「する」の謙譲語とは?使い方・例文や尊敬語・丁寧語もまとめてチェック!

「する」の謙譲語とは?使い方・例文や尊敬語・丁寧語もまとめてチェック!

「する」という言葉も色々な言い方ができますが、「する」の謙譲語とは何なのでしょうか。「する」の敬語表現である謙譲語や、「する」の尊敬語や丁寧語、それら「する」の敬語表現を使った「する」の使い方の例文などをご紹介しましょう。

記事の目次

  1. 1.「~する」の謙譲語は2種類
  2. 2.「~する」の謙譲語の使い方と例文
  3. 3.「~する」の謙譲語を使う注意点
  4. 4.「~する」の尊敬語は2種類
  5. 5.「~する」の丁寧語は1種類
  6. 6.「~する」の謙譲語を使う際に他に適切な表現がないか注意

「~する」の謙譲語は2種類

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「~する」という言葉は日常生活の中でも当たり前のように使われています。「テニスをする」「仕事をする」「家事をする」などというように、「する」という言葉はかなりの頻度で使われますが、「する」の敬語表現についてはあまりよくわからないという人もいます。また、謙譲語と尊敬語と丁寧語の使い分けもわからないという人もいるでしょう。

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「する」の敬語表現の謙譲語には、実は2種類の謙譲語がありますが、それらの謙譲語のことを「する」の謙譲語だと理解している人はあまり多くありません。「する」の謙譲語のことを「する」とは全く別の言葉だと思っている人は意外に多いです。

他の言葉だと勘違いされていることもある「する」の謙譲語とはどういう言葉なのか、「する」の2種類の謙譲語についてご紹介しましょう。

謙譲語①いたす

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「する」の謙譲語の一つ目は、「いたす」です。「いたす」という言い方がよく使われるのは時代劇の中などで、何かをする時に「~いたす」というような使い方がされています。「助太刀いたす」などという「いたす」の使い方は時代劇の中で結構使われていますが、現代では「いたす」はそのまま使われることはほぼありません。

謙譲語②させていただく

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「する」の謙譲語の二つ目は、「させていただく」です。こちらも時代劇などで「失礼させていただく」などという使い方がされていますので、聞いたことがあるという人も少なくないでしょう。ですがこちらも「いたす」と同じく、現代では「させていただく」という形のまま使われることは少ないと言えます。

「~する」の謙譲語の使い方と例文

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「~する」の謙譲語には2種類あるということをご紹介いたしましたので、次は「する」の謙譲語の使い方とその例文についてご紹介します。「する」という敬語表現の謙譲語「いたす」も「させていただく」も、日常生活の中でかなりの頻度で使用されていますが、先にもご紹介したようにそのままの形ではあまり使われません。

「する」の謙譲語「いたす」と「させていただく」の使い方にはどのような使い方があるのか、「いたす」と「させていただく」の使い方と例文についてご紹介しましょう。

いたすの使い方と例文

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まず、「する」の謙譲語「いたす」の使い方と例文についてご紹介します。「いたす」は「いたす」という言い方ではほとんど使われません。「いたす」をそのままの形で使うのは、先に述べたように時代劇の中などのちょっと堅苦しい言い方です。現代の日常生活の中で「いたす」を使う場合には「いたします」という使い方をするのが普通です。

特に目上の相手などに対して時代劇の侍のように「いたす」などと言ってしまっては失礼になりますので、そういった相手に対しては必ず「いたします」というような丁寧な言い方を使います。それでは、「する」の謙譲語「いたす」の使い方の例文をご紹介しましょう。

いたしますの例文

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「する」の謙譲語「いたす」の使い方の例文として、「ご案内いたします」という例文が挙げられます。誰かをどこかに案内する時に、敬語表現として「いたす」を使う例文です。他にも「承知いたしました」という例文が挙げられます。何かに対する承諾を求められた時には「承知いたしました」というように「いたす」を使います。

「する」の謙譲語「いたす」は「いたします」と言えば「します」の意味で、「いたしました」と言えば「しました」になりますので、「します」と言いたい時には「いたします」と言えばいいですし「しました」と言いたい時には「いたしました」と言えばOKです。

