「激昂」の意味と使い方を解説!類義語や対義語もまとめてチェック!

「激昂」の意味と使い方を解説!類義語や対義語もまとめてチェック!

激昂という言葉を聞いた事やみたことが泣ければ、その意味や使い方はおろか、読み方すら分からないことでしょう。本記事では激昂の意味や読みだけではなく、使い方や用法まで例文を交えてみなさまにお伝えできるようしっかりとまとめてご紹介しています。

記事の目次

  1. 1.激昂の意味
  2. 2.激昂の使い方
  3. 3.激昂の類義語
  4. 4.激昂の対義語
  5. 5.激昂と似た意味の英語
  6. 6.激昂は強い怒りや興奮に対して使う

激昂の意味

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普段とくだんに使うことがなく、突然出てくる言葉で目や耳にすると戸惑ってしまう言葉。そうしたすこし耳慣れない見慣れない言葉の一つに「激昂(激高)」という言葉があります。どのような読み方なのか、そして激昂の意味はどのようなものがあるのか。

使い方としてどのような使い方が正しい使い方になるのか。その例文についても実際の場面を想定して紹介します。似たような言葉として類義語やその読み方。および反対の意味をあらわす対義語とその読み方もご紹介します。

意味①感情が高ぶること

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まずは激昂(激高)の意味ですが、突如としていきりたったり激しく憤ることを意味します。いきりたつとは「いきおいこんで争おうとするさま」を指します。つまり、突然、感情が大きく高ぶって興奮状態に陥ることを意味するのです。落ち着いた状況とは全く別の激しい昂(たか)ぶりを表す言葉です。

何かのきっかけ、たとえば気にいらない出来事があったりままならない事象にたいして、憤りを突然発散させるような場面に用いられます。あまり良い印象ではない意味となります。

意味②興奮して激しく怒ること

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また、激昂(激高)には「興奮して激しく起こること」という意味も持っています。勢い込んで興奮し、激しく怒って怒鳴りちらすような、とても普通ではない怒り方をするさまを「激昂(激高)」するとして表現しています。

つまり、激昂(激高)とはただごとではない、普通では考えられないような激しい怒り方、もしくはその行動や態度を意味しているのです。

激昂の使い方

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「激昂(激高)する」という言葉は動詞としての使い方になり、基本的には○○(人など)が激昂(激高)する、した。として使用します。

ポイントとしては、似たような類義語に「激怒」がありますが、「激昂(激高)」のほうが激怒よりは柔らかい印象となります。激怒するほどでもない感情の昂ぶりを伴った行動を表現する使い方が一般的といえるでしょう。

さらに加えるのであれば、物や動物などに使われることはなく、人に対して行う行動としての使い方が基本となります。

激昂の読み方は「ゲキコウ」「ゲッコウ」

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激昂(激高)の読み方は「げっこう・ゲッコウ」もしくは「げきこう・ゲキコウ」の読み方となり、どちらの読み方でも構いません。辞書でもどちらの読み方でも引けますので、厳密にも分類に違いはなく、意味の違いもありません。

激昂・激高(げきこう・げっこう)の怒りの度合いを順番に並べると、怒る、激昂、激怒といった順番で表記されます。

感情がたかぶることの例文

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激昂・激高(げきこう・げっこう)を感情の昂ぶりを表現した使い方を例文にてご紹介します。用法としては動詞の使用方法での例文となります。

何かがきっかけで感情が激しく高ぶってしまった。というような使い方であれば、「とある事情で彼の逆鱗にふれたのか、彼は激昂し、興奮状態で私に詰め寄ってきた」という表現となります。激昂が感情の発露であるという表現により、激しい感情の昂ぶりを表しています。

激しく怒ることの例文

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例文として、あなたが同僚のちょっとした意見に腹を立てて声を荒げてしまった場合などは、「私は同僚の意見に激昂して、その場で勢い余って声を荒げた」というような使い方で表現します。同僚の心ない言葉に興奮して、冷静さをうしなってしまったあなたは怒りのままに声を荒げてしまった、という表現です。

また、反対に同僚があなたの言葉に対して机を叩いて感情の昂ぶりを表現した場合は、「同僚は私の心無い一言で激高し、彼の机を叩きながら怒りをあらわにした」などといった使い方になります。

人が人に対して怒りや感情の発露をあらわにする表現として、上記のような使い方が激昂・激高(げきこう・げっこう)の意味を正しく伝えられる例文となります。必ずしも例文のままである必要はありませんので、例文にとらわれない使い方でも構いません。

