ビジネスメールで質問する時の書き方を覚えよう!
社会人として仕事をしていると、新人でもベテランでも仕事で分からない事が出てくる時があります。そんな時は疑問をそのままにせず、ビジネスメールで質問をすることが大切となってきます。
質問のメールは書き方によっては相手に不快感を与えてしまったり、悪くすると返信をもらえないという可能性も出てきます。そんな最悪な事態を迎えずに回答をもらうために、ビジネスメールで質問をする時の書き方を例文も交えてご説明していきますので覚えておきましょう。
今回の記事ではメールで質問することのメリット・質問する時の件名や本文の書き方・締め方、また質問に回答する時のメールの書き方・回答へのお礼の仕方なども併せてご説明していきます。
ビジネスメールで質問をすることのメリット
ビジネスシーンにおいて質問を行うときに、電話をかけたり直接会って質問するのではなくビジネスメールにすると様々なメリットがあります。
そんなメリットのなかでも、こちらでは「記録に残るのでトラブルを抑制することが出来る」「口頭での質問より回答がしやすい」というメリットについてご説明していきます。
記録に残りトラブルを抑制する
直接会って質問をする時にICレコーダーなどを傍らに置いておくのも失礼ですし、電話で話す時も電話に録音機がついていなければ記録を残すことができません。
口約束でトラブルになることは多いものですが、メールなら送信と同時に記録が残り質問や回答の内容の履歴も追えるので、無用なトラブルを抑制することが可能です。質問や回答の仕方としてもビジネスメールは最適なものと言えるでしょう。
口頭での質問より回答がしやすい
質問をされてすぐに回答を返せる人は、なかなか多くないのではないでしょうか。焦って正しい回答が出来ないこともあるかもしれません。特に忙しい時などはメールで質問をもらえれば、都合の良い時間に確認できますし質問の内容もしっかりと把握することも可能です。
メールでしっかりと質問内容を把握すると回答の仕方もしやすいですし、回答自体も口頭でするより落ち着いた状態で出来るというメリットがあります。
質問をする側は答えがすぐにほしいので口頭での質問をしてしまいがちですが、相手のスケジュールなども考えたうえビジネスメールでの質問をおすすめします。
ビジネスメールで質問する時の件名の書き方
ビジネスシーンで質問をしたい場合はメールが良いということが分かり、いざメールを作成しようと思っても件名や締めの仕方で迷ってしまう人も多いはず。こちらでは、そんな人にも分かりやすい件名の書き方のポイントを、例文をあげながらお教えします。
一目で内容がわかる件名にする
仕事をしていると一日に何件ものメールが届きます。そんな時、他の数多くのメールに埋もれてしまったり、スルーされて開封してもらえないという場合もあるかもしれません。
確実になるべく早くメールを開封してもらうためには、一覧の中で目に付く件名にすることが大切です。件名を簡潔にすることも重要ですが、「質問」「相談」などだけでは内容が分からず不親切です。短くても内容が分かるような件名にしましょう。
初めての相手には会社名や名前を入れる
初めての方に質問のビジネスメールを送るときには、会社名や名前を入れることでどこの誰からのメールかが分かるようにすると相手の信頼を得ることに繋がります。
ここで一つ気をつけたいのは、初対面の方に送るメールだからといって件名に「はじめまして」と入れてしまう事です。迷惑メールと混同される可能性が高いので、もし入れるなら挨拶の言葉は本文の冒頭に入れるようにしましょう。
「お」「ご」の使い方に注意する
ビジネスメールは友達同士のメールとは違うので、なるべく丁寧な言葉遣いにしようと何にでも「お」「ご」をつけてしまう方も多いのではないでしょうか。
もともと「お」「ご」は相手の行為や所有物につけて尊敬語の働きをするものなので、基本的には自分がする行為や動作にはつけるものではないので注意が必要です。ただし相手があって謙譲語として使用する場合は「お」「ご」をつけることが可能で「ご連絡をします」は正しい使い方です。
ただし「ご質問」は正しいという考えた方と間違いという考え方に分かれるようです。本来は自分のためにする動作に「お」「ご」をつけるのはおかしいのですが、ビジネスの場では一般的に使用されている言葉なので、基本を理解したうえで臨機応変に対処すると良いでしょう。
件名の例文
