「陶酔」の意味まとめ!使い方・例文・類語や心酔・傾倒との違いも紹介!

「陶酔」の意味まとめ!使い方・例文・類語や心酔・傾倒との違いも紹介!

酔うという言葉が入っているものの、「陶酔」とはどのような状態を意味する言葉なのか、その具体的な意味と使い方、類語や対義語などを例文も含めてまとめてご紹介します。陶酔がどのように使われて、どのような状態を指すのかについて知りましょう。

記事の目次

  1. 1.陶酔の意味とは?
  2. 2.陶酔の使い方・例文
  3. 3.陶酔と心酔・傾倒の違い
  4. 4.陶酔を使う際の注意点
  5. 5.陶酔はうっとりするという意味

陶酔の意味とは?

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「陶酔(とうすい)」という言葉には、”うっとりしてその境地に浸ること。”や、”心を奪われてうっとりする事。”などの意味があります。また、”酔う”ろいう漢字を用いられているように、酔っぱらっている様を表す場合もあります。

この項は、そのような意味を持つ「陶酔(とうすい)」という言葉の、対義語や類語、似た言葉である「心酔」や「傾倒」。また、それらを用いた使い方や例文などを交えて、より深い意味で「陶酔(とうすい)」という漢字を知るためのまとめです。

網羅的に詳細を記載していますので、しっかりと読み込んで「陶酔(とうすい)」という言葉を把握していきましょう。

陶酔の対義語・類義語

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言葉は時として、多面的な角度からその意味を推し量ることがあります。そのような言葉に対しての位置づけを表す分類を「対義語」もしくは「類義語・類語」として扱われています。

それぞれの言葉に対する位置関係を把握することで、言葉が持つ意味の相関的な関係性を視覚化することができます。では、「対義語」や「類義語・類語」とはそれぞれどのようなものなのでしょうか。意味についても把握しておきましょう。

陶酔の対義語

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「対義語(たいぎご)」とは”「おとこ・おんな」「広い・狭い」のように、意味上の対(つい)をなす語。”として定義されている言葉の分野を表すものです。ただし、絶対的な対をなす意味の言葉というわけではありません。

部分的に対をなす意味の言葉も対義語として扱われることがあります。ここでは「陶酔(とうすい)」の対義語を、その意味や使い方について例文を交えて紹介しています。

陶酔の対義語「素面」の意味・使い方

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「陶酔(とうすい)」の対義語、「素面(しらふ・すめん)」です。意味は”(剣道で)面をかぶらないこと。”という意味の他に、”酒に酔っていない時の顔”という意味があり、酔っていない状態が対義語として定義されるゆえんです。

対義語としての使い方は「私は素面だ」「彼はどうみても素面でいる」といった状態を表すだけの表現として使われます。対義語として明確に表現できるのは、素面以外には「白面(しらふ)意味同」が対義語として定義されています。

陶酔の類義語

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「類義語(るいぎご)・類語(るいご)」とは、”対象となる言葉と意味が似通っている言葉”もしくは、”対象となる言葉と意味が極めて近しい言葉”という意味を持った分類わけです。

必ずしも全く同じ意味というわけではないのですが、当然ですが全く同じ意味も類語として扱われることになります。この項では「陶酔(とうすい)」の類語を使い方や違い、意味について例文を交えまとめています。

陶酔の類語「恍惚」の意味・使い方・違い

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「陶酔(とうすい)」の類語、「恍惚(こうこつ)」です。意味は”物事に心をうばわれて、うっとりするさま”や、”老人となって)ぼけていること。”という意味もあります。陶酔との違いは酒精の有無もありますが、老人の表現方法の可否も含まれていることです。

使い方としては、「彼女はあまりの化粧の出来栄えに恍惚としていた」などといった表現ができます。心を奪われているという意味の表現においては似通っていますが、主体が相手にある可能性も含まれている意味の言葉という違いがポイントでしょう。

陶酔の使い方・例文

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「陶酔(とうすい)」という言葉を実際に使用した場合はどのような使い方になるのかについて、いくつかの例文をまとめています。より具体的な内容で例文としてあげていますので実際にどのような使い方になるのかを確認してください。

例文①

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「酒というのは素晴らしいものだ。まず鼻先をくすぐる芳醇な香り、それだけで多くの人達はうっとりとした表情で軽い酩酊状態に陥る。舌先を転がるように滑り込む甘露は、さながら砂漠で得た一滴の水のよう。そしてついぞえられる最高の瞬間。まさに陶酔鏡にひたるがごとしである」

「陶酔(とうすい)」をつか使った例文の一つです。ここでは慣用句の一つ、陶酔鏡(とうすいきょう)を用いています。使い方としては「陶酔鏡にひたる」というのが正解の言葉で、うっとりとしたとても良い気持ちを表す言葉です。

