ダッチオーブンとは
一生、重宝(ちょうほう)する調理器具として使えるダッチオーブン。オーブンレンジ、オーブントースターと同じ様に上と下から同時に加熱することが出来ます。
鋳鉄(ちゅうてつ)製の物が一般的なダッチオーブン、西部開拓(北アメリカ)の時期に存在しており、日々アウトドアで生活する人々のスタイルに合わせていきダッチオーブンという名の通りオーブンとして使われていました。
幅広い料理に対応する万能鍋
食材を煮たり、焼いたり、蒸したりと一つの鍋で色々な料理を作れるダッチオーブンは初心者でも使い方を覚えれば人気のレシピに挑戦出来ます。蓋に置かれた炭火を利用しオーブンとして使うことがダッチオーブンの本来の特徴で、どんな調理法もこなしてくれます。ミラクル鍋を使った美味しい料理をキャンプ場で作ってみてはいかがでしょうか。
初心者におすすめのダッチオーブンの選び方
日本ではスキレット(厚みのあるフライパン)やコンビクッカー(フライパンと片手鍋の一体型)もダッチオーブンと呼ばれていますが、初心者におすすめはキッチンダッチオーブンです。先ずご家庭で慣らしてから屋外へいくことが望ましく、初心者の人は使い方を知っていて知識豊富な店員がいるお店で購入することが望ましいでしょう。
素材
色々なメーカーのダッチオーブンは素材も様々あり実際に使ってみないと分からない事もあります。ダッチオーブンの王道と言える鋳鉄製、初心者に人気の黒皮鉄板製、手間を掛けたくない人におすすめのステンレス製、遠赤外線効果で熱の広がりにムラが無いカーボン製とそれぞれの特徴を持った物があります。
鋳鉄製(ちゅうてつせい)より強度が高い素材のダクタイル鋳鉄製は鍋自体が薄めで取り扱っているメーカーが少なく他のダッチオーブンよりコスパが少し高めになります。ダッチオーブンは手に取って選ぶことがおすすめポイントで本体と蓋がぴったり合っているか確認しましょう。
厚みがあり蓄熱性、保温性に優れているのが特徴の鋳鉄製。酸化皮膜(黒皮)に守られており表面が劣化しにくい黒皮製、お手入れが簡単で初心者におすすめのステンレス製と本体が軽く料理をそのまま入れておけるカーボン製。
水道管や自動車の部品としても使われている軽くて極薄鋳物素材のダクタイルなどがあります。
素材はダッチオーブンの選び方のポイントの一つともなり蓋が重いのがダッチオーブンの特徴で、様々な素材の特徴を理解し用途に合った物を選んでみましょう。
鋳鉄製、黒皮鉄板製はシーズニング(慣らし)が必要です。シーズニングとは使用前に鍋表面のコーティングを落とすことで鍋を油に慣らすことを言います。鋳鉄製、黒皮鉄板製の素材は錆やすい為、購入時にはワックスが塗られています。製品によってはシーズニング済みの物があるので注意しましょう。
シーズニングに必要な物は洗剤(素材により中性洗剤では不可の物があります。)と油、スポンジ、キッチンペーパー、お水、捨てられる野菜(ダッチオーブンの鉄臭を無くす物)です。鍋購入時に道具を揃えておくと便利で洗い方を間違えないように気を付けましょう。ステンレス製は洗剤で洗うことが出来るのでシーズニングは不必要です。
サイズ
初心者が迷ってしまうサイズ選び。人気の物に手を出したくなりますが、初めて購入する場合は10と4分1のインチをおすすめします。独り暮らしの人から3~4人家族まで対応出来る10インチサイズ。家族構成やキャンプをする機会の回数にもよりますが普通の鍋より少し大きめのダッチオーブンがおすすめです。
家庭でも使えるか
キャンプ鍋のイメージが強いダッチオーブンですが、そのルーツはご家庭で使うキッチン用デイリーユースの様な物で、何代にも渡り愛用されてきたビーンポット(豆のような形をした鍋)に改良が施され現在のダッチオーブンになりました。
キッチンダッチオーブンは他の鍋と使い方は変わらず底面がフラットになっておりガスコンロに乗せやすくなっています。ダッチオーブンは重量があるのでご家庭のIHコンロで使う場合はサイズも考慮することをおすすめします。
ダッチオーブンの特徴
食材をじっくり熱し旨みを引き出してくれる鍋。圧力鍋としても機能があるのもダッチオーブンの特徴で、初心者でも安心して使うことが出来る調理器具です。素材別の使い方をしメンテナンスをしっかり行って料理の幅を広げてみてはいかがでしょうか。キャンプに慣れている人は鋳鉄製のダッチオーブンを選ぶ人が多くいます。
内部温度が均一になる
