休日出勤したときの賃金の割増率は?法定・法定外休日の違いについても解説

休日出勤したときの賃金の割増率は?法定・法定外休日の違いについても解説

休日出勤には法定休日での出勤と法定外休日での出勤があります。そんな休日出勤をした場合の割増率、休日出勤の残業の割増率、休日出勤の深夜残業の割増率など休日出勤に関することが知りたい人に休日出勤の賃金の割増率などについて説明をします。

記事の目次

  1. 1.休日出勤の割増率は休日の種類で異なる
  2. 2.法定休日と法定外休日における割増率の違い
  3. 3.パート従業員の割増率
  4. 4.代休と振替休日における割増率は?
  5. 5.労働時間と残業の定義は?
  6. 6.休日出勤をした日の残業手当の計算方法
  7. 7.割増率は休日出勤の定義を明確にしておく事が大切

休日出勤の割増率は休日の種類で異なる

会社に勤務している以上、お客様の要望や他社への納期厳守のためにどうしても避けられないこととして休日出勤があります。休日出勤は通常の1日あたりの賃金に割増された手当金が支給されるのが一般的です。しかし、会社により割増率に違いがあるのが現状です。

また休日出勤しても割増金を支給されない会社もあります。休日出勤には法律で決められた割増率、また祝日や休日に出勤することで割増金を支払うルールはあるのでしょうか。会社の就業規則には細かく記載されている会社もあります。

しかし、就業規則すらない会社もあります。休日出勤の割増金のことや、休日出勤と祝日出勤との割増の違い、パートの休日出勤はあるのか、などなどを知りたい人に休日出勤の代休のルール、割増金のルールなど法定で決まられていることについて説明をしていきます。

休日出勤の種類は2種類

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そもそも休日出勤による割増される手当とは法定ではどのようになっているのでしょうか。休日出勤の割増の手当は、決論から言えば割増の手当を支払ってくれない会社は法定上違法になります。法定上違法ということは休日出勤した従業員に割増の手当を支給しない会社が罰せられることを意味しています。

もう少し細かく説明をしますと、法定で会社を休む日つまり1週間の内1日は会社を休ませなければならなと法定で決まっています。そのことを法定休日と呼びます。

休日出勤にはその法定休日に出勤する休日出勤と法定外の休日つまり、会社が独自に決めた休日に出勤する休日出勤の2つがあります。法定休日に出勤する休日出勤は原則強制は出来ません。法定休日は労働基準法によって働く人に与えられた休む権利があるからです。

36協定とは

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法定休日は労働基準法によって働く人に与えられた休む権利があるので休日出勤はしないのが原則ですが、法定休日に休日出勤しているのが現状です。法定休日に休日出勤を可能にしているのが36協定です。会社は法定労働時間以外や休日出勤で働かせる場合は会社と労働者の間で協定を結び必要があります。

そして会社と労働者の間で結んだ協定書を労働基準監督署に届け出る義務があります。このことを36協定と言います。36協定は正式には労働基準法36条に基づく労使協定のことで時間外労働・休日出勤での労働に関する協定届が必要と決まっている法定のことです。

また36協定では労働時間を1日8時間、1週間で40時間以内、休日出勤の日数や休日出勤での労働時間など細かく決められています。

休日出勤が法定休日の場合

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会社と労働者間で36協定を結べば法定休日でも休日出勤が可能です。では法定休日に休日出勤した場合の割増の手当とは法定で決まっているのでしょうか。割増の手当つまり、普通1日に働く時給にある一定の割合をかけた賃金は法定休日に休日出勤した場合は普通の時給に割増率1.35倍の賃金が発生します。

休日出勤が法定外休日の場合

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法定外休日つまり会社が独自に決めた休日に休日出勤した場合はいくらの割増手当が支給されるのかと言いますと、普通の時給に割増率1.25倍の賃金が発生します。法定外休日の休日出勤には出張先の勤務もあります。当然休日出勤したことになるので普通の時給の割増率1.25倍の賃金が発生し、会社は休日出勤した人に割増手当を支給する義務が生じます。

また会社では会社が決めた休日に研修を行うこともあります。また会社内のイベントを休日に行うことがあります。どちらも会社から参加することが義務つけられている場合は、それらに参加した人は休日出勤扱いになり割増手当を支給する義務が生じます。