「陶酔(とうすい)」の使い方としては珍しく、比較的ポジティブな意味合いで使われている言葉です。滅多に使わない言葉ですが覚えておいて損はないでしょう。

例文②

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「悪くはないことだが、決して良い状態ではない。何かに陶酔している状態というのは、おそらくは正しい判断ができかねる状態であると考えられる。それはまるで、美しすぎる美女相手にしているであったり、自らの行いを神聖視しているかのようだ」

「陶酔(とうすい)」を使った例文としては、陶酔の状態に言及した使い方となります。陶酔状態というのはすなわち、何かに対して盲目状態になっていると言っても過言ではないと言及している例文となります。

例文③

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「君の考えは何かが間違っているとしか思えない。そのような方向性でしかものが見られないのであれば、それはある種の自己陶酔と言えるのではないだろうか。陶酔状態にある君にとって、そうした自己分析は正しく行えていないのではないだろうか」

相手を追求する言葉として「陶酔(とうすい)」という言葉で表現している例文です。使い方としては名詞としての使い方です。比較的よく聞く言葉として知られる「自己陶酔」ですが、とてもネガティブな言葉です。

あまり良い意味で使われることはないので、例文のように注意を促す意味合いで用いるのであれば問題はないのですが、そうでない場合では使わない方がいいでしょう。

例文④

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「恋というものは二人の関係の陶酔である。お互いがお互いに甘い幻想を抱いて、求め求められるその関係性に陶酔し、そしてその関係がいつまでも続くものと甘い夢を思い描いているのである。やがてその夢は覚め、突きつけられる現実に愕然とするその日まで」

恋愛というものの考え方について「陶酔(とうすい)」で表現する使い方の例文です。恋愛というものが、ドーパミンやエンドルフィンのホルモンが生み出す幻想であることを、甘い夢として表現しています。

この例文でも、「陶酔(とうすい)」はあまり良い意味合いでは使われていません。むしろこうした使い方が「陶酔(とうすい)」という言葉においては一般的だと言えます。

陶酔と心酔・傾倒の違い

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「陶酔(とうすい)」と似た言葉として、「心酔(しんすい)」や「傾倒(けいとう)」という言葉があります。それぞれによく混同されがちな言葉なのですが、「陶酔(とうすい)」とはどのような違いがあるのでしょうか。

その違いについて、心酔と傾倒のそれぞれの意味をみながら、具体的な違いについてまとめていますのでご覧ください。

心酔は心から慕うという意味

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「陶酔(とうすい)」の類語としても知られる「心酔(しんすい)」には、”物事に心を奪われ、夢中になること。”や”ある人を心から慕い、尊敬すること。”といった意味が定義されています。

「陶酔(とうすい)」はあくまでも酔っぱらっている様やきもちよくなっている状態だけを表しているので、対象が明確に指定されうる点では違いがあると言えます。ですが、分類としては類義と考えても差し支えありません。

例文としては、「私はあの人に心酔している」、「彼があの人に対して抱いていう思いは、もはや心酔と呼んでもおかしくはないだろう」といった使い方が一般的な使い方といえます。

傾倒はすべてを傾けるという意味

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「陶酔(とうすい)」の類語としても知られる「傾倒(けいとう)」には、”かたむき倒れること。また、かたむけ倒すこと。”もしくは”ある物事に深く心を引かれ、夢中になること。また、ある人を心から尊敬し、慕うこと。”といった意味が定義されています。

そのため「陶酔(とうすい)」が持つ意味である”気持ちよく酔っぱらうさま”などとは、比較対象が自分にあるか他の何かにあるかという違いがあります。あくまでもそれ以上の意味を持たない所が大きな違いと言えます。

例文としては「今から私はこの仕事に全力で傾倒する」、「ここで目標に傾倒できなければ一体いつ傾倒するというのか」のような使い方となります。

陶酔を使う際の注意点

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「陶酔(とうすい)」という言葉を使う上での注意点についてですが、例文にもありますが名詞として活用する言葉ではありますが、動詞のような使い方もできる言葉です。そのためそこまで大きな制約もなく使える言葉となっています。

ポジティブな意味としては使えない

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ですが、注意したいのは「陶酔(とうすい)」という表現は決して良い意味で使われることが余りない言葉である点です。どちらかといえば、酔っ払って正常な判断ができていない状態を表すこともあるので、表現としてはネガティブなイメージとなります。

陶酔はうっとりするという意味

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「陶酔(とうすい)」という言葉には、ただ単にお酒に酔っ払って気持ちよくなっているという状態を表すだけではなく、様々な出来事や様々な芸術そして様々な存在や人間との関係性においても使われる言葉になっています。

特に人間性や関係性などに使われる場合はそれほどポジティブな意味合いでは使われないことがポイントになっていると言えるでしょう。実際に使われる時は注意しましょう。

五所川原銭男
ライター

五所川原銭男

ガジェット系を好む。雑食。暴食。時折暴走する。知る人ぞ知る某国産プロジェクトの中の人。

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