4週6休の働き方を徹底解説!シフト制との違いやメリット・デメリットも解説!

4週6休の働き方を徹底解説!シフト制との違いやメリット・デメリットも解説!

求人情報を見ていると4週6休という記載がある求人票を見かけることがあります。今回は4週6休の働き方や年間休日、有給休暇やシフト制との違いなど気になるポイントを解説します。長く安心して勤務するために、メリットやデメリットを見極めて就職や転職に役立ててください。

記事の目次

  1. 1.4週6休の働き方について調査!
  2. 2.4週6休とは
  3. 3.4週6休とシフト制・週休二日制の違い
  4. 4.4週6休は違法じゃないの?
  5. 5.4週6休を取り入れている業種の働き方
  6. 6.4週6休のメリット・デメリット
  7. 7.4週6休の働き方をきついと感じる人は多い

4週6休の働き方について調査!

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4週6休は建設業や保育士、サービス業をはじめとする様々な業種で採用されている働き方です。4週8休や4週7休といった働き方に比べ年間休日が少なくて大変なのでは?と思う方も多いでしょう。

今回は、4週6休の年間休日や4週6休とシフト制、4週6休のメリットやデメリットまで詳しくご紹介していきます。4週6休のメリットやデメリットをしっかり理解し、就職や転職活動の参考にしてみてはいかがでしょうか。

4週6休とは

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求人票の休日や休暇の欄を確認すると、年間休日のほかに「月8日休み」や「完全週休二日制」などの記載がされていることもあります。

では、4週6休と記載があった場合どのような働き方になるのでしょうか。ここでは、4週6休と記載があった場合の働き方や4週6休の年間休日数を説明していきます。

4週間のうちに休みが6日の働き方

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4週6休とは読んで字のごとく4週間のうちに休みが6日ある働き方です。「日曜+隔週の土曜日」や固定の休みがなく「シフト制」の休みでも、希望シフト制を取っている職場もあれば会社側が一方的に休みを決める職場などその働き方は様々です。

4週6休の年間休日数

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求人広告を確認したときに、4週6休と記載があっても年間休日の記載がない場合があります。では4週6休を採用している職場の年間休日数はどのくらいになるのでしょうか。

4週6休の年間休日数は78日~96日です。一年はトータルで52週です。日曜日を休日、土曜日を隔週休みと定めると日曜日は52日、土曜日は26日となり、両方を足すと78日になります。つまり、4週6休を採用している職場が保障している最低年間休日は78日です。

これらに夏季休暇や年末休暇などがある場合はもう少し年間休日がプラスされます。なお、日本で定められた祝日は18日あるため、祝日を休みにしている職場では78日に18日を足して96日休みとなります。

4週6休とシフト制・週休二日制の違い

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4週6休とシフト制・週休二日制など求人情報に記載がされてありますが、それぞれの違いが分からないという方も多いでしょう。ここでは4週6休と間違われやすいシフト制や週休二日制の違いを説明していきます。

シフト制

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わかりやすくまとめると、シフト制は交代制の勤務形態のことです。病院やサービス業など24時間稼動する必要がある業種に多いです。曜日や休日が固定されている固定シフト制や自分の希望を出せる希望シフト制の2パターンがあります。

週休二日制

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週休二日制は月に一度は2日休むことができる週があるということです。つまり、4週5休以上であれば週休二日制と記載することが可能です。なお、完全週休二日制は毎週2日休みになるので、こちらとも混同することがないようにしましょう。

4週6休は違法じゃないの?

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労働基準法では年間休日数は最低105日なければならないと設けられています。しかし、4週6休で保障されている最低休日数は78日ですので4週6休は違法ではないのかと思う方もいるのではないでしょうか。ここでは4週6休が違法なのか説明していきます。

4週6休が違法にならない理由

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4週6休が違法にならない理由をご紹介しましょう。労働基準法の35条には、週に1日以上の休みを与えなければならない、もしくは4週間のうち休日が4日以上設けなければならないと表記されていますが、4週6休ではいずれも上記の条件をクリアしているため違法にはなりません。

しかし、労働基準法で定められているもうひとつのルール(32条)には、使用者は労働者に対して一週間で40時間以上の労働をさせてはいけないというものがあります。なお、休憩時間はのぞきます。こちらは4週6休であっても同様です。

この規則に基づくと週に1日の休日がある週の平均労働時間は6時間40分となります。4週6休を採用している企業では、超過勤務手当てを支給したり、フレックスタイム制や変形労働時間制を利用して週の労働時間を調整している企業も多くあります。

変形労働時間制を採用する会社も多い

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上記で説明した労働基準法の32条でご紹介したように、4週6休を採用している企業では一週間で5日働く週と、一週間で6日働く日が発生してしまいますが、一週間で6日働く週が8時間労働だと週の労働時間が40時間を越えてしまうため違法となります。

