同棲をスムーズにスタートさせよう!
恋人や結婚相手と同棲を始める際には、住所変更などいろんな手続きが必要になりますが、今回はその手続きではなく、費用面から同棲を解説していきます。
同棲を始めるにあたって、初期費用としていろんな出費をする必要があります。同棲の形式や同棲する前の居住スタイルによって初期費用もいろんなパターンがありますが、今回は基本的なパターンを想定して解説していきます。同棲をスムーズに開始するために、初期費用がどれくらいになるのか、あらかじめつかんでおきましょう。
あらかじめ初期費用全体を想定しておく
同棲を開始するにあたり、いろんな費用がかかります。主に不動産関連の費用、引越しの費用、家具を購入して生活できるようにするための費用などが挙げられます。初期費用については、例えば結婚の場合は項目ごとにどちらの側が出費するのか、あるいは折半とするのか、といった面をきちんと整理しておくと、後で不満が残ることなくスムーズです。
せっかく新しい生活に向けて同棲を始めるのに、初期費用などの問題で仲に亀裂が入ってしまうのももったいないことです。最初に負担割合などをきちんと決めて、スムーズに同棲生活を始められるよう準備しましょう。
同棲の初期費用【不動産関係】
同棲を始める際に発生する初期費用のうち、まずは不動産関係の初期費用について説明をします。同棲を始めるために、まずは新しい住まいを確保する必要があります。中には分譲マンションなどを購入して住まいとする方もいますが、一般的には賃貸契約を交わして賃貸物件を用意するケースが多くなっています。
ここでは、同棲にかかる不動産関係の初期費用の平均的な金額を紹介していきます。貯金を切り崩して準備をすることになるので、ある程度平均的な金額を抑えておくことは事前準備につながるため重要なことです。
初期費用目安は家賃の5~6ヶ月分
一般的に、同棲にかかる不動産関係の初期費用は、家賃の5~6カ月程度が平均とされています。二人暮らしの場合の家賃の平均的な金額は7万円程度とされているため、平均的に35万~42万円程度が同棲を始めるにあたり、初期費用として必要になる計算になります。
同棲を始めるために必要な費用は不動産関係だけではなく、家具や家電製品の購入など他にもいろんな事項で必要となるため、ある程度まとまった資金が必要になるということが分かります。同棲に向けて早めに準備を始めて、貯金を増やしておきましょう。
不動産関係の同棲初期費用の内訳
同棲を始める際の初期費用のうち、不動産関係の平均費用について解説をしましたが、続いて不動産関係の初期費用の内訳について説明をします。あくまで一般的な項目を記載しており、なおかつ金額についても平均の水準を提示しているため、実際には異なるケースもあるので注意しましょう。
不動産関係の費用にはいろんな項目があります。中には不要となるケースもありますが、すべて必要となる項目だと考えて、余裕のある貯金金額を用意しておきましょう。家具家電製品購入の資金も残しておかないといけません。
敷金(家賃1ヶ月分)
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第一に敷金が挙げられます。これは、貸主である大家さんに預けるお金です。これは、預けている資金であり、住まいを退去する際に返金してくれるということになっています。
ただ、現実的には全額返ってくる割合はかなり低いとされています。退去時の住まいのクリーニング費用に利用されるケースが多く、全くクリーニングなしで退去できるケースの割合はむしろ少ないです。実質返還される部分は少ないと考えておきましょう。
礼金(家賃1ヶ月分)
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第二は礼金です。これも物件持ち主の大家さんに支払う費用になります。大家さんに対する謝礼の気持ちを込めるために支払われるもので、敷金のように後で変換されることはありません。家賃の一カ月分が一般的ですが、中には礼金なし、あるいは2カ月分というところもあります。
最近は礼金なしとしている賃貸物件の割合もかなり増えてきているので、賃貸物件を決めてしまう前にいろんな物件情報を比較し礼金なしの物件を見つけられれば、同棲開始時の初期費用をかなり軽減することができます。
仲介手数料(家賃1ヶ月分)
