三井住友銀行の住宅ローンの特徴
三井住友銀行の名を知らない人はいないでしょう。説明するまでもなく、日本を代表する大手銀行です。その三井住友銀行の住宅ローンがどうなっているのか、詳しく知りたいという人も多いでしょうから、特徴をいくつか取り上げます。その特徴の多くは、メリットとも言えるもので、三井住友銀行住宅ローンの優れたところを示しています。
三井住友銀行の住宅ローンは、申し込み方法によって、2つの種類があります。店頭申し込みの場合は三井住友銀行住宅ローンと呼び、「住宅ローン審査申込アプリ」からの申し込みの場合はWEB申込専用住宅ローンと言います。それぞれ金利などの特徴が違います。
相談がしやすい
最近はネット銀行の住宅ローンを利用する人も増えていますが、一般銀行にはネット銀行にはないメリットがあります。その一つが相談のしやすさです。特に三井住友銀行の場合は、全国に440店舗を展開していて、店頭相談がしやすくなっています。商品の内容を詳しく検討したいという人には、ぴったりの住宅ローンです。
金利タイプは3種類
三井住友銀行の住宅ローンには、3種類の金利タイプが用意されています。変動金利型と固定金利特約型、超長期固定金利型です。それぞれの金利タイプには、メリット・デメリットがあり、よく比較して、選ばなければいけませんが、店頭相談がしやすい三井住友銀行の場合は、担当者にあれこれ聞きながら決めることができます。
変動金利型
三井住友銀行住宅ローンの変動金利型の場合は、年2回金利の見直しが行われるので、金利上昇というデメリットがある場合もありますが、平均すると金利は低めです。三井住友銀行住宅ローンの場合は、金利が年0.625~0.775%、WEB申込専用住宅ローンの場合は金利が年0.500%です。ともに2019年8月1日時点の数字です。
固定金利特約型
固定金利特約型とは、一定期間(2年・3年・5年・10年)は金利が固定されているタイプの住宅ローンです。固定金利特約期間を過ぎると、変動金利型になるか、新金利で、再度固定金利特約型を選ぶかのどちらかになります。固定金利特約型には、「最後までずーっと引き下げプラン」と「最初にぐぐっと引き下げプラン」の2つのプランがあります。
三井住友銀行住宅ローンの固定期間特約型の金利は、「最後までずーっと引き下げプラン」の場合、固定金利特約期間5年で、年1.00~1.15%、「最初にぐぐっと引き下げプラン」の固定期間5年で、年0.65%です。固定期間終了後には、この金利が上がります。
同じ固定期間特約型でも、WEB申込専用住宅ローンの場合は、金利が違います。「最後までずーっと引き下げプラン」の固定特約期間5年(タイプⅠ)の場合は、金利は年0.875%、「最初にぐぐっと引き下げプラン」の固定特約期間5年では、金利は年0.65%です。
超長期固定金利型
超長期固定金利型の場合は、契約期間中ずっと金利が変わりません。金利変動のリスクを避けるという意味では、おすすめのタイプですが、平均すると金利は高めです。その金利は、融資期間によって左右されますが、三井住友銀行住宅ローンの場合、1.52~1.59%となっています。WEB申込専用住宅ローンの場合も同じです。
固定金利特約型の2つのプラン
固定金利特約型には、「最後までずーっと引き下げプラン」と「最初にぐぐっと引き下げプラン」の2つのプランがあると説明しましたが、前者は全期間(固定期間終了後も)、金利の引き下げ幅が変わらないプランです。一方、後者は、固定期間適用時のみ引き下げ幅が大きく、その後引き下げ幅が小さくなるプランです。
8大疾病保障を追加可能
三井住友銀行の住宅ローンには、8大疾病保障を追加できます。8代疾病とは、ガン、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎のことですが、人間いつこれらの病気にかかるかわからないので、8代疾病保障を追加する意味は大きいです。ただし、金利に0.3%上乗せされるので、その負担も頭に入れておかなくてはいけません。
8代疾病保障の保障内容を一部紹介しましょう。上皮内ガンを除くガンと診断された時点で、残りの住宅ローンの返済は免除になります。次に、急性心筋梗塞や脳卒中にかかり、所定の状態(ルールが定められている)が60日以上続いた場合も、免除となります。
高血圧や糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎の場合は、保障が2種類あります。まず、就業不能状態が1か月を超えて続いたら、12か月分の保障があります。もし13か月を超えて続いたら、残りの住宅ローンの支払いをする必要はありません。
共働き向きの生命保険がある