6日働く週の平均労働時間を6時間40分以内に抑えれば問題ありませんが、週によって労働時間を変えるのは難しいと考える企業がほとんどで、4週6休を導入している企業の多くは変形労働時間制を採用しています。

変形労働時間とは、一ヶ月または一年間の労働時間の平均が1日8時間以内であれば良しとされている制度で、通常の休日のほかに夏季休暇や年末年始休暇、ゴールデンウイークなどの長期休暇休みを含んだ労働時間を定めることができます。

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4週6休を取り入れている業種の働き方

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4週6休を取り入れている業種は慢性的な人手不足やニーズの変化によって4週6休を取り入れざるおえなくなった職種に多い傾向があります。ここでは、4週6休を取り入れている業種をいくつかご紹介しましょう。

それぞれの業種の勤務時間や給与、休日や有給休暇もご紹介していますので、合わせて参考にしてみてください。

建設業の場合

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4週6休を取り入れている代表的な業種といえば建設業です。建設現場では、土木や設備など様々な職種の企業が連携して工事を進めていきます。そのため、柔軟に休日を変えられる4週6休を採用している企業が多い傾向にあります。

また、学校や施設など、休日や祝日にしか作業をおこなうことができない現場があることも建設業界が4週6休を採用する理由と関係しています。

様々な長時間労働を調査するランキングがありますが、建設業は常に上位にランクインしています。建設業は休日が少ない、残業が多いといった声を聞くことも珍しくありませんが実際はどうなのでしょうか。勤務時間や給与、休日や有給休暇など建設業界の実態を解説していきます。

勤務時間・給与

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建設業の勤務時間・給与を見ていきましょう。建設業といっても様々な職種がありますが、建設業で一番忙しいといわれているのは現場監督や技術労働者です。ここでは最前線で働いている現場監督や技術労働者をモデルに勤務時間や給与をご紹介していきます。

給与は、企業や役職、資格にもよりますが月給20~55万円となっています。勤務時間は9:00~17:40で、うち休憩一時間です。国土交通省の調べでは、建設業の2016年度の年間平均実労働時間は2056時間となっています。

2016年度のほかの業種の平均実労働時間は1720時間ですから、ほかの産業と比較して建設業の労働時間は336時間ほど多いということがわかります。

休日・有給休暇

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次に建設業の休日や有給休暇を見ていきましょう。国土交通省の調べでは、建設業の夏季休暇や年末年始を含めた年間休日は約87日です。建設業の完全土日休みは全体の6.5%に対し、4週6休は全体の約25%となっています。また、日曜のみ休みが全体の約50%を占めています。

有給休暇の付与日数は初年度が10日、最高で20日です。このことからわかるように建設業は年間休日や勤務時間が長い業種といっていいでしょう。

働き方改革により、国土交通省から週休二日制の推進がおこなわれていますが、慢性的な人手不足や短すぎる納期が原因で働き方改革が追いついていないのが現状です。

保育士の場合

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保育士も4週6休を採用している代表的な業種といっていいでしょう。保育士に4週6休が多い理由としては、共働き世帯が増えたことにより平日だけでなく土日や祝日も利用したいと考える保護者が増加したことや深刻な保育士の人材不足が原因です。

勤務時間・給与

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保育士の正社員のモデルを例に勤務時間や給与をご紹介していきます。朝7時から夜19時頃まで開園している保育園が多いため、「早番」朝7時~16時、「中番」朝9時~18時、「遅番」朝10時~
子供たちが帰るまでといったようにシフト制で勤務時間を設定している保育園が多いです。

また、保育園によっては朝出勤して一度退社し、夕方に再度出社するといった多種多様な働き方ができるところもあります。保育士の給与は月給21万円以上となっています。厚生労働省の調べによると、保育士の2018年度の年間労働時間の平均は2028時間となっています。

正社員保育士の一週間の平均実働時間は40時間から50時間未満がもっとも多い結果が調査でわかっていますが、人手不足の昨今では残業が当たり前となっている保育園もあります。

休日・有給休暇

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4週6休を採用している保育士の年間休日は、おおよそ78日から96日となる場合が多いです。4週6休の働き方では、最低限保障されている年間休日は78日しかないため、年末年始や夏季休暇を含めても年間休日数が100日未満という保育園もあります。

過去に厚生労働省が調査したアンケート結果によると、「保育士として就業を希望しない」理由として休暇が少ない、休暇がとりにくいとの回答が第三位でした。このことから分かるように保育士は年間休日や有給休暇が取得しにくい業種のひとつといっていいでしょう。

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次は、保育士の有給休暇についてご紹介します。保育士の有給休暇は初年度が15日です。ですが、サラリーマン全体の平均有給休暇取得率は約9日といわれていますから、保育士もすべて有給休暇を取得できるとは限りません。保育士は有給休暇はどの程度が平均といえるのでしょうか。