しかし、休日の研修やイベントが義務ではなく、任意の場合は、それらに参加したからと言っても休日出勤扱いとはならず、割増手当は支給されません。

法定休日と法定外休日における割増率の違い

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他項で説明したように法定休日での休日出勤した場合には普通の時給に割増率1.35倍をかけた賃金が発生します。また会社が独自に決めた休日に休日出勤した場合には普通の時給に割増率1.25倍をかけた賃金が発生します。つまり、法定休日での休日出勤した場合は普通の月給にプラスして普通の時給に割増率1.35倍をかけた賃金が貰えることになります。

また会社が独自に決めた休日に休日出勤した場合は普通の月給にプラスして普通の時給に割増率1.25倍をかけた賃金が貰えることになります。こように法定休日での休日出勤と法定外休日での休日出勤では割増率が違うことになります。

法定休日の割増率

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法定では法定休日での休日労働の割増率は35%以上、時間外労働に25%、深夜労働に25%、月の60時間以上を越える時間外の労働に50%以上の割増率の賃金を支払うように法律で決められています。法定休日に休日出勤すれば休日労働扱いになり普通の賃金に割増率35%以上をかけた賃金を支払う義務が生じます。

法定外休日の割増率

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法定では法定外休日に休日出勤した場合は休日出勤扱いではなく、時間外労働扱いになり普通の賃金に割増率25%以上をかけた賃金を支払う義務が生じます。法定では同じ休日出勤でも割増率の適用の仕方が違うことになります。

また法定休日は1週間の内1日休めばよくて、曜日に規定はありません。そのため就業規則に法定で決まっている休日と会社が独自に決めた休日をはっきりと区別した記載をしていない会社もありますのでよく就業規則を確認することが大事です。

パートが祝日に働いた場合は?

パート従業員に残業の手当はつきます。ではパート従業員が法定休日に勤務した場合は時給に割増率をかけた賃金は支払って貰えるのでしょうか。パート従業員が法定休日に勤務した場合は通常の時給に割増率をかけた賃金を休日出勤手当として支給されます。またパート先によっては残業手当の扱いで通常の時給に割増率をかけた賃金を支払うケースもあります。

またパート先によっては残業手当の扱いで通常の時給に割増率をかけた賃金を支払うケースもあります。しかし、パート従業員が法定休日ではなく祝日に勤務した場合は時給に割増率をかけた賃金は支払って貰えないケースもあります。

パート従業員の法定休日は日曜日や祝日とは限らず、一般的に休日出勤となる日曜日や祝日に勤務しても休日出勤の扱いにする義務はありません。

パート従業員の割増率

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パート従業員が日曜日や祝日に勤務したからと言っても必ずしも時給に割増率をかけた賃金が貰えるとは限りません。また法定にはパート従業員が午後10時から午前5時までの深夜の勤務には通常の賃金の25%の割増率のパート代を支払うように義務化されています。

またパート従業員が法定休日に当たる日曜日や祝日に勤務した場合は通常の賃金の35%の割増率のパート代を支払うように決まっています。パート従業員はシフトの影響から日曜日や祝日に勤務することが多く勤務している日曜日や祝日が法定休日なのか法定外休日なのかをよく把握しておくことが大事です。

法定休日のパートでの勤務ならば通常の賃金の35%の割増率のパート代が貰うことが出来ます。法定休日にパートとして勤務したのに割増金の手当が支給されないケースもありますのでパート従業員は自分が勤務した日曜日や祝日を記録しておきましょう。

代休と振替休日における割増率は?

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休日出勤をした後には代休取る必要があります。代休とは休日出勤したのでその休日出勤日の代わりに通常は会社は休みではないが自分が好きな日に会社を休んでいいよと会社から休む権利を得ることができる休日のことです。これは休日出勤をした後には代休を取ることが法定で決めらています。

振替休日には休日出勤をした後に休日出勤の代わりに休む日を決める方法と会社が休みと決めていた日を仕事の都合などで出勤日にして他の日に休みを振り替える休日の2つがあります。代休は個人が対象になります。

しかし、振替休日は個人だけとは限らず、部署あるいは会社全体の従業員が対象になることがある休日です。

代休と振替休日を詳しく説明すると

法定では代休と振替休日をどんな風に定義しているのかについて説明をします。代休は休日出勤した代わりに休むつまり、労働日である日に労働を免除することを定めています。法定では代休を休日出勤したことの代償とした扱いをします。

一方で振替休日は労働日だった日を一時的に変更した労働契約の変更の扱いをします。代休と振替休日は似ているようですが法定上では違います。振替休日は就業規則で規定する必要があります。代休は就業規則で規定は必要がありません。また法定では振替休日は「休日扱い」代休は「休暇扱い」になります。