ビジネスシーンなどの日常生活の中で「いたします」「いたしました」という形で「いたす」が使える場面はかなりたくさんありますので、実際に使ってみましょう。

させていただくの使い方と例文

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次に「する」の謙譲語「させていただく」の使い方と例文をご紹介します。「いたす」同様、「させていただく」という謙譲語も堅苦しく、目上の相手などに対して使うには失礼な使い方ですので、こちらも「させていただきます」という形で使うことが一般的です。「させていただく」は文中には使えても文末に使うと失礼な言い方なので注意が必要です。

それでは、「する」の謙譲語の二つ目「させていただく」はどのように使えば良いのか、「させていただく」の使い方の例文をご紹介しましょう。

させていただきますの例文

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「する」の謙譲語「させていただく」の使い方の例文として、「優遇させていただきます」という例文が挙げられます。誰かに対して何か優遇するといった場合、「優遇する」という意味で「優遇させていただきます」というような言い方ができます。「させていただきます」には他にも使い方があります。それは許可を得る場合などです。

「第一会議室を使用させていただけますか」という例文では、相手に対して許可を得たいということを伝えるために「させていただきます」を使っています。これら二つの例文ではいずれも文末に「させていただきます」を使っていますが他にも使い方はあります。

「第一会議室を使用させていただくことをお許しいただけますか」などというように、文末ではなく文中で「させていただく」を使うという使い方もあります。

「~する」の謙譲語を使う注意点

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「~する」の謙譲語「いたす」「させていただく」の使い方についてご紹介しましたので、次は「する」の謙譲語を使う上での注意点についてご紹介します。「いたす」「させていただく」は敬語表現ですので、相手に対する敬意を表す言い方ですが、「いたす」「させていただく」を使えばそれで良いというわけでもありません。

「~する」の謙譲語「いたす」「させていただく」を使う場合にはどのような点に注意すれば良いのか、「いたす」「させていただく」を使う上での注意点についてご紹介しましょう。

させていただくは乱用に注意

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「する」の謙譲語を使う上での注意点の一つ目は、「させていただく」は乱用に注意するという点です。昨今テレビなどでもアナウンサーなどが何でもかんでも「させていただく」をつけて言っていますが、これは間違いです。テレビ中継でどこかの家などに入る時に「失礼させていただきます」などと言いますが、これは間違っています。

この場合「失礼いたします」が正解で、「失礼させていただきます」は間違った使い方です。何でもかんでも「させていただきます」をつければ丁寧な敬語表現になるというわけではなく、使いどころというものがあります。

「拝見させていただきます」という言い方も間違いで、「拝見します」か「拝見いたします」が正しいです。このように「させていただきます」は乱用しないよう注意が必要です。

なにかを伝えるときは「申し上げる」が適切

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「する」の謙譲語を使う上での注意点の二つ目は、なにかを伝えるときには「申し上げる」が適切であるということです。相手に何かを伝えたい時に「させていただく」をアレンジして「言わせていただきます」という言い方をする人もいますが、この場合には「申し上げます」で充分です。

「言わせていただきます」という言い方をする場合もありますが、この言い方は「この際ですから言わせていただきますけど」というように、相手に文句を言うという場面で使われることが多く、「言わせていただきます」と言われると相手が構えてしまうこともあります。

相手に対して何かを伝える場合の敬語表現としては「させていただく」ではなく、「申し上げる」という言い方が正しいですので注意しましょう。

「~する」の尊敬語は2種類

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「~する」の謙譲語についてご紹介しましたので、次は「する」の尊敬語についてご紹介します。「する」の謙譲語は「いたす」「させていただく」の2種類ですが、「する」の尊敬語も2種類あります。謙譲語はへりくだって相手に敬意を表する敬語表現ですが、尊敬語は少し違います。

尊敬語は敬意を表する相手が行動したりすることに対して使われる敬語表現ですので、尊敬する相手が何かを「する」場合に使われます。同じような敬語表現であっても、その点で謙譲語と尊敬語は大きく違うと言えます。

それでは「する」の尊敬語にはどのような敬語表現があるのか、「する」の2種類の尊敬語についてご紹介しましょう。

なさるの使い方と例文

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「する」の尊敬語の一つ目は、「なさる」です。「なさる」という言い方は日常生活の中でも結構使われることが多いですが、「なさる」を「する」の尊敬語だと理解しているという人はそう多くないでしょう。「なさる」は「なさる」として認識しているという人も少なくありませんが、「なさる」は「する」の尊敬語ですので「する」の尊敬語として使います。

