住宅ローン検討者必見!
住宅ローンには、大きく分けると固定金利と変動金利の2種類があります。まずは、2種類の金利の仕組みや特徴を理解することが住宅ローンを活用する上で重要です。
そして、住宅ローンにおける金利の割合と推移もご紹介します。今後住宅ローンを組む際の参考にしてみましょう。また、住宅ローンの固定と変動金利で実際に金利が上昇したらどうなるかもリスクと共に解説します。読んでおくと、金利で不安にならずに済むでしょう。
住宅ローンの固定金利と変動金利の特徴や仕組み
住宅ローンの固定金利・変動金利の特徴と仕組みをご説明します。2種類の金利のメリットとデメリットをそれぞれで解説していくため、住宅ローンの際に役立つでしょう。
そして、住宅ローンの2種類の金利には、どちらもメリットとデメリットがあるので合わせて使おうとしてしまう人がいます。以下ではいわゆるミックス住宅ローンの特徴にも言及しているので、学んでみましょう。
住宅ローン金利タイプ①変動金利
住宅ローン金利タイプの変動金利のメリットとデメリットを解説します。変動金利は、変動することがメリットでもありデメリットになります。以下の変動金利のメリットとデメリットを把握して、メリットを多くしデメリットを少なくしていきましょう。
また、住宅ローンの変動金利でメリットとデメリットのどちらが多くなるかは、住宅ローンの固定金利との比較次第です。住宅ローンを利用するなら、変動金利と固定金利のどちらの仕組みと特徴にも詳しくなりましょう。
変動金利のメリット
住宅ローンが変動金利だと、固定金利よりも安い金利で借りられるケースが多いです。なぜなら、変動金利の方が固定金利よりも、初まりが低金利に設定されているからです。そして、住宅ローンで変動金利を選択したら、低金利のままで返済し終えるようにすると最後まで金銭的にお得でしょう。
変動金利のデメリット
住宅ローンが変動金利だと、5年ごとの金利見直しで返済額が増加する特徴があります。ですが、返済額は5年ごとの金利見直しで一度に125%までしか上がらない仕組みです。ただ、半年ごとの金利見直しで実際の返済額はアップしているケースも多いです。5年ごとの金利見直しだけでなく、住宅ローン全体の実質的な返済額に気を付けてください。
そして、金利見直しで返済額が上がる場合、一気に大きな金額の返済をしてみましょう。月々の返済額を減らしたり返済期間を短くしたり出来、住宅ローンの金利見直しの悪影響を少なくしていけるためです。
住宅ローン金利タイプ②固定金利
住宅ローン金利タイプの固定金利のメリットとデメリットを解説します。変動金利との違いを認識しながら見てみましょう。そして、固定金利は全期間固定金利型と固定金利期間選択型があり、以下でご説明します。全期間固定金利型と固定金利期間選択型には仕組みに大きな違いがあるので、読んでおきましょう。
固定金利のメリット
住宅ローンが全期間固定金利型だと、返済し終わるまで同じ金利なので、安心を得られるでしょう。そして、固定金利期間選択型でも固定金利に設定された期間の間は、金利が変動しない仕組みになっています。住宅ローンの返済期間中に金利が上がるリスクに遭いたくないなら、固定金利を選びましょう。
固定金利のデメリット
住宅ローンの固定金利は、変動金利よりも初めから高い金利となっています。例えば、住宅ローンを組む際に固定金利か変動金利が選べた場合に固定金利を選択したとします。もう一方の変動金利が低金利のままで変化しなかった場合、金銭的に損することになるでしょう。
そして、全期間固定金利型なら住宅ローン返済期間中同一の金利ですが、固定金利期間選択型だと金利固定の期間が制限されていて注意を要するため、以下で説明しています。
住宅ローンにおける金利の割合と推移は?
