梅酒にはどんな効能があるの?
梅酒はかなり昔から体に良い効果があるとして、各家庭で手作りされて愛されてきました。梅酒を少量飲み続けるだけで様々な健康効果があると言われてきましたが、それは単なる言い伝えや迷信などではなくちゃんとした科学的根拠のある事実です。
梅酒には色々な効能がありますが、それを全て知っているという人はほとんどいません。それでも梅酒を飲むと色々と美容や健康に良い効果が出るため、梅の時期になると必ず梅酒を作るという家庭はとても多いです。
多くの家庭で手作りされてきた梅酒を飲むといったいどのような効能があるのか、梅酒の効能を感じられる飲み方や飲む量などはどういうものなのかなどについてご紹介していきます。
梅酒の効能・効果
それではまず、梅酒の効能・効果についてご紹介します。梅酒の原料である梅を使った梅干しや梅肉エキスなどは梅酒と共に昔から日本人の生活の中に取り入れられてきましたが、梅の効能として知られるのはお腹に良いということぐらいです。
また梅干しをお弁当のご飯やおにぎりの中に入れると暑い夏でもご飯が傷みにくくなるといったことはごく当たり前のように知られていますが、梅の力は単にお腹に良いとかご飯が傷みにくくなるというだけではありません。
梅酒には人間の体に良い梅の成分の中からさらに良い成分が抽出されているため、梅干しや梅肉エキス以上に体に良い効能があります。そんな梅酒の効能・効果についてご紹介しましょう。
効能・効果①疲労回復
梅酒の効能・効果の一つ目は、疲労回復効果があるということです。梅酒の中にはクエン酸が含まれていることを知っている人はかなり多いですが、まずこのクエン酸に疲労回復効果があり、疲れている時に梅酒を飲むと疲れが和らぎます。
梅酒にはクエン酸の他にコハク酸という成分も含まれていますが、こちらもクエン酸同様疲れの原因である乳酸を分解する働きをしてくれます。
クエン酸とコハク酸という疲労回復効果のある成分のダブル効果によって、梅酒を飲むと疲れが和らぐということです。肉体的疲労を感じたら乳酸を分解して疲れを和らげてくれる梅酒を飲むというのは、肉体疲労時の適切な対処法だと言えます。
効能・効果②リラックス効果
梅酒の効能・効果の二つ目は、リラックス効果があるということです。梅酒に含まれているクエン酸は健康に良い疲労回復だけでなく、リラックス効果ももたらしてくれます。
実はクエン酸はカルシウムの吸収を助ける働きもある成分で、梅酒を飲む前に牛乳などを飲んでおくと牛乳の中のカルシウムの吸収力が高まります。カルシウム不足になるとイライラするというのは本当で、梅酒を飲むとストレスが和らぎます。
また梅酒の独特の香りもリラックス効果がありますので、梅酒を飲む際には香りを楽しむのもおすすめです。梅酒の良い香りにはある種のアロマ効果もあるため、さらにリラックス効果が高まると言えます。
効能・効果③血行促進
梅酒の効能・効果の三つ目は、血行促進効果です。梅酒に限らずアルコール類を摂取すると血行が良くなりますので、寒い冬場などに冷えて寝付けないなどという時には寝る前に梅酒を適量飲むと血行が良くなり体が温まります。
もちろん梅酒ではないアルコールを飲んでも血行が良くなり体が温まりますが、先に触れたように梅酒には疲労回復効果やリラックス効果などの心身の健康に良い効果があるため、どうせ飲むなら梅酒がおすすめだということです。
ただ寝る前にアルコールを飲みすぎると逆に目が冴えて眠れなくなることもありますので、血行促進のために梅酒を飲むならがばがば飲んだりせずほどほどに飲んだ方が良いでしょう。
効能・効果④血圧の上昇を抑える
梅酒の効能・効果の四つ目は、血圧の上昇を抑える効果です。梅酒を飲むと血行が良くなりますが、それは梅酒には血液をさらさらにする働きがあるからです。血圧が高めの人は血液がどろどろの人が多いので、梅酒がおすすめです。
血圧が高めの人は血液をさらさらにして血行が良くなる薬を飲んでいることが多いですが、そこまで血圧は高くなくてもやや高めで不安だという人は健康のため梅酒を少しずつ薬代わりに飲む習慣をつけると良いでしょう。
