輩とはどんな意味?使い方・例文・類語や方言として使われている地域とは?

輩とはどんな意味?使い方・例文・類語や方言として使われている地域とは?

「輩」とはどんな意味があるのか詳しく解説します。「輩」の使い方や例文だけでなく、類語や方言として使われている地域も紹介します。「輩」の意味ごとの英語表現もまとめました。「輩」の意味について理解を深め、正しい使い方をしましょう。

記事の目次

  1. 1.輩の意味とは
  2. 2.輩の類語
  3. 3.輩の使い方と例文
  4. 4.方言としての輩
  5. 5.輩の英語表現
  6. 6.輩とは仲間や同類を意味する言葉

輩の意味とは

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「輩」は「やから」と読みます。「輩・やから」には「同じ血筋を引く人」と「仲間・同類・連中」という2つの意味があります。「輩」は「やから」のほかにも3つの読み方があります。「輩・やから」のほかの読み方は「ともがら」「はい」「~ばい」となります。「輩」は、読み方により意味が違ってきます。

まず「輩・やから」の意味と、読み方の違いによる「輩・ともがら」「輩・はい」「~輩・~ばい」それぞれの意味の違いについても紹介します。

意味①同じ血筋を引く人

「輩・やから」使い方の1つとして「同じ血筋を引く人」という意味があります。「やから」という読み方の「から」には「血族」という意味があります。この「血族」という意味が派生して「輩・やから」とは「同じ血筋を引く人」という意味になったようです。

「同じ血筋を引く人」の類語となる「一門・一族」という言葉も「輩・やから」の意味に含まれます。

意味②仲間・同類・連中

「輩」には「仲間・同類・連中」という意味での使い方もあります。「輩」の基本的な意味は、上記で紹介したように「同じ血筋を引く人」です。類語の「一門・一族」という意味が派生して「仲間・同類・連中」という意味としても使われています。

「輩」を「仲間・同類・連中」という意味で使う場合は、悪いイメージのことが多いです。「輩」を「やから」と読む漢字は「輩」のほかに「族」があります。

「輩」を「ともがら」と読む場合は「仲間・同類・連中」という意味になり「同じ血筋を引く人」や「一門・一族」という意味は含まれません。「輩」を音読みで「はい」と読む場合も「仲間・同類・連中」という意味になり「同じ血筋を引く人」や「一門・一族」という意味は含まれません。「先輩・せんぱい」や「後輩・こうはい」のように使われます。

また「輩」を「はい」と読む場合には「つらなる・次々と並ぶ」という意味があり「輩出・はいしゅつ」と使われます。「輩」を「~ばい」と読む場合は「傍輩・ほうばい」や「朋輩・ほうばい」などのように使い「仲間・友達」という意味があります。「吾輩・わがはい」「我輩・わがはい」と自称の意味でも使われます。

輩の類語

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ここからは「輩」と似ている言葉・類語について解説していきます。同じような使い方ができる場合もあれば、意味合いやニュアンスが違うこともあります。類語の意味と使い方について正しく理解できていないと、相手に上手く伝わらない場合もあります。類語を知ることにより、会話や文章などでがバリエーション豊かに表現できるようになります。

一味

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「輩」と似ている表現として「一味」という類語があります。「一味」の読み方は「いちみ」です。「一味」とは「同じ目的で集合した仲間」という意味があります。漫画「ONEPIECE」では、主人公のモンキー・D・ルフィ率いる海賊団のことを「麦わらの一味」と表現されています。

麦わらとは、主人公のモンキー・D・ルフィを指しています。「麦わらの一味」とは、同じ目的で集合した主人公のモンキー・D・ルフィとその仲間という意味であることがわかります。

徒党

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「輩」と似ている表現として「徒党」という類語があります。「徒党」の読み方は「ととう」です。あまり聞きなれない言葉ですが「徒党・ととう」には「何か良くないことを企てる目的で集まった仲間」という意味があります。「一味」とは違い、悪いイメージの場合に使われる言葉です。「徒党を組んで謀反を起こす」のように使います。