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第三は仲介手数料です。これは、賃貸物件を紹介してくれた不動産業者に支払う金額です。一般的には家賃一か月分くらいの金額が平均的に必要になります。仲介手数料の設定金額は業者によって違いがありますので、起用する業者を十分比較してみることをおすすめします。
賃貸物件の大家さんが不動産業者の仕事を兼ねることもあります。あるいは、持ち主自体が不動産業者という事例もあります。この場合は仲介手数料は無料となります。不動産業者に相談して賃貸物件を探す際に、仲介手数料が無料の案件を紹介してもらえます。
前家賃(入居後1~2か月分)
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第四は前払い家賃です。一般的に、賃貸物件を利用する際に支払う家賃は、前払いとされています。例えば、7月末までに8月分の家賃を前払いするといった対応が求められるケースが多いです。
よく発生する事例としては、ある月の中途で契約を結んだ場合、その月の契約に知事から数えて、月末までの日数部分の家賃を日割りした金額と、翌月分家賃一月分全額を支払うことが必要です。平均して1~2カ月分の費用を支払う必要があるので、準備しておきましょう。
鍵交換費用
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第五は鍵の交換費用です。この費用は、一般的に支払いが必要になるケースの割合の方が多いですが、必ずしも鍵交換をしないといけないということはありません。これは大家さんの判断でなされる部分です。
鍵交換費用の平均は1万円程度とされています。もし大家さんが入退去の都度鍵を交換している方なら支払いをしないといけません。金額の平均値としてはそれほど高額ではありません。支払いを求められたら断るわけにもいかないので、支払うものとして準備しておくべきです。
火災保険料
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第六は火災保険料です。たいていは大家さんが加入する保険会社が提示してくる金額を借主に負担してもらうために請求される項目です。一年間分を一括で支払うケースの割合が多くなっています。
これはもしもの時に備えた、たいへん大切な内容になっています。賃貸物件の借主には、「原状回復の義務」というものがあります。退去時に元の状態の住まいに復旧する義務があるということですが、もし自分とは関係のない周辺で起こった火災により物件が受けた被害に対しても復旧の義務があるため、これを補償するための保険となります。
共益費
同棲開始時にかかる不動産関連の初期費用のうち、第七は共益費です。これは、物件の維持・管理をしていくための費用として物件の管理会社が運用しているケースの割合が多い項目です。金額は、物件によってまちまちですが、金額の平均としてはそれほど大きな負担とはなりません。通常、家賃と併せて支払いをするケースが多くなっています。
同棲開始時の初期費用としては、家賃と同様入居月の日割り計算による金額と、翌月一か月分の全額を支払う必要があります。物件の中には共益費が不要となっているところもありますが、これはあまり多くなく、やはり借主が負担をするケースの割合が多いです。
同棲の初期費用【家具・家電】
ここまで、同棲開始をする際に必要となる初期費用のうち、不動産関連の費用について紹介してきました。続いては、同棲開始にかかる費用のうち、家具や家電製品の購入にかかる費用について解説をします。通常、賃貸物件を用意した場合には、家具や家電製品が何もない状態であることが多いです。
中には備え付けの家具・家電製品がある賃貸物件もありますが、その割合は少なく、借主が自分で用意するケースが大半です。ここでは、家具や家電製品を準備するのに必要となる費用の平均について紹介をしていきます。
初期費用約30万~40万円
もともと前の住まいで使っていた家具家電製品を持ち込むケースも多いですが、同棲生活に適した家具家電製品に買い替えが必要になるケースが多いです。必要となる家具及び家電製品は、ベッド関連・テレビ・冷蔵庫・洗濯機・テーブル・椅子など多岐にわたります。中にはwifi設備がほしいと考える方も多いかもしれません。
同棲生活に適した家具家電製品を全部購入で揃えようとすると、初期費用は平均30万~40万円必要とされています。大きな負担となるため、場合によっては元の住まいから持ち込んで利用できるものはそちらを優先するなど、節約も可能です。
