源泉徴収とは何かわかりやすく解説!計算方法やアルバイトなど必要な理由は?

源泉徴収とは何かわかりやすく解説!計算方法やアルバイトなど必要な理由は?

年末調整で耳にする源泉徴収という言葉。一体どんな意味がご存知ですか?源泉徴収とはわかりやすく言うと所得税から引かれる税金の一種です。今回は、源泉徴収とは一体どんな税金なのか?所得税にまつわる源泉徴収税の計算方法も含めてわかりやすく解説します。

記事の目次

  1. 1.源泉徴収税とはどんな税金?計算方法も解説!
  2. 2.源泉徴収とは
  3. 3.源泉徴収の種類とは
  4. 4.源泉徴収の計算方法とは
  5. 5.源泉徴収票とは
  6. 6.源泉徴収した金額の納付とは
  7. 7.源泉徴収とはわかりやすく言うと所得税を差し引くこと

源泉徴収税とはどんな税金?計算方法も解説!

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会社に勤めている方や、パートアルバイトをしている方は、自分の給与明細に「源泉徴収税」という欄があるのを見たことがありますか?所得税とは別に徴収される源泉徴収税とは一体どんな税金なのでしょうか?

源泉徴収税とは、雇用主が労働者に代わって国に収める義務がある税金の一種で、所得税とは別に、給与から差し引かれることが決められています。これは、正社員だけでなく、パート・アルバイトも同様です。

払いすぎた源泉徴収税は、年末調整の際にきちんと計算して申告すれば、還付してもらうことも可能です。今回は、源泉徴収税とは一体どんな税金なのか?支払いの方法や計算の仕方、そして、年末調整でやるべきことなどをまとめます。

源泉徴収とは

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所得税の一部から差し引かれている源泉徴収税。源泉徴収税とは、アルバイトやパート、あるいは正社員を雇用している企業や事業主が、1月1日から12月31日までの1年間に、従業員に支払った給与の一部を、代わりに国に納税するシステムのことです。

したがって、源泉徴収税は、決められた計算方式に則って、原則前払いで徴収されており、給与から差し引かれた状態で納税されています。

源泉徴収の目的

源泉徴収とは、区にが個人に課税する所得税が「申告納税方式」を取っているため、国民全員から税を徴収するとしたら、膨大な量の申告書を取り扱うことになります。非効率的である上に、計算ミスなどもあり、このやり方ではうまく税金の徴収ができません。

そこで、効率的に税金を徴収するために、個人に代わって、企業や雇用主が、まとめて、税金を計算し、国に収めるのが、源泉徴収という税金制度なのです。

正社員・アルバイトが対象になる

ちなみに、年度末に開催される年末調整とは、実際に企業や雇用主が国に収めた源泉徴収の金額が正しいかどうかを再計算する制度です。

正社員、アルバイトの人は、すべて源泉徴収の対象となっており、年末調整後に、納税額が確定すると、計算内容を確認できる源泉徴収票が給与明細と一緒に配布されます。もし、源泉徴収額が多い場合は、税金が還付されます。

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源泉徴収票は年に一度年末調整後に配布される書類です。会社員の方は源泉徴収票を使う機会が少ないので、うっかり紛失してしまうことがあります。そんな時、再発行はどこにどのような手続きをすれば良いのでしょう。源泉徴収票の再発行の対処法などを詳しく解説します。

源泉徴収の種類とは

源泉徴収とは、わかりやすく言えば、個人に代わって企業や雇用主が国に税金を収める制度のことです。また、年末調整とは、この源泉徴収の金額が正しかったかどうかを再計算する制度のことです。

アルバイトを途中で辞めた場合には、年末調整が行われなかったり、源泉徴収票がそのまま配布されるケースもあります。その場合は、わかりやすく言うと、税金を過剰に払ったままになっているかもしれないということです。

給与の源泉徴収

源泉徴収とは、企業や雇用主が、個人に代わって国に収める所得税の一種ですが、どんなものが、源泉徴収の課税対象になっているのか、そのカテゴリーをまずは勉強してみましょう。

源泉徴収の金額は、国税庁が定めた「給与所得の源泉徴収税額表(月額表および日額表)」基準に計算します。給与所得を自動計算ソフトで算出して源泉徴収税出す異が可能です。なお、通勤費は、給与に含まれていません。

賞与の源泉徴収

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源泉徴収税とはわかりやすく言えば、所得税の一部を雇用主が個人に代わって国に収めている税金のことです。賞与も源泉徴収税の対象となります。

計算方法は、国税庁の定めた「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」に則って算出します。これも、ほとんどの企業が自動計算ソフトを利用して算出しています。