住宅ローンにおける金利の2010年からの割合と2015年までの推移をご説明します。5年間の金利の割合と推移から、住宅ローンに望ましい金利の目安を知りましょう。そして、変動・全期間固定・固定金利期間選択型の3種類を解説しますので、実際に住宅ローンを組むとしたらどの金利型にしたいかも想像してみてください。
2010年からの割合
2010年の9・10月は、変動金利型が約46%・全期間固定金利型が約23%・固定金利期間選択型が約31%です。変動金利型が全体の半分近くを占めており、2010年の9・10月の住宅ローン使用者が、返済まで固定金利型よりも低い金利が続くことを予想していることがうかがえます。
また、全期間固定金利型が全体の4分の1近くと最も少なくなっています。2010年の9・10月の住宅ローン使用者が安定を選ばなかったか、全期間固定金利型の変動金利型よりも高い金利を払える予算を持ち合わせていなかったかのどちらかと言えるでしょう。
2015年までの推移
2015年の9・10月は、変動金利型が約51%・全期間固定金利型が約28%・固定金利期間選択型が約21%です。変動金利型と全期間固定金利型がそれぞれ5年前よりも5%上昇し、反対に固定金利期間選択型が10%減少に推移しています。5年前よりも低金利と安定を望むニーズが増えたと言えます。
金利上昇の影響は?固定金利と変動金利でシミュレーション!
金利上昇の影響を固定金利と変動金利でご説明します。具体的には、変動金利の選択で金利が上がった場合と固定金利のフラット35を利用して金利上昇したケースを解説していくので、実際に住宅ローンを組む際に活かしましょう。ちなみに、フラット35の固定金利は全期間固定金利のことです。
変動金利の選択と金利上昇の場合
住宅ローン2500万円を25年で返済し終える変動金利型を選択した場合についてご説明します。ちなみに、初めの金利が0.6%で半年ごとに見直される可能性があり、5年ごとに返済額が125%上昇して推移していく可能性もある場合をご紹介します。
そして、住宅ローン2500万円を25年で返済し終える全期間固定金利型で金利が1.1%で推移していくケースと、どちらが金銭的にお得か解説していきます。
結果としては、初めに金利の差が0.5%もあるので返済の途中で変動金利型の金利が1.1%以上にならなければ、全期間固定金利型よりも経済的に有利です。ただ、変動金利型の住宅ローンの返済の初期段階で金利が1.1%を超えていくと、全期間固定金利型よりも全体の返済額が高くなるケースもあります。
固定金利のフラット35の金利
住宅金融支援機構のフラット35は、35年間住宅ローンの返済の金利が同じとなっています。どのような金利上昇が起きても初めと同じ金利で推移します。住宅ローン返済に安定を第一に考え、フラット35の金利を払いきれる予算と予定があるならおすすめです。
そして、上記の金利状況のシミュレーションのように、結果的に変動金利型の方が経済的に得することもあります。ですが、将来の金利はどれだけ考えて推移を予測したとしても、実際に将来になってみなければ明確になりません。
フラット35のような全期間固定金利型を選択する人は、金利で一喜一憂したり悩んだりすることをなくすメリットが得られるでしょう。
住宅ローンは金利上昇のリスクに注意
住宅ローンの貸し手は、金利上昇のリスクに注意しましょう。なぜなら、金利が上昇することで損する仕組みがあるからです。そして、貸し手は固定リスクを優先した方が良いことと、金利上昇を見込んだ場合は変動金利が望ましいことについて解説します。
住宅ローンの貸し手の仕組みと特徴も、チェックしておきましょう。貸し手側は売り込みをし易くなりますし、借り手側は対策を講じられるからです。
貸し手は固定リスクを優先
住宅ローンの貸し手は、借り手が固定金利を選択することで金利上昇による経済的なメリットを受けられません。ただ、金利上昇が生じたとしても、固定金利に設定された金利以上に推移しなければ損しないどころか経済的に得です。
そして、住宅ローンの貸し手になったら、今後金利が急激に上昇したりだんだんと上昇し続けたりするかを予測する力が重要でしょう。また、今後住宅ローンの金利が下がっていったり上がっていったりするかを見抜く力は、経済的な負担の面から借りる側も磨くべきです。
