奨学金の第一種の条件・所得や金額は?第二種との違いなども解説!

奨学金の第一種の条件・所得や金額は?第二種との違いなども解説!

奨学金について第一種奨学金の採用条件や貸与金額を中心に分かりやすく説明していきます。また、第一種と第二種の併用する場合や所得による収入基準もこの記事で詳しく説明していきます。この記事を見れば奨学金の理解が深まります。これから奨学金を検討している人必見です。

記事の目次

  1. 1.奨学金の第一種とは
  2. 2.奨学金の第一種の条件
  3. 3.奨学金の第一種貸与金額
  4. 4.奨学金の第一種・第二種の違い
  5. 5.奨学金の返還開始はいつから
  6. 6.日本学生支援機構以外の奨学金について
  7. 7.奨学金の第一種は無利息で借りれるので条件を覚えておこう!

奨学金の第一種とは

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子供には今後の将来のためにたくさんの教育を受けさせたいと願う親は多いです。しかしながら、大学、短期大学や専門学校に進学するには、多額の費用が必要になり金銭面を心配するご家庭は少なくありません。両親が金銭面を心配していれば、子供自身も進学を諦めてしまう場合もあります。それを救ってくれるのは、「奨学金」ではないでしょうか。

奨学金は、進学する時に必要となってくる学費以外にも、生活費を賄ってくれる支援制度です。「大学や専門学校でたくさん学びたい」、「将来への目標に向かって進学したい」など進学への強い熱意はありますが、いろいろな事情で進学ができないケースがあります。

その中で経済的な理由で修学が難しい学生に学資の貸与または給付を行い、学生が案して進学できるように力になってくれるのが「奨学金」という制度です。一般的に奨学金は「日本学生支援機構」が有名で、募集人数や利用人数の関係で最も有名で利用者が多いです。

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日本学生支援機構の奨学金は無利子の奨学金である「第一種奨学金」と有利子の「第二種奨学金」の2種類があります。「第一種奨学金」は無利息で借りることができるのが特徴です。「第一種奨学金」は無利息で借りれるため、採用条件が厳しくなっています。その他に「第一種奨学金」と「第二種奨学金」を併用して借りることもできます。

無利息で奨学金を借りれる

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第一種奨学金は「無利息」で借りることができます。また、借りた分だけを返済すればいいため、第一種奨学金はとても人気があり競争率が高いです。ちなみに奨学金では第二種もあり、こちらは「有利息」で借りることができます。また、第一種と第二種を併用して借りることもできます。

しかしながら、第一種奨学金を借りるためには、2つの条件があります。これらの条件をクリアし、なおかつ厳しい競争率の中から合格することが必要になります。それでは選考条件について説明していきます。

奨学金の第一種の条件

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それでは奨学金の第一種を応募できる条件について説明していきます。日本学生支援機構の奨学金では、「学力基準」と「収入基準」の2種類の採用条件が設けられています。この2つの条件をクリアしないと奨学金の第一種は申し込むことができません。それでは、採用条件について説明していきます。

①成績5段階評価3.5以上

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学力基準については、高等学校または専修高等課程の1年生から申し込み時までの成績が5段階評価で平均値3.5以上が必要になります。ちなみに第二種奨学金については平均水準以上となります。第一種奨学金は成績の平均値が3.5以上なので、厳しい基準になります。できれば4以上の成績を取っていれば安心です。

気をつける点は高等学校または専修高等課程の1年生から申込み時までの期間の成績で判定される点です。第一種奨学金の申込み時期は高校3年生の5~6月頃が多いです。

その時期は3年生の成績は出ていませんので、確実に評価対象となるのは高校1年生~2年生の成績になります。

②収入基準を満たしているか

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成績基準のほかに収入基準を満たしているかも重要になってきます。収入の基準につきましては、就学者と世帯人数によって変わってきます。家計支持者の収入金額が選考の対象に入ります。第一種奨学金は第二種奨学金に比べて年収の基準が低く設定されています。また、第一種奨学金よりも第一種・第二種併用した場合の方が年収の基準が低くなっています。

家計支持者の合計所得が定められた金額以下

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それでは具体的に収入基準の金額を見ていきましょう。第一種奨学金は就学者と世帯人数の合計が3人の場合、給与所得者は「657万円」、4人の場合、給与所得者は「747万円」、5人の場合給与所得者は「922万円」となっています。給与所得者とは所得証明書などにおける収入金額(控除前)になります。

ちなみに第二種奨学金につきましては、世帯人数の合計が3人の場合、給与所得者は「1,009万円」、4人の場合、給与所得者は「1,1000万円」、5人の場合給与所得者は「1,300万円」となっています。

