キッチンの高さを選ぶポイントを解説!身長に合わせて調整する計算方法は?

キッチンの高さを選ぶポイントを解説!身長に合わせて調整する計算方法は?

家を建てる時、リフォームする時に重要な場所がキッチンです。キッチンは日々利用する人の使いやすさに合わせて選びます。使いやすいキッチンは、使う人の高さを合わせることが大切です。そこで、利用しやすいキッチンの高さについてご紹介をしましょう。

記事の目次

  1. 1.キッチンの使いやすい高さとは?
  2. 2.キッチンの高さを選ぶポイント
  3. 3.キッチンの高さを決めるときの注意点
  4. 4.キッチンの高さを簡単に調節する方法
  5. 5.キッチンの高さをリフォームする事例
  6. 6.キッチンの高さは身長と全体のバランスを考えて決める

キッチンの使いやすい高さとは?

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料理番組やモデルハウスのキッチンは、広くてとてもきれいです。素敵なキッチンがあれば料理が楽しくなると、考えることはありませんか。

家を建てたりリフォームやリノベーションをする時、家庭用キッチンは、奥行きや幅・収納などメーカー基準の中から選択をします。キッチンカウンターの幅や奥行き・収納の数はキッチン全体の間取りや位置、間口に合わせて選択することが大切です。それでは、高さはどうでしょう。

キッチンの奥行きは、人が腕を伸ばした時に利用しやすい長さになります。高さは人が立った姿勢で調理しやすい高さになっています。しかし、成人の身長は人によって30cm以上の差があります。この差は、調理をする時のキッチンの高さにも影響するのではないでしょうか。

身長を基準にした場合の計算方法

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キッチンの高さを決める時に必要なことは、身長を基準に決めることです。キッチンカウンターの高さは、高すぎると肩が凝り、低すぎると腰が痛くなります。

使いやすいキッチンの調理台やコンロの高さは調理をする時に、軽く肘が曲がる程度の高さになります。身長からの計算式ではキッチンの高さが身長の半分よりも5cm高いものがちょうど良いといいます。身長が成人女性の平均値の158cmなら、158÷2+5=84cmで、84~85cmがベストです。

また、調理作業の種類によっても、キッチンの高さは異なります。コンロの高さは、鍋やフライパンの高さを考えて普通のキッチンよりも低めが適しています。逆に洗い物作業をする流しは、キッチンよりも高めにすると作業がしやすくなります。リノベーションする時は参考にして下さい。

キッチンの高さを選ぶポイント

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キッチンの高さは、80cmから5cmごとにあるメーカーと、2.5cmごとのメーカーがあります。一番低いキッチンが80cmで一番高いキッチンは90cmになります。

身長が158cmなら計算では84cmになります。オーダーメイドのキッチンなら自分サイズにできます。しかし、規格で選ぶと82.5cm、85cmから選択することになります。計算では84cmのため、ピッタリのものではありません。このような時、キッチンの高さは低めと高めではどちらが良いのでしょうか。

料理をする時、家庭ではキッチンの足下にキッチンマットを敷いたり、スリッパを履いて作業をします。そこで、キッチンの高さを決める時、ただ計算結果から選ぶと、低すぎることがあります。そこで、キッチンをリノベーションする時は、計算結果よりも高めのものを選ぶと良いでしょう。

なるべく普段通りの状態で選ぶ

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家のリノベーションでキッチンの高さや種類を決める時は、モデルルームで実物を見ましょう。色や細かいオプションは違っても、高さや使い勝手を実感することができます。

モデルルームでは、なるべく普段通りの状態で選ぶことをおすすめします。特に高さは作業をする時に重要です。そこで、靴を脱いでスリッパで利用できるモデルハウスなら、自宅と同じようなスリッパを履いて利用してみます。ホームセンターならヒールの低い靴で利用しましょう。

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ホームセンターやショールームでは、靴を履いたままで見本の前に立つことがあります。高いヒールでは、室内で利用する時と高さが違います。スリッパと高いヒールでは、3cm以上身長差がつくこともあります。そこで、ヒールの高さを計算して、高さを決めましょう。

全体のバランス調整を考える

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キッチンを決める時は、全体のバランス調整を考えるとが大切です。キッチンの部屋の広さや入り口、キッチンの収納なども含めてキッチンの高さを考えましょう。

中でも、キッチンに必要な流し、コンロ、調理台の3つのバランスを考えることは重要です。使いやすさを考えると、それぞれの高さが異なることが理想ですが、実際にバラバラの高さでは見た目も悪くなります。そのため、バランスを考えて、自分が使いやすい高さに調整していきます。

実際に調理をする時の動きを考え、使いやすい高さはどれくらいかを検討する必要があります。リフォームは古い部分を新しくするだけですが、リノベーションはキッチン全体を変えることもできます。モデルルームで実物の調理台を使って、自分好みのキッチンを選びましょう。