退職金の源泉徴収

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企業を辞めるときに、正社員が受け取る退職金がありますが、こちらも、源泉徴収の対象となっています。

計算方法は、「退職所得控除額」の一覧を参考にし、勤続年数が20年以下の場合は「40万円×勤続年数」、20年超の場合は「800万円+70万円×(勤続年数-20年)」という風に算出します。

報酬・料金などの源泉徴収

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源泉徴収とは、わかりやすく言えば、雇用主が国に対して、従業員やアルバイトの所得税の一部を納入する仕組みとお伝えしましたが、実は、それとは別に、報酬や料金に対しても課税されています。

例えば特定の「業務委託契約」を結んだ個人や取引先に支払った報酬・料金についても、源泉徴収額を引いて納税する義務があるのです。弁護士や税理士・社会保険労務士などと顧問契約を結んでいるケースも同様です。

源泉徴収の計算方法とは

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源泉徴収とはどんな税金なのか?そして、どんなお金に対して、源泉徴収がされるのか?といったことをご紹介してきました。

源泉徴収とは、わかりやすく言えば、所得税の一部を前倒しで給与から天引きされて支払っているという感覚です。源泉徴収税額は10.21%ですが、細かい計算方法は、所得額によっても異なります。計算方法を以下にわかりやすく解説します。

支払金額を使い計算する

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源泉所得税の計算方法は、まず、支払い金額の算出を行うところから始めます。当月の給与を確定させるために、残業代や手当などを計算し、社会保険料を差し引いた後の金額が、支払い金額となります。

わかりやすく言えば、この支払い金額にかけられる所得税の一部が、源泉徴収税として差し引かれることになります。給与所得の源泉徴収税額表には、「月額表」と「日額表」の2種類がありますので、アルバイトと正社員では参照する表が異なります。

出した金額は年末調整に関係する

源泉徴収税の基準となる支払い金額は、年末調整の際に源泉徴収額の再計算をする際の基準となります。

パートアルバイトを含めた給与所得者には、扶養控除等があり、それに応じて税金を軽減することもできます。わかりやすく言うと、年末調整では、源泉徴収が適正に行われたかの確認を行います。

源泉徴収票とは

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源泉徴収票とは、正社員、パート・アルバイトなどに従事する従業員に対して、企業が発行する書類のことです。わかりやすく言うと、この源泉徴収票によって、どれだけの所得税を前もって収めたかということを確認できます。

源泉徴収票とは、アルバイトをかけもちしている人や、正社員として勤めていても副業している人などが、確定申告の際に使用します。提出義務のある帳票ですので、大切に保管しておきましょう。

源泉徴収の結果を源泉徴収票にまとめる

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 源泉徴収票は、雇用主がアルバイトや正社員などの従業員を雇った場合に、必ず発行しなければならない帳票ですが、源泉徴収は、すべての労働者に適用される税金ではありません。

例えば、月の収入額が88000円に満たない方は、源泉徴収の対象とはなりません。こういった方は、対象外ですので、源泉徴収票も発行されません。

源泉徴収票の書き方

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一年の源泉徴収期間のうち、1ヶ月でも88000円と越える収入があった場合は、源泉徴収の対象となります。

続いて、源泉徴収票の書き方です。年末調整で必要となる源泉徴収簿には、大きく分けて10の記入箇所があります。まず、個人情報を記入する欄からわかりやすく説明していきましょう。

支払い金額

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源泉徴収簿では、所属、職名、住所、氏名、そして整理番号を記入する欄があります。税務署から割り振られた整理番号を記入します。続いて、支払った給与額を記入しましょう。

パート、アルバイトで支払った給与額を、月ごとに記入していきます。記入項目は、支給月日、総支給額、社会保険料の控除額など4つの欄に分かれています。給与明細を参考に転記してください。

給与所得控除後の金額

続いては、源泉徴収簿の「社会保険料控除後の給与等の金額」の欄にある「扶養家族の人数」の欄を記入していきます。扶養家族の有無によって、受けられる控除額が異なります。

扶養家族の算出税額についても、給与明細に記録されていますので、こちらを参考にして記入していきましょう。

所得控除の額の合計額

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源泉徴収簿の記入方法、続いては、賞与に関連する項目を記入します。給与額と同じように、こちらも所得税がかかる項目です。賞与の情報を記入したら、合計金額を計算してください。

合計金額は、「年末調整」の中に、「給与手当等」、「賞与等」の部分記入していきます。それが終わったら、給与所得控除後の給与の金額を計算してください。計算法方は年度によって変わります。

源泉徴収税額

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上記の記入欄がすべて埋まったら、源泉徴収簿にある、扶養家族の欄を記入してください。「扶養控除等の申告」の欄の「申告の有無」を選択し、申告内容を記入します。