夫婦で住宅ローンを組んでいる場合、夫か妻のどちらかに万一のことがあれば、その後の返済に支障をきたす場合があります。しかし、三井住友銀行の住宅ローンの場合、連生団体信用生命保険(クロスサポート)という共働き夫婦向けの保険があり、評判もいいです。この保険に加入すれば、配偶者に万一のことがあった時に、住宅ローン残高が0円となります。
連生団体信用生命保険にはいくつか注意点があります。まず夫が債務者で、妻が連帯債務者のケースです。この場合は、夫に万一のことがあれば、住宅ローンの残高は0円になりますが、妻に万一のことがあっても、都合よくはいかず、住宅ローンは残ります。
次に、夫も妻も主債務者の場合、夫に万一のことがあったときは、夫の住宅ローン残高は0円となりますが、妻の住宅ローン残高はそのまま残ります。逆の場合も同じです。それから、加入する場合は、金利に0.18%の上乗せがあります。
自然災害に対しての特約を付帯可能
せっかく苦労して購入した住宅が自然災害で壊れたら、大変な大損害を被りますが、それだけではなく、住宅ローンの残債がどうなるのかも非常に気になります。壊れた家の住宅ローンを払い続けるというのは重い負担になります。三井住友銀行では、そのような時のために、自然災害時返済一部免除特約を用意しています。
自然災害時返済一部免除特約には2種類の保障があります。まず、約定返済保障型の場合は、家の壊れ方により、6~24回分の住宅ローンの返済が免除されます。金利に0.1%の上乗せという条件はありますが、それくらいなら申し込んでおくほうがいいでしょう。
自然災害時返済一部免除特約の残高保証型の場合は、地震・噴火・津波などの自然災害で家が全壊(半壊や一部損壊ではだめ)した場合、住宅ローンの残債の返済が半分免除されます。ただし、保障額が大きい分、金利上乗せ分も大きく、0.5%となっています。
三井住友銀行の住宅ローンのメリット
三井住友銀行の住宅ローンの特徴で取り上げた項目の中にもメリットと呼んでいいものがありますが、ここではそれ以外のメリットについて紹介しましょう。三井住友銀行は日本を代表するメガバンクであるだけに、住宅ローンにもいくつものメリットがあります。そのメリットを一つ一つ取り上げてみましょう。
なじみある金融機関で借りられる安心感
三井住友銀行は、140年の歴史を持つ金融機関で、支店数も441店舗あります。日本人で三井住友銀行の名を知らない人はまずいません。それほど多くの人にとってなじみのある銀行であり、信用もされています。そのような銀行で住宅ローン契約を結ぶことにはメリットもあり、安心感も生まれます。
リフォームローンを利用できる
住宅ローンの利用を考えるのは、家の購入時や新築時ばかりではありません。リフォームでも多額の費用が掛かる場合があり、そのような時にもローンを組みたくなります。その点、三井住友銀行にはリフォームローンもあり、安心できます。しかも、金利は購入時と変わりなく、これも大きなメリットとなっています。
ミックスプランを利用できるメリット
三井住友銀行の住宅ローンに3種類の金利タイプがあることをすでに紹介しましたが、それぞれメリットやデメリットがあります。そのメリットやデメリットを考えると、どれを選ぶべきか迷う場面も出てきそうですが、そのような時のために三井住友銀行では、ミックスプランを用意しています。金利タイプの組み合わせができるのです。
ミックスプランには、いくつかのパターンがあります。超長期固定金利型+変動金利型or固定金利特約型、変動金利型+固定金利特約型などです。その組み合わせによりメリット・デメリットは変わってきます。
超長期固定金利型+変動金利型の場合を例に取ってみましょう。この場合は、低金利のメリットをかなり受けられます。また、金利上昇のリスクを低減できるメリットもあります。それぞれのメリットを掛け合わせているので、利用がしやすくなっています。
インターネットバンキングからは一部繰り上げ返済手数料が無料
一部繰り上げ返済をしたいけれど、手数料が気になるという人もいるでしょう。しかし、三井住友銀行の場合は、インターネットバンキング(SMBCダイレクト)から手続きをすると、その手数料が免除されます。これもメリットの一つで、安心して一部繰り上げ返済ができるようになるでしょう。
ただし、窓口での一部繰り上げ返済の場合は、専用パソコンを使った時が手数料は5400円(税込)となり、書面による手続きの場合は16,200円(税込)となります。したがって、このデメリットが嫌ならば、SMBCダイレクトで手続きをしたほうがいいでしょう。
繰り上げ返済で即時決済できる
