メンターの意味や語源とは?制度を導入するメリット・デメリットも解説!

メンターの意味や語源とは?制度を導入するメリット・デメリットも解説!

メンター制度は、人材育成や新入社員の早期離職防止、良好な社内環境づくりを目指して導入されます。そこで展開されるメンターとメンティの深い関わりには、重要な意味があります。今回は、メンターの意味や語源から、メンター制度導入のメリット・デメリットを解説します。

記事の目次

  1. 1.「メンター」の意味とは
  2. 2.「メンター」の語源
  3. 3.メンター制度とは
  4. 4.メンターの役割
  5. 5.メンター制度導入のメリット・デメリット
  6. 6.「メンター」の類語
  7. 7.「メンター」は指導者を意味する言葉

「メンター」の意味とは

「メンター」の意味とは
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「メンター」とは、仕事や人生の指導者や助言者を意味します。メンター制度を導入している企業であれば、「メンター」は組織の役職者や上司が行うと力関係などの問題が生じやすくなるため、年齢の近い他の部署の社員や役職のない先輩社員が役割を担います。

「メンター 」の役割を任命された社員は、後輩の育成や新入社員の教育を日々の業務にプラスして行います。ここまでは従来の先輩と後輩の役割と同じですが、「メンター 」は会社での人間関係における精神的なサポートに留まらず個人的な関わりも持つため、プライベートの相談も受けます。

「メンター」の意味とは
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仕事以外での「メンター 」とは、自分の人生に迷いが生じたり生きる目的がわからなくなったりした時の指導者や助言者を意味します。人生における「メンター 」はこれからの人生にとって、道しるべとなる存在であり良き相談相手です。

自分の人生にとって貴重なお手本となる「メンター 」は、目標達成に大きな影響を与えます。この場合、企業のメンター制度のように役割を任命されている訳ではありませんので、「メンター 」となる人が誰かの「メンター 」になっていることに気づかないことも多くあります。

意味①指導者

 意味①指導者
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「メンター 」が持つ意味である指導者とは、教え導くことを担当する人です。命令をしたり指示を出したりすることではありません。「メンター 」の役割は相手の自発性を育て、モチベーションを維持できるようにすることです。悩みや課題を抱えている相手を自分のペースで引っ張っていくと役割を誤ります。

会社での業務一つに対しても、単純にノウハウを伝えてしまうと考える力や自発性は育ちません。自らが考えて次に進むことができるように後押ししたりお手本を見せたりするのが、指導者「メンター 」としての役割です。

「メンター 」を通じて自信を持ち、自発的に物事を考えて課題や乗り越え、相手が目標を達成できるようになった時、指導者として正しい役割を果たしていることを意味します。逆に、指示がなければ動かない人材になったり離職したりした場合は、「メンター 」としての行動を考え直すべきです。

意味②助言者

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「メンター 」のもう一つの役割として、助言者であることも大切な意味を持ちます。助言者としての「メンター 」とは、相手が悩みを抱えていたり困っていたりする時に助けとなる言葉をかけ、意見を伝えてアドバイスをすることです。

「メンター 」が相手の悩みなどに対して、「メンター 」の意見を解決策や答えとして与えることは役割違いになります。指示になってしまうからです。相手は自分で考えることをやめると同時に、やる気や本来の気持ちを損なうことでしょう。最悪の場合、相談をしなくなります。

意味②助言者
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「メンター 」は助言者として、相手とのコミュニケーションを深め良好な関係を築く必要があります。良い人間関係ができていれば仕事上のことも個人的なことも相談しやすくなり、アドバイスに対してもしっかり取り組み解決能力が高くなっていくことが望めます。

業務上の悩みや会社での人間関係で悩むことは多くありますが、悩みを解決していくことで精神的に成長していきます。「メンター 」は相手と共に歩み様々なことを共有します。その中で、人として成長を促せるようアドバイスすることが大切な役割となります。

「メンティ」の意味

「メンティ」の意味
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「メンター 」とは、会社や人生での指導者であり助言者であることを意味しますが、受ける側の立場の人をメンティと呼びます。メンティとは、「メンター」から指導を受けたり助言を受ける人のことを意味します。

メンティは「メンター 」の指導や助言によって、会社であれば貴重な人材へと、個人の人生であれば目標とする人間へと育っていきます。そして、メンティも時間の経過と共に経験を重ね、成長したことによって次の「メンター 」になっていきます。