性格に関する評価

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激昂・激高(げきこう・げっこう)は性格や人格を表す言葉としての意味や使い方で表現されることがあります。例文として、怒りやすい、感情的になりやすい人柄を表す場合に、「彼は激昂しやすい人柄だ」などという使い方で人柄を表現します。

また、動作や反応での使い方により人柄を表現する意味する場合もあります。例文として、ちょっとしたことで怒りやすい人だ、という意味で「気性の激しいあの人は、ちょっとしたことで激昂して周りをいつも困らせている」という使い方もできます。

激昂・激高(げきこう・げっこう)は動作だけでなく、人柄や人格を表す言葉としても使用されることがありますので、場面に応じて例文を参考に使いましょう。

良い意味で使われることはない

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激昂・激高(げきこう・げっこう)という言葉は、上記の例文のように決して良いイメージで使われる言葉ではありません。基本的には本来の自分を見失い、感情のままに怒りや興奮を相手にぶつけるさまを意味するからです。

人はだれしも怒りやすい人や情緒の不安定な相手との人間関係を築くのはどうにも避けたがるものです。もっと冷静に話し合えばさほど大したことにもならないのに、感情的に怒鳴ってばかりでまるで解決の糸口がつかめない相手との会話や対話など無駄に思えてしまいます。

であれば、努めて冷静に現状を分析して、問題点をみつめ、反射的に激発するようなことなく問題の解決を行えるような人間と関係を持ちたいと思うのは必然です。すくなくとも、私たちもそのような人間でを目指すべきでしょう。

激昂の類義語

激昂・激高(げきこう・げっこう)は激しい感情の昂ぶりや怒りの感情をぶつけるさまを意味しますが、激昂と同じような意味合いで使用できる言葉がいくつか類義語として散見できます。それぞれに詳細な意味に変化はありますが、そうした細かい部分についてもご紹介します。

場合によっては激昂・激高(げきこう・げっこう)と同じような使い方をすると、違和感を感じてしまうような言葉もありますので用途に応じて使い分けられるようにすればよいでしょう。

激しい怒りを表す類義語

激しい怒りを表現する言葉として、激昂・激高(げきこう・げっこう)の類義語にあげられる言葉はいくつかあります。基本的には感情面に焦点をあてた類義語になりますので、表現手法としてや動詞としての類義語と言えます。

激昂・激高(げきこう・げっこう)の感情面の類義語は、「激怒」「忿怒」「激憤」「怒り狂う」の5種類あり、それぞれの言葉の意味や読み方についても説明します。

激怒

激昂・激高(げきこう・げっこう)の類義語である「激怒(げきど)」は、より大きな怒りの感情をあらわす言葉です。前述にもありましたが、怒りの度合いとしてはもっとも高く、非常に激しく怒ったさまをあらわす言葉になります。

少なくとも人間関係において、「激怒」と表現されるほどの人を目の前にはしたくないのが人情ですから、みずからの言動にも十分に注意しましょう。

忿怒

激昂・激高(げきこう・げっこう)の類義語として、感情面を表す言葉に「忿怒(ふんぬ)」があります。別の漢字で読み方もおなじ憤怒(ふんぬ)と表されることもありますが、どちらも言葉の意味は同じものとなります。類義語の忿怒は、耐えがたい怒りを内包しているさまを表します。

怒っている様子を表す形容詞としての使い方が基本ですので、表情を表す言葉として用いられます。動詞として「~は忿怒した」という使う方は間違いです。

激憤

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激昂・激高(げきこう・げっこう)の感情表現としての類義語である「激憤(げきふん)」は、激しく憤(いきどお)るさまを表す意味をもっており、自らの正当性を怒りという感情にのせて発揮するさまとして表現される名詞です。

用法としては「激憤する」と動詞のように使用します。また同じ意味をもつ言葉として憤激として表記されることもあります。

怒り狂う

「怒り狂う(いかりくるう)」という言葉も、激昂・激高(げきこう・げっこう)の類義語として定義されています。手が付けられないほど激しく怒っているさまを表していて、分類としては意義素類語に分別されます。

「彼は真実を知って、その場でまるで金剛力士像のように怒り狂った」というように表記します。激怒と同程度の感情表現を表しているともいえます。

急激な怒りを表す類義語

感情表現としての類義語ではなく、動作や怒りの瞬発力をあらわすものとして、いくつかの言葉が挙げられます。感情表現に焦点をあてたものではなく、瞬発的なさまやその勢いを表現する類義語として、「癇癪玉(かんしゃくだま)」「癇癪(かんしゃく)」「疳癪玉(かんしゃくだま)」が該当します。