せっかく繰り上げ返済をしても、それが反映されるのが毎月の決済日であるという銀行が少なくありません。ところが、三井住友銀行のSMBCダイレクトを使い、平日の8~15時に手続きをすると、即時決済となります。したがって、決済日までの利息を節約でき、わずかながらに得になるメリットがあります。これは評判のいいサービスです。
専用の火災保険がある
三井住友銀行の住宅ローンには、専用の火災保険があります。火災保険料というものはばかにならず、かなり高額になるケースも多く、それがデメリットにもなっていますが、三井住友銀行の住宅ローンの場合は、団体割引が適用されるので、少し割安です。したがって、同じ火災保険に加入するなら、三井住友銀行のものを選んだほうがお得です。
三井住友銀行の住宅ローンのデメリット
メガバンクの三井住友銀行の住宅ローンにはいろいろなメリットがあり、評判もいいですが、メリットだけでデメリットなしというわけにはいきません。そのデメリットも十分考慮に入れたうえで、最終的に契約するかどうかを決めなければいけません。そこで、具体的にどんなデメリットがあるのか示しましょう。
費用面は標準的で負担の可能性も
住宅ローンを検討する場合、金利、諸費用、団信の保険料などについてよく調べておく必要があります。同じ住宅ローンでも、金融機関によってこれらの費用が大きく異なるからです。三井住友銀行の場合は、一般銀行としてこれらのコストは標準的ですが、評判を見ると、割高であり、デメリットだとする声もかなりあります。
金利はネット銀行よりも高め
ネット銀行は、店舗を持たないために、人件費や設備費を節約できます。その節約分を金利へ反映させているため、住宅ローンの金利が低めです。一方、一般銀行の場合は、そういうわけにはいかず、金利をある程度の水準に維持しなければいけません。したがって、三井住友銀行の住宅ローンの金利はネット銀行より高めです。これは大きなデメリットです。
諸費用もネット銀行より高い
金利だけでなく、諸費用もネット銀行より高いのが三井住友銀行の住宅ローンのデメリットです。三井住友銀行の場合、諸費用の計算方法は2つあります。金利を0.2%上乗せするか融資額×2.06%を支払うかのどちらかですが、いずれにせよかなりの金額になります。したがって、諸費用が数万円という多くのネット銀行よりデメリットが目立っています。
付帯保険は金利上乗せ
三井住友銀行の住宅ローンの連生団体信用生命保険や自然災害時返済一部免除特約などは、いいサービスであり、評判も悪くはないのですが、無料で付けられる保険ではありません。金利上乗せという形を取っています。そのため、別の保険に自分で加入するほうが割安になる場合があります。これもデメリットと言っていいでしょう。
団信加入は必須
三井住友銀行の住宅ローンを組みたければ、団信(団体信用生命保険)には必ず加入しなければいけません。したがって、団信に加入できる健康状態でないと、利用ができません。これはデメリットですが、さらにそのデメリットを大きくしているのがワイド団信の取り扱いがないことです。ワイド団信の場合は、加入要件が少し緩いのです。
非正規雇用の人には向いていない
パートやアルバイトの人が三井住友銀行の住宅ローンを組めないのは当たり前としても、派遣社員でも難しくなっています。契約社員の場合は可能だと言われていますが、どちらかというと、非正規雇用の人には狭き門となっています。もしこのデメリットが嫌なら、非正規雇用の人を受け付けている他の住宅ローンにあたる必要があります。
三井住友銀行の住宅ローンの審査条件
評判のいい三井住友銀行の住宅ローンを組もうと思って申し込んでも、審査に通らなければ契約はできません。したがって、どのような審査が行われるのかある程度把握しておかなくてはいけません。と言っても、審査内容は公表されていませんが、基本的な審査基準ならわかっています。
満20歳以上~満70歳・完済時年齢80歳未満
三井住友銀行の住宅ローンの審査基準のうち、まず年齢に関する項目を見ておきましょう。三井住友銀行の住宅ローンに申し込めるのは、借入時、満20歳以上満70歳の誕生日を迎えるまでの人で、完済時満80歳の誕生日までの人です。この審査基準はいかなる理由があっても変わりません。
三井住友銀行指定の生命保険に加入可能
三井住友銀行の住宅ローンのデメリットのコーナーでもお伝えしましたが、利用にあたっては、三井住友銀行が決めた団信(団体信用生命保険)に加入しなければいけません。加入ができないような健康状態だと、審査落ちです。少し審査基準が厳しいようですが、これは決まりなので、受け入れるしかありません。
日本国籍・永住権
三井住友銀行の住宅ローンは、日本国内で利用するものです。したがって、その審査条件として、日本国籍を持っているか永住権を獲得しているかが問われます。もしその両方がない場合は、三井住友銀行の住宅ローンの審査には通りません。では、外国人の審査の場合、なぜ永住権が必要なのかというと、返済途中で帰国してしまうリスクを防ぐためです。