食習慣の悪さのせいで血圧が高くなる人は少なくありませんが、梅酒を飲むことによって血圧の上昇を抑えることもできるので、中高年になって血圧が気になり始めたら梅酒を少しずつ飲んでみましょう。
効能・効果⑤美容効果
梅酒の効能・効果の五つ目は、美容効果です。梅酒にはクエン酸が含まれていますが、クエン酸の効果は疲労回復とリラックス効果という健康効果だけではありません。クエン酸は美容成分としても優秀で、デトックス効果もあります。
女性には便秘症の人が多いですが、便秘症の人はニキビなども良くできるでしょう。梅干しをご飯に入れるとご飯が傷みにくくなるのは梅に含まれるクエン酸に殺菌効果があるためですが、これが美容にも役立ちます。
梅酒の中のクエン酸を摂取することによって便秘症が少しずつ解消されるだけでなく、殺菌作用がニキビなどを防ぐ役割を果たしてくれます。便秘症が治ればダイエットにもつながるため、梅酒には美容効果があると言えます。
効能・効果⑥アンチエイジング
梅酒の効能・効果の六つ目は、アンチエイジング効果です。梅酒の中のクエン酸は血圧の上昇を抑える効果などがありますが、梅酒にはクエン酸以外にも意外な成分が含まれています。その成分とはポリフェノールです。
アンチエイジングと言えばポリフェノールと言われていますが、ポリフェノールはチョコレートや赤ワインだけに含まれているわけではありません。梅酒には梅ポリフェノールという成分が含まれていて、これがアンチエイジングに役立ちます。
梅ポリフェノールには他のポリフェノールと同じく抗酸化作用がありますので、血行や血圧だけでなく加齢による見た目も気になりだしたら梅酒を飲みましょう。
効能・効果⑦食欲増進
梅酒の効能・効果の七つ目は、食欲促進効果です。梅酒の中にはクエン酸とコハク酸の他にピクリン酸という酸が含まれていますが、このピクリン酸には胃腸を元気にする働きがあります。
梅酒のピクリン酸を摂取すると弱った胃腸を元気にしてくれるので、夏の暑さや体調不良などによって食欲がなくなった時などには梅酒を飲みましょう。ピクリン酸が消化液などの分泌を促すため、消化吸収もスムーズになります。
このように梅酒にはたくさんの効果・効能がありますので、疲れを感じた時の他、健康診断で血圧が高いと言われたりした時などにも梅酒を飲む習慣をつけていきましょう。
梅酒のおすすめの飲むタイミング
それでは次は、梅酒のおすすめの飲むタイミングをご紹介します。疲労回復や血圧の上昇防止など、梅酒を飲むと様々な効果や効能にあずかれますが、梅酒を飲むタイミングというものも大切です。
もちろん疲れを感じた時に食前酒として飲んだり、食事の後で飲んだりしても良いですが、おすすめのタイミングもいくつかあります。
必ずそのタイミングで飲まなければ梅酒の効果が表れないというわけではありませんが、おすすめのタイミングがありますので、梅酒のおすすめの飲むタイミングについてもご紹介しましょう。
食欲がない時
梅酒のおすすめの飲むタイミングとしてまず挙げられるのは、食欲がない時です。先にもご紹介したように梅酒を飲むとピクリン酸の働きで消化液の分泌が活発になり、胃腸が元気になります。
仕事から帰ってきて疲れすぎて食欲がないといった時には、食前酒に梅酒を飲むと良いでしょう。お酒に弱い人がいきなり食前の空き腹に梅酒を飲むと酔いが回ってしまいますので、牛乳を飲んでから梅酒を飲むのがおすすめです。
梅酒のクエン酸はカルシウムの吸収を助ける力もありますので、梅酒を飲む前に牛乳を少し飲んでしばらくすればリラックス状態になりますし、梅酒の力で食欲もわいてくるので、疲れや暑さなどで食欲がない時には是非梅酒を飲みましょう。
夜寝る前
梅酒のおすすめの飲むタイミングとして次に挙げられるのは、夜寝る前です。梅酒をナイトキャップとして寝る前に飲めば、冷え性の人でも体が温まってぐっすり眠ることができます。
睡眠不足は美容の敵と言いますが、梅酒の力でリラックスして眠れば美容効果もばっちりです。女性には冷え性が原因でなかなか眠れない人も多いので、そういう人には夜寝る前の梅酒がおすすめです。
梅酒は美容にも健康にも良い飲み物なので、疲れや暑さで食欲がない時や冷え性で夜なかなか眠れない時などには是非梅酒を飲みましょう。
梅酒の効果的な飲み方