これが「メンタリングチェーン」です。「メンター 」がメンティを育て、メンティが「メンター 」になっていく。メンタリングチェーンでは、メンティの成長と共に、メンティとの繋がりを通じて「メンター」も成長します。

「メンター」の語源

「メンター」は英語です。「mentor」と記載します。「メンター」は助言者、相談相手、指導者などを意味する際には名詞として使われますが、指導する、助言する、導くなどを意味する動詞としても使われる言葉です。

「メンター」はメンタリング(mentor+ing)となれば社内での人材育成プログラムで行われる面談を意味し、メンタリー(mentor+ee)となれば指導者に付いている人を意味し、メンターシップ(mentor+ship)では指導を意味します。語源はギリシア神話に源があります。

Mentorという人物に由来

Mentorという人物に由来
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「メンター」の語源は古代ギリシアへと遡ります。メントール(Mentor)という人物が語源です。語源であるメントール(Mentor)は、詩人ホメーロスの叙事詩「イーリアス」の続編である「オデュッセイア」の登場人物です。

語源となったメントールは「オデュッセイア」の中で、王であるオデュッセウスや息子のテーレコマスにとって大切な役割を担いました。語源であるメントールは良き助言者・良き指導者としての役割を果たすと共に、老年期になるとオデュッセウスの良き友人となり最期を迎えます。

メントールが「メンター」の語源となった由来を見てみましょう。メントールとテーレコマスの人間関係が「メンター」の語源の成り立ちに大きく関わります。適切な助言や指導でメントールが苦境からテーレコマスを助けたことです。

このメントールの行動が、後に経験や知識の少ない者を助け指導する「メンター」の語源となって伝わり、メントールの名を後世に残すことになりました。「メンター」の語源であるメントール(Mentor)は英語読みへと変化します。

メントール(Mentor)はメンターと読まれるようになり、現在へと引き継がれてきました。これが、命令や指示をせず、助言や気づきなどで指導して相手を成長させる「良き指導者」を意味する「メンター」の語源です。

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メンター制度とは

メンター制度とは
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メンター制度とは、企業において「メンター」が「メンティー」の成長を支援する制度を意味します。この制度は、職場の人間関係が良くなる他、業績アップと社員のキャリアアップ、離職しがちな新入社員が職場に定着しやすくなるなどの役割を持っています。

メンター制度で行われる指導とは、「メンター」によって行われる助言とアドバイスです。従来の縦組織でありがちな指示や命令はしません。「メンティー」をサポートするのが目的となりますので、「メンター」から伝えられるのは答えや強制では無く道しるべです。

「メンティー」の行動は自主性や自発性によって生じるものへと「メンター」が導いていきます。メンター制度での指導は、通常の業務に必要なノウハウを教えることよりも心身を病むことなく心身共に健康で過ごすことを重んじます。

メンター制度とは
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そのため、メンター制度では職場での人間関係による悩みはもちろんのこと、プライベートな相談も受けます。同じ部署の社員や上司が「メンター」では相談しづらかったり、相談をしても一方的に意見を押し付けられたりすることがあるため、他の部署の社員が「メンター」の役割を担います。

メンター制度では「メンター」とメンティが密にコミュニケーションをとっていきます。別の部署にいる「メンター」とメンティのコミュニケーションが深まれば、社内での風通しもよくなり、社内環境も改善されていきます。

メンター制度とは、人材育成だけでなく社内に安心して相談できる場所を作る役割も持っているため、これが達成されると会社は安心の場となり、離職率を下げることができます。悩みを持つ社員が安心して相談できる場があれば退職率を低くし、社内のトラブルをも減少させるからです。

後輩社員をサポート

 後輩社員をサポート
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メンター制度はメンターの語源にもある通り、「メンター」は知識や経験が少ない後輩を助けたり指導したりします。「メンター」とメンティである後輩社員は1対1の関係となりますので、「メンターは」職務歴は担当する後輩よりも3年以上の経験ある先輩であることが条件となります。

「メンター」の最初の役割は、後輩社員がほんの些細なことでも相談できる良い環境作りをすることです。後輩社員と深い信頼関係を築くためには心の距離を縮める必要があります。境遇や課題を共有し、この人に相談すれば大丈夫という強い信頼関係を築くことが重要なポイントとなります。

