高速音読のやり方や効果を検証!おすすめの本やトレーニング法も紹介!

高速音読のやり方や効果を検証!おすすめの本やトレーニング法も紹介!

前頭葉を活性化させる高速音読という方法があるのを知っていますか。高速音読はコミュニケーション能力を高める効果もあります。今回は少ない時間で、能力開発が可能になる高速音読のやり方や効果を検証しました。さらにおすすめの本やトレーニング方法も紹介します。

記事の目次

  1. 1.高速音読とは
  2. 2.高速音読で得られる効果
  3. 3.高速音読のトレーニングのやり方
  4. 4.高速音読の効果を更に高める
  5. 5.高速音読におすすめの本
  6. 6.高速音読の注意点
  7. 7.高速音読はこんな人におすすめ!
  8. 8.高速音読は脳の活性化に良い!

高速音読とは

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高速音読を知っていますか。速読なら聞いたことがあるという人は多いでしょう。高速音読は、速読とは違います。速読は黙読ですが、高速音読は声を出しながら本を読む方法です。速読の効果は以前から知られていましたが、高速音読の効果は良く知られていません。

知られていない理由は、読書は静かに読むという常識があったからです。図書館や電車で声を出して読む人はいません。声を出して読むのは小学校の低学年の時ぐらいです。成人すると黙読が常識なので音読は注目されることもなく、その効果に気がつかなかったのです。

近年、声を出して早く読むことが脳にとても良い影響を与えることが分かってきました。それだけではありません。高速音読にはコミュニケーション能力を高めるという素晴らしい効果があることも分かってきたのです。

本の文章を速く音読

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高速音読のイメージをつかむには「早口ことば」を想像してみてください。普通の会話とは比べ物にならない速さで言葉を発します。しかし早口言葉は言葉の数が少ないので直ぐに覚えることができます。つまり、記憶している言葉を口から発しているだけです。

ところが、高速音読は読むという作業が加わります。しかも覚えている文章を発するのではなく、読みながら理解するのです。また速読とも大きく異なります。速読は文章を飛ばして省略して読めますが、音読は発音して読むので全ての文字を読むことになります。

高速音読は、文章を「見る」・「音読する」・「理解する」の3つのことを、可能な限り速くやります。これが前頭葉を刺激していい効果を生むと考えられているのです。読書が苦手な人や、忙しくて時間がない人にもおすすめです。

高速音読で得られる効果

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高速音読は大きな効果が得られます。見る・音読する。理解する。という3つのことをするなんて大変だと思われる人もいるかも知れません。でも、私達は子供の頃から3つとも自然にやっていることばかりです。事実、子供の頃は、声を出して本を読んでいたはずです。

今まで普通にやってきた「読む」という動作に「声を出して読む」という動作を加えるだけです。高速音読は、やり方さえ分かれば直ぐに始めることができるというメリットがあります。次に高速音読がどんな効果をもたらすのか紹介しましょう。

①滑舌が良くなる

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しゃべっている時、上手く発音できないと「滑舌(かつぜつ)が悪い」と言われます。また滑舌が悪いことを「噛んだ」「噛む」と言う時もあります。滑舌が悪い原因は、口の周りの筋肉をちゃんと動かして発音しないことにあります。

これは能力や才能ではなく、子供の頃からハッキリと正確に発音する習慣が無かったからです。高速音読を続けていると口や顔の筋肉が柔らかくなり動きも良くなるので、正確にはっきりと発音できるようになります。つまり滑舌が見違えるように良くなるというわけです。

高校の音楽部の発音練習で「あ・え・い・う・え・お・あ・お」という不規則な「あいうえお」を大きな声で発声する練習方法があります。これは声を出す筋肉を時間を掛けて鍛えています。口の筋肉と顔の筋肉が柔軟になって強くなると、滑舌は必ず良くなります。

②会話が発展しやすくなる

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高速音読を続けていると前頭葉が刺激されるので、頭の回転が速くなります。その目覚ましい効果は、人と会話をしている時に、はっきりと体感できるようになります。またひらめきが良くなるので相手の会話に対する反応も良くなります。その結果、会話がギクシャクせずにスムーズに進むようになります。

高速音読を続けていると、前頭葉の言語中枢機能が発達するので、相手の言葉を理解する速度が速くなります。従って高速音読トレーニングを継続している人は会話していても、話に詰まったり急に言葉が見つからなくなってオロオロしたりすることが無くなってきます。