同士

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「輩」と似ている表現として「同士」という類語があります。「同士」の読み方は「どうし」です。「同士」とは「同じ仲間」という意味があります。「同士」という表現は日常生活でもよく使います。「バイト同士仲良くやりましょう。」「わたしとあなたは似た者同士だ。」「席替えしてとなり同士になった。」などの使い方があります。

輩の使い方と例文

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ここからは「輩」という言葉の使い方と例文について紹介します。この記事では、5つの「輩」の使い方をピックアップしました。

「輩がいる」「こういった輩」「する輩」「した輩」「しようという輩」という5つの使い方について、例文と共に紹介します。

輩がいる

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「輩」の使い方には「輩がいる」という表現があります。過去の事実として「~した輩がいる」や、未確定のこれから「~してやろうという輩がいる」、現在進行形の事実として「~する輩がいる」というように、ある決まった事柄の中心にいる団体・集団に使われます。

「輩がいる」という表現の例文をいくつか紹介します。「こんな簡単に騙される輩がいるとは驚きだ」「老人からお金を騙し取ろうとしている輩がいる」「人を騙す輩がいる」

こういった輩

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「輩」の使い方には「こういった輩」という表現があります。「こういった輩」のほかに「そういった輩」という使い方もあります。はじめに事実を述べた上で「こういった輩」や「そういった輩」などと使うことも多いです。

「こういった輩」という表現の例文をいくつか紹介します。「自分の失敗を棚に上げて人のことばかり注意する、こういった輩は非常に多い」「口より先に手が出てしまう、そういった輩がこの会社にいるのだろうか」

する輩

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「輩」の使い方には「する輩」という表現があります。「動詞・する」+「輩」という使い方が多いです。「する輩」という表現の例文をいくつか紹介します。「人が稼いだお金で楽をしようとする輩がいる」「老人を食い物にする輩が後を絶たない」「許可もなく掲載する輩に腹が立つ」

した輩

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「輩」の使い方には「した輩」という表現があります。「動詞の過去形・した」+「輩」という使い方も多いです。「した輩」という表現の例文をいくつか紹介します。「人を騙して得たお金で高級車を購入した信じられない輩がいる」「「老人を食い物にしていた輩が先日捕まった」

しようという輩

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「輩」の使い方には「しようという輩」という表現があります。今からやこれから何かをしようという未来形で使われます。「しようという輩」という表現の例文をいくつか紹介します。「自分は何もせず、甘い汁だけ吸って生きていこうとしている輩がいる」「自分の非を認めず正当化しようという輩が多くて困る」

方言としての輩

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ここからは、方言としての「輩」について紹介します。「輩」という言葉は、方言としての使い方もあります。

「単体の使い方をする方言の輩」と「大阪を中心によく使用される方言の輩」について詳しく紹介します。

方言の輩は単体の使い方をする

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方言としての「輩」の使い方は、単体での表現になります。方言としての「輩・やから」は「不良・ヤンキー・暴走族・チンピラ・ヤクザなど、普段の行いが悪い人という意味の言葉として使われます。反社会的集団に対して使われることもあります。

「輩・やから」は「やかる」や「やかられる」という動詞として使われる方言もあります。この場合の意味は、不良やヤクザのように絡まれることで「文句をつける」「クレームを言う」となります。

大阪を中心によく使用される

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「輩・やから」が悪いイメージで全国的に使われるようになった背景には、テレビなどのメディアの影響関係していると言われています。「輩」はもともと大阪を中心によく使用されている言葉です。大阪では「理不尽に文句やクレームをつけてくる人や集団」に対して「輩」という表現を使っています。

お笑い芸人が普段から使っている「輩」という表弁をメディアで発言したことが発端のようです。ちなみに、関西弁でよくつかわれている「せやから」は「だから」という意味です。「せやから」の類語は「そやから」で「輩・やから」とは関係ありません。