 後輩社員をサポート
Photo byStartupStockPhotos

信頼関係ができあがったら、次の段階です。後輩社員のモチベーションを保ち、目指す姿へと到達できるようリードしていきます。後輩社員が自主的に課題に臨み、自らの力で考えて解決できるよう「メンター」は助言者となったりお手本を見せたりしながら後輩社員をサポートし続けます。

信頼関係がしっかりしていれば、「メンター」からの動機付けや声かけ、行動の後押しやアドバイスは確実に後輩社員に届きます。メンティである後輩社員のモチベーションも維持され、成長を促すことでしょう。

新入社員も会社に早く馴染むことができる

新入社員も会社に早く馴染むことができる
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メンター制度が企業にもたらす大きな役割の一つは、新入社員の離職率を下げることです。新入社員が会社に馴染めずあっという間に辞めていく、または新入社員が悩みを抱え込んでも相談できず早期にやめていく、というような環境を制度の導入で変えることができます。

新入社員が早く会社に馴染むことができ、能力を発揮できるよう「メンター」が新入社員をサポートするからです。サポートされた新入社員は業務に必要なスキルを学びながら、「メンター」を通じて会社に馴染み、良好な人間関係を早期に築くことができます。

 新入社員も会社に早く馴染むことができる
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メンター制度では、あえて別の部署にいる先輩が「メンター」として新入社員を担当するため、相談や質問もしやすい環境を作りやすいのが特徴です。部署が違うので上司に相談しづらい悩みや、職場で起こる人間関係の悩みも相談しやすくなります。

会社に慣れ、年齢が近い「メンター」が職場で活躍している姿を目の当たりにすればモチベーションも上がり、定着率も高くなります。新入社員や若手社員の離職率を低くすることで人材育成もできる上、「メンター」のマネジメント能力を高めることもできます。これもメンター制度の良い点です。

メンターの役割

メンターの役割
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「メンター」の役割とは、メンティが抱える課題や悩みを自発的に解決できるようサポートすることです。解決まで導いた後にメンティが体験するのは、メンティ自らが考えて行動した結果です。「メンター」からの指示や命令で動いた結果ではありません。

「メンター」と同じような役割としてコーチという職務があります。「メンター」がメンティにアドバイスをして自分の考えで行動できるようサポートするように、コーチも押し付けなどはしません。大きな違いは、関わる時間の長さと目標設定です。

メンターの役割
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「メンター」は仕事であればメンターとしての立場が終わるまで、人生であればメンティの希望が叶うまでと、関わる期間は中期から長期に渡ります。メンティの目標設定については、目標を明確にすることから始まり、必要な行動やモチベーション、悩みなど心の面もサポートします。

それに対してコーチは、プロジェクト完了や業務達成、目的達成など関わる期間は短期間です。目標設定についても、コーチを受ける人は目標がすでに明確になっているため、コーチの役割は目標に向かっていく行動をサポートすることになります。

課題に対して状況に応じた支援をする

課題に対して状況に応じた支援をする
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メンティの悩み事や課題は様々です。「メンター」はメンティが抱える課題に合わせて、助言やアドバイスをする指導者としての役割を多種多様にこなすことが必要になります。そのためには、定期的な面談を通じて課題や悩みの現状を把握し、解決に向かうメンティの状況に応じて支援します。

目標が何であるのかを明確にする支援、目標に向かって動き出す時には必要な行動について支援していきます。もちろん、モチベーションの維持や精神面のサポートも含みます。

このように、「メンター」は知識や経験が少ないメンティに必要なものは何かを、常に観察し把握し続けます。そして、現状と目標とのギャップを埋めるために必要な支援をメンティに与え続けることが「メンター」の重要な役割となります。

メンター制度導入のメリット・デメリット

メンター制度導入のメリット・デメリット
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メンター制度を導入すると、新入社員が相談しやすい環境が作られることで会社になじみやすくなったり、社内のコミュニケーションが活発化したりと好循環が生じます。結果、社内が居心地の良い環境になり離職率が低くなるなどのメリットがあります。

「メンター」としての役割を担う社員と支援を受ける社員であるメンティはどうでしょう?メンティのほうがメリットが高いように感じますが、デメリットもあります。「メンター」のメリットとデメリット、メンティのメリットとデメリットについてそれぞれの立場から見てみましょう。