③語彙や知識が増える

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高速音読を続けていると知識や語彙(ごい)が増えます。語彙が増えるというのは、自分が使える言葉や、理解できる言葉の数が増えると言う意味です。ちなみに13歳で使える語彙は、約3万語くらいですが20歳になると、4万5000~5万語に増えると言われています。

高速音読を続けると普通の人よりも、早く本を読めるので知識の量が飛躍的に増えます。またそれだけでなく、大脳の前頭葉が刺激されるので言葉を理解力する能力が高くなります。その結果、高速音読をする時間が増えるにつれて知識や語彙がどんどん増えて行きます。

④コミュニケーション能力の上昇

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知識が増えて語彙が増えると相手の伝えようとする意味を理解する能力が高くなります。またこちらが伝えようとする表現力も豊かになります。その結果、相手に自分の意思を伝えることが上手になります。言葉のキャッチボールが上手になるので会話が楽しくなります。

また、高速音読はコミュニケーション能力が高くなります。例えば会社勤めで営業をしている人などの場合は、客とのクレーム対応を迫られる場合もあるでしょう。そんな時でも相手の苦情に対する理解力や対応力が増すので最善のクレーム対応ができるようになるでしょう。

高速音読は、コミュニケーションに必要な知識や語彙が増えると同時に前頭葉が活性化するので、相手の会話を理解する能力が高くなるので対人関係が見違えるように改善します。毎日少しの時間で目覚ましい効果があるプログラムなので強くおすすめします。

⑤前頭葉が鍛えられる

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人間の脳の前頭葉は、未来を予想したり、最良の方法を選んだりして物事を判断します。また記憶するという大切な役目も果たしています。人間と動物の違いは、人間には物事を細かく分析し、未来を予想できる前頭葉の働きがあるからです。高速音読を続けると前頭葉が活性化して、判断能力や記憶力が向上すると言われています。

人間の脳の左脳は主に言語能力を担当する分野で、右脳は想像力や創造力を担当する分野です。学問を究める学者などは左脳が発達しており、芸術家は右脳が発達していると言われています。どちらも大切ですが、高速音読はその両方を刺激して脳を活性化してくれます。

高速音読のトレーニングのやり方

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高速音読を始めるのに必要な物は本だけです。あるいは雑誌でも構いません。場合によれば広告のチラシのようなものでもOKです。文章が書いてあれば高速音読のトレーニングはいつでもできます。トレーニングに不都合な場合とは、声を出してはいけない場所や、声を出せない時間帯だけです。

高速音読に使う本は、自分が興味のある本が良いでしょう。あるいは自分が知りたい情報を書いてある本や雑誌などがあれば一石二鳥です。後はやり方を学ぶのとやる気だけです。それではこれから高速音読のトレーニング方法を紹介しましょう。

①音読を開始

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それでは高速音読のトレーニングを始めましょう。音読にややこしいルールはありません。本でも雑誌でも何でも良いのですが、できれば読みたい本を一冊用意しましょう。そして声を出しても誰にも迷惑が掛からないリラックスできる場所ならOKです。

高速音読のやり方は、最初のうちは普通に声を出して本を読むだけです。大人になって声を出して本を読むのは珍しいはずです。慣れるまでは速度を上げる必要はありません。まず声を出して読むことに馴れて行きましょう。

読む時は、肩の力をリラックスして読みましょう。最初は読む速度や時間を気にする必要はありません。できるだけ一つ一つの熟語や、単語を読み飛ばさないで丁寧に読みましょう。

②読むスピードを上げる

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声を出して読むのに慣れてきたら、少しずつ音読する速度をあげていきます。普通の本を読むスピードより速い速度になってくると脳が刺激を受けるようになります。だからといって実感があるわけではありませんが、音読は間違いなく前頭葉を刺激しています。

速度をあげる時に注意することは、いきなり速くしないことです。速くやりすぎて頭が痛くなるほど速くする必要はありません。目と、頭と、口が慣れるまで時間を掛けて、徐々に速度をあげて行きましょう。今までの読書とは違う新鮮な感覚を楽しむぐらいでいいです。

高速音読はユックリと時間を掛けて速度をあげて行きます。焦る必要は全然ありませんが、ずっとユックリのままでは効果が得られないのは事実です。慣れてきたら少しずつでいいので着実に速度をあげて行きましょう。

③はきはきした発音で音読

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高速音読は速度をあげながら、はきはきした言葉遣いではっきり分かるように読みましょう。これは高速音読のトレーニング方法のとても大事なポイントです。速く音読しても、はっきり発音ができていないと前頭葉に刺激が伝わりません。可能な限り速度を速くするのとはっきり発音するという2つの条件を守ることが重要です。

