「社債」の意味とは?種類・購入方法・リスクを分かりやすく解説!

「社債」の意味とは?種類・購入方法・リスクを分かりやすく解説!

現在、投資対象しての社債が注目を集めています。比較的リスクが低いとは認識されている社債への投資ですが、実は様々なリスクが潜んでいます。このページでは、社債とはなにかという用語解説から、社債の種類や購入方法や、メリット、デメリットまで詳しくご紹介して行きます。

記事の目次

  1. 1.社債の意味とは
  2. 2.社債の種類とは
  3. 3.社債のメリットとは
  4. 4.社債のデメリットとは
  5. 5.社債購入におけるリスク
  6. 6.社債の購入方法とは
  7. 7.社債とは企業が発行する債券

社債の意味とは

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日本は、投資後進国と言われて久しいですが、NISAやIDECOなど、政府主導で投資を促す仕組みが作られ、投資について考えている方も多いのではないでしょうか。その様な中、「社債」という言葉も見聞きする事が非常に多くあります。それでは、社債とは、一体どの様なものなのでしょうか。

このページでは、社債とはなにか、という疑問に対して詳しく用語をご説明すると共に、社債の種類や、社債に投資を行う事のメリット、デメリットから購入方法までをも、詳しくご紹介していきます。

企業が発行する債券を社債という

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社債とは、一言でいうと企業が発行する債券です。社債は、主に企業側の資金調達を目的としています。企業が会社経営の為に必要となる資金の調達方法には、株式の発行や、銀行からの融資など、様々な方法がありますが、社債の発行というのも、この様な資金調達の手段の一つと言えます。

企業にとっては、債権を発行する事で長期的な運用で、多額の資金調達が可能になります。一方で投資商品としても、債券は返済義務があるなど株式に比べてリスクが低いとされています。

社債の種類とは

この様に、企業と投資家の利害が合えば投資商品としては魅力的な社債ですが、発行元や利払いの方法などで種類が細分化されており、なかなか理解し難いのが実状です。

しかし、それぞれの社債の違いをシンプルに把握できると、案外分かりやすいものなのです。それぞれの社債の種類を知ることは、より確実な投資判断を行う材料にもなりえます。ここからは、この様な分かりにくい社債の種類を順番にメリットやデメリットなどを踏まえ、ご紹介していきます。

①普通社債

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先ずは、最もシンプルで分かりやすいものが、この「普通社債」です。普通社債とは、「事業債」とも呼ばれ、企業が資金調達を目的として発行される債券です。別名「Straight Bond」とも呼び、これを省略し「SB」とも表記されます。

いきなり三種類もの債券の名前が出てしましましたが、「普通社債」と「事業債」、「SB」は全て同じものです。一般的に社債と言うと、この普通社債を指します。

これらは、満期になると額面での償還を受けることが出来ます。その間にも利息が発生しますので、持っているだけで利息を受け取ることが出来ます。また、満期に満たない場合でも、時価になりますが市場で売却することが可能です。

②転換社債

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続いて、「転換社債」をご紹介して行きます。これは、正式には「転換社債型新株予約権付社債」と呼ばれ、英語表記での略称は「CB」と呼ばれています。

特徴としては、転換社債を購入すると、ある金額で株式に転換する事が出来る点です。これは転換金額とも呼ばれ、通常社債の発行時に、この転換金額が設定されます。社債と株式の両方としての価値がありますので、企業の株価が上昇すると連動して社債の価格も値上がりが期待できます。

③ワラント債

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次に、「ワラント債」というものもあります。上記の転換社債では、社債を株式に転換出来る社債でしたが。ワラント債では、債券に加えワラントが付随している社債になります。

この「ワラント」とは、定められた期間の間に企業から株式が発行された際に、その株式を購入できる権利の事です。

このワラント債ですが、ワラント債の中でも細分化されており、社債からワラント部分を分離できる「分離型」とワラント部分を切り離すことの出来ない「非分離型」の2種類があります。分離型のワラント債だと、社債にワラント部分を切り離し、第三者への売却が可能となるのです。

この様に、上記の「転換社債」と「ワラント債」の2種類には、債券と株式の両方のメリットを享受する事が出来ます。

④劣後債

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続いて、「劣後債」のご紹介です。上記の社債とはまた種類が異なり、劣後債は、社債を発行した企業が経営破綻に陥るなどの、「劣後事由」の際に、債権者へ支払われる元本と利息の支払い順位が低く設定されている債券です。

