の男性には必ず「兄」を示す「あんつぁ」をつけて呼ぶことです。語尾を強調する表現として「がっしゃ」「なーべー」を付けるのもまた、会津弁の特徴といえます。

東北弁の特徴

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東北弁の特徴としては、濁音が多いことと、主に「ズーズー弁」と呼ばれる「~ず」などの語尾にズが付く独特の言葉です。東北弁はそのイントネーションやアクセントもまた特徴的でもあります。ただし、その独特のイントネーションから、田舎者と言われることも多く、若い世代は東北弁ではなく標準語で話す人も多くなっています。

「し・す」「ち・つ」の区別がない

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東北弁を聞くと、「し・す」「ち・つ」の区別がつかないことも多いです。そもそもこの組み合わせの区別があるのかもわかりません。東北方言独特のイントネーションやアクセントのせいか、特に他地方の人には、「し・す」「ち・つ」を使われるとほぼ区別がつきません。それもまた、東北弁の特徴と言えるでしょう。

寿司は「すす」

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東北弁では、「シ」と「ス」の区別をつけることが非常に難しくあります。むしろ区別がつきません。それ故に、寿司を呼ぶときには「すす」となってしまうようです。基本的に北奥羽方言では「し・ち・じ」に近い発音をし、南奥羽方言では「す・つ・ず」と発音します。そのため北奥羽方言では寿司は「しし」、南奥羽方言では寿司は「すす」となります。

チーズは「ツーヅ」

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チーズもまた「ち・ず」の区別のない東北弁では、「ツーヅ」と発音されてしまいがちです。しかしこれらの東北弁特有の発音は、今や高齢層の実に残されていて、残念ながら青年層の発音には残されていません。若者世代の発音は標準語に近いものが多く、東北弁の特徴ともいえるアクセントや発音は少しずつなくなっていっています。

「エ」の母音は「イ」に近い

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東北弁の発音でもう一つ注目したいのがエ段の活用です。エ段の母音は共通語よりも東北弁の方が狭く、イ段の発音に近くなります。死因を入れると発音の区別がしっかりつきますが、母音のみであれば、「エ」と「イ」の区別はほとんど尽きません。この「エ・イ」の区別がつかない発音もまた東北弁の特徴の一つです。

濁音が多い

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東北弁と言えば、濁点が多いことでも知られています。東北は寒い地域のため、できるだけ口を動かさなくてもいいように短い言葉に省略することが多くなりました。そして下を向いて口ごもることが多く、そのために濁音が多くなったと考えられています。そのため、短い言葉でなおかつ濁音の多い独特の方言、東北弁が生まれました。

東北弁の語尾

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東北弁の語尾は独特です。しかし、東北弁と一口に言ってもさまざまな種類があるため、東北弁の語尾がかわいいと聞いたけど、どんな語尾かと東北の人に聞いたとしても、答えることは難しいでしょう。東北弁の種類と同様、語尾もまた多様だからです。もしも質問して答えを得たい場合には、地域を限定して聞いてみるといいでしょう。

〜んだ

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東北弁の語尾には「~んだ」とつくものがあります。どこの東北方言かというと、「んだ」は山形弁です。かわいい語尾としても有名ですが、「んだ」は肯定するときなどにも使います。「そうそう」と言いたいときにはうなずきながら「んだんだ」ということもあります。東北弁は語尾を聞いただけで、どの地域の言葉かわかることもあります。

〜だべ

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「~だべ」という語尾は基本的には東北全域で使われています。東北弁の基本ともいえる語尾です。しかし主に使用するのは福島県でしょう。福島弁では相手の同意を求めるときなどに、語尾に「だべ」とつけることが多いです。「べぇべぇ言葉」といわれるだけあって、「だべ」「だべさ」などの語尾をよく用います。

〜けろ

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「~けろ」という独特のかわいい語尾を聞いたことはあるでしょうか。東北弁で、誰かに頼みごとをするときなどに使われます。「~けろ」と語尾につけるのは、「~してください」という意味です。しかしソフトに頼みごとをするだけでなく、「けろ」と短く言うのは「くれ」とものをねだる時にも使います。

