自転車の飲酒運転はルール違反!罰則や罰金はあるか注意点をまとめてチェック!

自転車の飲酒運転はルール違反!罰則や罰金はあるか注意点をまとめてチェック!

自転車は気軽に乗ることができて移動に、サイクリングにと幅広く利用できる便利な乗り物です。また、運転免許証も必要ないので勘違いする人も多いようですが、自転車も車両の仲間で、当然、飲酒運転の対象になります。自転車の飲酒運転についての罰則や罰金について解説します。

記事の目次

  1. 1.自転車でも飲酒運転はルール違反って知ってた?
  2. 2.自転車の飲酒運転禁止のルール
  3. 3.自転車の飲酒運転での罰則
  4. 4.自転車の飲酒運転での罰金
  5. 5.自転車でも飲酒運転はしないようにしよう

自転車でも飲酒運転はルール違反って知ってた?

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自転車は小さなお子さんからお年寄りまで誰でも利用でき、朝晩の通勤のラッシュアワーの影響を受けないなど、とても気軽な乗り物です。もちろん運転免許証も必要ないので自転車を購入するとすぐに乗ることができます。

そのため自転車は歩行者の延長くらいにしか認識していない人も多いようですが、自動車と同じくお酒を飲んで自転車に乗ると飲酒運転になるというルールがあることを知っていましたか。

近年、無謀な自転車の運転による事故なども増えてきていて、取り締まりも厳しくなってきています。そんな中で自転車の飲酒運転のルールについて紹介します。自転車に乗る人であればぜひ知っておくべき大切なルールなので、正しく理解することが必要です。

自転車の飲酒運転禁止のルール

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まずはじめに明確にしておかなければならないのは、自転車での飲酒運転禁止は道路交通法では明確に違反と規定されていることです。

詳細についてはこのあとに解説しますが、自転車による事故が増加している最近では自転車を運転する人に、事故の危険を予防するためだけでなく、もともとあった交通ルールを広く認知してもらい、それを遵守してもらうことも目的としています。

その中の一つとして飲酒運転も取り締まりが厳しくなっており、罰則についても時代の流れとともに厳しくなっています。

会社の飲み会などで車では飲酒運転になるから自転車にしたという声は今でも時々耳にします。しかし、これまでは多少多めに見られていて、取り締まりがあまりされていなかった自転車の飲酒運転も取り締まりが厳しくなってきました。

自転車は軽車両

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そもそも自転車は運転免許証も必要なく、小さな子供からお年寄りまで乗ることができるため、自動車などと違って「車両ではない」と思っている人も少なくありませんが、自転車も立派な車両なのです。

このことは道路交通法の中にも明確に示されています。道路交通法では車両というのは自動車・原動機付自転車・軽車両およびトロリーバスを言います。自転車はこの軽車両の一つに含まれていることが、別途定められています。

軽車両には自転車の他にも台車(リヤカー)や牛車や馬車なども含まれています。ということはこれらも道路上では道路交通法に従って乗らなければなりません。ただし自転車の場合、自転車を降りて手押しするのであれば歩行者扱いとなります。

飲酒をしての運転はアウト

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自転車が軽車両に含まれ、車両の仲間であることは飲酒運転という違反に対してどのようなことを意味するのでしょうか。

再度、道路交通法の条文を見てみると、道路交通法第65条には、「何人も,酒気を帯びて車両等を運転してはならない」とあります。

ここに「車両等」の「等」には軽車両も含まれていて、自転車も含まれることになります。つまり自転車も酒気を帯びて運転してはならないということになります。

お酒を飲んで自転車を運転するということは立派な飲酒運転で交通違反なのです。今まで知らずにお酒を飲んで自転車に乗っていた人は注意が必要です。

自転車の飲酒運転での罰則

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自転車の飲酒運転はルール違反と分かりましたが、それでは違反した場合に罰則はあるのでしょうか。そしてあるとしたらどのような罰則があるのでしょうか。

具体的な罰則について紹介するにあたり、ここで飲酒運転の種類について解説しておきます。飲酒運転というのは酒を飲んだ状態で運転することの総称で、酒気帯び運転と酒酔い運転との2種類があります。

酒気帯び運転というのは酒に酔っているかどうかに関わらず、呼気1リットル中に0.15mg以上、あるいは血液1mlあたり0.3mg以上のアルコールが検出された場合のことを言います。

これに対して酒酔い運転はアルコールの量に関係なく、酔っていて正常に運転ができない状態のことを指します。通常、まっすぐ歩けなかったり、ろれつが回らないなどを調べて判断します。

