「私事で恐縮ですが」の意味・使い方まとめ!ビジネスで使える例文や類語も紹介!

「私事で恐縮ですが」の意味・使い方まとめ!ビジネスで使える例文や類語も紹介!

「私事で恐縮ですが」はビジネスシーンなどで、個人的な依頼をする際に使います。ただし、非常にへりくだった表現ですから、使い方には注意が必要です。そこで、「私事で恐縮ですが」の意味・使い方やビジネス使える例文・類語を紹介します。

記事の目次

  1. 1.「私事で恐縮ですが」の意味とは?
  2. 2.「私事で恐縮ですが」の由来
  3. 3.「私事で恐縮ですが」の特徴
  4. 4.「私事で恐縮ですが」の類語
  5. 5.「私事で恐縮ですが」の使い方
  6. 6.「私事で恐縮ですが」は依頼・謝罪という意味

「私事で恐縮ですが」の意味とは?

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「私事で恐縮ですが」という言い回しはビジネスの場面でよく使われます。読み方は「しじで~」もしくは「わたくしごとで~」の二通りになります。メールだと関係はありませんが、口頭だと「わたくしごとで~」が一般的です。

なお「私事で恐縮ですが」は、どちらの読み方でも「ビジネスなど公の場に、個人的な話を持ち込みますが」といった非礼を詫びる意味で使われます。

ここで使われている接続詞「が」は逆説の意味を持っていることです。つまり、非礼を詫びつつもこの後に続く依頼・願望などに対して許しを乞う表現であることを理解しておきましょう。

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「私事で恐縮ですが」の由来

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「私事で恐縮ですが」は「私事」と「恐縮」が組み合わされたフレーズとなります。「私事」の「私」は「われ」「わが」に由来し「公」に対する「個人」の意味です。つまり「私事」は「公」に対する「個人のこと」を意味し、「隠したいこと」といった意味も含みます。

「恐縮」の「恐」は「おそれる」、「縮」は「ちぢみあがる」ことを意味する漢字です。しかし、本当に「恐れ縮み上がる」ことを意味するのではありません。目上の人へ物事を「依頼」「お願い」する際に「申し訳ありませんが」といった意味です。

したがって、「私事で恐縮ですが」をそれぞれの言葉の由来から解説すると「公の場(ビジネス)で目上のあなたに個人のことを話すのは申し訳ありませんが」となります。

「私事で恐縮ですが」の特徴

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「私事で恐縮ですが」というフレーズは、日常生活ではあまり使われません。一般的にはビジネスシーンで使われることが多いといえます。ただし、ビジネスシーンであっても使う相手は限定されます。

また、「私事で恐縮ですが」に類語はありますが、他では言い換えることができないニュアンスをもったフレーズです。そこで、「私事で恐縮ですが」の使い方の特徴を解説します。

ビジネスシーンで使われる

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これまで紹介してきたとおり「私事で恐縮ですが」の使い方の特徴は、ビジネスシーンで多く使われることです。これはフレーズの中に「私事」という言葉が入っていることが大きく関係しています。

「私事」は「プライベート」という意味であり、「公事」の対義語です。つまり、敢えて「私事で恐縮ですが」とすることで「公事」(=ビジネスシーン)に「私事」(=プライベート)を持ち込むことを詫びる表現となっています。

承諾してほしいときに使う

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「私事で恐縮ですが」はその後に続く言葉によってフレーズが完成します。基本的には私事に関する何らかの依頼・懇願を表す言葉がつながり、相手に承諾を求めるフレーズとなるのが特徴です。

したがって、単に自分の行動を表す言葉を持ってくると不自然な表現となります。例えば、自分が「あいさつをする」ことを伝える場合だと「私事で恐縮ですが、あいさつをさせていただきます」となります。

「あいさつ」は「私事」ではありませんし、承諾が必要なものでもありません。この場合だと「僭越ですが、あいさつをさせていただきます」が自然です。

目上の人に対して使う

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「私事で恐縮ですが」は誰にでも使う表現ではありません。とりわけ「恐縮」は、目上の人に対して感謝・謝罪・依頼を表す言葉となります。

したがって、ビジネスシーンでの使い方は、相手が上司や取引先に限られるのが特徴です。例えば、取引先主催のレセプション等への参加を断る場合に「私事で恐縮ですが」を用いると非常にかしこまった表現となり、謝意が伝わりやすくなります。

なお、メールで「私事で恐縮ですが」を使う場合、本文に「恐縮」を頻繁に使いません。「恐縮」は感謝・謝罪・依頼を意味する言葉ですから、文中で頻繁に出てくると、メールの文体が軽くなってしまいます。

「私事で恐縮ですが」の類語

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「私事で恐縮ですが」はビジネスシーンで目上の人に対して使われています。そのため、日常生活における会話や友人とのメールだと堅苦しいフレーズです。

そこで、やや砕けた表現となる「私事で恐縮ですが」の類語を紹介します。ただし、「類語」は同じ意味合いを持つ言葉ですが全く同じ意味ではありません。

したがって、類語をいくつか知ることで「私事で恐縮ですが」の使い方をより深く理解することができます。

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「恥ずかしながら」

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「恥ずかしながら」の読み方は「はずかしながら」です。「恥ずかしい」には「面目ない」「気後れする」といった意味がありメール本文にも使います。

