タイニーハウスって知ってる?
あなたは「タイニーハウス」を知っていますか?最近話題になっている「シンプルでミニマムな住空間」の家のことです。何だか絵本の中にでも出て来そうな家をイメージする方もいるかも知れません。けれど「タイニーハウス」を知れば、きっと興味を持たれるでしょう。これから詳しく紹介します。
タイニーハウスとは
では「タイニーハウス」とはどんな家なのでしょう。「タイニーハウス」を良く知ることのできる映画があります。それは「simplife(シンプライフ)」のドキュメンタリー映画で、アメリカ西海岸から広がった「タイニーハウス」に住む人たちを描いたロードムービーです。
タイニーハウスビルダーの日本人と映像作家が「タイニーハウス」の暮らしを紹介するためにこの映画を作りました。2015年〜2017年の2年をかけています。この映画を見ると「タイニーハウス」とは、ライフスタイルであり、暮らしに対する考え方だということが分かって来るでしょう。
訳すと「小さな家」
「タイニーハウス」の英語表現は「tiny house」、つまり「ちっちゃな家」のことです。皆さんは、とても可愛いらしいイメージを持たれることでしょう。つまりサイズが「ちっちゃい」のです。
英語では「小さい」を表すのに「little」と「small」と「tiny」がありますが、little、small(小さい)> tiny(微細な)の大きさの比較ができます。「tiny」は「ちっぽけな・ちっちゃな・とても小さい」などの意味を表します。
皆さんはきっと思うかもしれません。ちっちゃなサイズの「タイニーハウス」だと、「間取りは極端に少ないのでは」「物をどれくらい置けるのだろう?」「自分一人でいっぱいになるのでは?」「自作できそう」などです。「タイニーハウス」について詳しく見てみましょう。
タイニーハウスが話題になった経緯
「タイニーハウス」が話題になった経緯を紹介しましょう。アメリカ合衆国が発祥です。1990年代の後半位から2000年前半で、ハリケーンによる自然災害や、リーマンショックの経済的打撃などが、家についての考え方を変えるキッカケを作りました。
アマリカン・ドリームの最終ゴールは「大きく、豪華な家」です。まさに幸せの象徴が家に表されています。人が住む上での機能だけを考えた場合、「別に大きい家でなくても人は幸せになれるのではないか」と言うシンプルな考え方、ミニマリズムが「タイニーハウス」での暮らし方への提唱となりました。
種類
「タイニーハウス」には、住む人の目的に沿って種類があります。環境にエコでシンプルなライフスタイルが叶う「タイニーハウス」ですが、「タイニーハウス」の特徴は、住む人数が1〜2名位のサイズで、生活に最低限必要な設備が搭載された家であることです。
例えば、キッチン・トイレ・シャワーは欠かせません。そして、「タイニーハウス」のタイプは大きく分けて「固定型」か「移動型」の種類があります。「移動型」になると、トレイラーハウスのようなタイプになります。
タイニーハウスのメリット・デメリット
では「タイニーハウス」のメリットとデメリットを見てみましょう。実際に暮らすことをイメージすると、「タイニーハウス」は住空間が小さいので、間取りもとても少なそうで、内装などシンプルに工夫できそうなメリットがあります。
けれど、小さい住空間なので、家族単位で考えると、一人かカップルでしか住めなさそうなのは、デメリットになりそうです。「タイニーハウス」に住む上でのメリットとデメリットを詳しく見てみましょう。
メリット
まずメリットですが、「タイニーハウス」は暮らしについての考え方が「身の丈」に合った家を求める人にはメリットがあります。コスト的にも価格が安く、ミニマリズム志向の方であれば満足できることでしょう。家としてだけでなくセカンド的に趣味の空間にもできます。
ともかく数百万円からの価格で買える家であることが最大の魅力でしょう。通常以上の家であれば数千万円かかり、ローンも月々負担です。固定資産税も居住面積が小さいため、一般住宅より少なくてすみます。「タイニーハウス」はDIY で自作もできます。これだけではありません。