そのトレーニングを続けていると、顔の筋肉や口の周囲の筋肉を速く動かさないと、良い発音ができないことに気がつくはずです。はっきりした発音をする為のコツは、意識して顔と口の筋肉を大きく速く動かすようにすることです。

④焦らず確実に練習

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高速音読のトレーニングは焦らずに確実にステップアップしていきましょう。はっきりとした発音で音読できて、しかも速度がある速くなったら、とにかく継続することが大切です。但し苦痛を感じるようなトレーニングだと逆効果になるので注意しましょう。音読がストレスになったら期待する効果は得られません。

高速音読は、楽しみながら速度をあげていくやり方がベストです。口の周辺の筋肉を動かして顔のマッサージをするつもりでやりましょう。実際、はっきりと発音することを意識して続けていると、顔面マッサージの効果もあるようです。

高速音読の効果を更に高める

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音読トレーニングの基本的なやり方が分かったところで、次はさらにトレーニング効果をアップさせる為の方法を紹介します。ここまでの基本を踏まえてこれから紹介するやり方を実行すると、理想的な音読トレーニングが可能になります。その結果、やがて見違えるような効果を体感できるでしょう。

①体をリラックスさせる

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音読トレーニングの時に気を付けるのは、苦痛を感じるほどやる必要はありません。なぜなら音読トレーニングは体力トレーニングではありません。前頭葉を刺激する為にやっているトレーニングだということを頭に置いておきましょう。そのため頭がストレスを感じるような時は少し休みましょう。

リラックスする為には、まずリラックスできる場所を選んでください。また時間に追われたり、時間に余裕の無い時に、無理してトレーニングするのもおすすめできません。また体を緊張させたり、不自然な態勢でやるより、リラックスできる姿勢でやりましょう。

②自分の声を聴きながら音読

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音読トレーニングで自分の声を聞きながらやるのも効果を高めるやり方です。その時、自分がしゃべっている言葉がハッキリと耳に聞こえないようなやり方はNGです。自分の耳にはっきり聞こえると、集中力が高くなり、なお且つリラックスすることができます。

また自分の声を聞きながら、音読するやり方をおすすめするのは、言葉の意味が前頭葉に伝わった方が、前頭葉が刺激されて活性化するからです。なにを言っているのか分からない発音の場合は、前頭葉が刺激されないので、つまらなく感じたり集中力が無くなります。

③音読の習慣化

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せっかく正しいやり方で音読トレーニングをしても、やったりやらなかったりすると期待するような効果は出ません。コンスタントに継続する必要があります。時間のある時だけやったり、時間帯がまちまちだったりするよりは、できれば毎日同じ時間帯の方が習慣になりやすいです。

もしそれが出来なくても、毎日、時間を取って計画的にやる方法をおすすめします。とにかく継続して習慣化することが大切です。

むずかしく考えなくても、毎日トレーニングをしたら習慣になります。音読トレーニングが習慣になった時、自分でも驚くほどの効果を体感できるでしょう。

高速音読におすすめの本

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高速音読トレーニングに適した本は、難しくてもいいと言われています。内容がある本の方が興味が沸きます。しかも黙読の場合は眠くなりますが音読は大丈夫です。声を出して読むだけなので頭を使わずに前頭葉を刺激します。次に紹介する3つの本はいずれも音読専門に書かれたおすすめの本です。高速音読が初めての人には特におすすめしたい本です。

①1分間速音読ドリル

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小学校低学年の子供でも読めるようにやさしい内容になっています。サブタイトルは「国語の力がグングン伸びる」です。内容は1分で読めるショートストーリや俳句などで構成しています。子供だけじゃ無く大人も活用できます。専門家が大脳生理学を考察して作成しているので短い時間で前頭葉を活性化する効果がでるのでおすすめの本です。

②楽しみながら1分で脳を鍛える速音読

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大脳生理学の研究成果を反映して高速音読の為に作られた本です。前頭葉のトレーニングをしながら、国内外の名文学の思い出の一説ばかりを学べるようにコンパクトにまとめています。小説を読みたい人には不向きですが、初心者の人には分かりやすくて内容もとても面白い本です。楽しみながら音読を学ぶことができます。

③おとなのための1分音読

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大脳生理学に基づいて作られたトレーニング用の本と言ってもいいかも知れません。声を出して読むだけで頭の回転を良くしてやる気を出す構成になっています。名作の詩や物語・落語まで入る高速音読の為に作られた本です。ページ単位で読切なのでとても読みやすいです。これから音読を初めようと思っている人におすすめです。