同棲の初期費用【引っ越し費用】
同棲生活を始める際の家具家電製品にかかる平均金額を紹介してきました。続いては、同棲開始にかかる初期費用のうち、引越し費用について解説をします。前述の家具・家電製品を新規で購入せず以前から使っているものを持ち込む場合、今度は引っ越し費用が多くかかります。もちろん新規で家具・家電製品を購入するよりは安上がりですが、注意が必要です。
特に同棲開始前に一人暮らしだった方は、意外にたくさんの家具・家電製品を移動させなければならなくなるケースもあります。あらかじめ引越し業者にだいたいの運送貨物量を伝え、見積もりを取っておいて金額を把握しておきましょう。
通常はそれぞれが自分の費用を負担する
引越し費用は、引越しをするタイミングや貨物量、移動する距離によって異なってきますので一概に平均を算出することは難しいです。引っ越し費用を折半することはあまりなされず、お互いが自分の分の引越し費用を支払いするケースの割合が多くなっています。
引越し費用の金額を左右する大きな要素として、引っ越し時期が挙げられます。いわゆる繁忙期の3月頃は費用が高くなる傾向にあります。費用を抑えるためには同棲するタイミングを繁忙期から外すことでかなりの費用節約になります。
同棲の初期費用の折半割合
ここまで、同棲にかかる初期費用のそれぞれの項目について解説をしました。次に、同棲の初期費用の折半割合について説明します。同棲する二人で費用を折半するケースが多くなりますが、ちょうど半分ずつ折半するのか、あるいは2:1程度で折半するのか、その割合はお互いの事情により様々です。
慣例上、男性側が多めに払うということもよく見られますが、最近は完全に半分ずつ折半にすることで、対等な関係でいたいと希望する女性が増えてきており、むしろお互いの貯金などの経済状況を勘案して折半の割合を決めるケースが多くなっています。
収入が同じくらいの場合
同棲開始時の初期費用負担割合を考慮する際、お互いの収入や貯金が同程度の場合、完全に半分ずつ折半にするケースが多くなっています。男性の方が多めに支払うべき、という考えを持つ方が男性側にも女性側にも多い傾向にありますが、最近はそのような固定観念を持つ方も減ってきて、お互い半分ずつ負担するケースが多くなってきています。
お互いの収入額に加え、貯金の金額を考慮して負担割合を考えるケースも多いです。同棲をする本人たちだけでなく、お互いの家族がそれぞれ一定割合で負担するケースも結構あります。
収入に差がある場合
同棲開始時の初期費用負担割合を考慮する際、お互いの収入や貯金に差がある場合は、その収入額の割合で折半するケースが多くなっています。例えば月収40万円と30万円の方が同棲する場合、4:3の割合で折半します。
不動産関連費用が21万円だった場合、月収が40万円の方が12万円、もう一方が9万円を負担するという計算になります。これも月収額だけではなく貯金の状況も考慮する方がいいです。月収が多くても貯金が少ない場合は手持ちの資金が不足する可能性があります。
社会人と学生の場合
同棲開始時の初期費用負担割合を考慮する際、一方が学生の場合は、社会人の方が多く負担することになるケースが大半です。場合によっては全額負担するというケースも少なくありません。
ただ、学生で結婚するというケースはそれほど多くなく、さらに学生は本来勉強する立場の為、同棲を始めるタイミングではないと考えることもできます。もちろん本人同士で決めることですので、一概にいうことはできませんが、一般的には学校を卒業してから同棲を始めることを検討するのも一案です。
同棲を始めるカップルの平均貯金額
同棲開始時の初期費用の折半の考え方について解説をしました。続いては、同棲を始めるカップルの平均貯金額について解説をします。初期費用を支払い終えてから、どれくらいの貯金が残っているのが一般的なのか、その平均額について解説をします。
お互いの意思で同棲を始めた中で、お金の話ばかりするのは気が引けるかもしれませんが、大変大事なことですので、一度お互いの収入や貯金のことについて情報共有をしておくべきです。後でお互いのことを知らなくてトラブルになるケースも少なくありません。
合算収入の15%~20%
同棲を始めるカップルの貯金額として多いのが、二人の合計月収の15%~20%くらいの金額です。例えば、一方が40万円の月収、もう一方が30万円の月収の場合は、合算月収は70万円になりますので、貯金額で多いのが10.5万円~14万円ということになります。