メンター側のメリット

メンター側のメリット
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「メンター」となった社員のメリットは、後輩社員をサポートしていく中で人材育成の大切さを学ぶことができる点です。「メンター」としての役割を通して、企業が成長していくために必要な人材となること、共に成長していくこと、成長を促す支援の大切さを学ぶことができます。

メンティへの助言や指導をした経験は「メンター」自身の成長も促します。「メンター」はメンティの現状や精神的な状態などを客観的に観察し続け支援することで、物事を俯瞰的に見て考える力を身につけます。同時にリーダーとしての指導力も磨かれていきます。

メンター側のメリット
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支援する方法は「メンター」が指示・命令するのではなく、メンティが自分で考えて結果を出すようルール付けされるため、メンティの成長が業務の成果に直結します。人材の成長が業績を良くすることをここから学び、チームで仕事をする意味と重要性を理解することができます。

このように、「メンター」はメンティを支援する中で多くのことを学び身につけます。さらに、「メンター」はメンティにとって良きお手本となる存在です。

メンティのお手本となることで「メンター」自身もより責任感を持って自発的に仕事に取り組むようになり、周囲の信頼をも得ることができます。後に部下をマネジメントする立場になった時、大いに役立つ経験となるでしょう。

メンター側のデメリット

メンター側のデメリット
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「メンター」になるデメリットは、「メンター」としての役割が増えたとしても自身の仕事が調整されることがないことです。通常業務にプラスして行われるため、繁忙期などは「メンター」になる前よりも負担が大きくなることがデメリットとなります。

「メンター」が受けるデメリットの改善策を用意できるかどうかは大きなポイントです。「メンター」が窮地に陥り通常業務に支障が出ればデメリットとなります。事前に、社内全体で「メンター」をサポートする体制などデメリットを克服する仕組みを準備しておくべきでしょう。

メンティ側のメリット

メンティ側のメリット
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メンティ側のメリットは、相談できる「メンター」がいることで問題や悩みを早期解決できるようになることです。「メンター」の存在により新入社員が社内で孤立することなく、早く職場に馴染むことができ、自発的に業務に取り組むことができるようになります。

「メンター」との強い信頼関係と絆は、メンティにとって「兄」や「姉」のようなものです。相談できる先輩がいる安心感から、会社が安全で居心地の良い場所となるため、メンター制度の期間が終了しても相互の関わりが途絶えないことが多く見受けられます。

メンティ側のメリット
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メンター制度では、年齢の近い社員が「メンター」となることが多いため、人生や会社での目標となる姿を間近で見ることができます。人生で起こるイベントとして、恋愛、結婚、出産、家庭との両立などがありますが、社内で相談できる相手がいるのは心強いポイントです。

私生活と仕事をバランスよくこなし、キャリアアップしている先輩がいれば人生のモデルとなりますし、どのようにしていくのが良いのか学ぶこともできます。メンター制度では、仕事の悩みも私生活の悩みも「メンター」に相談できます。そういった場があるのは大きなメリットとなるでしょう。

メンティ側のデメリット

メンティ側のデメリット
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メンティ側のデメリットとは、「メンター」に対する不満によります。「メンター」は一社員ですから、メンターの専門家ではありません。コミュニケーション能力や対応、声かけの頻度などに差が生じます。やり取りが他と比べて良くないように感じれば、メンティにとって不満となるでしょう。

また、人と人ですから、相性が悪ければコミュニケーションが取りにくくなり、一番大切な信頼関係を築くことが困難になります。メンター制度は信頼関係があってこそです。信頼関係が築けないことは、メンティにとって大きなデメリットとなります。

メンティ側のデメリット
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このようなデメリットをメンティ側が受けないよう、準備しておくのが運用マニュアルです。「メンター」からメンティへ声をかける頻度、面談の回数などのルールを取り決め、「メンター」の助言や指導がバラバラにならないようにします。

「メンター」とメンティの相性については、メンター制度が成功するかどうかを左右しますので慎重にしておきたいところです。「メンター」とメンティの組み合わせには、企業の人事部がメンティの「メンター」を選ぶ方法、メンター候補者をリストにしてメンティが「メンター」を選ぶ方法があります。

いずれにしても、メンティにデメリットを与えないよう、メンターの選定基準をしっかりとしておくことが第一歩です。選ばれた「メンター」に対しては事前研修を行い、メンター制度に取り組む意識と目的を統一しておく必要があるでしょう。