有給休暇については4週8休よりも4週6休の方が、有給休暇を比較的自由に取りやすい、希望通りの休みが貰いやすい傾向にあるようです。

そのほかにも、半日単位の有給休暇制度のほかに一時間単位の有給休暇制度の取得ができる保育園やバースデー休暇など休みやすい環境づくりに力を入れている保育園が徐々に増えてきています。

看護師の場合

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日本看護協会の調べでは、4週6休の病院は約8%で4週8休の病院は44%になっています。以上のことからわかるとおり全体的に見ると4週6休を採用している病院はそこまで多くありませんが、看護師も4週6休で働く可能性がある業種といえるでしょう。

勤務時間・給与

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看護師は24時間の入院患者への対応が求められるため、早番、日勤、遅番、夜勤など柔軟に勤務時間を調整できるシフト制での働き方が多いです。

4週6休を採用している病院では、週に5日勤務する週と6日勤務する週のどちらでも週の労働時間が40時間を超えることがないように調整されています。日本看護協会でもこの規則は厳しく取り締まっています。

給与に関しては、勤務先にもよりますが資格の影響やシフト勤務による早番、遅番、夜勤などが関係しているため月給27万円以上と給与水準は高めです。看護師全体の平均給与は約480万円で、女性の全職種の平均給与が約380万円ですので、平均年収を大きく上回っています。

休日・有給休暇

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看護師の平均休日数は約118日となっています。そのほかの企業の平均休日数は113日となっており看護師の年間休日数は比較的多いということがわかります。前述したとおり、看護師で4週6休を採用している病院が少ないことがその理由でしょう。

では、4週6休を採用している病院の年間休日数はどのくらいなのでしょうか。4週6休を採用している病院の年間休日は98日です。これに加えて、夏季休暇や年末年始休暇を合わせて10日前後ありますから4週6休で働いたとしても110日前後の休みがあります。

有給休暇に関しては、入職して半年で10日付与されます。取得のしやすさに関しても日本看護協会が厳しく取り締まっていますから、消化しやすい環境にあるといえます。全体的な働き方も見直されどのクリニックや病院でも年間休日数は年々増加傾向にあります。

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年間休日105日は少ない?休みが少ない企業のメリット・デメリットを調査!
これから就職・転職しようとしている方、仕事の内容はもちろん大切ですが、年間休日はどれくらいあるかも重要です。現在お勤めしている方は年間休日はどのくらいありますか。年間休日105日は多いのか、少ないのかや、年間休日105日の意味について解説します。

4週6休のメリット・デメリット

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4週6休のメリットやデメリットを考えてみましょう。4週6休は4週8休と比べると、単純に休みが少なくデメリットが多いと思われがちですが、捉え方や考え方次第ではメリットになることもあります。ここでは4週6休のメリット・デメリットをそれぞれご紹介しましょう。

メリット

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4週6休の最大のメリットは一日の労働時間が短くなり、時間に余裕をもって過ごす事ができます。また、個人によりますが労働時間が短くなる分、体力的にも楽に感じる方もいるでしょう。

二つ目のメリットは4週6休の職場はシフト制を採用していることが多いため、通勤ラッシュを避けて通勤することができます。

土日以外の日が休みになることも多いため、平日休みには銀行や郵便局などの公共機関の用事を済ませることができます。休日では混み合っている街中も比較的空いているため、買い物やショッピングもストレスなく満喫できるメリットもあります。

デメリット

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4週6休の最大のデメリットは年間休日が少ないことや連休が取りにくいことです。年間休日そのものやまとまった休みが少ないため、休んだ気がしない、疲れが取れないという悩みを抱えてしまう方も多いでしょう。

二つ目のデメリットは土日休みの友人となかなか予定が合わなくなるということです。メリットの方でお伝えしましたが、4週6休を採用している職場では平日休みになることも多く、土日休みの友人と予定をあわせるのが難しくなります。

三つ目のデメリットは生活リズムや睡眠リズムが乱れることです。4週6休の職場ではシフト制を採用していることも多く、労働時間や労働の時間帯が不規則であることも多いです。睡眠や体調をきちんと管理する必要があります。

4週6休の働き方をきついと感じる人は多い

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4週6休の働き方にはそれぞれメリット・デメリットがありますが、年間休日の少なさを筆頭にメリットよりデメリットの方が多く、4週6休の働き方をきついと感じている人が多い傾向にあります。今後職業を選ぶ際には、4週6休をしっかりと理解した上で就職活動におこなうことをおすすめします。

kazuhiro asagi
ライター

kazuhiro asagi

こんにちは。都内在住の30代男です。 体の不調をきっかけに退職し、ライターとして活動しています。 趣味は記事を書くこと、スマホゲーです。 kuraneoがユーザーに愛されるサイトとなるよう、精進して参りますので今後ともよろしくお願いします。

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