高速音読の注意点

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ここまで読まれた人は、高速音読のメリットの凄さを知って興味が沸いた人も多いでしょう。但し、十分なトレーニング効果を出す為に注意するべき点があります。また高速音読のプログラムを実行する場合に、より大きな効果を得る為に注意するべきこともあります。これから高速音読をする場合に気をつけて欲しい注意点を紹介します。

①声の音量

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高速音読は、まず自分で声を出さないと意味がありません。また効果も期待できません。その結果、知らず知らずのうちに音量が大きくなっている場合があります。そういう場合、近所の迷惑になったり、隣人の反発を買ったりします。声が大きいからといって効果が出る訳ではありません。高速音読は「速く」・「はっきり」の2つが大事なのです。

②疲れたら休憩時間を挟む

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疲れた時は気にしないで休憩時間を挟みましょう。高速音読をする時の心構えは、ここまでやらなければいけないと言う心理的なノルマを持たずに楽しくやることです。高速音読は精神的な苦痛を感じてやるようなものではありません。

また精神的な苦痛を感じるようなやり方でプログラムを継続しても、期待するような効果は得られません。前頭葉を刺激するのは、良いイメージを思い浮かべながら楽しくやる必要があります。少ない時間で効果を上げる為にも前頭葉をリフレッシュしながら続けることが大切です。

高速音読はこんな人におすすめ!

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高速音読は個人で能力開発できる実践型の「お役立ちノウハウ」なので、どんな人でも手軽に実行できます。また本さえあれば、直ぐに始めることができます。大変便利で取り組みやすいノウハウです。誰にでもおすすめのプログラムですが、特にこういう人は、高速音読をやってみた方がいいという人を紹介します。

滑舌の悪いと悩んでいる人に!

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滑舌の悪い人は、ちゃんとしたことをしゃべっていても話の内容に説得力が無くなります。また相手に与える印象も悪いです。サービス業に携わっている人の場合、滑舌が悪いという欠点は致命的なハンデになります。そういう人に高速音読がおすすめです。

高速音読は、時間がない人でも気軽に取り組める能力開発プログラムです。また滑舌の改善は、高速音読をやり始めて時間が経つと、一番最初に効果が現れます。前頭葉を刺激してしゃべるのに必要な筋肉が柔軟になるので滑舌の悪さが目に見えて改善されるでしょう。

コミュニケーション障害のある人に!

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コミュニケーション障害のある人は、人と話すのが苦手な人・空気を読むのが苦手な人が多いです。人と会話していても言葉が出てこなかったり、会話がぎこちなくなるので話をするのが苦痛になります。そういう人には高速音読をおすすめします。継続すれば話すことが楽しくなってコミュニケーション能力が見違えるように良くなります。

本を読みたいけどすぐ眠くなる人に!

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読みたい本があるけど、読むと直ぐに眠くなるので読めないと言う人に高速音読はおすすめです。音読は声を出して読むので眠くならないと言うメリットがあります。また大脳新皮質が活性化するので、普通に本を読んでいても眠気が来なくなります。直ぐに眠くなる人は是非試してみて下さい。トレーニングを継続すれば素晴らしい効果に驚くことでしょう。

健忘症で困っている人に!

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物忘れがひどくて困っている健忘症の人に高速音読はオススメです。健忘症と認知症は違います。認知症は「そのこと自体を覚えていない」という症状です。健忘症とは加齢による脳の働きの低下によって起きます。60歳前後から急激に記憶力は衰えて行きます。物忘れがひどくて悩んでいる人は、脳のリハビリに高速音読を活用してみましょう。

高速音読は脳の活性化に良い!

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今回は高速音読の素晴らしい効果とやり方を紹介してきました。今回の記事を読んで高速音読をやってみたくなった人もいると思います。むずかしいやり方ではないので是非一度試してみてください。最後に高速音読の効果をもう一度まとめておきます。高速音読の効果は前頭葉の活性化を促します。

高速音読の効果は何度も記事の中で紹介していますが、滑舌はかなり早くから効果が表れると言われています。さらに継続して習慣化することにより、頭の回転が速くなると言う効果が大いに期待できます。また考える力が高まりイメージする力もついてきます。

高速音読はコミュニケーション能力が高くなるので、対人関係が見違えるように改善します。個人差はありますがメリットがとても大きいので、是非、一度試してみてください。

田代朋義
ライター

田代朋義

頑張ります。

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