酒酔い運転は罰則がある

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飲酒運転について酒気帯び運転と酒酔い運転の違いを説明しましたが、罰則というところではこの2つには大きな違いがあります。それは酒酔い運転には罰則があって、酒気帯び運転には罰則がないということです。

酒酔い運転は通常運転できない状態であるにもかかわらず、自転車を運転するという、大変危険な行為です。なのでこのルール違反には罰則があるのです。

一方の酒気帯び運転もその場での罰則はありませんが、こちらも以前よりは取り締まりが厳しくなっています。

余談ですが、車の飲酒運転による事故のニュースで、「基準値の5倍が検出され、酒気帯び運転で逮捕」などと耳にします。明らかに酒を飲んでいて、基準値を大幅に超えているのに酒気帯び運転となるのは酩酊状態でない場合であるからです。

酒気帯び運転にはないけれど注意

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酒酔い運転には罰則がありますが、もう一つの飲酒運転、酒気帯び運転には罰則はありません。なのでちょっとくらい酒を飲んで運転しても問題ないと勘違いする人もいるようです。

その場での罰則はありませんが、自転車については飲酒運転を含め、信号無視などの違反行為を3年以内に2度以上犯した場合は都道府県公安委員会から講習の受講を命じられます。これは2015年6月1日より施行されています。

飲酒運転は法律上違反であるだけでなく、事故などを起こす可能性が通常よりも高くなります。自転車に乗る人は法律に触れなければ良いという考え方は誤りです。飲酒運転に限らずルールをしっかりと守って、注意して運転しましょう。

自転車の飲酒運転での罰金

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罰則については酒酔い運転のみですが、同様に罰金についても同じです。酒酔い運転の場合の罰金は5年以下の懲役または100万円以下の罰金となります。

車両の酒気帯び運転については罰則や罰金が定められてはいますが、軽車両についてはその対象外となっており、酒気帯び運転には罰則および罰金はありません。

ただし、酒気帯び運転の場合はすでに述べたように、3年以内に他の違反と合わせて2度以上の違反を犯した場合は講習を受講しなければならず、注意が必要です。

自転車の規則は自動車と比べると緩い

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自転車の飲酒運転について解説してきましたが、同じ飲酒運転でも自動車の飲酒運転と比べて罰則が軽いと感じた方もいるでしょう。車両の酒気帯び運転は3年以下の懲役または50万円以下の罰金となっていますが、軽車両の場合は法律の条文でこれから除外されています。

自動車は重量・速度も自転車に比べて大きいため、当然事故などの規模も大きくなります。その分、罰金や罰則も重くなっているのですが、近年、自転車のマナーやルール違反が多くなってきており、今まであまり厳しくなかった取り締まりも厳しくなっているので注意が必要です。

罰金10万円の例も

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取り締まりが厳しくなった近年、今まではある程度見過ごされていた自転車での飲酒運転も厳しく取り締まるようになってきました。

2012年9月には秋田県の50代の男性が酒に酔って自転車を運転し、酒酔い運転で10万円の罰金が科せられたというニュースが報じられました。かなり泥酔していたということで、一時停止中の車に追突したことが原因でした。

この場合、停止中の車にぶつかっただけで、大したけがもなかったのでむしろ幸運だったかもしれません。もしここで取り締まりを受けなかったら、そのあともっと大きな事故に遭遇して、最悪の場合、命を落とすことになっていたかもしれません。

この他にも2015年4月には愛媛県松山市の職員が自転車で酒酔い運転で転倒し意識を失い検挙され、略式裁判の結果、罰金5万円に処されたと報じられました。その職員は停職6カ月の処分も受けました。

自転車でも飲酒運転はしないようにしよう

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以上、自転車の飲酒運転のルールについて解説してきました。自転車による飲酒運転に対する認識をあらため、今後は注意しようと考えを改めていただけたでしょうか。

一番大切なことは、自転車を運転するものの心得として、罰則や罰金があるから飲酒運転しないのではなく、自転車も軽車両であり歩行者ではないので特に歩道を走るときには注意して運転し、歩行者を守る義務があります。

逆に自動車等から見れば弱者なので、事故に会えば自身がけがや死亡することもあります。自分自身の身を守るためにも運転に注意するだけでなく、飲酒運転は絶対にするべきではありません。お酒を飲む機会がある場合は車と同じように、自転車も置いて行くのがベターです。

jack.masami
ライター

jack.masami

在宅で記事作成のお仕事を中心にしています。記事作成においてはいろいろなジャンルにチャレンジし、その都度詳しく調べながら完成させて行っています。また、調べた内容を記事にするのは、お仕事ということ以上に楽しい作業で、さらにその結果が自分の知識となっていくのは自分の知識の幅を広げるのに役に立っています。

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