キャリアコンサルタントの難易度や国家資格の合格率は?費用や年収もチェック!

キャリアコンサルタントの難易度や国家資格の合格率は?費用や年収もチェック!

キャリアコンサルタントとは試験を合格することによって取得できる国家資格だけあって、難易度もも高いことで知られています。今回はキャリアコンサルタントの試験合格率を見ていきながら難易度を把握し、また、試験の費用や資格取得後の年収についても徹底解説していきます。

記事の目次

  1. 1.キャリアコンサルタントにはレベルがある?
  2. 2.キャリアコンサルタントの年収や仕事内容
  3. 3.キャリアコンサルタントの需要は?
  4. 4.キャリアコンサルタントの資格取得の難易度や合格率
  5. 5.キャリアコンサルタントの試験合格までの勉強時間
  6. 6.キャリアコンサルタントの試験費用は?
  7. 7.キャリアコンサルタントの難易度は団体別で把握しておこう

キャリアコンサルタントにはレベルがある?

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キャリアコンサルタントとはあらゆる経験や知識を持つ者に与えられる、難易度の国家資格です。その難易度の高さから、自分で独学でキャリアコンサルタントの国家資格を取得するのは難しいとされています。

さらにキャリアコンサルタントはかなり膨大な規模の人を動かすため、厚生労働省によって定められたレベルというものが設定されています。キャリアコンサルタントのここではレベルにはどのようなものがあるのか説明していきます。

キャリアコンサルタントの4つのレベル

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まず、キャリアコンサルタントを初めて目指す方は「導入」レベルから入ります。導入レベルではキャリアコンサルタントとは何なのか、基礎的な分野を講義や演習を通じて数十時間かけてやっていきます。

しかし導入レベルではまだ国家資格としてのキャリアコンサルタントとは言えません。国家資格と言えるのは、「標準」レベルからです。ここではキャリアコンサルタントとして活動するにあたって必要な知識やスキルが求められています。

「熟練」レベルになるとキャリアコンサルタントとしてキャリアカウンセリングを安定的に実践できる方に適した段階の方たちが属する形になっています。ここからは人にアドバイスをする立場にあるため、難易度はさらに増します。

最終レベルは「指導」です。これはキャリアコンサルセラーの支持に回る立場になります。指導レベルになるまでにはかなりの経験やスキルなどが必須であるため、ここがキャリアコンサルタントの最終目標となります。

国家資格は難易度が高い

先ほどから記述していますように、キャリアコンサルタントは国家資格なので難易度が普通の資格試験よりも高いです。キャリアコンサルタントの試験には学科試験と実技試験の2種類があります。

実技試験では論述や面接など、応用的な要素も含まれているので実務経験がある方は有利である一方、学科試験は誰もが勉強をして対策しなければいけないため、一筋縄ではいかないというのも現状です。

多くの場合は厚生労大臣認定の養成講習を受講

熟練・指導レベルの技能に相当する、1級・2級のキャリアコンサルティング技能士になるには、それまでの過程が凄まじく、多くの相談経験などを積む必要があります。

その段階に至るまでにはかなりハードルが高いため、多くの方が厚生労働大臣認定「キャリアコンサルタント」養成講習を受けます。難易度の関係から独学で試験を受ける人はあまりおらず、通常はこういった講習を利用して試験に臨んでいきます。

キャリアコンサルタントの年収や仕事内容

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国家資格を獲得するのにもかなりの難易度があり、かつ膨大な知識とスキルを活かして多くの方を影響させるキャリアコンサルタントですが、どのように働き、その働き量に対する年収はどれほどなのでしょうか。キャリアコンサルタントは名誉のある国家資格でもあるため年収や仕事内容を紹介していきます。

キャリアコンサルタントの年収

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キャリアコンサルタントの年収は380万円程となっています。最大年収を見ても600万と、そこまで年収が高くない印象を受けます。もちろんこれは平均的な数字であるため、正規社員であるのか非正規社員であるのかによってもかなり年収は異なります。

また、キャリアコンサルタントには職種も分かれているので、以下では職種別の年収について見ていきましょう。

キャリアコンサルタントの職種別年収

まず、転職エージェントの年収が他の職種と比べても一番年収が高く、440万の円から1000万円以上とされています。転職エージェントの年収が高い理由については、現代の社会において転職の需要が多いからと言えます。

