百貨店の売上ランキング伊勢丹や高島屋など全国の店舗を徹底リサーチ!

百貨店の売上ランキング伊勢丹や高島屋など全国の店舗を徹底リサーチ!

全国の百貨店別での売上ランキングや店舗毎の特徴をご紹介します。日本の代表的な百貨店の最近の動向や最近流行の高級品等、詳しく掘り下げて説明します。売上ランキングの他にも売上高を前年比と比べて業界全体の近年の流れを学びましょう。

記事の目次

  1. 1.2019年の百貨店の売上ランキング
  2. 2.百貨店の売上の前年比
  3. 3.百貨店で売上が高い商品
  4. 4.百貨店の売上の動向
  5. 5.百貨店の特徴
  6. 6.百貨店の売上は減少気味だが高級品は依然として人気がある

2019年の百貨店の売上ランキング

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近年のネットショッピングの普及や大型SCの台頭により全国で百貨店の市場規模が年々減少しています。しかし今でも記念日の贈り物やお中元、暑中見舞いを選ぶ時は百貨店が一番人気があります。

ネットショッピングと違い百貨店では実物の商品を見て買える点と、価格は高めだけれど品質は間違いないという強みがあります。やはり百貨店の紙袋に入った送り物が届くと嬉しいものです。この記事では全国にある百貨店の売上ランキングや流行りの商品達、近年の傾向をご紹介します。

ランキング10位・小田急百貨店

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小田急百貨店は新宿駅西口直結の小田急電鉄系が経営する百貨店です。本館とは別にハルクという別館もあり、それぞれを行き来する連絡路が充実しています。地下2階にあるトロワグロのベーカリーやカフェ・トロワグロは小田急百貨店の名物として有名です。

売上高は年々減少傾向がみられますが、小田急線の複々線化をきっかけに新宿の再開発プロジェクトが進んでおり、アクセスの大幅改善が見受けられます。

ランキング9位・東武百貨店

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東武百貨店は東武鉄道傘下の会社が運営する百貨店です。関東圏を中心に店舗展開をしており、本店の売り場面積は関東圏で最大規模を誇っています。食料品の売上高が比較的高く、売上高は前年比で横ばいとなっています。現在再開発計画が進んでおり、次々とリニューアルを行っています。

ランキング8位・ジェイアール東海髙島屋

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ジェイアール東海高島屋は東海名古屋駅に所在する百貨店で、東海旅客鉄道と高島屋の合併企業の「株式会社ジェイアール東海高島屋」が運営しています。百貨店と併設している「タカシマヤゲートタワーモール」が代表的で、幅広い層からの人気があります。売上高は年々上昇しており、開業当初の売上高から250%以上の成長を遂げています。

ランキング7位・東急百貨店

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東急百貨店は、東京都の渋谷区に本店を構える百貨店で、運営しているのは東急グループの中核企業である株式会社東急百貨店です。創業から80年以上経つ老舗百貨店で、近年ではネットショッピング業態にも力を入れています。売上高は年々減少しており、渋谷にある東横店は2020年3月を以って営業を終了すると発表がありました。

ランキング6位・近鉄百貨店

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近鉄百貨店は大阪市阿倍野区に本店を構える百貨店で、運営会社は近鉄グループの主要企業の株式会社近鉄百貨店です。2014年に超高層ビル「あべのハルカス近鉄本店」を開業し、売上高は上昇傾向にあります。関西の風景を一望出来る展望台は観光スポットとしてもとても人気があります。

ランキング5位・阪急阪神百貨店

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阪急、阪神百貨店は大阪で圧倒的ブランド力を持つ鉄道会社による経営の百貨店です。2007年に経営統合しており、大阪梅田に本店を構え、宝塚、三田、西宮等にも店舗があります。女性ファッションに力を入れているのが特徴で、「東の新宿伊勢丹、西のうめだ阪急」とも言われる程全国的な知名度があります。

ランキング4位・そごう・西武

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そごうは大阪発祥の百貨店で、横浜、埼玉県の大宮等に店舗を構えています。西武百貨店は電鉄系百貨店の代表格とも言える百貨店です。東京の池袋や渋谷等に店舗を構えています。両者の百貨店は現在経営統合し、セブン&アイホールディングスの傘下となっています。

西武百貨店は渋谷の若者文化を根付かせた程の最先端文化を取り入れた百貨店としても有名です。80年代のロフトや無印良品のヒットも西武百貨店がきっかけです。

ランキング3位・三越伊勢丹

Photo by : : Ys [waiz] : :

関東圏で圧倒的人気を誇る百貨店が三越伊勢丹百貨店です。三越、伊勢丹両者共に全国的にも高い知名度とブランド力を有しており、東京の銀座や日本橋等の一等地に店舗を構えています。客層は中高年の富裕層が多いです。日本で最初の百貨店であり、その歴史は江戸時代にまで遡ります。

三越伊勢丹百貨店が無い地方でも「エムアイプラザ」という名前でショッピングモール内に小型ショップとして店舗を構えています。

ランキング2位・大丸松坂屋百貨店

Photo by Richard, enjoy my life!

