青森の方言を徹底調査!種類・特徴の違いやかわいい表現まとめ♡

青森の方言を徹底調査!種類・特徴の違いやかわいい表現まとめ♡

青森の方言は、同じ日本語とは思えないくらい癖のある方言で、3種類の津軽弁・南部弁・下北弁に分類されます。語尾にも特徴があり、女子が使うとかわいいと評判です。そんな青森弁とも言われる青森の方言について、徹底調査しましたので、それぞれの違いについてお届けします。

記事の目次

  1. 1.青森ではどんな方言を使ってるの?
  2. 2.青森の方言の種類と特徴
  3. 3.語尾がかわいい青森の方言8選
  4. 4.面白い青森の方言7選
  5. 5.日常生活でよく使われる青森の方言7選
  6. 6.面白くてかわいい青森の方言を使ってみよう!

青森ではどんな方言を使ってるの?

疑問の顔
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青森の方言は、日本語とは思えない特徴的な方言で、県外の人は聞き取れないでしょう。青森県の中でも、地域が違うだけでも通じない方言です。テレビ番組では、青森弁に共通語の字幕が付く事もありますが、「△◇※○」などと、表現される事もあります。そこで、どんな方言なのか探ってみました。

青森の方言の種類と特徴

ストーブ列車
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青森には3種類の方言があり、青森県の西側の津軽地方は津軽弁、東側の県南地方は南部弁、県南地方の北側が下北地方で下北弁を話されます。この3種類の方言は全く違い、お互いの方言が聞き取れません。ただひとつ共通することは、北国で寒いため口を大きく開けず、唇もほとんど動かさない事です。

津軽弁

青森県の西側の津軽地方では、方言の種類でも津軽弁が使われます。津軽弁の特徴は、いわゆるズーズー弁と言われる種類の、東北訛りの話し方を表します。南部弁ともかなり言葉の違いがあるため、お互いに理解しにくいとされています。

青森県の真ん中辺りの平内町と野辺地町の間が2つの藩の境目になり、奥羽山脈があり小川が流れています。この境界線は有名で、司馬遼太郎や吉田松陰らも、執筆しています。以前、トヨタパッソのCMでも津軽弁をフランス語?という場面がありましたが、それほど聞き取るのは困難です。

津軽
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津軽弁にはアクセントと発音に独特な特徴があり、「し」を「す」と言ったり「ち」を「つ」と言い、「じ」と「ず」の区別がありません。例えば寿司をすすと発音したり、獅子はすすになります。また、単語の真ん中辺りに軽く「ん」が入るのも特徴です。油をあんぶらという感じです。

青森の日本海側の津軽地方は、海の荒さにも似た、負けず嫌いで陽気な男性的な方言で、南部弁とは対照的です。行動的で約束事や規則を守る事には、徹底している人が多いようです。語調が激しかったり、分りやすい抑揚なので、怒られているような気になるかも知れません。

南部弁

青森の太平洋側の県南地方の南部弁も、方言の種類は東北訛りが入った、ズーズー弁には変わりないのですが、津軽弁には北海道の方言が含まれ、南部弁には秋田県や岩手県の方言が含まれます。寡黙で責任感の強いイメージがありながら、おっとりとした言葉遣いで、女性的な雰囲気もあります。

一般的な五段活用は無く、動詞には、ほぼ「べ」を語尾に付けるのが特徴です。そして、南部と津軽の方言で最もはっきりした違いのある言葉を2つ挙げるとすると、「私」を南部弁で言うと「わぃ」で津軽弁では「わぁ」、「ダメ」は南部弁で「わがね」、津軽弁では「まいね」です。

津軽と県南との間には、古くから確執があり、現在でもそれは若干続いているようです。従って、お互いの方言に交わるところは一切なく、独自の方言を誇りにしている人たちが大半です。この方言の違いをテレビ番組などでは、クイズにしてしまう程、難しい津軽弁と南部弁です。

