博多弁を一覧で紹介！かわいい使い方・告白フレーズ・早口言葉など！

普通方言は標準語を使う方たちにとって少し田舎の感じが出てしまうため、方言を躊躇う方も多いです。しかし博多弁は違います。全国の方が知っているように、福岡の博多弁は日本中で一番かわいい方言の一つです。そのため、TV番組でも博多弁の可愛いフレーズや早口言葉がよく放送されます。

ここでは、多くの方から注目を浴びる博多弁について、まずどのような特徴があるのかを順に説明していきます。

博多弁はとにかく「かわいい」という意見が多いです。特に女性が話す博多弁は男性だけでなく女性からも絶大の人気があります。博多弁といえば「～やけん」、「～と」といった語尾の表現に違いがあります。その語尾が女の子らしさが強調され、相手に強い印象を与えます。

まずは発音が他の方言と異なります。一例として、博多弁では「せ」が「しぇ」となり、「ぜ」が「じぇ」となります。そのため極端な話、「先生」が「しぇんしぇ」という風になります。

「わ」は前の音につられて「あ」や「ー」に変わります。例えば、「人は笑われて変わるものだぜ」であれば「人はわらーれて、かーるもんぞ」と発音します。

また、博多弁のアクセントは語尾があがるという特徴があります。例えば、「帰ると？」という時は「と」の所にイントネーションがあります。

文法に関しては、博多弁は活用形が標準語とは異なります。「選択しろ」といった表現が「選択せれ」となったり、「食べろ」が「食べれ」という風になります。基本的に「ろ」が「れ」に代わることが多いです。また、穏便も、「暑くなる」が「暑うなる」といったウ音便が使われることがあります。

とにかく全国の方々は博多弁を推しますが、ではなぜ博多弁はそんなにもかわいいと思えるのでしょうか。他の方言との違いは何でしょうか。ここでは、博多弁がそんなにも愛される原因について紹介していきます。考えられる理由を主に3つに分けて順に説明していきます。

博多弁は聞いてみると言葉遣いがとてもソフトな感じに聞こえるのです。穏やかな印象を受けるので、性格もきつい印象はありません。博多弁はとても優しいイメージを想起させるため、博多弁女子は怒ったとしてもかわいくさえ思えるという想像を掻き立てます。

京都弁も似ていますが、博多弁もどこか落ち着いた印象を受けます。大和撫子という言葉があるように、昔から日本男児はおしとやかで気品のある女性を好んできました。そのイメージが博多弁女子にピッタリと合うため、日本の男性から評判があります。

博多弁は語尾にイントネーションが上がりやすいため、良い意味で子どもっぽさの印象を与えます。男性は甘えてくる女性にはとても弱いため、どうしても守ってあげたいという神経が働いてしまいます。

人によってはボーイッシュの女性が好きという方もいますが、断然かわいらしい女性が好きだという男性が多数派なのが現状です。

また、博多弁は九州にあるため、本州に住んでいる方はあまり訪れないことが多いです。異国のように博多弁女子を想像するため、期待度が大きいのです。会ったら期待度はどうなるのかは別として、滅多に会わないだけに人気が高いのは筋が通っています。

方言の前に、まず博多に住んでいる女性が地理的にきれいな方が多いというのも理由の1つとして挙げられます。まず、博多に住む女性は美容にかけるお金が他県と比べて一番多いと言われています。

また、博多は日本海側に面しており、日照時間が少ないということがあります。それが肌の質にもかかわってきます。さらに、博多はもつ鍋や豚骨ラーメンなどのコラーゲンを多く含む料理が有名です。

美容に関して言えば博多弁女子はかなりの恩恵を受けていると言えます。これを俗にいう「博多美人」ということになります。

では実際に、博多弁は現地でどのように使われているのでしょうか。博多弁には多くの人が好きなフレーズというものがあります。今回は一般人から定評のあるフレーズの中からかわいいと評判の表現やその使い方をいくつか一覧に載せてみました。告白の時などに使うと効果的なものもあります。一覧を見ていきましょう。