なお、「恥ずかしながら」も「私事で恐縮ですが」と同様に逆説を意味する接続詞「が」が付いているのが特徴です。つまり、その後に続く「自分の行動」について、相手にへりくだって伝えたい際に用いるのが正しい使い方になります。

例文にすると「恥ずかしながら、代表をさせていただきます」「恥ずかしながら、企画案を書いてみました」などです。

「僭越ながら」

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「僭越ながら」の読み方は「せんえつながら」となります。「僭越」には「出過ぎた真似をする」「でしゃばる」といった意味があり、メール本文にも使用可能です。

なお、「僭越ながら」も「私事で恐縮ですが」と同様に逆説を意味する接続詞「が」が付いています。使い方としてはその後に続く「自分の行動」について、目上の人に対してへりくだって伝えるもしくは許しを乞う表現です。

例文としては、「僭越ながら乾杯の音頭を取らせていただきます」「僭越ながらあいさつをさせていただきます」「僭越ながら、企画案を書いてみました」などとなります。

「私事で恐縮ですが」と類語の相違点

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前項では「私事で恐縮ですが」の類語である「恥ずかしながら」「僭越ながら」の使い方を紹介しました。両方とも目上の人に対して使う言葉であり、へりくだった表現であることは「私事で恐縮ですが」と共通しています。

しかし、「私事で恐縮ですが」は個人的な依頼に対して許しを乞う表現であることが、これらの類語とは大きく異なる点です。すなわち「私事で恐縮ですが」を他の言葉で言い換える場合には、その目的をしっかりと理解しておきましょう。

「私事で恐縮ですが」の使い方

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「私事で恐縮ですが」はビジネスシーンなど公の場において、私事に関する依頼・願望を伝える際に使います。非常にへりくだった表現となりますから目上の人に使うのが基本です。

なお、「私事で恐縮ですが」には非常に幅広い使い方がありますから、適切に使うには様々な場面を想定しておくことが大切です。そこで「私事で恐縮ですが」の様々な使い方を紹介します。

例文①

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有給休暇を取得したい場合、「私事で恐縮ですが」を使うことでかしこまった表現となり、上司から好感を持たれるでしょう。

例文では「私事で恐縮ですが、明日休暇をいただけませんでしょうか」といった使い方をすることができます。

例え有給休暇であっても不在とすることで、他の人に仕事を引き継がないといけません。また上司から休暇を承認して欲しいのであれば、懇願と謝罪の意を込めて「私事で恐縮ですが」を使います。

例文②

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プライベートな都合で取引先にスケジュール変更をメールなどで申し出る際、「私事で恐縮ですが」を使うと丁寧な言い回しになります。

例文では「私事で恐縮ですが、〇月〇日の打ち合わせの日程を変更願えませんでしょうか」といった使い方をすることができます。

当方の都合で予定を変更せざるを得ない場合、事務的な連絡だけでは大変失礼にあたります。そこで「私事で恐縮ですが」を使うことで相手に謝意を伝えることができるでしょう。

例文③

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入院などのため長期間休暇が必要なことをメールで伝える場合、「私事で恐縮ですが」を用いると良いでしょう。単に「入院が必要となりましたので、休暇を取得します」よりも丁寧な言い回しになります。

例文では「私事で恐縮ですが、〇月〇日まで入院が必要となりました」といった使い方をすることができます。

不可抗力の長期休暇であっても、周囲に負担をかけることは間違いありません。「私事で恐縮ですが」を使うか否かで相手の受ける印象は大きく異なります。

例文④

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残業や休日労働を断る場合、「私事で恐縮ですが」を使うことで丁寧に断ることができます。例文では「私事で恐縮ですが、子どもの行事がありますので休日労働をすることができません」といった使い方です。

上司から残業や休日を命令されれば断りにくいものです。しかし、こういった伝えにくい内容も「私事で恐縮ですが」を使えば、上手く伝えることができます。

「私事で恐縮ですが」は依頼・謝罪という意味

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「私事で恐縮ですが」はビジネスシーンなど公の場面で、個人的な依頼をする際に使います。非常にへりくだった表現ですから目上の人に使うのが基本です。

使い方としては、個人的な用件で休暇を取得したい場合や、スケジュールを変更する際に「謝意」を込めて用います。

一般的には口頭で使いますが、メールで使っても問題ありません。むしろメールで上司に休暇などの承諾を貰う場合には、「私事で恐縮ですが」を使うことで相手にも好印象を与えます。

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ライター

nuutarow

「人にやさしく」「前向きに生きる」を信条に笑顔で日々を過ごしているフリーライター、ビジネスブロガーのnuutarowです。得意分野はビジネス、ライフスタイル、恋愛、エンタメなど、これまで多くの人々と接してきた経験を活かして執筆しています。趣味は音楽制作、ランニング、読書です。みなさんの心に残る記事をお届けします。

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