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「メンター」の類語

助言者や指導者の意味を持つ「メンター」と似ている言葉で「エルダー」があります。エルダーには年上などの意味があり、エルダー制度では先輩社員であるエルダーが新入社員や若手の社員に対して仕事面でサポートします。悩みなど精神的なサポートはしないのが、メンター制度と違う点です。

その他、類語にはカウンセラー、コンサルタント、顧問、支援者、師匠、手本、アドバイザーなどがあります。今回は「メンター」の類語として、カウンセラー、コンサルタント、顧問を見ていきましょう。

カウンセラーの意味

カウンセラーの意味
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カウンセラーは、困っていることや問題点、悩みについて解決できるよう、会話や対話を通して支援します。相談員とも呼ばれます。カウンセラーの専門的な技術や知識を用いて行われるのが、カウンセリングです。カウンセリングを受ける人はクライエントと呼ばれます。

カウンセラーも「メンター」同様、相談事に対して解決策を指示したり提示したりすることはありません。クライエントが自分と向き合い、自発的に解決策へとたどり着けるよう導きます。抱えていた問題や悩みに自ら対応していくことができるようにするのがカウンセラーの役割です。

カウンセリングの効果に即効性はありません。時間をかけ、時には数年越しで解決へと導く点も「メンター」と類似している点です。カウンセリングの語源「counsel(カウンセル)」にも「助言する」という意味があり、カウンセラーの行う解決法が「メンター」と似ていると言えます。

コンサルタントの意味

コンサルタントの意味
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コンサルタントとは、特定な分野での専門的な知識や経験、技術を用いて、相談者に対し診断や助言、指導を行う専門家を意味します。省略してコンサルと呼ばれることもあります。特に企業が抱える問題について相談を受けることが多い職業です。

コンサルタントの語源は「Consult(相談)」です。「意見を聞く」「助言を求める」という意味を含む点が、「メンター」と類似しています。コンサルタントも「メンター」と同様に、相談者と共に考え助言や指導をしますが、最終的に実行するかどうかの権限はありません。

経営コンサルタント、ITコンサルタント、環境コンサルタント、再開発コンサルタント、美容コンサルタント、品質コンサルタントなど、コンサルタントは各業種ごとに存在します。各業種や相談内容によって受ける業務が違うため、助言だけでなく実務を提供するケースもあります。

顧問の意味

顧問の意味
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顧問とは、企業や団体からの依頼で意見やアドバイスを伝える立場の人を意味します。顧問となるのは、税理士や弁護士、コンサルタントなど専門的な知識と経験をもって経営を補佐したり診断したりする専門家です。または元社長など社内の人間が役割を担います。

顧問もまた、意思決定を行う権限は持っていません。意見を述べたり助言したりすることが役割となるため、アドバイザーやブレーンと呼ばれることもあります。相談役や参与と混同されることがありますが、顧問とは大きな違いがあります。

顧問の意味
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相談役とは、会長や社長など重役が退任後に就くことが多い役職です。会社経営で起こる問題に対して助言をする他、実際に調整もします。参与は職能資格です。社内のある専門分野において能力が高く、経営者と同等のレベルであると認定された人が任命されます。

参与の定義は企業によって様々です。経営に関わる決定権を持つ場合もあれば部下に指示する権限を持つこともあるなど、実行権が付与します。相談役も参与も、顧問のように助言やアドバイスまでに留まらない点が大きな違いです。

「メンター」は指導者を意味する言葉

「メンター」は指導者を意味する言葉
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「メンター」とは、メンティに助言をしたりアドバイスをしながら、メンティが自発的に解決へと向かっていくよう導く指導者です。会社であればモチベーションや心の健康の維持とキャリアアップ、人生であれば生きる目標や精神面での支えとなって存在します。

「メンター」と共に成長し、会社や私生活での目標を達成し、健やかな心の維持ができるようになりメンティを卒業した後、次はあなたが「メンター」として活躍の場を与えられることでしょう。

コミュニケーションを通した深い信頼関係の構築、相談しやすい環境づくり、良き助言者・指導者として、後輩を支援する番がやってきます。「メンター」から享受したものを、次世代へと伝えていきましょう。

kana_emoto
ライター

kana_emoto

副業としてライターを始めたのは、2018年9月です。 webサイトの制作や更新をする中でコンテンツの重要性を感じ、始めました。 この先、webライティングを本業にできるよう、修行中です。 足りないスキルは随時補いながら頑張ります。

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