蓋が重く中に入れた食材から出る水分が水蒸気として鍋内部に留まって蒸気が蓋と鍋の隙間を密閉する為圧力鍋の様な状態になります。鍋の中で温度が変化しにくく内部温度が均一になり、食材にじっくりと火が通り蒸し焼きなどの無水調理もしやすいのがダッチオーブンの特徴でもあります。
ダッチオーブンの5種類の使い方
キャンプでもご家庭のキッチンでも使えるダッチオーブン。素材を丸ごと使うので経済的且つ余分な脂を落としヘルシーな料理が作れます。シンプルな家庭料理から旨みがぎゅっと詰まったシェフ級の料理にデザートまで使い方を変えるだけでオールマイティに使え本格的なレシピに挑戦してみてはいかがでしょうか。
焼く
優れた蓄熱量(ちくねつりょう)で一気に旨みを抑えてくれるダッチオーブンの焼き方の特徴。強火で熱し煙が立ってから食材を入れるポイントは通常のフライパンの使い方と変わりません。ステーキなどのお肉を焼く時は蓋付きのフライパン・スキレットがおすすめで野菜炒めの水分を出すこと無くシャキッと仕上がります。
炒める
炒める食材を入れた時に温度が下がるフライパンと違いダッチオーブンは蓄熱量が多く温度を保ってくれます。素材の水分が出ないので食材がしんなりしないのが炒める時の鍋の特徴で、中華鍋の様に強火で手早く炒めるのでは無くじっくりと食材に火を通すことでチャーハンなどがパラパラに仕上がります。
煮る
熱の保持力に優れている特徴があるダッチオーブンは、普通の鍋に比べ圧倒的な短時間で食材を柔らかくします。水をあまり加えず素材の味を活かし味が染み込みやすいのも特徴の一つです。煮物は余分な味付けをしなくても素材そのものの味が楽しめ野菜の旨みを堪能出来、ほくほく感も味わえます。
揚げる
熱が中まで通りにくい食材も蓋をして揚げることで圧力状態になり、中はジューシーで表面がパリッと仕上がるダッチオーブン。仕上げに蓋を外し余分な水分を飛ばすことが揚げるポイントとなり、食材に一気に火が通りカロリーが抑えられます。手間の掛かる揚げ物はご家庭でもキャンプでもおすすめの調理法でパリッと香ばしく仕上がります。
燻す
蓋をして密閉するだけで燻製(くんせい)が出来るダッチオーブン。燻製は時間と手間が掛かりますが大きな食材も短時間で燻(いぶ)してくれます。
予め強火で熱し鍋にチップをのせますがダッチオーブンの底にアルミホイルを敷いておくとチップの燃えかすがこびりにくくなり後片付けが楽になります。
火加減が難しく鍋の使い方に自信のない人、料理ベタな人、初心者の人も料理方法のポイントを掴んでダッチオーブンの使い方をこなしてみてはいかがでしょうか。
キャンプに人気のダッチオーブン13選
キッチン用からキャンプに使えるオーブン。老舗の商品は初心者から上級者にも人気があり、使い方が難しくありません。アフターフォローをしてくれるお店やメーカーを探すことも大切で、スローフーダーな調理器具・ダッチオーブンを使い慣らしてダッチャーの仲間入りをしてみましょう。
おすすめ①キャプテンスタッグ・ココットUG-3036
オーブンにも使い方可能なキャプテンスタッグ・ココットUG-3036。重厚な蓋が食材の旨みを閉じこめ素材の本来の味を引き出してくれます。フォンデュも手軽に作れる14インチサイズで、小さくても鍋の役目をしっかり果たしてくれます。メーカーの選び方に悩んでいる人にもおすすめです。
おすすめ②ロゴス・SLダッチオーブン
脚の無い鍋底になっているロゴス・SLダッチオーブン。家庭用ガスコンロやIHクッキングヒーターにも使える専用バッグ付きの鍋です。バッグはポリエステル素材で油が染みにくく丈夫で運びやすいのが特徴となっており、選び方を楽しめる別売りの商品を組み合わせてお好きなキャンプスタイルを作ってみてはいかがでしょうか。
おすすめ③コールマン・ダッチオーブン170-9393
少人数のキャンプや重ねて使う鍋として重宝するコールマン・ダッチオーブン170-9393。少量の油で揚げ物が揚げられるので、ご家庭での調理もしやすいです。持ち運びに便利な収納ケース、リッドリフターが付いており、初心者向けの8インチサイズです。シーズニング不要で使用後は錆防止の油を引くだけで片付けも楽に出来ます。
おすすめ④キャプテンスタッグ・ダッチオーブンM-5502
ヘキサステンレスファイアグリル(M6500)相性が良いキャプテンスタッグ・ダッチオーブンM-5502。炊飯器で炊くご飯より美味しく炊ける鍋としても人気が高くおき火、焚き火だけで無くロースタイルでも調理可能です。 鋳鉄鍋の素晴らしさを理解するとよりキャンプを楽しむことが出来ます。