終身雇用や年功序列が崩れている今では会社に落ち着いて、定年まで仕事ができると安心できる方はほとんどいません。年々、明日を生きるために転職を繰り返す方も少なくないのです。

次に、学校のキャリアコンサルタントの年収は370万円から560万円と、転職エージェントと比べると1段階落ちた印象を受けます。

さらにキャリアコンサルタント講師の年収が340万円から430万円、フリーランスのキャリアコンサルタント250万円から380万円となり、日本の平均年収よりも下回ってしまいます。

キャリアコンサルタントの仕事内容

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キャリアコンサルタントとは簡単に言えば相談相手になる事です。相談者の問題や悩みを傾聴し、自問自答を促すといったことをしています。もちろん相談相手としてのプロフェッショナルだけあって、仕事に多くの不安をもった方たちが助けを求めます。

キャリアコンサルタントの仕事は相談者の自己概念を引き出させることにあります。自己概念とは自分で自分のことをどう考えるかということであり、つまりこれまでの経験が自分にとってどう作用しているのかを回顧できる要素となっています。

キャリアコンサルタントとは自己概念を引き出すことで、今まで自分が失敗と思ってきたことも今につながる大事な経験であったことを認識させ、これからのキャリアに対してもどう生かしていくか、プロフェッショナルの相談相手として助言をします。

キャリアコンサルタントの需要は?

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キャリアコンサルタントは色々な場で活躍しています。学校や企業を初め、NPO法人や任意団体、地域若者サポートステーションなどにも積極的に手を差し伸べています。

現在ではキャリアカウンセラーを常駐させる学校や企業が増えています。原因はやはりリストラや離職率といった職の不安要素が大きいと言えます。

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確かに求人を見ると、正規雇用と非正規雇用も含めれば多くも需要が確認できますが、正社員となると求人情報はそこまで多くないというのが現状です。

もちろん、キャリアカウンセラーを雇うのであればそれに応じた経験値やキャリアコンサルタントとしての資格を重視してみています。需要がありますが、キャリアカウンセラーとして信用性がないと仕事としては厳しいと評価されてしまうのが現状です。

しかし、未経験からでも自分の経験を生かすことによってキャリアカウンセラーになれることがあります。例えば、それまでに培った営業経験であったり、専門職で学んだ知識はキャリアコンサルタントで生かすことができます。

もちろん、キャリアコンサルタントのアシスタント業務から始めても問題ありません。資格がないとなかなか難しいというのも正しいですが、それでも未経験からキャリアコンサルタントの道を歩む方も多くいます。

キャリアコンサルタントの資格取得の難易度や合格率

それでは、キャリアコンサルタントになる上で必須である試験に受かるために、試験の合格率はどれほどなのか、難易度の基準を見ていきましょう。合格率は確かにただの基準に過ぎず、自分の努力しか信用できないという意見も正しいですが、合格率や難易度は主催がどこなのかによってもそれぞれ変わってくるので一目通しておくことをおすすめします。

合格率・難易度は団体で異なる

キャリアコンサルタント国家資格の試験に対する合格率を見ていきますが、主催の団体はJCDA(日本キャリア開発協会)とキャリ協(キャリアコンサルティング協議会)です。これら2つの団体は厚生労働大臣の認可を受けて行っているため信用性も高く、試験に合格すると助けを求める多くの相談者が集まってきます。

JCDA(日本キャリア開発協会)の合格率・難易度

平成30年に行われた、JCDA主催のキャリアコンサルタント試験によると、受験者は894名で、その中から合格率者は309名、そのため合格率は34.6%となっています。この合格率の数字はキャリ協よりも高く、国家士官という視点から見てもそこまで低くない数字であると言えます。

キャリ協(キャリアコンサルティング協議会)の合格率・難易度

こちらも平成30年のデータに依れば、1010名という受験者の数に対し合格者は265名、結果的に合格率は26.2%となっています。JCDAと比べると約10%ほども下回っています。受験者が多いことによる調整などもこの合格率の差を生んでいるということが理由の1つとして考えられます。

キャリアコンサルタントの試験合格までの勉強時間

キャリアコンサルタントは仕事内容がコンサルタントであるという理由から勉強時間はどれくらいが適切なのか自分自身では分かりにくい状況です。

経験をかなり重視するキャリアコンサルタントの資格は全て独学は向いていないので養成講座を受けるのがおすすめです。養成講座ではプログラムに沿って進行されていくので勉強の進行がとても安定しており、自分がやるべきことが明白になってきます。