〜がんす

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東北弁で「~がんす」という語尾はどういうときに使うのかと言えば、実はとても丁寧な対応をしたい時に使います。「~がんす」というのは「~でございます」という意味です。例文として挙げるなら「おもさげながんす」と言われたら相手は自分に敬意を払い、丁寧な言葉遣いをしているのです・意味は「申し訳ないことでございます」です。

〜っちゃ

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分の語尾に「~ちゃ」をつける仙台弁は特にかわいい語尾として知られています。テレビアニメでも使われたほどです。「~ちゃ」という語尾は、疑問を覚えたときや、強調表現として使われます。例文として挙げるなら「誰なのか?」と聞きたい時などに「だれっちゃ」ということもあります。しかし日常会話で多用する語尾ではありません。

東北弁【一文字・定番】

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実は東北弁には定番とも呼べる、たった一文字だけで通じる言葉があることをご存じでしょうか。一文字だけなのになぜ意味が通じるのだろう、と疑問に思うかもしれませんが、東北では定番と言えるほど、当たり前の使い方なのです。ここでは東北以外では通じない、一文字だけの言葉をいくつかご紹介します。

①わ

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「わ」と言われると、そのあとに続く言葉を想像します。輪投げや和裁などを思い浮かべて、「わ」の後に続く言葉を待つこともあるかもしれません。しかし東北弁においては、「わ」という一文字だけで一つの単語として扱われます。標準語にすると「わ」は「私」という意味です。

②な

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「な」も一文字で成立する単語です。ほかの地方の方言でも、同意を求めたい時などに「~な?」と語尾につけることもあるのではないでしょうか。関西弁などでも語尾に「な」とつけます。しかし東北弁では「な」を語尾につけるわけではありません。「な」という一文字は東北弁においては「あなた」という意味になります。

③ね

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「ね」という単語も語尾に使われることがよくあります。「~してね」など、女性が使ったり、大人が子供に言葉をかけるときに語尾につけることがあります。しかし、東北弁ではやはり一文字で単語として使用されており、語尾につけるわけではありません。東北弁で「ね」は、「何もない」という意味です。何かあるか、と聞かれて「ね」と返します。

④め

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「め」もまた定番の一文字単語です。ここまで一文字単語が多いのは、やはり寒くてなるべく口を開きたくないからと生まれた言葉だからでしょうか。しかし一文字だらけで意思の疎通がよくうまくいくものです。「め」という単語は「おいしい」という意味です。「この菓子はめえな」などというふうに使います。

⑤け

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「け」という言葉も一文字単語です。若者がよく吐き捨てる「けっ」とはまった気違います。東北弁において、「け」という言葉はたった一文字で「食え」という意味になります。どういう使い方をするのか例文を挙げてみると、「これも、食え」が「これも、け」となります。他地域の人には少々わかりづらい一文字単語です。

日常で使える東北弁【例文付き】

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東北弁にはかわいい言葉がある、語尾がかわいいといわれても、日常的につかwなくては意味がありません。しかし東北弁は難しく、何を言っているのは全く理解できないこともあります。ここでは日常的に使える東北弁を、例文付きでご紹介します。東北に旅行した際など、ぜひ日常会話に混ぜて使ってみてください。

①あっぺとっぺ

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「あっぺとっぺ」という言葉はかわいい響きをもった言葉です。しかし意味は「矛盾」「つじつまが合わない」です。相手を責めるようなニュアンスもあるため、使うときには気を付けた方がいいでしょう。例文としては「意見が矛盾している」は「意見があっぺとっぺだ」、「つじつまが合わなくてわからない」は「あっぺとっぺで分からない」です。

②あんこ

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「あんこ」と聞くと、甘いあんこ入りの和菓子を想像します。標準語にもあり、日常会話で使用するのにもためらうことなどないでしょう。