おすすめ⑤SOTO・ステンレスダッチオーブンST-910
特金属の中でも丈夫なステンレス素材のSOTO・ステンレスダッチオーブンST-910。密封性が高く煮込み料理や燻製、鍋物も作れるオーブンで様々なレシピに挑戦出来ます。メンテナンスがしやすくご家庭でもキャンプでも大活躍し、コスパを気にしない選び方をしている人におすすめです。
おすすめ⑥ユニフレーム・ダッチオーブンスーパーディープuf-660973
黒皮鉄板製が特徴のユニフレーム・ダッチオーブンスーパーディープuf-660973。熱伝導が良く食材全体がムラなく加熱され、ファミリーキャンプからグループキャンプに適している10インチサイズでご家庭での調理も可能です。初心者からベテランまで、どんなシチュエーションでも料理が美味しく仕上がります。
おすすめ⑦コールマン・ダッチオーブン 10インチ170-9392
4人で丁度良いサイズのコールマン・ダッチオーブン 10インチ170-9392。サイズの選び方やメーカーの選び方に迷っている人にもおすすめで、様々な焚き火コンロに合います。煮込み料理に充分な容量で、蓋を裏返すとフライパンとしての使い方も出来ます。火から鍋を下ろしても熱々のまま美味しく食べれます。
おすすめ⑧LODGE・ロジック キャンプオーブンL10DCO3
コンロでも使えるLODGE・ロジック キャンプオーブンL10DCO3。脚付きで薪や炭を鍋の下に入れて調理することもでき、色々な使い方でキャンプを楽しめます。メニューのバリエーションが豊富で1台で季節の美味しい料理が作れます。100年以上の歴史を誇る人気のキャストアイアン(鋳鉄製のフライパン)で腕を振るってみてはいかがでしょうか。
おすすめ⑨コールマン・ダッチオーブン170-9391
料理の幅を広げたい人にもおすすめのコールマン・ダッチオーブン170-9391。12インチで5人以上の料理を作る時に重宝します。同じメーカーの物であれば重ねて使えることができ、脚なしタイプでキッチンでも使えるのが特徴です。キャンプ用品人気のメーカー・コールマンの鍋は使い方も簡単で料理をしたくなる調理器具です。
おすすめ⑩LODGE・ロジック キッチンダッチオーブン
アメリカを代表する鉄製鋳物調理器具メーカーが作っているLODGE・ロジック キッチンダッチオーブン。購入後お湯で洗うだけで使えるのが特徴で初心者や女性にもおすすめです。使えば使うほど調理器の味が出て長く使うことが出来ます。普段使いでも使いやすいのが人気の秘訣で、ご家庭でもキャンプでもアイデアで色々楽しんでみてはいかがでしょうか。
おすすめ⑪SOTO・ステンレスダッチオーブン 8インチ ST-908
オールステンレス素材で8インチのSOTO・ステンレスダッチオーブン。ガスコンロ、電気プレート、IHクッキングヒーター対応でご家庭でも使えます。常時車に積んでいても邪魔にならず普通の鍋と同じお手入れでダッチオーブンの魅力をそのままに衝撃に強くサビにくいのが特徴です。3人から4人前の料理が作れファミリーキャンプにおすすめです。
おすすめ⑫CAPTAIN STAG・ダッチオーブンビギナーセット
コスパが良く初心者向けのCAPTAIN STAG・ダッチオーブンビギナーセット。25センチのダッチオーブンにリッドリフター、3WAYダッチオーブンスタンド、ダッチオーブン用収納バッグ、アウトドアレザーグローブ、クックブックがセットになり人気の商品です。キャンプに必要な物が揃っており、選び方が分からない人にもおすすめです。
おすすめ⑬ELLISSE・TSBBQ ライトステンレス ダッチオーブン
熱が伝わりやすいアルミが鍋の中央に挟まれているELLISSE・TSBBQ ライトステンレス ダッチオーブン。食材が持つ水分を利用するので無水調理も出来ます。
鍋の底面から側面にかけ緩やかな丸みがあり吹きこぼれを防いでくれます。ご家庭、キャンプと2WAYで料理が楽しめます。
キャンプダッチオーブンは蓋の縁に立ち上がり部分があり炭を乗せる工夫がされています。失敗しないダッチオーブンの選び方をし、鍋の取扱説明書の使い方をしっかり読んで怪我をしないよう楽しい時を過ごしましょう。
ダッチオーブンでキャンプを楽しもう!
肉料理、魚料理、野菜料理と鍋一つで作れるダッチオーブン。無水調理も無油(むあぶら)調理もお任せ、豪快な料理も材料を入れるだけで簡単にでき、魔法のように短時間で仕上がります。料理の腕前を自慢したり、いつもとはひと味違ったおもてなし料理でキャンプの人気者になってみましょう。