下北弁

下北弁は、津軽弁や南部弁とは、方言の種類がひと味違い、青森弁ですが、全く独自の方言を持ちます。県南から独立した藩なのですが、本州の最北端のため、海を介して他のいろんな地域と海産物の取引などで、上方や北海道など、他の地域の文化や言葉に影響され、下北独自の方言を作りました。

過去津軽と南部が対立していた時でも、どこ吹く風と下北は、海を利用して津軽とも交流していました。陸路で南から、海の向こうの北海道から下北に入った商人によって、多方面から入って来た種類の言葉によって、下北弁が形成されていったと言われます。

下北弁に限らず、青森弁に共通するのが、拗音を使わない事です。「しゃ、しゅ、しょ」は全て「さ、す、そ」になり、下北では、「くゎ、ぐゎ」という発音の合拗音が、よく出るのが特徴です。例えば、「菓子」のことは「くゎし」になり、「西瓜」なら「すいぐゎ」となります。

また、子音の「k、t、c」で出来た単語の中に母音が含まれた時に、濁音化するのも特徴です。例えば、「明ける」は「あげる」になり、「落ちる」は「おぢる」というようになります。極めつけは、「ひ」が「ふ」に変わります。例えば「人」は「ふと」「引きずる」は「ふぐずる」となります。

語尾がかわいい青森の方言8選

青森弁のそれぞれの地域別の方言が分ったところで、もっと細かく見ていくと、青森弁がいかに短い言葉のやり取りかという事がよく分ります。そして、方言の語尾がかわいいのも特徴的ですので、かわいい方言を8個挙げてみます。

「~ば」

~ねという意味
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青森の方言で語尾に「~ば」が付くのは、津軽弁です。これは前後の文によって使い方が違い、「~ね」とか「~だよ」という時もあれば「ば」の前に「せ」が付き「せば」なら「~すれば」とか、「~だったら」です。例えば「なんぼめごいば」だと「どれだけかわいいんだよ」という意味です。

「~ず」

アピールの顔
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青森の方言で語尾に「~ず」が付くのは、青森だけでなく東北方言になります。いわゆるズーズー弁です。これが他府県の女子からは、かわいいと評判です。

「~したのよ」という意味で、「その書類は投げたんず」は「投げた」は「捨てた」という意味で、「その書類は捨てたのよ」となります。ただ「ず」に関しては、青森の場合「じ、ぢ」も「ず」になりますので、前記の例文が語尾に付いた時のみの表現方法です。

「~びょん」

納得
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青森の方言で語尾に「びょん」が付くと、かわいいと思いがちですが、これも津軽弁です。「~だろう」とか「~でしょう」という意味ですから、文章の頭に「多分」という意味の言葉が付きます。

結構メジャーになった例文に「せばだばまいねびょん」というのがありますが、「せばだば」が「それじゃ」とか「それでは」という意味で「まいね」というのが「ダメ」ですから、「それならダメでしょう」という意味になります。単語から覚えなくてはいけないようです。

「~けろ」

お願い
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青森の方言で語尾に「~けろ」が付くと、「~して下さい」「~して頂けませんか」という意味のお願いに使われます。この方言は青森だけでなく、東北全域で使われる方言ですが、かわいいと評判の方言です。例えば、「いいでば連れてってけろ」なら、「いいから連れて行って下さい」になります。

「~きゃ」

軽い念押し
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青森の方言で語尾に「~きゃ」が付くと、「~でしょ?」とか「~だよね」という疑問や念押しに使われます。語尾に「きゃ」なんかが付くと、かわいいですから、念を押されると即答してしまいそうです。例えば「昨日行ったっきゃ?」は「昨日行ったよね?」となります。

「~ろ」

説得
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青森の方言で語尾に「~ろ」が付くと、「~だよ」とか「~だぞ」という強い口調になります。例えば、交通標語にもなっている言葉ですが、「うぬうぬど、けんどわだれば、ひがれるろ」というのがあります。