しかし「あんこ」を東北弁にすると、まったく意味が違ってきます。「あんこ」は東北弁では「脳みそ」のことをさすのです。一説にはあんこが足りないどら焼きが残念だ、というところからきているといわれています。

頭の回転が遅いときや、考えが足りない時に相手を詰るように使うこともあるため、使いどころには気を付けましょう。「あんこ」という言葉を日常会話で使えるように例文として挙げるなら、「あんこたんねぇことしてしまった」は「馬鹿なことをしてしまった」、「あんこたんね」は「頭が悪い」などになります。

③あずましい

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「あずましい」という言葉もまたかわいい表現です。この言葉は日常的に使う言葉で「落ち着く」という意味があります。心地よくくつろぐときなどにも使われる言葉です。日常会話で使える例文を挙げるなら「やっぱり自分の家が落ち着く(心地いい)」という言葉が、「やっぱしわの家があずましい」となります。

④かっちゃましい

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「かっちゃましい」は他の言葉よりも想像の付く言葉です。「かっちゃましい」使うのは「うるさい」「やかましい」という時です。ちなみに「かっちゃましい」でも表現しきれないほどうるさい時には「かちゃくちゃね」と表現します。例文としては「私はうるさい人が好きではない」が、「わはかっちゃましい人が好きでね」となります。

かわいい東北弁一覧

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かわいい東北弁は実はたくさんあります。東北弁独特のイントネーションを使ったかわいい言葉で相手を褒めてみる手はいかがでしょうか。しかし、かわいい響きの言葉と言っても使い方を間違えるといい意味にとられないこともあります。かわいい東北弁を一覧にしてみたので、例文をよく見てから使いどころを考えましょう。

①めんこい

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一覧の初めの言葉は「めんこい」です。「めんこい」という言葉を聞いたことのある人も多いのではないでしょうか。これはかわいらしいものを愛でるときに使う言葉で、使い方の例文としては赤ちゃんや小動物を見た時に「めんこい」といったり、彼女に告白するときに「めんこい(かわいい)君が好きだ」と言ったりします。

②やがねる

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かわいい東北弁一覧2つ目は「やがねる」です。これは嫉妬をするという意味ですが、標準語で嫉妬するや、ねたんでというよりも、「やがねる」という言葉は柔らかく聞こえます。

交際相手に対して、異性と話をしていた時に少し嫉妬したよ、と伝えるときなどに、標準語で伝えるよりも柔らかく、相手の気を引く表現ができます。例文としては、「君と他の子が楽しそうに話していたので、やがねって(嫉妬して)しまったよ」という使い方がいいでしょう。さりげなく伝えることができます。

③おしょーしない

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かわいい東北弁一覧3つ目は、「おしょーしない」です。おしょーしないという言葉の響きはとてもかわいいです。意味はありがとうという感謝の意気持ちを伝えるものですから、日常的に使うことができます。使い方の例文としては「いつも手伝ってくれておしょーしない(ありがとう)」と何気なく言うと、さりげなく感謝を伝えることができます。

④はねくら

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かわいい東北弁一覧4つ目は「はねくら」です。どういう意味か言葉を聞いただけではわからない人も多いでしょうが、これは「徒競走」という意味です。使い方の例文としては「今日ははねくら(徒競走)があるから参加しないか」などになります。徒競走のある時にしか使えない貴重な東北弁です。

⑤いだますしいずなー

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かわいい東北弁一覧5つ目は「いだますしいずなー」です。かなり独特の言葉で、言葉の語感から痛ましいのか、かわいそうなのか、と想像もできるかと思いますが、実際には「もったいない」という意味の言葉です。例文としては「そんなことをして、いだますしいずなー(もったいないな)」という使い方になります。

⑥おはよう靴下

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かわいい東北弁一覧6つ目は「おはよう靴下」です。これは別に、朝目が覚めたら靴下にあいさつする、というわけではありません。おはよう靴下というのは、靴下の親指の部分が破れたものをさします。使い方の例文としては「あ、おはよう靴下(靴下の親指のところが破れて)になってしまった」などでしょうか。