戸棚・収納の高さを考える

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キッチンの高さを考える時、大切なのは調理台やコンロ・流しの高さだけではありません。一緒に利用する戸棚や収納の高さ調整も重要になります。

吊戸棚でよくある高さのトラブルは、高いところのものが届かないということです。また、戸棚の扉が頭にぶつかるというのも良くあります。届かない位置の収納は、せっかくあっても使うことができません。普段使わない物を収納するといっても、踏み台が必要な棚はないと同じです。

また、棚の扉を開けると、ちょうど頭の高さになりぶつかってしまうということもあります。逆に下に入れる収納が深すぎて中が整理しずらいというものもあります。このようにキッチンは調理台の高さだけでなく、利用する収納や棚の高さや深さも計算して選びましょう。

キッチンの高さを決めるときの注意点

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キッチンの高さを決める時、使う人の身長に合わせて決めます。しかし、夫婦共稼ぎでどちらも利用する時はどうしたらよいでしょう。賃貸ならどうしたらよいでしょうか。

あまり身長差がない場合は、少し高めのサイズを選ぶと良いでしょう。例えば、女性が160cmで男性が168cmなら、女性にピッタリの85cmではなく、87.5cmで良いかもしれません。スリッパやキッチンマットの厚みを加えた計算をすると90cmでも高すぎるということはありません。

しかし、女性が158cmで男性が178cmではどうでしょうか。女性の身長で計算をすると、高さは85cmになります。しかし、男性は94cmで、90cmでも少し低いと感じることでしょう。実際に成人男女の平均身長を考えると、こういった夫婦や家族はたくさんいます。

メインで使う人に合う高さにする

身長差がある夫婦や家族が利用する場合は、メインでキッチンを利用する人の身長に合わせて計算し、高さを決めましょう。なかなか決められない時は、高めを選びます。

女性の方が身長が低くて、キッチンが少し高くて作業しずらいと感じたら、サンダル型スリッパや厚地のキッチンマットを利用しましょう。室内履きで3cm高くなっただけでも、158cmの身長が161cmになります。キッチンの高さ調整が難しい賃貸でも活用できます。

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キッチンマットの厚さでも1cm以上違いますので、160cm以上の人と同じ高さで作業をすることができます。それでも、高いと感じる時は踏み台などを利用することができます。しかし、背が高い人が低いキッチンに合わせることはできません。そのため、高めを選ぶことをおすすめします。

吊戸棚などとの関係を考える

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キッチンには吊棚が上に付き、調味料や乾物、食器などを入れることができます。吊棚の下は蛍光灯がついているものがあり、料理時の手元が明るくなるようにしています。

建て売り住宅や賃貸マンションのキッチンは、女性の平均の高さに合わせています。158mの人が一番使いやすい吊棚の高さは、目線の高さになる床から120cm前後です。しかし、キッチンの調理台の上にある吊棚は、動きやすさからキッチンの高さとの間に80cmくらいの空間が必要です。

120cmではキッチンとの間が30cmから40cmと狭く、調理の時は邪魔です。しかし、キッチンの上にある吊棚は、床から160cmよりも高い位置にあります。しかし、それでは158cmの人にとって、頭よりも上になってしまいます。そこで、中の棚を引き出すことができる吊棚が作られています。

キッチンの高さを簡単に調節する方法

しかし、建て売り住宅やマンション、賃貸の家はすでに備え付けのキッチンが付いています。自分サイズのキッチンの高さを選ぶことができません。

そして賃貸住宅は、勝手にリノベーションやリフォームをすることはできません。また、中古の住宅の場合も自分サイズではないことがあります。新しいものにリノベーションすれば、自分サイズの高さにできますが、簡単にできるわけではありません。そんな時は、どうしたらよいでしょう。

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ホームセンターやリフォーム専門店の中には、自分で家の内装をリフォームすることができるキットもあります。しかし、専用の工具がなく、不器用な人にとって自分でのリフォームは難しい選択です。そこで、わざわざリフォームすることなく、高さを合わせる方法をご紹介しましょう。

床高を調整する

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キッチンの高さを調整する時、いくつかの方法があります。まずは、スリッパやキッチンマットで高さを調整する方法です。そして、もう1つはリフォームでキッチンの高さを調整する方法です。

リフォームで高さを調整する場合、お金も時間もかかります。もちろん、自分の理想の高さにできれば、使い勝手も良く、他の方法で調整する手間はなくなります。しかし、賃貸など勝手にリフォームすることができない場合もあります。現状復帰の賃貸はリフォーム以外の方法が必要です。

また、お金をかけてリフォームしても、使う人が加齢によって、さらに高さが合わなくなることもあります。そこで、スリッパやキッチンマットの利用で床高を調整してみましょう。キッチンマットは1cmくらいの厚さがありますので、ほんの少しですが調整をすることができます。

キッチン下の床高を調整する

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専門家に注文して、キッチンの高さをあげる時は、システムキッチンの下に同じような色の素材を使って、5cmくらいカサ上げして高く調整します。

