葬式・葬儀の髪型はどうしたらいいの?
あらかじめ開催される日が決まっている結婚式と違って、お葬式・ご葬儀というのは突然決まるものです。ほとんどの場合、準備をしていないことが多いためとても焦ります。ブラックフォーマルや靴、バッグ、小物などの用意やお香典の準備など、やるべき事がたくさんあります。
そんな中、髪型のことまで気が回らない方も多いのではないでしょうか?派手なヘアアクセサリーをつけないのは当たりまえですが、その他にもお葬式やご葬儀に参列する際の髪型にはいくつかのマナーがあるのです。
今回はお葬式やご葬儀に参列する際にマナー違反にならない髪型を男女別にご紹介していきます。併せて普段明るい色に髪を染めている方が、お葬式やご葬儀に参列する際の対処法もご紹介していきましょう。基本は焦らず、正確にです。
葬式・葬儀での男性の髪型マナー
まずはじめに、お葬式・ご葬儀に参列する際の男性の髪型マナーをご紹介していきましょう。男性の場合、髪が短い方がほとんどなので、髪型のことを気にしてお葬式・ご葬儀に参列する方は少ないのではないでしょうか。ですが、短い髪の男性にもそれなりの髪型などのマナーがあります。
ロングヘアの場合
はじめにご紹介するのは、男性では少数派と思われるロングヘアの場合の髪型マナーです。美容師さんやクリエイティブなお仕事をされている男性には、ロングへアの髪型の方もいらっしゃることでしょう。ロングヘアの髪型の方がお葬式・ご葬儀に参列する時に注意したいことがあります。
それは「髪が顔にかからないようにする」ということです。お葬式・ご葬儀の時は何度もお辞儀をします。お辞儀で頭を下げた時に髪の毛が顔にかかってしまうのは、お葬式・ご葬儀の際にはマナー違反となってしまいます。ですので前髪も長くしている場合には後ろにまとめましょう。
もちろん、後ろの髪の毛も一つに束ねる髪型が正しいマナーとなります。束ねる際には無香料の整髪料を使うようにしましょう。例え爽やかな香りでもお葬式・ご葬儀の時に、香りが付いている整髪料を使うのはマナー違反です。また髪を束ねる時に使用するヘアゴムは黒がベストです。
パーマヘアの場合
次にご紹介するのはパーマヘアの男性のお葬式・ご葬儀の時の髪型マナーです。髪が流れる程度の緩やかなパーマの髪型の場合には何も問題はありません。無香料の整髪料を使って、やりすぎにならないようにスタイリングしてお葬式・ご葬儀に参列しましょう。
問題はきつめのパーマをかけている髪型の男性の場合です。パーマヘアはどうしても華やかな印象となってしまいます。ですので、なるべくストレートな髪型に近づけるようにワックスなどを使ってスタイリングをしたり、無理な場合には髪を一つにまとめて、お葬式・ご葬儀に参列しましょう。
清潔感のある髪型
これはお葬式・ご葬儀に限った事ではありませんが大切なのは「清潔感のある髪型」です。故人様を送り出すという大事なセレモニーであるお葬式・ご葬儀に参列する際に、不潔な感じの髪型ではマナー違反である、という以前の問題です。故人様に対しても大変失礼なことになります。
清潔感のある髪型にするポイントは、きちんと洗髪すること以外に丁寧なブラッシング、顔に髪がかからないようにする、ロングヘアの場合にはきちんと整髪料を使用して、後ろで一つに束ねる、などとなります。慌ただしいとは思いますが、マナー違反とならないよう髪型にも気を配りましょう。
髪の毛が顔にかからないようにする
これはとても大切な事なので何度も申し上げてしまっていますが、お葬式・ご葬儀する際、顔に髪がかかっている髪型は絶対にしてはいけないマナー違反です。派手なアクセサリーを付けているのと同じくらいのマナー違反と考えても問題はないでしょう。
お葬式・ご葬儀に参列する際には、普通に顔を上げている時はもちろん、読経やご焼香などの際に深く頭を下げたり、お辞儀した時にも髪が顔にかからないように、しっかりと髪をまとめておかなければいけません。くれぐれも注意しましょう。
ワックスやジェルはつけ過ぎに注意
お葬式・ご葬儀に参列する際の髪型として、ボサボサした髪はいただけませんが、だからといってスタイリングのし過ぎは避けましょう。特にワックスやジェルなど整髪料のつけ過ぎは、髪にテカテカとした光沢を与えてしまうことになります。