「好いとる」は回りの日本人からみて博多弁の中で一番人気な表現で間違いないでしょう。このように告白されることに憧れる方も少なくありません。「好いとる」にも「好いとるばい！」や「好いとうばい！」、「好いとったと！」といった多くの使い方があります。これらを使いこなせると周りの友達に自慢ができます。

「しゃーしぃ」はあまり有名な表現というわけではありません。相手に対して「めんどくさい」「うざい」という使い方があります。少しムカついている状態の時に言います。これと似た表現で、もっと強めに言いたい時に「せからしい」という使い方があります。頭に血が上っている状態です。

何か残念なことが起こった時に、相手に「しょうがないよ」という意味で「しょんなか」という使い方があります。実は静岡弁にも「しょんない」という使い方をする方言があります。しかし静岡弁はどちらかと言えば「しょうもない」といったマイナスの事を言う時に使われることが多いです。

「いっちょん」とは、「少しも」、「全然」といった時に使います。「いっちょん」の使い方として多いのは、学生などが勉強しているときに「いっちょんわからん」や「いっちょんむずか～」と表現します。ポイントは「いっちょん」の後ろは必ず否定形が来るということです。　

「いいね」という使い方をするときに「よか」という表現を使います。「よか」は多くの映画でもセリフの中に混じっていることが多いので馴染みのある人は多いです。例えば、「田舎はよか～」や、「あんたんとこはよかね～」といった感じです。短めの表現で覚えやすいのですぐに真似ができます。

「そんなこと」という意味ではありません。「ほんなこつ」は「ほんとに」という時に使われます。例えば、「あん時はほんなこつ、嬉しかったばい」というと、「あの時はほんとに嬉しかったよ」という風になります。標準語を話す方からしたら聞いたことのない表現のため方言らしさが強調されます。

「と」が3つ並んだ珍しい表現です。使い方は「取ってるの」と言いたい時に使います。例えば、「この前の番組、録画とっとーと？」と言うと「この前の番組、録画してあるの？」となります。使い方がシンプルな上に難しくない表現なので簡単に使いこなせることができます。

博多弁の告白フレーズは特に人気なジャンルです。標準語の場合、「好きです。」といった告白が通常ですが、博多弁は一味違います。方言で言葉が訛っているうえに、バラエティも豊富です。相手からの予想外の告白の言葉に心を打たれてしまう方も大勢います。ここでは告白フレーズの一覧を見ていきましょう。

語尾の「ちゃあ」がポイントです。しかし芸人のたむらけんじさんがよくネタで使っている「ちゃあ」とは異なります。これは博多ではよく使われている表現で「～あげる」という風に使います。ですから、「〇〇の気持ち教えてあげる」となります。直訳にするとかわいい告白になります。

前述しましたように、博多弁では「好きだよ」を「好いとう」と言います。そして語尾の「とよ」は「だよ」に置き換えることができます。そこから派生して「〇〇はずっと好きだったよ」となります。女性でも憧れる表現で、男性であれば一度は言われてみたい告白だと思うほどかわいいフレーズです。

「〇〇っちゃけど」は「〇〇なんだけど」という風に変換できます。直訳すると、「好きになっちゃったんだけどどうしたらいいのー:interrobang:」となります。方言としてかわいいものの、言葉のチョイスがかなり絶妙で、告白された相手も一気に引き寄せられるような気分になります。

「ちかっぱ」あまり聞かない表現ですが、「超」とか「とっても」という意味です。博多は九州ですから、九州男児のような強い男性を好む傾向にあります。そのため、このような告白のフレーズが主流となっています。自分のことをほめられると言われた男性ももっと頑張ろうと思います。

「ちゃん」という語尾は博多で特に女性がよく使い方言です。「なんだ」という風に訳されるため、「〇〇は〇〇ことで頭がいっぱいなんだ。」となります。標準語でこんな風に想いを伝える女性は多くないだけに、男性にとってはとてもかわいいと感じるため、言われる側が赤面してしまいます。