もちろんこれはあくまで目安で、本来はもっと余裕のある金額の方が安心して同棲生活を送ることができます。同棲を始めてから貯金を増やしていこうと考えるカップルも多く、それぞれの考え方次第で金額の規準も変わってきます。
貯金なしのカップルも多い
同棲を始めた当初、貯金が全くないというカップルもいます。同棲を始める初期費用に大きな出費を重ねてしまったのかもしれませんが、これは同棲を始める前に十分準備をして、試算をしていなかったことが原因と考えられます。
あるいは特に何も考えず、行き当たりばったりで生活しているカップルなのかもしれません。同棲するとなると、お互いに責任が伴いますので、貯金がないという場合は同棲後の生活を考えなおし、無駄を省き安定した生活が送れるようにしましょう。
初期費用を安く抑えるコツ
同棲する場合の一般的な貯金額を紹介してきました。続いては、同棲にかかる初期費用を安く抑えるコツについて考えます。不動産関連、家具・家電製品関連、引越し関連の三項目それぞれについてみていきます。
できるだけ負担を軽減できるよう、十分にカップル同士で意向をすり合わせ、同棲開始後にお互い不満を残さないよう、充分話し合いをしましょう。費用の折半をどうするかも含め、同棲をするにはいろんな問題が伴うものです。
住まいの選び方のコツ
まずは、住まいの選び方からです。二人で同棲をするとなると、ワンルームのマンションだと明らかに狭いと感じます。逆に、3LDKでは部屋を使い切れなくなり家賃がもったいないです。2LDKあれば快適な生活を送ることができますが、これを我慢して1LDKの住まいを選ぶことで、家賃をかなり抑えることができます。
家賃を抑えるということは、その分敷金や礼金も抑えることができるので、大きく初期費用を抑えることができるようになります。
家具関連の購入時に気を付ける
次に、家具及び家電製品を購入する際に気を付けるべきことは、二人での生活を考えて、適度なグッズを購入するにとどめておくことが挙げられます。例えば二人暮らしで大きい冷蔵庫は必要ありません。小さめのものにして初期費用を抑えるという考え方があります。たくさんの家具・家電を購入することになるので、できるだけ安上がりの選択をしましょう。
引越しをするタイミング
同棲の住まいへ引っ越しをする際の費用を安く抑えるためには、引越しの繁忙期を可能な限り避けることが重要です。同じ物品を運んでもらうにしても、3月と7月頃とでは値段にかなりの差があります。しかも3月の超繁忙期だと引越し業者の予約を取ることすら難しくなります。可能なら、繁忙期を避けて依頼をするとかなりの節約になります。
結婚前に同棲をするかどうか?
同棲にかかる初期費用を安く抑えるためのコツについて解説をしました。最後に、結婚前に同棲をするかどうか、という点について解説します。通常、同棲となると結婚を前提とした付き合いとなるのでしょうが、交際開始から同棲をするまで、どれくらいの期間をかけるのが通常なのか、結婚をしてから同棲をするカップルはどれくらいいるのか、説明します。
交際開始から同棲までの期間
現在、とあるアンケートによると、交際を開始してから同棲を開始するまでに、およそ6カ月くらいが平均だとされています。1年以内というカップルが実に7割程度もいるという結果になっています。以前は結婚前に同棲をするのは良くないとする風潮がありましたが、現在はそのような雰囲気はかなりなくなってきています。
同棲と同時に結婚をするカップルはどれくらい?
逆に、結婚してから同棲を開始するカップルはどれくらいいるのでしょうか。あるアンケートによると、割合は25%くらいのようです。やはり結婚前にお互いのことを良く知っておきたいと考えるカップルが増え、結婚前の同棲が増えてきています。結婚と同棲を同時に考えるカップルでは、けじめは必要だと考える方が多数を占めています。
同棲の初期費用はコツコツ貯めておこう!
今回は、同棲をする場合の初期費用やその費用の折半についての考え方、初期費用にはどのような項目があるのか、等について紹介をしてきました。特に不動産関連の費用が多く、同棲を開始する前にどこに住むのかも含め、カップルでよく検討する必要があります。
同棲開始前に十分な資金を貯めておくことが安心につながります。節約などをして日々コツコツと貯蓄をしていき、同棲開始時に余裕があるようにしておきましょう。毎日の積み重ねで、少しづつ貯めていくことが結局は最終的な近道になります。二人で協力して貯金をするというのも楽しいものです。