最低3年以上の勤続年数
住宅ローン審査では、勤続年数は重要な項目です。勤続年数が短いと、現在の収入が維持できるか不確定で、金融機関も安心できないからです。三井住友銀行の住宅ローンの場合、勤続年数の審査基準が3年以上となっています。3年も同じところに勤務していれば、継続して安定した収入が得られると見込めるからです。
年収基準は公表されていない
住宅ローン審査では、年収も大きなポイントになります。ところが、三井住友銀行では年収基準は明らかにしていません。しかし、おおよその目安は、300万円以上と見ることができます。住宅ローン契約では、多額のお金を借りて、返済していくので、これくらいの年収は必要です。なお、この審査基準は、金融機関の住宅ローンではごく平均的なものです。
三井住友銀行の住宅ローンの借り換え
すでに住宅ローンを利用している人が、さらに有利な条件の住宅ローンに借り換えする場合がありますが、三井住友銀行の住宅ローンが借り換えに向いているのか検証してみましょう。住宅ローンの借り換えをする場合は、いくつか押さえておくべきポイントがあり、そのポイント次第で借り換えすべきかどうかが決まってきます。
借り換えの重要ポイントを押さえる
借り換えにあたって押さえておくべきポイントとは、次のようなものです。まず借り換え前の住宅ローンと借り換え後の住宅ローンの金利の差、次に返済額が減ったとして、その差額が借り換え諸費用よりも大きいか、そして借り換え後の住宅ローンの保障はどうなっているかです。これらのポイントをよく検討したうえで、借り換えをする必要があります。
金利の差はどの位か
三井住友銀行の住宅ローンの場合、ネット銀行よりも高金利だし、審査が終わらないとどの金利が適用になるかわかりません。したがって、借り換えには向いていないようにも思えますが、住宅ローン(借り換え)という商品も用意されています。こちらはやや金利が低いので、借り換えには利用できます。
金利低下で返済額削減できるか
借り換えによって金利が下がれば、返済額も減るように思えますが、借り換え諸費用の問題を忘れてはいけません。これが割高になると、総返済額が増える場合もあります。三井住友銀行の場合、借り換え諸費用は金利に0.2%上乗せされます。したがって、諸費用自体は安くても、金利が割高になるので、少し不安です。
借り換え後の保障に強みはあるか
三井住友銀行の住宅ローンには、いくつか優れた保障がありますが、すべて有料です。無料の付帯保証はありません。したがって、借り換えによって、保障の強みがあると聞かれれば、ないと答えることになります。有料プランでは、返済額に悪影響が出る場合もあります。以上の結果を総合すると、三井住友銀行はあまり借り換えには向いていないようです。
三井住友銀行の住宅ローンの評判
比較的いい評判が多い三井住友銀行の住宅ローンですが、悪い評判がないわけではありません。したがって、評判を参考に三井住友銀行を選ぶかどうか考えている人は、その両方をよく比較しなければいけません。そこで、よい評判の口コミと悪い評判の口コミの順でいくつか紹介しましょう。
良い評判の口コミ
よい評判の口コミで多いのが、メガバンクとしての安心感です。信頼度という点では、ずば抜けた評判があります。また、有料ではありますが、保障の充実度にいい評価を加えている人も少なくありません。この記事で紹介した8大疾病保障、連生団体信用生命保険(クロスサポート)、自然災害時返済一部免除特約などの評判は良好です。
悪い評判の口コミ
悪い評判の口コミを見てみると、金利の高さを取り上げる人が多いようです。変動金利型でも大したことはないという声もあります。また、非正規雇用者に対して厳しいのが残念という評判もあります。それから、いい評判で取り上げた保障について、保険料が高すぎて、バランスが悪いという意見もありました。
三井住友銀行の住宅ローンの収入合算について
住宅ローンを組む場合、収入合算ができれば、借入額を大きくできます。三井住友銀行の住宅ローンでも収入合算は可能ですが、厳しい条件があります。まず、合算者がパート・アルバイト・派遣社員・契約社員の場合は、認めてもらえません。正社員のみが対象です。それから、合算者の収入は、収入の半分までという取り決めがあります。
三井住友銀行の住宅ローンは安心感がある!
ここまで、三井住友銀行の住宅ローンの特徴、メリット・デメリット、審査条件、借り換え、評判などについて解説しました。メガバンクの一つである三井住友銀行の住宅ローンは、評価も高く、安心感を抱く人も多いです。しかし、悪い評判もあるので、いい面悪い面の両方をよく見て、利用するかどうか決めましょう。