キャリアコンサルタントの養成講座を受ける

大抵の受験者は厚生労働大臣によって認可された「キャリアコンサルタント養成講座」を受けます。こちらの養成講座では3か月間の通信講座と一緒に10日間のスクリーングがカリキュラムに組み込まれています。

計140時間と安定した勉強時間を作る機会が与えられております。また、土日のみに行うこともできるなど柔軟性も帯びており、仕事をしていて平日が忙しいという方でも受講することが可能です。

学科試験の勉強時間

キャリアコンサルタント試験の実技試験は養成講座によって論述や面接の力がかなり鍛えられるため、気持ち的にも安心できます。しかし学科試験においては自分で勉強をする必要があります。

キャリアコンサルタントの国家資格を取得するためには最低3か月の準備期間は必要とされていますが、学科試験に関して言えば100時間から200時間は費やすのが好ましいと言えます。

勉強法は基礎を覚えてからはとにかく過去問に打ち込むことです。どの資格試験もそうですが、過去問を制することで試験に受かる確率は格段に上がります。複数回繰り返していけば自分の苦手箇所も自己分析できるため、過去問にはじっくり向き合いましょう。

実技に割く時間

実技に関しては養成講座に受けているのであれば十分な対策をすることができます。もちろん自分で対策をすることも可能ですが、養成講座の140時間を使って完璧にする方が効率的と言えます。通信講座やスクリーングを通じて、様々な知識を身につけて試験まで自分に自信をつけていきましょう。

勉強スケジュール

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キャリアコンサルタント試験は通常であれば2月、5月、8月、11月の4回あります。最近では5月に開催されないこともありますが、最低3回の機会を利用して試験対策ができます。

まず自分の試験を受ける時期が決まったら、そこから逆算をして試験日の4、5か月前から「キャリアコンサルタント養成講座」に申し込んでおきましょう。

最初は学科試験対策として自分で勉強を進めて置き、2か月前になってきたらスクリーングなどを通して一気に実技試験におけるスキルを身につけていきましょう。

キャリアコンサルタントの試験費用は?

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費用は試験を受ける上で知っておくべき要素の1つです。試験の費用というのも決して安いものではなく、軽い気持ちで受けれるようなものではありません。ここでは学科試験と実施試験の費用の他、試験合格後にもかかる費用、定期的にかかる費用についても詳しく説明していきます。

学科試験・実技試験の費用

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まず、キャリアコンサルタント試験において、学科試験は8900円、実技試験は高めに設定されて29900円となっています。合計で1回の試験に38800円かかります。国家資格試験ということもあり試験主催も大規模であり、受験の費用も約4万円と、他の資格試験の中でも高くなってしまいます。

試験合格後の費用

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厚生労働省に有資格者としての登録試験に合格したら合格したでまた請求される費用があります。試験合格者は厚生労働省に有資格者としての登録をする必要があります。具体的な費用としては手数料に8000円、および登録免許税に9000円がかかります。ここで登録されることで初めてキャリアコンサルタントと名乗ることができます。

キャリアコンサルタントは更新費用が必要

キャリアコンサルタントには更新費用というものがあります。キャリアコンサルタントというのは信頼されるべき国家資格であることから、最新の知識を蓄積しているだけでなく、新しい労働法にも精通している必要があります。

更新するには厚生労働大臣が指定するキャリアコンサルタント更新講習を受ける必要があります。内容は知識講習と8時間、技能講習を30時間となっています。

講習費用が1単位あたり1万円から10万円です。そういった背景から、更新するには30万円から50万円は費用としてかかると考えておくといいでしょう。

キャリアコンサルタントの難易度は団体別で把握しておこう

現代の社派遣会においてキャリアコンサルタントとは必要とされるべき職業です。職が安定せず、残業などを強いられて過労を余儀なくさせられている労働者は苦しい思いをしています。そういった中でキャリアコンサルタントがこういった労働者を助けることができます。

もちろん指導をする側の立場なので試験のハードルも低くありません。費用もかかってしまうので試験を受けるのは簡単な覚悟では無理です。本気でキャリアコンサルタントを目指している方はまずは試験に受かる必要があります。

上記にある試験情報をしっかりと把握しましょう。難易度は試験主催側の団体によって区別できるので、自分が試験合格に近づくような選択をした上で、合格を目指しましょう。

大橋 泰成
ライター

大橋 泰成

よろしくお願いします。

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