癇癪玉・癇癪・疳癪玉

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癇癪玉(かんしゃくだま)・癇癪(かんしゃく)・疳癪玉(かんしゃくだま)は、どれも癇癪を中心として意味する言葉ですが、癇癪玉や疳癪玉が名詞であるのに対して、癇癪は瞬間的な怒りを表す言葉であることが特徴です。

「あの人は癇癪(かんしゃく)もちだ」「彼は癇癪(かんしゃく)がひどい」というように、すぐに怒る人を揶揄して使用されます。短気ですぐに怒る人や、とても感情的な人格的特徴を指します。

癇癪玉(かんしゃくだま)や疳癪玉(かんしゃくだま)は厳密には「クラッカー」という花火型のおもちゃの名前です。ぱあん!と勢いよく鳴り響くさまを、撃発のように怒り出す人にかけあわせて、突如として怒りだす人をさす言葉として定着しました。「あの人はまるで癇癪玉だ」といった使用例となります。

激昂の対義語

それでは、激昂(激高)の対義語はどのようなものがあるのでしょうか。対義語とはまったく反対の意味を持つ言葉のことで、熱いの対義語であれば冷たいとなり、多いの対義語であれば少ないがそれにあたる言葉となります。つまり、激しく昂るさまを表す言葉の対義語はどのようなものなのでしょうか。

冷静さを意味する言葉が対義語

激昂の対義語、つまり意味がまったく正反対の言葉を指しますので、冷静な状態、落ち着いているさまをあらわす言葉が、激昂の対義語として定義されています。

挙げられる言葉として「冷静(れいせい)」「沈静(ちんせい)」などが挙げられます。具体的な意味や使い方についてご説明します。

冷静(れいせい)

慌てたりうろたえたりしない気質として人格での表現であったり、努めて公平である、緊張する場面において精神が安定しているさまであったりと、形容としてブレのない穏やかな感情表現、ときとして冷たくも感じられるような感情表現をもつ人をさす言葉として用いられます。

激昂が激しい感情の高まりや昂ぶりを表す言葉ですので、対義語の意味合いとしては努めて感情が揺れ動かない、やもすればまるで感情が無いかのような、といった表現の言葉が当てはまります。

「彼はいたって冷静だ」「冷静になれば物事はより正しく見える」というような使い方で表現されます。「このままでは冷静でいられる自信がない」というように、激昂を意味するような使い方にも用いられます。

沈静(ちんせい)

激昂の対義語として定義されている「沈静(ちんせい)」は、冷静にくらべてもうすこし穏やかな表現として用いられます。「風のない穏やかさ」であったり、「興味深さを欠いている性質」などの表現手法として用いられる言葉で、「精神的緊張や感情から自由である性質」のような人格表現にも使われます。

総じて感情表現だけにとどまらず落ち着いたさまをあらわす言葉で、強さなどの強弱での表現のひとつとして「沈着(ちんちゃく)」を使う場面もあります。

激昂の対義語として用いられる使用例としては、「あの人はいつも沈着な仕事ぶりでみていて安心する」「沈着でいることが、成功率を高める秘訣だ」といった使い方となります。対義語として以外には物質が沈殿するさまにも用いられることがあります。

激昂と似た意味の英語

続いて英訳のさいに活用できる激昂とおなじような意味をもつ言葉を2つご紹介します。例文もあわせてどのような使い方が一般的なのかについても記載していますので、激昂という表現をどのようにして書き換えればよいのか疑問に思っている方はぜひ参考にしてください。

agitation

扇動や興奮を意味する「agitation(アジテーション」は、感情の状態をあらわす表現として激昂に言い換える言葉として挙げられます。使用例としては、「He felt a strong agitation in her language.(彼は彼女の言葉に激昂した)」などといった使用法となります。

excitement

続いて、同じく激昂・激高(げきこう・げっこう)の言い換えられる言葉として「excitement(興奮)」があります。こちらもagitationと同様に感情表現としての興奮をイメージしていますので、例文としては「That person always has an intense excitement personality.(あの人はいつも激昂する性格だ)」などと表現します。

激昂は強い怒りや興奮に対して使う

ここまでで激昂・激高(げきこう・げっこう)に関する様々な例文や意味、類する言葉や対義語、そしてその読み方についてご紹介しまいりました。つまり激昂とは、「激しく怒りなどによって興奮するさま」を表す言葉として用いられます。すくなくともあまり良い人格表現とはいえませんので、そのような表現で評されることのないように、注意しましょう。

五所川原銭男
ライター

五所川原銭男

ガジェット系を好む。雑食。暴食。時折暴走する。知る人ぞ知る某国産プロジェクトの中の人。

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