「タイニーハウス」のメリットは、空間が限られた住空間なので、最低限の必要な物で暮らせるため、シンプルに考えることができます。また、トレイラーハウスになるので移動が可能で、照明も少ないため光熱費が抑えられます。
「タイニーハウス」の面積の小ささを考えれば、「大きな家」では無理な、お気に入りの高価なカーテンもつけることもできます。更に「大きな家」では諦めていた内装にもこだわれるでしょう。「タイニーハウス」は価格が安く抑えられるので、細部に「こだわり」を持てることがメリットです。
デメリット
次に「タイニーハウス」のデメリットですが、住空間が小さいがために尽きます。最大のデメリットは、必要であっても物を増やすことができない点です。人が暮らしていると大きな家であっても物は増えて行きます。
内装を工夫して、収納できる空間を増やすことも必要です。また「タイニーハウス」に住める人数は、スペース的に「大人2人に小さな子ども2人まで」です。子どもが大きくなると増築が必要ですし、子どもの成長に伴うパーソナルな場所の確保ができないことがあげられます。
タイニーハウスを作る方法
「タイニーハウス」を自作で作ってしまう方法もあります。自作にすれば、間取りや内装にも好きにこだわれます。その上、自作であれば工事費もかからず価格も大幅に抑えられます。どうすれば良いのかを紹介していきましょう。
「タイニーハウス」を作るには、5つの方法があります。1つ目は設計の注文から・工事まで、2つ目は「タイニーハウス」の完成品を買い工事してもらう方法です。また3つ目は、キットを買い工事してもらう方法があげられます。
4つ目からは「DIY・自作」で「タイニーハウス」を作る方法です。キットを買って自作するか、全部自分で作ってしまう方法です。「タイニーハウス」を作る上での問題は、予算と自作なら自分でどの程度作れる自信があるかでしょう。
価格の目安
「タイニーハウス」を作るための価格の目安をご紹介します。販売されている「タイニーハウス」だと、6畳位のスペースで100万円以上、また、ロフトを設置できるスペースで1、95万円位の安い価格で購入できます。メーカー、大きさ、デザインなどで150万〜400万までと、一般の家よりは大幅に低価格です。
これに対しDIYの自作で「タイニーハウス」を作るなら、価格は大幅に抑えられます。ただ「間取り」「内装」などにこだわり過ぎると、かえって追加費用がかかりますが、予算に余裕があれば、自作でなくてもオプションに入れ込むことができます。
自作する方法
「タイニーハウス」を自分で作ってしまう場合の自作の方法をご紹介しましょう。まずキットを買って自作する場合を見てみましょう。これは、自作で作りやすいように、木材がカットされたキット・建て方のマニュアルなどが付いている物です。30万〜100万円以下で購入できます。
次に全部自分で「タイニーハウス」を作ってしまう方法ですが、どんなデザインにするか、どんな材料を使うかも、自分の好きなようにできます。木材などの材料も含め、ネットやホームセンターなどで調達できます。この方法は、50万円前後で作れるのは魅力ですが、テクニックが必要でしょう。
間取りや内装のポイント
「タイニーハウス」の間取りや内装のポイントについて見てみましょう。まず間取りですが、「タイニーハウス」の面積は10平方メートル〜30平方メートルです。最低限トイレやバス・シャワーなどは必要になります。
「タイニーハウス」は、一般住宅での1LDKなどの考え方は成り立たないので、最小限の家財をいかに配置するかの仕切りを工夫すると、良いでしょう。ロフトがあれば階段下も利用でき、利便性があります。
次に「タイニーハウス」の内装のポイントですが、木材を使った「タイニーハウス」が多いので、さまざまなアイデアを楽しめます。面積が狭いので、少ない予算でおしゃれなカーテンを飾ることもできます。また、棚やテーブルなども木材にすれば、壁とマッチしたインテリアになるでしょう。
タイニーハウスで暮らしてみよう!
「タイニーハウス」で暮らしてみましょう。思ったより快適かも知れませんし、人によっては暮らしにくいと思うかも知れません。自分スタイルの「ミニマリズム」を作れる場所として、「セカンドハウス的」な、空間にしてしまうのもおすすめです。「暮らし」についてのあなたの考え方次第で、素敵な空間を作りましょう。