代休の割増率

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休日出勤の代償として会社が代休を与えても休日出勤したことによる割増率による賃金を支払うことは必要になります。法定休日の場合は、割増率35%以上の賃金を支払う義務が生じます。また法定外休日の場合は時間外労働扱いになり、割増率25%以上の賃金を支払う必要があります。

また法定外休日の場合は時間外労働扱いになり、割増率25%以上の賃金を支払う必要があります。また代休の日は労働しているわけではありません。そのため法定で決めらた通り賃金を差し引くことが可能です。

振替休日の割増率

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振替休日には休日出勤の前に振替日を決めるケースと休日出勤の後に振替日を決めるケースがあります。休日出勤の前の振替では法定休日が労働する日に変更されるためその日に出勤しても通常通りの賃金になり割増率は0%ということになります。

休日出勤の後に振替を行う場合は法定休日に出勤したことに変わりはなく割増率は35%の賃金を支払う義務が生じます。

労働時間と残業の定義は?

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ここでは労働時間と残業の定義について説明をします。労働基準法では1日の労働時間を8時間、1週間の労働時間を40時間と定めているわけではありません。労働時間と残業の定義は労働基準法で決められた範囲で会社の就業規則で定めることが出来ます。

つまり会社によって1日8時間の労働時間の会社もあれば1日7時間などの労働時間の会社もあると言うことです。労働基準法では1日8時間以上、1週間で40時間以上働かせてはいけないと定めているにすぎません。この範囲であれば会社ごとに自由に設定することが可能です。

労働時間の種類

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労働時間には固定時間制度、フレックス時間制度、裁量労働制度があります。固定時間制度は1日8時から17時までと働く労働時間が固定されています。フレックス時間制度は、会社にいなければいけない時間を除けばいつでも出勤していつでも帰宅できる労働時間が自分で選ぶことが出来る制度です。

裁量労働制度はフレックス時間制度に似ていますが、フレックス時間制度は実働時間として賃金が支払われます。裁量労働制度は実働に関係なく8時間働いたとみなし時間での賃金の支払いになります。

労働の種類

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労働には肉体労働・頭脳労働・資本労働などがあります。そのいずれの労働では法定時間内労働、法定時間外労働、深夜労働など労働時間の長さや環境の違いによる労働の種類があります。

肉体労働では法定時間内労働つまり1日8時間、1週40時間以内の労働になることが多く、頭脳労働では体力的には楽なことから法定時間外労働が多くなる傾向があります。また株などで資本を立てる資本労働は深夜労働が増えることが多くあります。

残業の種類

残業には法定外残業と法定内残業の2種類があります。つまりサラリーマンが日常に行っている残業を細かく分けると法定外残業と法定内残業があるということです。法定外残業とは労働基準法第36条に定めの法定労働時間を超える残業のことです。一方で就業規則に記載している残業時間を超える残業が法定内残業になります。

つまり、1日の所定労働時間を7時間とすれば、残業する時間が1時間以内であれば、法定労働時間内に収まり、法定労働時間内の残業となります。残業する時間が1時間を越えた場合が法定外残業です。

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休日出勤をした日の残業手当の計算方法

休日出勤をした日に残業をした場合の残業手当はどのような計算方法になるのでしょうか。休日出勤には法定休日の休日出勤と法定外休日の休日出勤があります。

法定休日に休日出勤して残業をした場合と法定外休日に休日出勤して残業した場合はいただける賃金に違いがあります。次項で法定休日で残業が深夜の場合と法定外休日の場合の賃金の計算方法を説明します。

法定休日で残業が深夜の場合

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法定休日に休日出勤をした日に残業を深夜までつまり、残業を午後10時から午前5時までした場合は、深夜残業分の割増率25%が対象になります。そのため、法定休日での休日出勤分の割増35%にプラスして深夜残業分の割増率25%となり法定休日に休日出勤をし、残業が深夜の場合は割増率60%の賃金が支払われることになります。

法定外休日の場合

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法定外休日に休日出勤をして残業した場合はどうなるのかと言いますと、残業が法定残業時間内であれば割増0%、残業が法定残業時間外であれば割増25%、残業が法定残業時間内でしかも深夜の場合は、割増25%、残業が法定残業時間外でしかも深夜の場合は割増50%の賃金が支払われます。

割増率は休日出勤の定義を明確にしておく事が大切

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休日出勤には法定外休日と法定休日があります。法定外休日と法定休日での休日出勤では割増率の関係からいただける手当に違いがあります。同じ休日出勤するのであれば割増率の高い日に休日出勤する方が得です。そのためにも祝日、休日などに会社で勤務する休日出勤はよく理解しておくようにしましょう。

kawakei
ライター

kawakei

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