お葬式・ご葬儀に参列する際の髪型は、きちんとまとまっていればOKなので、ジェルやワックスなどの整髪料はつけ過ぎないようにしましょう。必要以上に整髪料をつけてしまうと「おしゃれ」と見なされてしまい、お葬式・ご葬儀に参列する際の髪型としてはマナー違反となります。
葬式・葬儀での女性の髪型マナー
次は女性のお葬式・ご葬儀での髪型マナーをご紹介していきましょう。女性の場合は男性よりもロングヘアの髪型の方も多いですし、パーマをかけたり髪を染めたりしている方が多いです。ですので、お葬式・ご葬儀に参列する際の髪型に気を付けなければならない場合が、男性よりもたくさんあります。
ロングヘア・ミディアムヘアの場合
まずは女性で一番多い髪型である「ロングヘア」または「ミディアムヘア」の場合の髪型マナーをご紹介いたします。ロングヘアの髪型の場合は男性と同じように黒いヘアゴムを使用して、後ろで一つに束ねます。この時に注意したいポイントが2つあります。
「ブラシを使って、きちんと束ねること」と「うなじあたりの低い位置で束ねる」ということです。高い位置で髪を束ねてしまうと「お祝い事」のような髪型となってしまいますので、マナー違反となります。また髪を2つに分けて束ねた髪型は、幼い感じの髪型になってしまうので避けましょう。
更に何度もお辞儀をする必要のあるお葬式・ご葬儀ですので、頭を下げる度に束ねた髪が顔にかからないように、注意する必要があります。束ねた髪が長い場合にはお団子にまとめるなどして、頭を下げても顔にかからない髪型になるようにしましょう。
特にパーマをかけたロングヘアの場合には、一つに束ねるだけでは不十分です。束ねた髪がそれほど長くなくてもパーマをかけている場合には、お団子にしたり、シ二ヨンを使用するなどして華やかな印象を極力抑えるように心がけましょう。
次に「ミディアムヘア」の女性の髪型マナーについてご紹介いたします。ミディアムヘアの場合には、髪を一つに束ねる必要はありません。ですがやはりお辞儀した時などに髪が顔にかからないように、サイドの髪を耳にかけてピンで留めてしまいましょう。
ミディアムヘアでパーマをかけている場合、無理矢理に一つに束ねてしまうと毛先が広がってしまいますので、可能であればお団子にしてしまいましょう。お団子にするだけの長さが無い場合にはシ二ヨンを使用して、パーマをかけた髪が広がらないようにしましょう。
ショートヘア・ボブヘアの場合
次にご紹介するのはショートヘア・ボブヘアの女性の髪型マナーです。ショートヘアの女性の場合には、髪の毛が顔にかかることがありませんので、そのままでも大丈夫でしょう。もし、くせ毛などで毛先に動きが出てしまう時には、スプレーやワックスなどの整髪料で髪の毛を落ち着かせましょう。
ボブヘアの場合は髪の毛が顔にかからないようにと、ついついハーフアップにしがちですが、ハーフアップは華やかな感じになってしまいますのでお葬式・ご葬儀には避けるべきでしょう。とはいえ、ボブヘアの場合は一つに束ねるにも長さが中途半端な場合が多いです。
そのような場合にはシ二ヨンなどを利用して、お団子にしてしまいましょう。ボブヘアの場合、お団子にしてもどうして落ちてきてしまう髪の毛が出てきてしまうでしょう。おくれ毛はヘアピンやヘアアスプレーなどを利用して、落ちてこないようにしましょう。
ヘアゴムや髪飾りは地味なものを選ぶ
お葬式・ご葬儀に参列する場合、ヘアゴムや髪飾りはどのようなものを使うべきなのでしょうか。ヘアゴムに関しては黒を使うべきでしょう。黒いヘアゴムはコンビニなど、どこでも売っていますので容易に準備出来るでしょう。
髪飾りに関しては、細いリボンや小さめのバレッタ、または地味なシ二ヨンなら特に問題はないでしょう。大きさはあくまで「小さめ」で、色は地味な物を選びましょう。紺色や濃茶など地味な色なら大丈夫ですが、お葬式・ご葬儀に参列する際には黒いものを選ぶのがベストでしょう。
整髪料は無香料のものを使用する
髪型を整える時には整髪料を使用することが多いでしょう。お葬式・ご葬儀に参列する際にも整髪料を使用しても問題はありません。ですが、整髪料を使う場合には必ず「無香料」のものを使うようにしましょう。
お葬式やご葬儀には、たくさんの人が集まります。更にお葬式・ご葬儀はお祝い事ではなく「お悔み」です。そのようなシーンに香りの強い整髪料を使うのはおすすめ出来ません。お葬式・ご葬儀に参列の際には無香料の整髪料を選ぶのがマナーです。
避けたい髪型は?