大丸は京都発祥の百貨店で、松坂屋は名古屋発祥の百貨店です。どちらも圧倒的なブランド力を持っており、大丸は関西圏を主力としており、松坂屋は名古屋、静岡、上野等各地に店舗を構えています。2007年以降、大丸と松坂屋が経営統合しており、新店舗の建設も進んでいます。

ランキング1位・高島屋

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関西圏では圧倒的人気を誇る百貨店が高島屋です。関西以外にも関東圏でも人気が高く、全国的に知名度が浸透してる程のブランド力を有しています。高島屋が全国的に人気がある理由の1つとして、従来の百貨店の業態にとらわれず、時代の波に柔軟に対応している点があります。売上高も全国でトップクラスです。

店舗によってはショッピングモール形態にしたりする等、その土地とトレンドに合わせた店舗建設を進めており、昨今の百貨店不況に負けず年々売上を伸ばしています。

百貨店の売上の前年比

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2018年の百貨店業界の売上は2年ぶりに減少となり、前年比で0.8%減となりました。近年の外国人観光客の買い支えも落ち着き、夏場以降の西日本豪雨や北海道自身等の災害により一部店舗を休業したのも響いています。ここでは百貨店業界全体の前年比売上の詳細についてご紹介します。

前年を上回っているのは4社

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高島屋、三越伊勢丹等の大手百貨店4社による既存店売上高の発表(8月)では、三越伊勢丹、高島屋、そごう西武、阪急阪神百貨店が前年より売上が上回ったと発表しました。相次ぐ災害により一時的に営業時間を短縮する店舗もありましたが、猛暑による夏物雑貨等の売上高が堅調でした。

売上が下回った百貨店もある

Photo byOpenClipart-Vectors

その反面、訪日観光客向けの免税商品の売上高は中国を中心とした為替の影響により4社中3社が減少となりました。その他の要因として高級ブランドの雑貨や衣料品等の売上高が伸び悩んだのも影響しています。

売上高は三越伊勢丹が5.5%増、そごう西武が3%増、阪急阪神百貨店が2.9%増、高島屋が3.8%増、大丸百貨店が0.5%減となっています。

百貨店で売上が高い商品

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百貨店での売上が高い商品はその年のトレンドや景気感に左右されるところが大きく、近年では高級化粧品に注目が集まっています。百貨店では食料品や衣料品、雑貨等幅広いジャンルの商品があるので来店客の消費意欲の影響を強く受ける性質があります。2017年からは訪日の観光客による売上が下支えとなっています。

高級化粧品

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近年では百貨店での高級化粧品の売上が上がってきています。高級化粧品の売り場をリニューアルアルする動きもよく見られ、今まで50代女性の客層が中心だったのが、20代、30代と若い客層の売上も上昇してきています。

高級化粧品の売上が上がっている理由の1つとして、百貨店に行き、各ブランドを横断して比較、体験が出来ることがあります。

衣料品・雑貨

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逆に衣料品や雑貨類の売上は減少傾向にあります。その理由の1つとしてインターネット販売との競争が激しい点があります。また郊外型のショッピングモール内の小型専門店やユニクロ等の低価格商品の有名メーカーの台頭も影響しており、売上高の低迷が続いています。2018年には気温が高めに推移した影響もあり、冬物の衣料品が不振でした。

百貨店の売上の動向

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百貨店業界はかつては一時代を築き上げる程の流行になりましたが、近年のネットショッピングの波及や低価格で高品質な物を売る専門店の台頭等により業界全体が縮小傾向にあります。また最近の不景気の影響で消費者の購買意欲が薄れてしまっているのも原因の1つです。ここでは過去10年間の百貨店の売上の動向を説明します。

2007年から売上は全国的に減少している

Photo bygeralt

2007年はリーマン・ショックという世界的金融危機が起こった年です。このリーマン・ショックの影響で世界規模で不景気になり、消費者の財布のひもが一気に固くなりました。百貨店ももちろんその影響を受け、売上が全国的に減少しました。百貨店だけでなくあらゆるジャンルの業態が影響を受けています。

2012年には景気回復の影響があった

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2007年から2011年まで苦戦を強いられてきた百貨店業界ですが、2012年に入ったところで景気感が回復したことで消費も上向きになりました。更に2013年には消費税増税前の駆け込み需要も影響して、大幅な売上増となりました。2012年から2013年は日本全体が景気感が良くなった年となりました。

2017年以降は外国人による爆買が落ち着いた

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2014年になるとアベノミクスの影響で円安になり、訪日外国人の観光客が急増しました。その時に中国人観光客を中心とした「爆買い」が社会現象となり、百貨店もその影響を受け業績が一気に改善されました。しかしその爆買いも2017年には落ち着き、現在は業界全体の売上は横ばい状態が続いています。

百貨店の特徴

Photo by Richard, enjoy my life!