ちなみに、上記の劣後事由の際に支払われる債権者への元本と利息の支払いは、最も優先されるものが「普通社債」です。逆に、最も順位が低いものが株式になります。劣後債は、この支払い順位の中間に位置する種類の社債となるのです。

⑤電力債

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最後に、電力債のご紹介です。これは、電力会社が発行する種類の債券は電力債と呼ばれ、他の種類の債券とは違い、一般担保が付随しているところが特徴です。人々の生活のライフラインにもなっている電力を扱う企業の債券ですし、万一破綻があったとしても担保が設定されているため、他の投資商品に比べ、リスクの低い商品であると言えます。

社債のメリットとは

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上記の様に、社債の種類によって様々ですが、一般的には「劣後事由」の際に、支払い順位の低い株式よりもリスクが低く、メリットがあると言えます。また、転換債やワラント債だと、より利益が見込める株式に転換、購入する事が出来る事もメリットとしてありますが、社債のメリットは他にもあります。

ここからは、社債全般に言えるメリットをご紹介するとともに、反対のデメリットとしっかりとご紹介して行きます。各商品のメリットとデメリットを総合的に判断し投資商品を決める事で、潜在的なリスクを回避することが出来ます。

低額預金に比べて利率が高い

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社債での資産運用のメリットとしては、一つに「利率」があります。現在、銀行への預金額に対する利率は非常に低く、莫大な資産を銀行に預けたところで利息での利益はほぼ望めません。これに対して、社債を持つ事で発生する利率は預金利息よりも利率が高いため、預金よりも大きな利益を望めるというメリットがあるのです。

しかし、債券は借金にあたるものですので、債券を発行している企業が倒産してしまうと、債券の価値がゼロになってしまう。という可能性も全く無い訳ではないため、この点には十分に注意する必要があります。

より安全な社債

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また、転換債やワラント債を購入した場合、社債を株式に転換する方法や新たに新株を引き受ける権利が付随しています。つまり、投資対象となる企業が想像以上に業績が良く、社債での利回りよりも、株式での運用の方が好条件となった場合には、より利益を望める方に移行出来る事を意味しています。

これだけではなく、例えば前述の劣後債の場合だと、一般的な事業債より元本や利息の支払い順位は低く設定されていますが、このため、事業債よりも高い利回りが期待出来ます。

この様に、社債の様々な種類の中でそれぞれのニーズに合った銘柄を選択することが出来る事も、大きなメリットと言えるでしょう。

社債のデメリットとは

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一方で、社債での資産運用にはデメリットも同時に存在します。数ある投資商品の中でも、比較的安定した資産運用が可能な社債ですが、全くノーリスクだとは言えません。金融資産における資産運用は、それぞれのメリットとデメリットを把握し、自身に最も向いている商品がどの種類の商品なのかを吟味することは、非常に大切となるのです。

①企業の破綻で債務不履行のリスク

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社債の発行は、その発行した企業の債務、つまり借金になります。もちろん、債権者に対しては弁済の義務がありますが、社債を発行した企業が経営難や倒産という事態に陥った場合には、投資した金額や利息が支払われなくなる恐れがあるのです。

上記の様なリスクを「信用リスク」と言われ、格付け機関と呼ばれる第三者の組織が、社債を発行する企業の財務状況や収益などを調べ、その企業にどのくらいの信用リスクがあるのか格付けしています。

各投資家はその格付けを基に投資の判断を行います。一般的には、格付けが高く、信用度が高いと判断されている企業の社債は利回りが低く、反対に信用度が低いと格付けされた企業の社債は利回りが高く設定されます。

②社債は購入単価が高め

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続いて、二つ目のデメリットとしては、「購入単価」が高い事が挙げられます。株式の売買には、現在では最低1000円や100円と言った小口での投資を行うサービスもお馴染みになっています。

それに対し、一般的な事業債での個人向けの小口の社債では100万円~が一般的となっているため、株式に比べると投資へのハードルが高く、これがデメリットとなり得るのです。社債の購入方法としては、この最低投資金額の大きい事が、個人投資家にとっては高いハードルとなります。