博多弁を話す人にしかできない、博多弁を使った早口言葉というものが存在します。博多弁独自の方言から成り立っているのです。テレビ番組で今田美桜さんがその早口言葉をやっていたことで流行しました。聞いていて、やはりかわいい早口言葉ですが、一文が長くて普通の人では意味が分かりません。

その早口言葉は、「おっとっととっとってゆったのになんでとっとってくれんかったとっていいよると」です。「と」が多すぎて、博多弁を話す方でないとどこで分節するのかも全く読めない早口言葉です。

意味は「おっとっと、取っておいてねて、言ってたのに、何で取っておいくれてないの？」です。ちなみにおっとっとはお菓子のことです。早口言葉に自信がある人はぜひ挑戦してみて下さい。

博多弁の様々な方言のフレーズ一覧を見たところで、次は博多弁を使った例文を見ていきましょう。次の例文の一覧では博多弁を使う方たちが頻繁に使うものばかりです。普段では使われない博多弁を、これらの例文をマスターすることで制覇することができます。以下が厳選された例文一覧になります。

「しとったのに」というのは「してたのに」という意味です。あまり違いがないのですごくわかりやすい博多弁になります。例文として、「期待してたのに」という時は博多弁で「期待しとったのに」となります。

この方言は日常でよく使われる表現で、「帰ろうとしとったのに」、「やろうとしとったのに」、「食べようとしとったのに」など、多種多様に応用することができます。

「けん」は標準語を話す方でもよく知っている博多弁のうちの1つでもあり、博多弁が可愛いと思う要素の1つとなっています。文によって若干訳が変わってきますが、ニュアンスで理解できます。基本的には原因や理由を指します。

例えば、「いっちょやったるけん」は「いっちょやってやるから」となり、「まだ子どもやけん」という例文は「まだ子どもなんだから」と訳すことができます。語尾でなくても文の先頭に持ってくることもしばしばです。

「～と？」も「けん」に引き続いて、代表的な博多弁の1つになります。先ほどの「好いとうと？」といったかわいい告白のフレーズだけでなく、普段の会話でも使われます。

「食べとると？」と言うと「食べてるの？」という意味になり、「起きとると？」は「起きてるの？」となります。「～と？」は疑問形の扱いになり、返答に使う「と」とはイントネーションを変えます。

「～だった」という意味を表す「～やった」です。これは中部地方など、他の地域にもみられる方言です。「明日会議やった」や「演技が最高やった」などは意味がわかりやすいです。

しかし否定形の時になると少しわかりづらいです。例えば「見らんやった」、「せんやった」は「見なかった」「しなかった」という意味になります。

「～しゃん」というのは、名前などの後につける「～さん」のことです。博多弁は「さ」が「し」に変わりやすいので、「お母しゃん」「お父しゃん」「お兄しゃん」となります。どこか子どもが言っているような感じでかわいいです。

「様」についても同様、「おじいしゃま」「おばあしゃま」といった具合になります。このように話す方は生粋の博多弁話者ということになります。

博多弁はとにかく人気な方言ので、告白のフレーズや早口言葉も全国的に流行るようになりました。フレーズ一覧や例文一覧を見てわかる通り、独特の言い回しがかわいく、多くの方々に愛されています。

特に「博多弁女子」と言われるだけあって人気度やそのブランドも高いです。それはさまざまな理由があり、地形的に見ても美人が多いというのも理論的に間違ってはいません。

しかし、日本古来から、性格が穏やかでかわいらしい女性を好んできた日本の男性にとって、博多弁女子の話し方やそこから醸し出される雰囲気は追い求めている女性像と言っても過言ではありません。

また、場合によっては博多がそれによってもっと知名度を上がることにもつながります。今後も博多弁が日本中で広まっていき、博多の活性化につながるエネルギーにもなります。