輩の英語表現

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最後に、「輩」の英語表現について紹介します。「輩」の意味を表す英単語はたくさんあります。この記事では、たくさんある「輩」の意味を「一門・一族を意味する英語表現」「堂宇類を意味する英語表現」「仲間・友達を意味する英語表現」「共同体・仲間同士を意味する英語表現」の4種類に分類し、それぞれに当てはまる英語表現を例文と共に紹介します。

シーンに合わせて「輩」の英語表現の使い分けができるように、例文を参考にしてください。

一門・一族を意味する表現

「一門・一族」の意味を表す「輩」の英語表現は「family」です。「family」とは「家族・家庭・(血縁関係のある)一家・一族」などの意味があります。「一門・一族」の意味を表す「family」を使った英語表現の例文を紹介します。

「He is related to the family.(彼はその輩に縁がある。)」「She's connected with the family by marriage.(彼女はその輩と結婚している)」「a family who has power in a district because of lineage(ある地方で勢力を持つ輩)」

同類を意味する表現

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「同類」の意味を表す「輩」の英語表現は「same kind,same class,same category,fellow being」です。「same kind」とは「同種・同類・同族」などの意味があります。「same class」とは「同級・同クラ・同類項」などの意味があります。「same category」とは「同列」という意味があります。

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「fellow being」とは「同胞・同類・人間同士」という意味があります。「同類」の意味を表す「same kind,same class,same category,fellow being」を使った英語表現の例文を紹介します。「I don't want to be put in the same category as him.(あんな輩と同類項だと思われたくない)」

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「Don't put me in the same class with them. (俺を輩と一緒にするな。)」「Damn it, I can understand a fellow being hard up, but what I can't understand is a fellow sponging.(畜生、金に困っている者はわかるが、理解できないのはたかる輩だ。)」

仲間・友達を意味する表現

「仲間・友達」の意味を表す「輩」の英語表現は「friend,buddy,associate,comrade,fellows」などがあります。「friend」とは「友達」という意味がある単語です。「buddy」とは「相棒・仲間」という意味がある単語です。

「バディを組む」という使い方をよく耳にすることがあるでしょう。口頭で良く使われる言葉です。「associate」とは「仲間・同僚」という意味がある単語です。「comrade」とは「同士・仲間・僚友」などの意味がある単語です。

「fellows」とは「仲間・同輩」という意味がある単語です。「仲間・友達」の意味を表す「friend,buddy,associate,comrade,fellows」を使った英語表現の例文を紹介します。

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「He betrayed his friend in exchange for a little money.(彼はわずかなお金と引き換えに輩を裏切った。)」「try out a new dish on one's unsuspecting buddy(疑わずに食べてくれそうな輩に新しい料理を試食してもらう)」「Never associate with bad fellows.(悪い輩と交際するのはやめなさい。)」

「I am glad to have a comrade like you.(貴方みたいな輩がいて私はとても嬉しいです。)」「I don't like to be lumped with such fellows(あんな輩と一緒にされるのは迷惑だ)」

共同体・仲間同士を意味する表現

「共同体・仲間同士」の意味を表す「輩」の英語表現は「fellowship」です。「fellowship」とは「友情・仲間・付き合い」などの意味があります。「共同体・仲間同士」の意味を表す「fellowship」を使った英語表現の例文を紹介します。「offer him the hand of fellowship(輩に友情の手を差し伸べる)」

輩とは仲間や同類を意味する言葉

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「輩」とは「仲間」や「同類」を意味する言葉です。特に大阪の方言として悪いイメージで使われていることがテレビなどのメディアで世間に広まった経緯もあり「輩」に良いイメージを持っている人は少ないかもしれません。本来の正しい意味を理解し、類語なども交えて使い方を身に着けておきましょう。

enisi
ライター

enisi

月に1回のジェルネイルを楽しみに過ごしており、暇な時には新しいデザインを検索しています。片付けが苦手なので、収納アイデアに興味があります。疑問に感じたことは、手を抜かず納得できるまでしっかり調べることを大切にしています。

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