「お疲れ様」と「ご苦労様」はどう違う?違いや目上への正しい使い方を解説!

「お疲れ様」と「ご苦労様」はどう違う?違いや目上への正しい使い方を解説!

「お疲れ様」と「ご苦労様」という言葉。「お疲れ様」と「ご苦労様」にはどんな違いがあるのでしょうか。意味も違う言葉なのでしょうか。「お疲れ様」と「ご苦労様」という言葉のビジネスシーンでの適切な使い方、特に間違えることができない目上の人への使い方などを説明します。

記事の目次

  1. 1.「お疲れ様」と「ご苦労様」の意味の違い
  2. 2.「お疲れ様」の使い方
  3. 3.「ご苦労様」の使い方
  4. 4.「ご苦労様」と「お疲れ様」のビジネス例文
  5. 5.お疲れ様とご苦労様の違いを知って正しく使おう!

「お疲れ様」と「ご苦労様」の意味の違い

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「お疲れ様」と「ご苦労様」という言葉。とてもよく似ている言葉ですが、意味や使われ方がまったく違います。また、間違った使い方をすると非常に失礼な言葉にもなりかねません。「お疲れ様」と「ご苦労様」という言葉。この二つの言葉にはどのような意味の違いがあり、使い方の違いがあるのでしょうか。詳しく紹介します。

お疲れ様の意味

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「お疲れ様」という言葉。ビジネスシーンではよく聞かれる言葉です。挨拶がわりに「お疲れ様です」など同僚や上司に使う場面も多いもの。しかし実は注意が必要な言葉でもあります。

「お疲れ様」には意味があり、ひとつは一緒に作業や労働した人をねぎらうという意味がありますが、もうひとつ自分に対する作業や労働をねぎらうという意味もあるのです。そのため、年配の今の50代や60代、あるいは40代の人でも「お疲れ様です」という言葉を気持ちよく思えない人もいます。

ですから、職場の人間同士のやり取りをよく観察して、どんな挨拶のやりとりをしているかを見聞きしてミスのないようにすることが大切です。ただ一般的にはよく使われている言葉です。

ご苦労様の意味

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では「ご苦労様」はどんな意味を持つのでしょうか。「ご苦労様」は明らかに立場が上の人間が使う言葉になります。意味は自分にたいして直接、あるいは間接的に利益をもたらしてくれた労(作業や労働)に対してのねぎらいの言葉になるためです。あくまでも関係性は上下であり、「ご苦労様」という人が上に立ち、下の人間の労をねぎらう言葉なのです。

ですから、ついつい上司に「遠い出張、ご苦労様でした」などと言ってはならないのです。自分が出張をして上司に「ご苦労様」と言われたり、目上の人から「ご苦労様」とメールをもらう場面はいいのですが、部下である自分が上司や目上の者に使うことはないのです。

「お疲れ様」の使い方

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「お疲れ様」という言葉。ビジネスシーンでは部下から上司に使う言葉と言われています。しかし注意しないと気持ちよく思わない上司もいます。その理由は「お疲れ様」という言葉の使われ方から分かります。「お疲れ様」にはどの様な使われ方をするのでしょうか。なぜ上司など目上の人に使うときは注意しなくてはならないのでしょうか。

①他人から受けた労働・作業を労う

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「お疲れ様」という言葉には他人からうけた労働や作業をねぎらう、という意味があります。そうなるとニュアンス的には立場が上の者が立場が下の者に使う、という意味をもっていることになります。そのため目上の人が気分を害することがあるのです。

「お疲れ様」を使う時は「です」を使うことで丁寧さが増し、ビジネスシーンでは「お疲れ様です」という使い方になっているのです。ですから同僚など対等な立場の人に「お疲れ様です」と声をかけることがありますが、「お疲れ様」と声をかける相手は本当に気が知れた同僚などだけなのです。ビジネスシーンでは少し注意が必要な言葉です。

②共同で労働・作業をしたものが互いを労う

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「お疲れ様」の言葉の意味はもうひとつあります。それは「協同で作業、労働した者が互いをねぎらう」という意味です。一緒に何かに取り組んだ仲間に「お疲れ様!」と声をかけあいねぎらいあう、という使い方をされます。

しかし、実際には本当に気のおけない同期の仲間などであれば使う言葉です。通常は「お疲れ様です」と「です」を付け加えることが一般的でビジネスシーンで失敗がありません。「お疲れ様!」がよいか「お疲れ様です!」がよいかの選択は職場での関係性を考えた上で選ぶことになります。

③相手によっては気分を害される言葉なので注意

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「お疲れ様」という言葉、先に説明したようにニュアンス的には立場が上の者が下の者に使う、または一緒に仕事に取り組んできた仲間に対して互いが労をねぎらう時に使うという意味がありました。ですから上司や目上の人には「お疲れ様です」という言葉では気分を害する人がいます。

心配な上司や目上の人には「お疲れ様です」と伝えるよりも場に応じた言葉で「ありがとうございました」など感謝の言葉を伝えることを選択した方が無難な時があります。

心配なとき、自信のない時は職場での先輩や他の人たちのやり取りを観察して「お疲れ様です」を使っているか否かをチェックしてから「お疲れ様です」と目上の人、上司に使うと安心です。