上記でもご説明したように件名は一目で内容がわかるような簡潔に、初めてメールを出す相手の場合は会社名・氏名を入れると良いでしょう。以下に例文をあげるので参考にしてみて下さい。
「〇〇について質問がございます」「【ご質問】○○の在庫状況について」「○○に関するお問い合わせ(○○株式会社営業部 佐藤太郎)」など、簡潔でありながら丁寧な印象を与える件名を心掛けましょう。【】(墨付きカッコ)は視認性が上がり、分かりやすい件名となるのでおすすめです。
ビジネスメールで質問する時の本文の書き方
社会人の皆さんは日々仕事をしているなかで、質問をする内容のビジネスメールを送ることが多いのではないでしょうか。上記の項では質問をするならビジネスメールにするメリットや、件名の書き方などをご説明しましたが、こちらでは本文の書き方について例文も交えご説明していきます。
最初に感謝やお願いの言葉を入れる
質問はそのままにせず疑問を解決することが重要ですが、相手にとってはその質問に回答するために貴重な時間を割くことになるのです。そこで本文の最初に感謝やお願いの言葉を入れることが大切になってきます。
具体的な例文として「お忙しい中、失礼致します」「ご多忙のところ、お手数をおかけしますが」などという一言を添えれば、印象はぐっと良くなるはずです。
質問の数は1つか2つにする
質問したい内容がたくさんあったとしても、回答してくれる方にとってはいくつもの質問がダラダラと書かれているのを見たら答える気もなくしてしまうかもしれません。最も質問したい事柄を1つ、多くても2つに絞って質問するようにしましょう。
質問は箇条書きでわかりやすくする
どうしても絞りきれず2つ以上になってしまった場合は、箇条書きにする質問の仕方は内容が伝わりやすく相手も回答がしやすくなります。
自分のなかで質問を整理して箇条書きにすることで問題点が明確になり、分かりやすいメールになります。「・」は「●」を使用して見やすくしたり、番号をふるのもお勧めの質問の仕方です。
「?」や「!?」は使用しない
質問メールの本文を書くとなると、どうしても「?」を使いがちですが、「?」の他「!?」などの疑問符や感嘆符は使用しないほうが無難です。ビジネスメールにおいては質問文であったとしても、「。」で締めることが一般的となっています。
早く回答が欲しい時は期日と理由を明記する
提出期限が決まっているなど早めに回答が欲しい場合、期日とその理由を質問文の締めに付け加えましょう。ビジネスシーンにおいては理由を伝えるのがマナーとなりますし、質問に早く回答してほしいという意思も伝えることができます。
また相手にも都合があるはずなので、回答期日まで余裕のあるスケジュールで送ることも大切になってきます。時間に余裕を持った質問の仕方であれば、相手がメールに気付くのが遅れても間に合わないという事態を避けることが可能となります。
負担をかけることを思いやる言葉で締める
ビジネスメールは特に締めの言葉が肝心です。きっちりとした締めの言葉が無いと文面が中途半端で尻切れトンボのようになるだけでなく、社会人としての常識を疑われることにもなりかねません。
質問のメールで文末を締める例文としては「ご回答のほどよろしくお願い致します」「お手数おかけしますが、ご確認頂きますようお願い致します」などがあります。
ビジネスメールは締めの仕方によって180度印象が変わることもあるので、良識ある社会人として文末の締めに相応しい言葉を添えて下さい。
質問メールの例文
こちらでは今までご説明したポイント押さえた質問メールの例文をご紹介します。「先日お送り頂いた御社製品一覧表、確かに拝受いたしました。お忙しい中ありがとうございます。さて、一覧表の中に入っておりました製品仕様書ですが、2点質問がございますのでご回答頂ければ幸いです」
「1.○○ 2.▲▲ 以上2点、□□会社の△△様がなるべく早く詳細を知りたいと仰っておりますので、できれば今週末までにお返事を頂けると助かります。お忙しいところ申し訳ありませんが、何卒宜しくお願いいたします」最後は会社名・氏名などの記載した署名で締めましょう。
ビジネスメールで質問された時の回答の書き方
ビジネスシーンでは自分から質問のメールをするだけでなく、質問のメールをもらう場面もたくさんあるはずです。そんな時にも良識のある社会人として、マナーにかなった回答の仕方をしたいもの。こちらではメールで質問された時の回答の仕方で、重要な4つのポイントをお伝えします。
質問へのお礼を書く