各百貨店にはそれぞれ他も百貨店と違う特徴を持っています。特に近年では他の業態と対抗するために様々な取り組みを行っているところも多いです。ここでは各百貨店毎の特徴をご紹介します。今までは富裕層向けの高級な商品が多かったですが近年では若者向けの商品も多く取り扱うようになりました。

高島屋の特徴

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日本橋高島屋は百貨店建築物の中で唯一重要文化財に指定されています。百貨店単独の売上も日本一です。横浜、名古屋、大阪はノーブランドの商品の品揃えも多く、若者から高齢者まで広い客層に人気があります。日本橋高島屋は比較的敷居が高く、高級なブランド商品を多く取り揃えています。

大丸松坂屋百貨店の特徴

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松坂屋名古屋本店は日本最大級の敷地面積を持っており、幅広いジャンルの商品を取り揃えています。百貨店にしては敷居もそこまで高くなく、気軽に楽しく買い物が出来る雰囲気があります。大丸百貨店はリニューアル計画が進んでおり、消費者を飽きさせない企業努力を感じさせます。各店舗毎に地域性を持たせているのも特徴です。

三越伊勢丹の特徴

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伊勢丹の特徴は他の百貨店との差別化に特化させた業態をしている点にあります。男性向け商品のみを取り扱うメンズ館という店舗を作る等、他の百貨店にはない挑戦的な取り組みを伊勢丹は行っています。三越は高級品の取り扱いに特化しており、落ち着いた雰囲気の少し敷居の高さを感じさせる雰囲気をもっています。

そごう・西武の特徴

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そごう、西武百貨店は現在セブン&アイホールディングスの傘下の百貨店となっており、高級品の販売と同時に低下価格商品の取り扱いも行っています。インターネットで購入したそごう、西武の商品を、最寄のセブンイレブンで受け取ることが出来るサービスもあり、より利便性に特化させた業態になりつつあります。

阪急阪神百貨店の特徴

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百貨店店舗売上ランキングで第2位を誇る百貨店で、有名ブランドも数多く出店しているのが特徴です。特に化粧品や衣料品等のファッション関係の商品の品揃えが豊富で、どれも高品質な物ばかりです。近年では若い女性からの人気もあり、スイーツや雑貨関係の商品にも力を入れています。

近鉄百貨店の特徴

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近鉄百貨店は近年、日本一高い高層ビル「あべのハルカス」を建設し、とても注目を集めています。ビルの最上階から関西の景色を見渡せる展望台はとても人気があり、下の階では若者向け商品を取り揃える等して幅広い層に楽しんでもらえるテーマパークのような業態をしているのが特徴です。

東急百貨店の特徴

Photo by rail02000

東急百貨店は店舗毎に違った特徴を持っている百貨店です。まず東急百貨店本店では、近くに高級住宅街があり、外商での営業を積極的に取り行っているのが特徴です。品物を持って家に訪問する外商だけでなく、電話での問い合わせや来店時の買い物の手伝い等も行っています。

東急百貨店東横店は「東横のれん街」「東急フードショー」という2つの食品売り場を連結させた設計をしており老舗の名店が集まっている等、食料品に特化させているのが特徴です。

ジェイアール東海髙島屋の特徴

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ジェイアール東海高島屋の特徴は百貨店という枠組みにとらわれない商業施設として開業した「タカシマヤゲートタワーモール」にあります。高級衣料品や化粧品等の百貨店らしい標品が並ぶビルとユニクロ等の低価格衣料品やビックカメラ等の家電量販店が入ったビルを連絡路を通じて連結させた構造をしており、幅広い層を狙った作りをしています。

東武百貨店の特徴

Photo by : : Ys [waiz] : :

東武百貨店は関東地方でも最大の売り場面積を持っている百貨店です。本館の11から15階と別館が全てレストランフロアになっており、百貨店のレストラン街でも日本で最大規模を誇っています。ウェブサイトに載っている商品を取り寄せ販売するサービスを取り行っているのも特徴です。

小田急百貨店の特徴

Photo by shibainu

小田急百貨店の特徴は、「百貨店らしさ」がある点です。店舗構成としては食品、雑貨、インテリア、レストラン、ファッションと一通りの店が揃っており万人受けする無難な店づくりとなっています。空間も広く買い物し易く、店舗へのアクセスも充実しています。現在小田急線の高架複々線化が進んでおり今後更にアクセスが良くなります。

百貨店の売上は減少気味だが高級品は依然として人気がある

Photo by t.ohashi

全国の百貨店は今売上が減少傾向ですが、全国各地で新たな取り組みを行い各々で売上を上げる工夫をしています。高級な物を買いたいと思った時、百貨店が真っ先に思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。依然として百貨店の高級品は人気があり、名前のブランド力があるので贈り物をするのであれば百貨店で選ぶのが間違いありません。

どっこい
ライター

どっこい

会社員兼個人投資家の27歳。趣味は中国の地方料理やシンガポールなどのマニアックな料理の研究、映画鑑賞。 仕事とデイトレードをこなしながら、スクレイピングなどのプログラミング知識も習得中。 横のつながりを大切することをモットーとして頑張ります。

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