④目上の人には「お疲れ様」は絶対言わない

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「お父さん、お仕事お疲れ様」と仕事から帰宅した夫に声をかける妻という場面がドラマなどでよくあります。しかしビジネスシーンではけして「お疲れ様」と目上の人に簡単に声かけをしないよう注意してください。必ず「お疲れ様です」と丁寧に伝えます。また周りの人が「お疲れ様です」と言葉がけをしているかをチェックすると間違いがなく安心です。

「ご苦労様」の使い方

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次に「ご苦労様」という言葉の意味を探りたいと思います。「お疲れ様」とはどの様に意味が違う言葉なのでしょうか。そして「ご苦労様」の適切な使い方とはどのようなものなのでしょうか。ともすると「ご苦労様」の方が丁寧に聞こえて使ってしまいそうな言葉です。「お疲れ様」の意味を知り、適切に使えるようにしてください。

①自分に対して益をもたらす労働・作業を労う

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ご苦労様という言葉の意味は自分に対して直接あるいは間接的に益をもたらす行為(作業や仕事など)を労う言葉になります。立場が上の者が下の者に使う、あるいは上司が部下に使う、目上の者が目下の者に使うという使われ方をする言葉です。ですから、ビジネスシーンでは上司がよく部下たちに伝えている言葉として聞かれると思います。

②目上の人から目下に使う

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先に説明したとおり「ご苦労様」は自分に対する労をねぎらう言葉になります。ですから、この言葉は必然的に目上の者が目下の者に使う言葉になります。「ご苦労様」は明らかに上下関係があり上の立場の人間が使う言葉です。ですからビジネスシーンでは上司が部下に使い、日常では配達に来てくれたお店の人に「ご苦労様です」と声をかけたりします。

「ご苦労様」も「お疲れ様」もビジネスシーンではよく聞かれ、使われる言葉になっています。だから常識ある社会人としても間違いがないように使うことが大切です。正しい言葉づかいは仕事で信頼を得るためにも大切なことになります。

そのためにもこの「お疲れ様」と「ご苦労様」という言葉の違いを的確に把握し、ビジネスシーンで使ってゆくことが重要です。「ご苦労様」を使えるのは上司や目上の人のみです。

「ご苦労様」と「お疲れ様」のビジネス例文

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「ご苦労様」と「お疲れ様」という言葉。ビジネスシーンでは会話場面だけではなく、メールのやりとりなどでも使うこともしばしば。誤って使うと気分を害する目上の人もいることから、間違いなく利用できるようにしておいていらぬトラブルを避けたいもの。例文をまじえて説明します。

例文①遅くまで残業ご苦労様

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「遅くまで残業ご苦労さま」この例文は自分の上司や目上の人からもらうメールに記載されている文章であるはずです。理由は「ご苦労様」が使われているからです。「ご苦労様」は上司や目上の人が部下や目下の者に使う言葉です。立場が同じ、あるいは下の場合にはけして使わない言葉になります。

例文②出張お疲れ様でした

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「出張お疲れ様でした。」この「お疲れ様でした」は同期の仲間や立場がそれほど違わない相手、あるいは「お疲れ様です」と伝えることが出来る上司や目上の人に使う言葉になります。間違っても「出張、ご苦労様でした。」などとメールに書いたり、口頭で伝えることはしないでください。ご苦労様は立場が上の人が使う言葉になります。

現代の50代以上の人には「お疲れ様です」と言われると気分を害することも考えられるので、まわりの先輩がどのように同じような内容のことを伝えているか、などを観察すると良いです。

お疲れ様の代わりに目上に使える言葉とは?

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お疲れ様を使うと気分を害する目上に人や上司がいるとわかったけれど、代わりにいったいどんな言葉を使えば?と考えてしまうもの。

例文ならば「出張お疲れ様でした。」ですが、かわりに「遠方へのご出張、お疲れになっていませんか?」など疲れを気にとめているような文章や声掛けはどうでしょうか。

また、遠方から視察に来た上司には「お忙しい中、遠方から本当にありがとうございます」など感謝の気持ちを伝えたり、仕事を見てくれた上司には帰り際に「今日は本当にありがとうございました。仕事をみて頂いて本当に助かりました」など、その場に応じた感謝のおもいや気をとめている気持ちを伝えることが代わりの言葉になります。

お疲れ様とご苦労様の違いを知って正しく使おう!

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「お疲れ様」と「ご苦労様」という言葉。この意味の違いは立場の違いでもありました。「お疲れ様」はともに労働、作業した者同士をねぎらう意味を持ち、同時に自分に対しての労働や作業についてもねぎらうという意味も持つ言葉です。ですから「です」をつけて丁寧な言葉にして、仲間や上司に使う言葉になります。

しかし、自分に対しての労働や作業をねぎらう、という意味をもちます。なので目上の者が聞くと不愉快に感じる言葉でもあるため、注意が必要です。特にいまの50代、60代には注意して周りの言葉のやりとりを観察した上で使うようにすると無難です。

一方「ご苦労様」は明らかに立場の上の人間が自分への労働や作業に対して労いの意味をこめている言葉なので、上司や目上の人に使うことはありません。間違っても上司に挨拶がわりに伝えることのないように気を付けてください。

henagaeru
ライター

henagaeru

読書と散歩と映画と音楽がすきな主婦です。

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