ビジネスシーンで質問のメールを貰った場合は、まず質問をしてくれたことに対してお礼を書くのがマナーです。本題に入る前に「この度は○○の件につきましてお問い合わせ頂き誠にありがとうございました」などお礼の形から書き始めると良いでしょう。
相手の質問も添えてわかりやすく回答する
「>」記号を使って相手の質問を引用し、分かりやすい回答の仕方がおすすめです。相手の質問の内容を明確にし、お互いの問題を共有したうえで回答するのが有効な返信の仕方となるからです。また回答も分かりやすさが重要なので、曖昧な表現は避けて簡潔な文章で締めるのが◎。
企業の方針などによりどうしても回答できない場合は理由も添えて「ご回答いたしかねます」という表現をすると良いでしょう。否定の表現の仕方としては、「回答できません」などのストレートな締め言葉は避けたほうが無難です。
時間がかかる場合はその旨伝える
頂いた質問のビジネスメールが今すぐに回答できない内容だった場合は、どうしたらよいのでしょうか。まずはメールを受け取ったことを伝える返信を出し、なぜ即答できないのか・いつまでに回答できるのかを添えることをおすすめします。
また複数の質問を頂いていて、その中に回答できる質問がある場合はすぐに回答し、「××の件に関しましては○日までに確認し別途ご回答致します」などと回答すると良いでしょう。
質問への回答メールの例文
こちらでは質問への回答メールの例文をご紹介します。「この度は弊社製品○○についてお問い合わせ頂きありがとうございます。以下のとおり回答申し上げます。1.>△△ 回答...。」
「2>××に関しましては当社にとっても新しい試みですので、社内の決済を得たうえでご提案させていただきます。お返事につきましては今週いっぱいお時間をいただきたく存じます。お待たせして大変申し訳ありませんが。よろしくお願いいたします」
例文のように回答が遅れる理由と期日を明確にするのも大切ですし、全ての質問に回答した場合には「ご不明な点などございましたら、ご遠慮なくお問い合わせ下さい」などの一文を締めに付け加えるのもおすすめです。
質問メールの回答へのお礼の仕方は?
メールで質問事項を送った後に相手から回答を頂いたときは、できるだけ早く丁寧なお礼の返信をするのがビジネスマナーです。こちらでは例文を紹介しながら気を付けたいポイントを詳しくご説明していきますので、質問メールの回答へのお礼の仕方の参考にしてみてください。
お礼のメールを必ずする
質問のメールを出した時は相手が会社であっても個人であったとしても、お礼のメールを必ず出しましょう。相手も他の仕事がたくさんあるなかスケジュールを調整して、質問に正しく回答する為に時間と労力を割いてくれているのでマナーにかなったお礼をするのが重要です。
件名は書き換えずに返信
ビジネスシーンにおいて「質問」→「回答」→「回答へのお礼」はワンセットになっているので、一般的には回答のメールの件名は「Re:○○」と返信されます。メールを新しく立ち上げ件名を変更すると履歴が追えなくなってしまうので、回答へのお礼の件名も書き換えずに返信するようにしましょう。
回答へのお礼メールの例文
以下に回答へのお礼メールの例文を載せますので、参考にしてみてください。「いつもお世話になっております。○○会社△△部佐藤です。この度は急な問い合わせにも関わらず迅速に対応いただき誠にありがとうございます」さらに疑問が解決できた感謝も続けます。
「□□様のご教示により貴社製品のメリットについて理解を深めることができました。またご相談させて頂く機会もあるかと存じますが、その際はご指導頂けましたら幸甚でございます。今後ともお付き合いのほど何卒宜しくお願い致します。取り急ぎお礼を申し上げます」
上記のように相手の心遣いに対して丁寧なお礼の言葉で締めると、こちらの感謝の気持ちが伝わります。返信をしなかったり味気ない短文を送るのは企業イメージが傷つく事もあるので要注意。
マナーを心得てビジネスメールで質問をしよう
質問に回答してもらいたい時に送るビジネスメールなら、相手の信頼や好感を得られるような文章にしたいもの。そのような文章が作成できれば、期待以上の回答が返ってくる可能性もあり今後のビジネスも円滑に進めていけるはずです。
質問のビジネスメールは疑問を相手に丸投げにするのではなく、自分で調べたうえで分からない箇所を明確にしましょう。下調べをしたうえで、どうしても不明な点のみマナーを心得た簡潔な文章のビジネスメールで質問してしましょう。