金利上昇と見込んだ場合は変動金利
住宅ローンの貸し手で今後に金利が上昇に推移していくと見込んだら、変動金利を借り手に売り込みましょう。
ですが、露骨に売り込み過ぎると勘繰られて契約すらしてもらえないこともあると言えます。住宅ローンの借り手のメリットや状況も考慮しながら、押し売りをせずに貸し手としてのメリットを図りましょう。
そして、今後金利が上昇し続けるなら住宅ローンの貸し手は、固定金利期間選択型の方が変動金利型よりも儲けられる可能性があります。なぜなら、固定金利期間選択型の固定金利期間終了後の変動金利の際に、返済額が一度に125%までしか上昇しないという制約がないからです。
金利タイプ選択時の注意点
金利タイプ選択時に気を付けるべき住宅ローンの特徴と仕組みについて、ミックス住宅ローンはNGと固定金利期間選択型に注意するの2つの視点からご説明します。
そして、ミックス住宅ローンとは変動と固定金利型の良いところだけを合わせようとする住宅ローンのことです。住宅ローンを組もうとする人は、一度は変動金利型と固定金利型をミックスした方がお得に感じてしまう人が多いです。
また、固定金利期間選択型は固定金利という名前が付いているだけに、特徴を勘違いしてしまっている人がいます。以下で解説していますので、読んでおくと失敗せずに済むでしょう。
ミックス住宅ローンはNG
住宅ローンで変動金利型と固定金利型を合わせて利用するのは、止めた方が良いでしょう。なぜなら、低金利のままだと固定金利型に設定された返済額で損することになり、昨今の住宅ローンの金利の低さからすれば、借りるお金すべてを変動金利型するのがおすすめだからです。
そして、住宅ローンを借りる際にミックス住宅ローンが最もお得であるかのような説明を受ける場合もあります。説明を受けたからといって借りる義務はないので、ハッキリと断って貸し手側に利用されないようにしましょう。
固定金利期間選択型に注意する
住宅ローンの際には、固定金利期間選択型に注意しましょう。なぜなら固定金利期間選択型は、あくまで選択した期間の間だけ金利が固定されているに過ぎないからです。そして、選択した期間の後は再び固定金利期間選択型にするか変動金利型になります。
再度の固定金利期間選択は、当初の固定された金利よりも高い利率しか選べません。また、固定金利期間終了後の変動金利型は、月々の返済額が一度に125%までしか上昇しないという制約がなくなります。
変動金利と固定金利の良さを合わせ持っているように見える固定金利期間選択型は、経済的な損失が変動と固定金利のどちらよりも大きくなってしまう危険性があるということです。
住宅ローンの金利を使いこなそう
住宅ローンは、変動金利の方が固定金利よりも安い金利でスタートするので、早く返済出来れば低金利のままで終われる可能性が高いです。住宅ローンを利用するまでに時間があるなら、出来るだけ大きなお金を集め早期返済を目指しましょう。
そして、変動金利を選択し返済の利息分が上がり続けそうなら、知り合いや友達から信頼関係に基づいて無利息で貸してもらって住宅ローン返済に充てると良いでしょう。
低金利を探そう
住宅ローンを変動金利にするにしても固定金利を選ぶにしても、出来るだけ低金利をチョイスすることで返済額を減らしていけます。変動金利か固定金利にするかで悩むだけでなく、そもそも金利が低い住宅ローンにするという視点を持ちましょう。
そして、住宅ローンの貸し手側が返済の金利の値下げを競うことで借り手を集めようとしていたら、低金利で借りる交渉もし易いと言えます。ダメもとで金利の値下げを希望してみましょう。
住宅ローンは金利上昇を考慮しておく事が大切
住宅ローンには、変動金利・全期間固定金利・固定金利期間選択型の3種類があることをご説明してきました。3種類の特徴を知り、自分が一番メリットを得られるようにしましょう。
そして、変動・固定金利のメリットとデメリットと注意点だけでなく、具体的な住宅ローンの金利上昇のシミュレーションも解説してきました。変動金利と固定金利を深く理解した上で、住宅ローンを使用していけるでしょう。
また、住宅ローンを貸し手側から活用する考え方もご紹介してきました。貸し手側の思惑を知ると、借り手側は住宅ローンで経済的に利用されずに済むでしょう。