「する」の丁寧語「なさる」も、謙譲語「いたす」「させていただく」と同じように、そのままの形で使われることはあまりありません。それでは「なさる」の使い方の例文をご紹介しましょう。

なさいますの例文

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「する」の尊敬語「なさる」の使い方の例文として、「今週末の飲み会には参加なさいますか」といった例文が挙げられます。「今週末の飲み会には参加しますか」を「する」の尊敬語「なさる」を使って言い換えるとこうなります。これは相手に対して敬意を表し、相手の行動「参加する」を敬語表現した形です。

他に「課長はよくジムに通って筋力トレーニングをなさるとお聞きしました」という例文も挙げられます。こちらも「する」という言葉を「なさる」に言い換えて、相手に対する敬意を表した言い方になります。

されるの使い方と例文

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「する」の尊敬語の二つ目は、「される」です。こちらも謙譲語「いたす」「させていただく」や尊敬語「なさる」同様、そのままの形で使われることはあまりありません。文中で「何かをする」と言う場合に「何かをされる」というように使うことがありますが、その後必ず「とお聞きしましたが」というような文章が続きます。

通常「される」を使う場合には「されます」という形で使われ、「される」をそのまま使うことはあまりありません。それでは、「される」の使い方の例文についてご紹介しましょう。

されますの例文

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「する」の尊敬語「される」の使い方の例文として、「明日のパーティにはA様も出席されます」という例文が挙げられます。この例文において着目すべきなのは、敬意を表している相手です。この例文の「出席されます」は「A様」にかかっていますので、この言葉を言っている人は「A様」に敬意を表していると言えます。

同じような例文として「明日のパーティには出席されますか」という例文が挙げられますが、こちらは話をしている相手に対して敬意を表しています。このように「される」は同じような文章でも対象が違うことがありますので、対象を見極めることが大切です。

ビジネスシーンなどで「なさる」や「される」は結構良く使われますので、「なさる」「される」はどのように使い分ければ良いか注意する必要があります。

「~する」の丁寧語は1種類

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「~する」の尊敬語とその使い方や例文についてご紹介しましたので、次は「する」の丁寧語についてご紹介します。「する」の謙譲語は「いたす」「させていただく」の2種類で、尊敬語は「なさる」「される」の2種類でしたが、丁寧語は1種類だけです。「する」の丁寧語はかなりな頻度で使われていますので、よく使っているという人も多いでしょう。

むしろ、「する」の丁寧語を普段全く使っていないという人の方が少ないはずです。それでは「する」の丁寧語についてご紹介しましょう。

しますの使い方と例文

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「する」の丁寧語は「します」1種類だけです。「する」の丁寧語とは何かと尋ねられてもわからないと答える人でも、「します」だと知れば「なるほど」と納得するはずです。これまでご紹介してきた謙譲語や尊敬語とは違い、「する」の丁寧語は日常生活の中でも結構頻繁に使われますので、例文などなくても使い方がわかる人の方が多いでしょう。

「する」の丁寧語「します」は「今夜連絡します」や、「明日報告します」「私が調査します」というように、何かを「する」ことを丁寧に伝えるときに使い、使う相手を選びません。尊敬語や謙譲語での敬語表現がわからない場合、丁寧語を使っておけばOKです。

もちろん社会人なら尊敬語や謙譲語が使いこなせればさらに良いですが、謙譲語などを間違って使うよりは丁寧語で対応した方が良いという場合もあるということです。

「~する」の謙譲語を使う際に他に適切な表現がないか注意

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「~する」の謙譲語や尊敬語や丁寧語について、その使い方や例文などをご紹介してきましたが如何だったでしょうか。「する」の謙譲語は「いたす」「させていただく」ですが、これらを使えば間違いないというわけではなく、他に適切な表現があるならそちらを使う方が良いという場合もあります。

「する」の謙譲語や尊敬語の使い分けは結構難しいですので、きちんとした使い方ができないなら丁寧語を使うなど、臨機応変で相手に失礼のないよう注意することが大切です。

モモ
ライター

モモ

女性向けの美容関係の記事や心理関係の記事、難解な言葉の解説の記事などの作成を得意としていますが、ダイエット関連は自分自身でも色々試していますので、特に得意だと言えます。その他にも興味のあるものがたくさんありますので、お役に立てて楽しめる色々な記事を提供していきたいです。

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