この意味は「うぬうぬ」が「急いで、慌てて」で「けんど」が「道路」ですから、「慌てて道路を渡るとひかれるぞ」という事になります。

「~だべ」

確認
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青森の方言で語尾に「~だべ」が付くと、「~でしょう」「~だろう」という意味で、最後に「?」が付くと同意を求める文章になります。例えば「これめごいだべ?」は「これかわいいでしょう?」という意味になります。

「~ちゃ」

念押し
フリー写真素材ぱくたそ

青森の方言で語尾に「~ちゃ」が付く言葉は、「~している」という意味ですから、使い方で変わってきます。ちゃの後に「?」を付ける事もあり、よく使われる例文では「どうもっちゃ」というのがありますが、これは「どう思ってるの?」になり、気になる人の気持ちを聞きたい時などに使われます。

面白い青森の方言7選

ねぶたの家ワ・ラッセ
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これまででも、十分面白い種類がある青森の方言でしたが、更に面白い方言を7選、挙げてみます。青森の方言は、本当に短くて、聞き逃してしまうと意味がさっぱり分らなくなります。同郷の人たちの会話は、まさに外国にでもいるように感じるでしょう。機会があれば使ってみて下さい。

「け」

食べなさい
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青森の方言で「け」はよく出てきます。意味も色々あり「け」は、「かゆい」「下さい」「食べなさい」ですから、前後の文章で何を言っているのか判断します。例えば「か、け」と言われたら、これは「どうぞ食べなさい」と言われているのです。「あだまけ」は「頭がかゆい」になります。

「め」

美味しい顔
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青森の方言で「め」にも「美味しい」「甘い」「前」と、複数の意味があり、これも前後の文章で判断します。また、同じ言葉で意味が2つある事もあり「なんぼめば」では「なんと美味しいんだろう」と「甘過ぎるよ」の2つ取れます。相手がどちらを言っているのかを判断するのは、表情です。

「けんど」

道
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青森の方言で「けんど」はよく聞いたことがあるとお思いでしょうが、きっと意味は違います。「けど」が訛ったものではなく、青森では「道路や道」のことを「けんど」と言います。道を尋ねた時に「けんど渡ればすぐだはんで」と返っきたら、それは「道を渡ってすぐ」と言うことです。

「しね」

硬い
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青森の方言で、「しね」とは物騒ですが、これは「硬い」という意味で、食事の時など噛み切れないほど硬い肉などがあれば「肉ばしねくてかじらえねじゃ」などと出て来ます。もちろんこれは「肉が硬くて噛み切れないよ」と文句を言っています。

「えふりこく」

格好つける
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青森の方言で、「えふりこく」とは、「えふりこき」とも言う津軽弁で、見栄っ張りや格好つけのことを言います。よくおばあちゃんが口にする言葉です。「あのえのわらはんど、えふりこぎだっちゃ」というのは、「あの家の子どもたちは格好つけだね」という意味で、都会の若者に向けられるようです。

「かに」

謝罪
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青森の方言で「かに」は、関西でも使われる「かんにん」の略になるのでしょうか、謝る言葉です。ただ、青森では短いのが特徴ですから、「かにな」とか「かにの」で「ごめんなさいね」になります。謝まりたい気持ちを込めれば、短くてもちゃんと相手に伝わりますので、表情は大事です。

「かちゃくちゃね」

イライラする
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青森の方言で「かちゃくちゃね」というのは、「イライラする」とか「むしゃくしゃする」という意味で、どうも煮え切らない時や、ゴチャゴチャしていて苛立つ時などに使われます。これに「たげ」が付くと「とても」とか「凄く」が付いていますので、相当頭にきているのでしょう。

「おどとけんかばしてたがかちゃくちゃねえ」は「お父さんと喧嘩をして凄くむしゃくしゃする」となります。物事が順調に進まない時なども、「かちゃくちゃねえ!」と叫んでいる人もいます。この方言を使っている人には、近づかない方が良さそうです。