さらに第一種と第二種の併用につきましては、世帯人数の合計が3人の場合、給与所得者は「599万円」、4人の場合、給与所得者は「686万円」、5人の場合給与所得者は「884万円」となっています。

奨学金の第一種貸与金額

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第一種奨学金の条件について分かったところで、第一種奨学金の貸与金額について、説明していきます。第一種奨学金は進学先が大学か短大か専門学校なのか、また、親元から通うのかひとり暮らしするのかなどの学校の種類と通学環境で月々の支給金額が変わってきます。

第一種奨学金は「最高月額」と「その他の月額」の2種類に分けられ、それぞれ月額金額が変わってきます。

①進学先や通い方で上限金額が変わる

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それでは具体的に支給金額について説明していきます。第一種奨学金は2018年度から「最高月額」と「その他の月額」の2種類に分けられました。「最高月額」は第一種と第二種の併用の場合のみ適用されます。つまり、第一種と第二種の併用をしない場合は、「その他の月額」になります。

「その他の月額」の場合、学校の種類で金額が変わることはなく、大学、短大、専門学校はすべて同じ金額になります。「国公立」で「自宅通学」の場合は「30,000円・20,000円」です。「国公立」で「自宅外通学」の場合は「40,000円・30,000円・20,000円」です。

「私立」で「自宅通学」の場合は「40,000円・30,000円・20,000円」です。「私立」で「自宅外通学」の場合は「50,000・40,000円・30,000円・20,000円」です。

②最高月額は第一種・第二種併用者のみ

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第一種と第二種の併用の場合のみ、「最高月額」が適用されます。「最高月額」の場合、学校の種類で金額が変わります。「国公立大学・短大・専門」で「自宅通学」の場合は「45,000円」です。「国公立大学・短大・専門」で「自宅外通学」の場合は「51,000円」です。「私立大学」で「自宅通学」の場合は「54,000円」です。

「私立大学」で「自宅外通学」の場合は「64,000円」です。「私立短大・専門」で「自宅通学」の場合は「53,000円」です。「私立短大・専門」で「自宅外通学」の場合は「60,000円」です。

「最高月額」は第一種と第二種の併用の場合のみ適用され、第一種と第二種の併用の収入条件はさらに厳しいです。例えば給与所得4人世帯の場合、「その他の月額」は「747万円以下」なのに対し、第一種と第二種の併用の場合は「686万円以下」と条件が厳しいです。

奨学金の第一種・第二種の違い

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第一種奨学金について、審査基準や貸与金額を説明していきました。第一種奨学金は無利子で借りられるためとても審査基準が厳しくなりますが、第二種奨学金は有利子になりますが、審査基準は第一種奨学金より厳しくはありません。

奨学金第二種は第一種奨学金に比べて学校に関係なく2万~12万円から貸与金額が選択できます。また、第一種奨学金は無利子だったのに対し、第二種奨学金は有利息になります。それでは、第二種奨学金について詳しく説明していきます。

①第二種は学校に関係無く2万円~12万円から選択可能

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第二種奨学金は学校の種類や通学環境などに関係なく、2万円~12万円の中から希望する月額を自由に選択することができます。また、私立大学の獣医学部や薬学部に進学する場合、さらに2万円を最高月額の12万円に増額して借りることができます。医学部や歯学部に進学する場合は、最高月額からさらに4万円を増額して借りれます。

第一種奨学金は厳しく金額が決められていますが、第二種奨学金は必要な金額を自由に選択できるので、とても便利です。

②第一種に比べて第二種は有利息

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無利子の第一種奨学金に比べて第二種奨学金は有利子になります。第二種奨学金の上限利息は3%と制限されていますが、実際の返済利率はその時の経済情勢で決まる構造となっています。第二種奨学金の審査基準は第一種奨学金と比べてハードルが低くなっています。

学力基準は、「出身学校又は在籍する学校における成績が平均水準以上」、「特定の分野で特に優れた資質能力を有する」、「学修に意欲があり学業を確実に修了できる見込みがある」のいずれかを満たしていれば大丈夫です。

第二種奨学金の収入基準もハードルが低く、たとえば4人世帯の場合、「世帯年収1,100万円以下」となっています。第一種奨学金に比べると審査基準が優しいので、奨学金が必要な家庭にとってハードルが低い奨学金になります。

奨学金の返還開始はいつから

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奨学金について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。奨学金には第一種と第二種があり、それぞれについてわかったところで、最後に奨学金の返還について説明していきます。第一種奨学金、第二種奨学金ともに大学・短大・専門学校を卒業した直後から奨学金の返還がスタートします。