お葬式・ご葬儀に参列する際に、避けたい髪型はどのようなものなのでしょうか。今までもご紹介してきた通り、まとめていないロングヘア、カールを出したままのパーマヘア、髪が顔にかかってしまう髪型、ハーフアップ、高い位置で結んだポニーテールなどは避けましょう。
葬式・葬儀での子供の髪型マナー
ここからはお葬式・ご葬儀でのお子様の髪型マナーをご紹介していきましょう。お子様といえども、お葬式・ご葬儀に参列させる場合にはマナーに沿った身だしなみが必要です。ですが、お子様は自分で気を付けることが出来ませんので、ご両親がしっかりと髪型を整えてあげるようにしましょう。
男の子の場合
はじめに男の子の場合のお葬式・ご葬儀の時の髪型マナーをご紹介しましょう。男の子の場合は短くしているお子様が多いと思われますので、特に髪型を気にしなくても大丈夫でしょう。ですが、もし前髪が目にかかっているようであれば、参列する前にカットしておきましょう。
女の子の場合
次に女の子の場合のお葬式・ご葬儀の時の髪型マナーをご紹介しましょう。髪が長い女の子の場合には、低い位置で一つにまとめるようにしましょう。サイドの髪が顔にかかるようであれば、耳にかけてヘアピンで留めておきましょう。三つ編みや編み込みなどは避けた方が良いとされています。
葬式・葬儀で染めている髪はどうしたらいい?
髪を明るく染めている方がお葬式・ご葬儀に参列する場合、どのようにすれば良いのでしょうか。最近では普段から髪を明るく染めている方が多いようです。ここからは、髪を染めている場合の対処法をご紹介していきましょう。
本来明るい色はマナー違反
お葬式・ご葬儀に参列する際、本来であれば明るい髪の色はマナー違反となります。髪の色に決まりはありませんが明るい色の髪は華やかな印象となるため、好ましくはありません。明るい髪色の方は一旦、黒く染める事をおすすめいたします。
近年は派手な色でなければOK
お葬式・ご葬儀に参列する際、明るい髪色はマナー違反ですが、最近では年齢・性別を問わず髪を染めている方が増えています。ですので明る過ぎないダークブラウンくらいまでの髪色であればOKとされています。日に当たった状態でブラウン程度なら、そのままでも大丈夫でしょう。
派手な色はヘアカラースプレーなどで対処
もし、ダークブラウン以上に明るい髪色に染めている方や、金髪にしている方がお葬式・ご葬儀に参列する際、急に黒く染めるのは難しいでしょう。そのような時にはヘアカラースプレーを使ってみましょう。なお、スプレーする時には肌に付かないようにくれぐれも気を付けましょう。
髪型に注意して葬式・葬儀に参列しよう
今回はお葬式・ご葬儀に参列する際、マナー違反にならない髪型マナーをご紹介してきましたが、ご参考になりましたでしょうか。お葬式・ご葬儀は故人様と最後の別れとなる、とても大切なセレモニーです。ですので故人様やご遺族の方々に失礼にならないよう、髪型にも十分に気を付けましょう。