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社債購入におけるリスク

この様に社債の購入にはメリット、デメリットをご紹介しましたが、投資商品としての社債購入には、上記の信用リスクの他にも潜在的なリスクが存在しています。

上記の他のリスクには、金利変動のリスクも潜んでいます。満期までの期間が長い社債だと、その間に政府主導での金利政策の変更などがあると、債券市場にも影響を与えるため、当初見込んでいた金利とはかけ離れた結果になってしまうリスクもあるのです。

又、市場での需要が無く、人気のない社債を途中換金しようとしても、買い手が見つからないために換金できない事態も想定され、購入金額より大幅に安く買い取られるというリスクもあります。これを「流動性リスク」と呼ばれ、社債を満期まで保有せずに途中で換金を行う前提での社債の購入には、この様なリスクが伴う事を把握しておきましょう。

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社債の購入方法とは

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ここまで、社債とはどの様な種類があるかという事のほか、社債での資産運用のメリット、デメリットをご紹介して行きました。それでは、個人の投資家が実際に社債を購入するためには、どの様な購入方法があるのでしょうか。ここからはそういった社債を購入するための購入方法をご紹介して行きます。

通常、国が発行する国債であれば、銀行や郵便などの各金融機関で国債の取り扱いを行っていますが、個人投資家向けの社債や外国債券においては、基本的には証券会社でしか取り扱いがありません。

証券会社のサイトをチェック

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具体的な購入方法とは、まず証券会社によってどの様な社債の取り扱いがあるのかを調べる必要があります。現状は証券会社によって社債の取り扱っている種類は様々です。一方では購入できる社債も、もう一方の証券会社では取り扱いをしていないケースも数多くあります。

したがって、購入したい社債を取り扱っている証券会社を選び、その証券会社で社債の購入、または償還を受けるための口座を開設する必要があります。

社債の銘柄が決まれば、所定の用紙に購入する為に必要な情報を記入し、証券会社に送るか、オンライン口座を開設している会社であれば、ネット上での申請手続きを行います。

SBI証券・ソフトバンク債がおすすめ

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近年、証券会社市場において、常識を打ち破るような好条件での個人向け社債がソフトバンクグループから発表されました。それがSBI証券が取り扱うソフトバンク債です。通常、社債の利回りが1%を下回るものが多い中、このソフトバンク債の利率は6%と、他の銘柄に比べて圧倒的に高金利となります。

企業自体も信用度が高く、数年で債務不履行に陥る可能性は非常に低いと考えることが出来ます。2018年の9月に募集を開始したころは、瞬く間に予定金額の3500億円を上回るなど、人気の高さが伺えます。

投資信託という手段

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もう一つの社債の購入方法として、投資信託で運用するという選択肢もあります。前述のデメリットで挙げましたが、社債を購入するためには、小口でも100万円以上の案件が多く、余裕資金が潤沢でない人にはなかなか手を出しずらい投資商品の購入方法と言えます。

しかし、社債を取り扱う投資信託を利用すれば、投資信託の案件にも依りますが、最低金額が100円以上などで社債を購入できる購入方法となるのです。

投資で利益を生むにはリスクヘッジ、つまり分散投資が鉄則です。しかし、幅広く投資する対象を探す必要があるため、簡単な道のりではありません。分散投資に自信を持てない人には、投資信託での運用をおすすめします。自ら考えずとも優秀なファンドに運用を任せるという選択には、ひとつのリスクヘッジと言えます。

社債を取り扱う投資信託の購入方法

それでは、この様な投資信託の購入方法とはどの様なものなのでしょうか。これは、上記に挙げた社債の購入方法とは同じもので、証券会社を介してその会社が取り扱っている投資信託を選択し、購入する事が出来るのです。

こちらも商品の種類が会社によって様々で、購入したい投資信託を取り扱っている証券会社の口座を開設し、手続きを行う必要があります。

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社債とは企業が発行する債券

銀行金利が超低金利である現状では、高金利の社債を購入し資産運用を行う事はメリットが大きいです。一方で、投資商品であることには変わりないため、倒産してしまえば紙くずになってしまうというデメリットも把握しておく事が大切です。同時に、償還までの長期間耐えられるような余裕資金で投資するスタンスが前提という事も忘れない様にしましょう。

建人
ライター

建人

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