それでは次は、梅酒の効果的な飲み方についてご紹介します。梅酒が好きで良く飲む人は結構多く、人それぞれ色々な飲み方で梅酒を楽しんでいますが、梅酒の健康効果の恩恵を受けるためには飲む量や飲み方なども大切です。
お酒に強い人は梅酒であってもガンガン飲みがちですが、いくら体に良い梅酒でも飲みすぎは良くないです。体に良い梅酒をたくさん飲めばそれだけ健康効果が得られるという訳でもありません。
梅酒の健康効果を実感することができる効果的な飲み方や飲む量とはどのようなものなのか、梅酒の効果的な飲み方をご紹介しましょう。
1日に飲む量
梅酒の効果的な飲み方としてまず大切なのは、1日に飲む量です。お酒に強い人は梅酒でもビールのようにたくさん飲んでしまいがちですが、梅酒は結構アルコール度数も高いので浴びるように飲んではいけません。
1日に飲む量として適切だと言われているのは、コップ1杯程度です。作り方にもよりますが梅酒の原液のアルコール度数は結構高く、また砂糖もたくさん使っていますので糖分も多くカロリー高めです。
梅酒の飲む量はコップ1杯程度ではありますが、梅酒を作った時に砂糖を使った量によって飲む量を変えても良いでしょう。また市販品の梅酒はかなり糖分が多いので飲む量はやや控えた方が良いとも言えます。
効果的な飲み方
1日に飲む量はだいたいコップ1杯程度でOKですが、飲む量だけではなく飲み方も大きなポイントになります。梅酒を原液のまま飲む人は少なく、ロックで飲んだり水割りで飲んだりする人の方が多いでしょう。
アルコールを摂取すると体がアルコールを早く排出しようとするためトイレが近くなりますが、このせいで体に必要な水分まで排出することになります。梅酒を原液で飲むなら必ず水を飲みながら飲むようにしましょう。
氷を入れてロックにしたり水割りにしたりするなら水を別に飲まなくてもOKです。冬の寒い時期や冷え性の人などはお湯割りがおすすめです。水割りやお湯割りにするなら、梅酒の量と水やお湯の量は同じになるようにしましょう。
梅酒を作ってみよう!
それでは次に、梅酒の作り方をご紹介します。梅酒は各家庭でかなり昔から作られてきましたが、自分が結婚するまでは家で親が梅酒を作ってくれていたため、梅酒の作り方を知らないという人も少なくないでしょう。
梅酒の作り方は実は意外に簡単なので、誰にでも手軽に作ることができます。梅酒を家で手づくりするにはどのような材料を揃えてどのような作り方をすれば良いのかについてご紹介しましょう。
用意する材料
梅酒を作るために必要な材料は、梅の実1kgと氷砂糖600g、それにアルコール度数が20度以上のアルコール類1.8リットルです。果実酒を作るためのアルコールとしてホワイトリカーというアルコールが販売されていますので、そちらをおすすめします。
梅酒にどのようなアルコールを使うのかは各家庭によって違い、焼酎を使う家もあればブランデーを使う家もあります。ブランデーを使って作った梅酒はとても美味しいと人気ですが、ブランデーはやや高価なのが玉に瑕です。
ブランデーでもお徳用のものならそう高価ではないので、より美味しい梅酒を作りたい場合には3リットルほど入っているお徳用のブランデーがおすすめです。
作り方・手順
梅酒の作り方はとても簡単ですが、下準備に少々手間がかかります。梅の実を一個一個きれいに洗ったら、布巾などで水気を取って乾かした後爪楊枝などを使ってヘタを取り、さらに表面の水気がなくなるまで乾燥しておきます。
4リットル以上入る耐熱ガラス製の密閉ビンを用意して、そのビンを熱湯で消毒しておきます。ビンの中に熱湯を入れてビンを傾けたりして内側全体に熱湯が行き渡るようにして消毒したら、準備しておいた梅の実を入れていきます。
梅の実の半分を入れたらその上に氷砂糖の半分を入れ、残りの梅の実を入れて残りの氷砂糖を入れます。その後ホワイトリカーなどのアルコールを注ぎ、冷暗所で3カ月保管すればもう飲めます。1年経ったら梅の実は取り除いてください。
健康・美容に良い梅酒を飲み方に注意して楽しもう!
梅酒の効果や効能、梅酒の飲み方や飲む量などについてご紹介してきましたが、如何でしたか?健康にも美容にも良い梅酒ですが、飲む量が多すぎてもいけません。飲み方に気をつけて美味しい梅酒を楽しみましょう。