⑦するびる

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かわいい東北弁一覧7つ目は、「するびる」です。確かにかわいい互換だけど、意味が分からないと首をかしげる人もいるでしょう。実はこのたった4文字には「ズボンのすそを引きずる」という意味が込められています。使い方の例文としては「みっともないからするびっちゃ(ズボンのすそを引きずっちゃ)ダメ」となります。

⑧せずね

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かわいい東北弁一覧8つ目は「せずね」です。これは使い勝手のいい言葉で、特に小さい子供がいる家などでは、使うといいのではないでしょうか。響きがかわいく、怒っているようにとらえられないところがポイントです。意味は「静かにしてね」で、例文としては「今はせずね(静かにしてね)」などになります。

⑨お弁当開き

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かわいい東北弁一覧9つ目は「お弁当開き」です。これは別に、初めてお弁当を食べる、というわけではありません。お弁当開きとは、「外で食事をすること」、いわゆる外食のことです。使い方の例文としては、「お弁当開きにしよう(外で食事にしよう)」などというように、そのままで使える言葉になります。

東北弁【その他】

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かわいい東北弁の一覧を紹介しましたが、それ以外にも東北弁には標準語と同じようでいて、意味の違う言葉などもあります。ここでは東北弁と標準語の違いを一覧にしたので、比べてみましょう。東北の人と話をするときに、文脈からなんだか変だな、と思った時にこの一覧を思い出してみると、解決できることもあるかもしれません。

①投げる

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東北弁でいう「投げる」は、ものを放り投げるというわけではありません。たとえば使えなくなったものがあったとして、そういった時に「投げろ」といいます。つまり「捨てろ」という意味です。使う時の例文としては「服に穴が開いたなら投げて(捨てて)しまえ」となります。

②いだまし

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「いだまし」とは、その言葉から想像できる「痛ましい」ではありません。これは「惜しい」や「もったいない」という意味があり、「もう少しでできたのに、やりきれなくいだまし(惜しいことをした)」とか、「まだ使えるのに捨ててしまうのはいだまし(もったいない)」というように使います。

③ぶじょほうした

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「ぶじょうほうした」という言葉は、推測ができるかもしれません。これは「不調法」という言葉からきているともいわれる言葉で、「失礼しました」という意味です。使い方の例文としては「お待たせしてぶじょうほうしたっす(お待たせして申し訳ないです)」などのようになります。

④こわい

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こわいという言葉は、お化けがこわいとか、へびがこわいとかいうのとは違い、東北弁では「疲れた」という意味になります。「こわいこわい」と言われたときには、何か恐怖を掻き立てるものがあるわけではなく、「疲れた疲れた」というわけです。ただし、福島や新潟の方ではこわいは硬いという意味になり、「御飯がこわい(硬い)」となります。

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覚えておくと便利な日常的に使う東北弁

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旅行などに行った際に便利な、日常的に使う東北弁も少し、ご紹介します。非常に寒い時に使う「しばれる」、冷たいものを触ったときには「ひゃっこい」、がんばれと応援したいときには「けっぱれ」、夜分に人の家を訪問するときには「おばんです」などの言葉を覚えておくと、東北に行った際に地元の人とも楽しく話ができるのではないでしょうか。

東北弁は語尾に特徴があるかわいい方言!

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東北弁は、初めて聞くとまるで外国の言葉のように、意味が通じないと感じることもあるかもしれません。しかしよく聞いてみると、独特のアクセントとイントネーション、特徴的な語尾を持つ、かわいい方言であることがわかります。東北に行く際にはぜひ、子に記事の東北弁一覧を活用して、地元の方との会話を楽しんでみてはいかがでしょうか。

asakamizuki
ライター

asakamizuki

現在3人の子育て中の主婦です。農業、介護士、テレアポ、不動産会社勤務などいろいろな仕事を経験しています。趣味は読書と家庭菜園。最近珍しい果物を育ててみたいなあと思っています。果物とエビとカニが大好きです。よろしくお願いします。

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