費用は20万円くらいに、排水管・水道管・ガス管などの工事が必要になります。場合によっては電気系統の工事も必要です。費用的にはかなり抑えることもできますが、中古の場合は全く同じ素材でカサ上げするわけではありません。そのため、見た目があまり良くないという難点があります。

低くする場合は、キッチンの流しの深さや引き出し、収納まで替えることになってきます。既存のキッチンの高さを低くするのは簡単ではありません。工事費だけで100万円以上かかってしまいます。低くするならシステムキッチンをリノベーションする方が簡単で安くなります。

賃貸なら踏み台を使うのもおすすめ

キッチンの高さが合わなくても、賃貸では勝手に変えることはできません。数十万掛けてリノベーションしても、転出する時には現状に直すことになります。

そのため、賃貸ではキッチンをリノベーションやリフォーム以外の方法で、高さを合わせましょう。身長が低くてキッチンの高さが合わない時は、踏み台を使うのが一番手軽です。しかし、踏み台が小さいと、洗い物や調理で動く時に落ちてしまうことがあります。

キッチンで使う踏み台は、低めで広いものが向いています。そこで、踏み台よりも、すのこの利用をおすすめします。数センチの違和感なら、少し高めのサンダルタイプのスリッパを履いて調理するのも良いでしょう。賃貸では、自分自身の高さを調整し、ちょうど良い高さにしましょう。

キッチンの高さをリフォームする事例

キッチンの高さを変える時3つの方法があります。部屋全体をすべて変えてしまうリノベーション、システムキッチンだけを新しくするリフォーム、高さだけを調整する方法です。

中古の家を購入した場合は、部屋全体を変えて自分好みにリノベーションすることもあります。キッチンの高さだけでなく、壁や床、収納などをすべてリフォームするため、工事期間も数週間から1カ月ほどかかります。費用も数百万円になりますが、自分好みのキッチンに仕上がります。

2つ目は、システムキッチンだけを変える方法です。新しいシステムキッチンに替える時は、50~150万円になります。そして、すでについているキッチンを利用する場合は、10~20万円で、1~3日で工事が簡単です。また、ガス管・排水管・給水管の工事は別途必要になります。

低すぎてリフォームした事例

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キッチンが低すぎる場合のリフォームは、床下にカサを増して高くします。既存のキッチンをガス管や排水管・給水管と一緒に、一度外します。

キッチンをカサ上げするための台座を用意します。台座の上に外したシステムキッチンを乗せます。高くなった分、ガス管・排水管・給水管の長さを調整します。元の位置にキッチンを戻します。全行程で1日から3日、10万円から20万円と工事費用などになります。

しかし、中古住宅の購入後、システムキッチンを作っていた会社によっては、カサ上げをお断りする場合もあります。業者の中には、カサ上げをした後、耐震などの不具合が出ても責任が負えないため、請け負わないこともあります。こういったこともありますので慎重に決めて下さい。

高すぎてリフォームした事例

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身長が低いため、キッチンが高すぎるためのリフォームは、カサ上げと工程が異なります。キッチンが高すぎるからとキッチンの下を削ることはできません。

キッチンについている引き出しや排水管の問題、キッチンがついている部分の壁などにも影響が出てしまいます。キッチンを低くするということは、カサ上げで高くする以上に難しいため、キッチンを低くするリフォームはできないと言います。そこで、高すぎる場合は床の高さを変えて調整します。

キッチンの設置場所の床を低くするか、作業をする床を上げる工事になります。キッチンを外す工程は同じでも、床の高さそのものを変えますので、金額は高くなります。床下の工事も必要になり工期も伸びます。長い目で見るとキッチンのリノベーションの方が安くなるということです。

キッチンの高さは身長と全体のバランスを考えて決める

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キッチンは毎日使うものです。だからこそ、使いやすい理想のキッチンが欲しいものです。注文住宅を建てる時や、家をリフォームする時は、納得ができる高さのキッチンを選びましょう。

しかし、中古の家や建て売り、マンションでは簡単には理想のキッチンを入手することはできません。リフォームが可能であれば、住む前にキッチンだけでも自分に合ったものに取り替えることをおすすめします。しかし、賃貸の時は、床下の敷物などで工夫をしてみましょう。

キッチンを選ぶときは、見た目のかっこよさだけでなく、収納や使い勝手など色々な点を見て選ぶことが大切です。中でもキッチンの高さが合わないと健康を害することにもなります。キッチンの高さは使う人の身長と全体のバランスを考えて、決めるようにしましょう。

こなみん
ライター

こなみん

こなみんです。趣味は推理小説を読むこと、アニソンを歌うことと、ビルの谷間を散歩すること、アメリカドラマを見ることです。生活や手芸、街紹介、税金・年金の記事の他に、アニメ・アニメ映画や漫画のネタバレ、アニソン記事を書いています。 ライター歴は3年目でまだまだ不慣れですが、よろしくお願いします。

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