日常生活でよく使われる青森の方言7選

新青森駅
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青森の方言を日常生活では、どのような使い方をしているのかを7選挙げてみます。挨拶から自分や他人を表す言葉ですが、これも短いのが特徴です。ただ、青森の方言が全て短いわけでは無く、共通語の方が短いものもある事も覚えておきましょう。

「おはよごーす」

おはよう
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青森の方言で「おはよごーす」や「おはよごす」は、大体お分かりでしょうが、「おはようございます」です。語尾を伸ばす人と伸ばさない人がいますが、どちらも正解です。津軽弁でも南部弁でも下北弁でも共通です。朝の挨拶ですから、青森に言った時には使いましょう。

「ありがとーごし」

ありがとうございます
Photo by6072518

青森の方言で「ありがとーごし」も、お分かりでしょうが、「ありがとうございます」です。言うまでも無くお礼の挨拶です。ただ、お礼の方言にはもう一つ「めやぐ」あり、このふたつの使い分けが微妙です。共通語で言うところの「ありがとう」と「すみません」と言ったところでしょうか。

日本人は、よくお礼を言う時に「すみません」と言いますが、謝罪している分けでは無く、お礼の意味で使います。このような表現は、外国語や手話にはありません。「めやぐ」というのは、「迷惑を掛けて」とか「お手数をお掛けして」という意味で使われますので、文章の流れで使い分けます。

「わいは」

驚き
フリー写真素材ぱくたそ

青森の方言で「わいは」の発音は「waiha」です。よくハワイのことをこう言う人もいますが、「waiwa」ではありませんので気を付けましょう。この意味は、驚いた時に咄嗟に出る感嘆詞です。共通語で言うところの「あら!」という感じです。いくら青森出身を隠していても出る言葉です。

「へば」

さようなら
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青森の方言で「へば」というのは、別れ際に掛ける言葉です。「さようなら」とか「じゃあね」のようなものです。この言葉は津軽弁、南部弁、下北弁に共通します。また、青森に限らず東北地方でも使われます。この言葉の語尾に「の」を付ける場合もあり、より親近感が高まります。

「けっぱれ」

頑張れ
フリー写真素材ぱくたそ

青森の方言で「けっぱれ」というのは、「けっぱる」とも言い、「頑張れ」や「頑張る」という意味です。文章によって「れ」になったり「る」になったりします。青森全域の共通の方言で、東北地方でも使います。東日本大震災の時には、「けっぱれ東北!」というキャッチフレーズが掲げられました。

「いぐね」

良くない
フリー写真素材ぱくたそ

青森のこの方言は、「良くない」を指し「悪くない」という時には、舌を噛みそうになります。例えば「あなたは決して悪くない」というのを方言で言うと、「なんもなだばいぐねぐね」となるらしいです。もうここまで来たら訳分らなくなってしまいます。

「めぐせ」

恥ずかしい
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青森の方言で「めぐせ」は、「恥ずかしい」を指し、感情が入ると「ぇ」が語尾に付くようです。「めぐせぇ」は、「恥ずかしい~」になって、これは津軽弁の意味で、南部弁ではまた意味が異なっていて、「見苦しい」とか「醜い」になるようです。

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面白くてかわいい青森の方言を使ってみよう!

青森の商店街
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青森の方言には、色々な種類があり、どれも個性的でした。津軽弁、南部弁、下北弁で共通する方言もあれば、独自の方言もあって、なかなか面白いものです。単語そのものが、共通語に無いものもあり、覚えるのには、苦労しそうです。青森に言った時には是非使ってみましょう。

vivikoma
ライター

vivikoma

楽しく情報配信します。色々なジャンルのライターとしての技術を磨きたいと思っています。 特に花屋務めが長かったため、ガーデニングや植物に関する知識はある方です。 分かりやすい文章を書くことを心がけています。

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