もし、源泉徴収の年度内に、転職した場合は、働き始めの日付等も記入します。扶養家族の人数と「配偶者の有無」についても選択します。扶養家族の情報を元に、控除額を計算します。最後に、保険料の控除額を記入して、今年度の所得税を計算します。

源泉徴収票は確定申告にも必要

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源泉徴収簿の書き方をわかりやすく説明しました。確定申告の際にも、源泉徴収票が必ず必要です。パート・アルバイトの場合でも、必ず職場で発行してもらえますので、なくさないようにしましょう。

確定申告とは、会社や勤め先がなく、個人事業主として働いている方なども行わなければならない納税の手続きです。アルバイトを複数掛け持ちしている方なども、これに当てはまりますのでご注意ください。

確定申告の手続きは、白色申告と青色申告の2つの手続き方法があります。白色申告とは、控除額が少ない申告方法ですが、その代わりに、簡単な帳簿などを提出するだけで、所得税を確定することができるため、初めての確定申告を行う方におすすめです。

一方、青色申告とは、複式簿記によるきちんとした帳簿を提出しなければならない確定申告の種類です。しかしながら、こちらの申告方法だと、税金の控除額の幅が広く、事業収益が大きい場合は、メリットが大きい申告方法になります。

最近では、在宅ワーカーなどを中心に、フリーランスや個人事業主として働く人も増え、個人で確定申告を行う方が増えています。計算方法が分からない、帳簿付けが分からないと言う方は、オンラインの会計ソフトなどを利用して自動計算してみることをおすすめします。

また、確定申告の方法についても、分からない場合は、営業管轄の税務署に相談すると、わかりやすく解説してくれます。相談も無料ですので、気軽に足を運んでみてください。

源泉徴収した金額の納付とは

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最後に源泉徴収の納付とは、どんなことを行うのか?また、納付額の確定や提出時期についても、合わせてご紹介致します。

源泉徴収とは、わかりやすく言えば、企業や雇用主が、雇っている従業員の所得税の一部を、代わりに国に納付する納税システムのことです。企業に対して業務委託契約を行っている人に支払われた報酬・料金なども、この源泉徴収税の対象となります。

パート・アルバイトでも、月額の給与が単月で88000円を越える給与を支払われた場合は、源泉徴収の対象となっています。また、これらのケースの中で、アルバイトを掛け持ちしている方などは、自分で確定申告を行う必要があります。

翌月10月まで税務署に納税する

源泉徴収された税金は、翌月10日までに所轄の税務署へ納付しなければなりません。提出の際は、雇用主が、「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を作成し、納付すべき税金と一緒に提出しなければなりません。

パート・アルバイト、そして正社員のすべての従業員の中で、月の収入が88000円以上になる労働者が対象となります。対象となるすべての人の給与金額を計算し、所得税の一部を収めてください。

半年に一度まとめて納付する

従業員数が10人未満の小さな事業所の場合は、源泉町収税の特例に関連する書類を提出すれば、毎月ではなく、半年に一回まとめて、源泉徴収税を納税することも可能です。

この場合は、1月から6月までの上半期分の源泉徴収所得税を、7月に一括納入することが可能です。また、7月から12月の下半期6ヶ月分の源泉徴収所得税に関しては、翌年1月が納付期限となりますので、ご注意ください。

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源泉徴収税の納付を行う場所は、営業所がある管轄の地域の税務署となります。源泉徴収に関連する書類や、年末調整の書類の記入方法が分からない場合は、お近くの税務署で気軽に相談してみてください。

税務署の窓口では、担当者が一人一人丁寧に対応してくれます。確定申告の締切りが近づく、2月下旬からはかなり混雑しますので、それ以外の時期に、一度税務署を尋ねて質問してみると良いでしょう。

源泉徴収とはわかりやすく言うと所得税を差し引くこと

源泉徴収とはどんな税金なのか?その算出方法や、年末調整における役割などを、わかりやすくご紹介致しました。源泉徴収は、企業や雇用主が、個人に代わって国に収める所属税の一部です。

個人事業主の方や、業務委託契約をしている自由業の方などは個人で年末調整を行って、源泉徴収税の支払い金額が、超過していないかを確認する必要があります。パート・アルバイトの方も、月額給与が88000円を越える場合、源泉徴収の対象となります。

また、転職や中途解雇などによって、失業した場合も、税金が還付される可能性がありますので、源泉徴収票を持って、確定申告へいくことをおすすめします。

Yukilifegoeson
ライター

Yukilifegoeson

日本語、英語を含む4ヶ国語を話すマルチリンガルライター。海外の日系ローカル紙での取材記者経験を経て、現在は、webライターとして、旅行関連メディアを中心に執筆活動中です!

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