第一種・第二種ともに卒業直後

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第一種奨学金、第二種奨学金ともに大学・短大・専門学校を卒業した直後から学金の返済が始まります。つまり、大学を卒業し社会人になりお給料をもらえるようになってから返済が始まることになります。一度に全額返還するのではなく、分割でこつこつと返済する形になります。

返済額は借入額によって違ってきますので、実際の返済額について事前にシミュレーションしておいた方がおすすめです。日本学生支援機構では、ホームページから返済額のシミュレーションができるようになってます。

奨学金の返還が難しい場合

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奨学金の返還が難しい場合について説明します。大学・短大・専門学校を卒業したが、給料が少ない、または自分の収入では生活が厳しいなど、いろいろな事情で奨学金の返済が厳しい場合、奨学金の返還猶予願制度を利用することが可能です。猶予期間は5年ですが、それまでに計画的に返済が難しい場合は月々の返済額を減額する方法もあります。

奨学金の返済期間や返済額の平均は?返還期間の変更や減額する方法とは? | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
奨学金の返済期間は、大学卒業後、長期間にわたりますから返済額が大きな負担になることも少なくありません。そのため、奨学金の返済が滞る奨学生がふており深刻な問題となっています。そこで、奨学金の返済期間や返済額の平均、返還期間の変更や減額方法について解説します。

日本学生支援機構以外の奨学金について

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今まで日本学生支援機構の奨学金について説明してきましたが、日本学生支援機構以外の奨学金もたくさんあることをご存じですか。どこの奨学金が合っているか検討して決めることがとても大切です。日本学生支援機構以外の奨学金の種類について、新聞奨学生や大学独自の奨学金制度などがあります。こちらの2つについてそれぞれ説明していきます。

新聞奨学生とは

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新聞奨学生という奨学金制度があります。大手新聞社が設けているもので、新聞配達の仕事をすることで奨学金を利用できる制度です。新聞奨学生の特徴は返還しなくてよいことです。

多くの奨学制度では卒業後に返還しないといけません。毎月かかる奨学金の返済は経済的に大きな負担になりますが、新聞奨学生は働きながら奨学金を得ることになるので、卒業後の返済の心配がありません。また、奨学金を返済しなくていい上に、一部の新聞奨学制度では住居や食事が支給されるケースもあります。

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しかし、働きながら奨学金をもらうことは、体力負担と時間の制約を多く受けることになるため、とても大変です。早朝、学校に行く前に配達を行い、夕方には夕刊を配達する生活が、毎日の生活サイクルになります。サークルなどに入ったり、バイトをして大学生活を楽しむのはだいぶ厳しくなります。

また、体調を崩したり、毎日の厳しい生活に限界がきて、退学に繋がったりする場合もあるので、注意が必要です。体調管理をしながら、大学・短大・専門学校に在学中、新聞配達と学業の両立をする覚悟が必要になってきます。

大学独自の奨学金制度とは

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大学では、大学独自の奨学金制度があります。まずは、給付型のものがあります。これは入学試験や大学の成績が優秀な人に当てはまり、なおかつ経済的理由で学業の継続が厳しい人が対象になります。また、貸与するのもあります。経済的に学業を続けることが難しい人に、学校卒業後の返済を条件に貸与するというものです。

また、大学提携の教育ローン制度もあります。これは在学中に利子にあたる額を奨学金として支給されます。学校卒業後に利子とともに返済していく形です。大学進学後、奨学金制度を利用する場合は大学側に確認してみましょう。

また、特定の資格保持者に奨学金を利用できる学校もあります。例えば簿記や英語検定など、学校によってはスポーツなどの部活動の成績で利用できるケースもあります。

奨学金の種類を一覧で解説!貸与・給付型の制度の内容や条件などは? | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
高校を卒業して大学への進学を目指す人が、家庭の経済的な事情により、進学が困難な時に支援してくれる制度が奨学金です。奨学金には、貸与型・給付型の種類があり、また、大学独自と民間の団体の奨学金制度など4つの種類があります。それぞれの内容や条件について説明します。

奨学金の第一種は無利息で借りれるので条件を覚えておこう!

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今まで奨学金について説明してきましたが、いかがでしたでしょうか。有利息の第二種に対して、第一種奨学金は無利息で借りれるので、できるだけ第一種奨学金を利用することがおすすめです。また、第一種奨学金と第二種奨学金を併用して借りることもできます。

しかし、第一種奨学金は学力基準と収入基準という2つの条件があります。高校在学の人は高校1年生~2年生の成績が確実に評価されるので、5段階平均値が3.5以上になるようにしていきましょう。早い段階から準備していくことが大切です。

tommygreen
ライター

tommygreen

はじめまして。tommygreenと申します。 よろしくお願いいたします。

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