観葉植物の植え替えに必要もの
お部屋に癒しを与えるインテリアである観葉植物。買ってから何年も植え替えることなく、何年もそのままの飾っているという方も多いのではないでしょうか。そのまま放置すると、観葉植物が枯れてしまうことも。
観葉植物は、時期や植え替えのサインを見ながら植え換えてあげた方が、元気な観葉植物を長く楽しむことができます。まずは観葉植物の植え替えに必要なものをご紹介します。
観葉植物に合った土
観葉植物の土は長年放置していると、固くなって水や養分を吸収しなくなりますので、定期的にふかふかの土に入れ替える必要があります。植え替えの土は、観葉植物の種類に合わせて選ぶのがおすすめです。
ホームセンターや園芸屋にはいろいろな土が置いてありますが、観葉植物の種類に合わせて購入するのがベストです。観葉植物用の土は保湿力が高いものが多くなっていますが、乾燥を好む観葉植物もいますので、パッケージなどをよく見て購入しましょう。
サイズに見合った鉢
観葉植物の鉢は、元々入っていた鉢より1つ大きい鉢を選ぶようにします。観葉植物が少しづつ成長することを妨げないようにするためで、根が鉢にびっしりと張っていると水が下部まで行き届きにくくなります。
反対にあまりに大きいすぎる鉢を購入してしまうと、水が観葉植物の根全体に行き渡らなかったり、吸収しきれない水分が原因で根腐れを起こす可能性があります。
他にも大きすぎる鉢だと、根が縦に伸びる傾向になり、枝分かれせずに弱い根になってしまうなどの理由から、1つサイズが大きい鉢が最適なのです。
観葉植物を大きくしたくない場合には
観葉植物はあまり成長しないイメージがあるかもしれませんが、適切な植え替えや水やりを行うと、どんどん成長をして大きくなっていきます。
部屋や鉢の大きさの都合で大きくしたくない場合には、植え替えの際に根をハサミで切り、葉っぱも間引くことで成長を抑えることができますが、初心者には根を傷つけてしまう恐れがありますので、注意して間引くことが必要です。
軽石・鉢底石
鉢底石は水はけを良くする目的で、鉢の底に入れるもので、根腐れを予防します。通常鉢の高さの5分の1程度を入れますが、高さのある鉢や水はけの良さを好む観葉植物では高さの3分の1まで鉢底石を入れます。
鉢底石は綺麗に水洗いした後、天日干しにして水分を飛ばせば再利用することができます。量販店で購入した観葉植物には発泡スチロールが入っている場合がありますが、根詰まりが早くなることもありますので、観葉植物の植え替えには鉢底石を使うようにします。
茎・根や手を傷つけないための道具
観葉植物の植え替えの際には、手袋や軍手などで手を保護します。土をほぐす作業も手で行いますので、手袋は必須です。また鉢の裏側に伸びた根は無理矢理引っ張ると、根を傷つけますので、伸びた根はハサミで切るようにします。
背が1m以上の背の高い観葉植物には、支柱があると安定します。植え替えたばかりの観葉植物は、普段なんともない風などで倒れやすくなっていますので、安定するまでは支柱をつけておくことをおすすめします。
観葉植物の植え替えの方法とコツ
植え替えに必要な道具が揃ったら、いよいよ観葉植物の植え替えです。今まで元気だった観葉植物も、植え替えを行なったことで元気が無くなったり枯れてしまうこともあります。
初めて観葉植物の植え替えを行う方は、失敗しないように基本の植え替え方法がおすすめです。注意しておきたい植え替えポイントや方法をご紹介します。
根の整理のコツ
鉢から観葉植物を取り出す際は、根や茎をちぎらないように注意します。鉢の裏の穴から出てしまってる根は切って外しやすくします。プラスチックなどの柔らかい素材の鉢であれば、外側からからギュッと押すことで、少しづつ鉢から外して行きます。
それでも固くて取れない場合は、鉢を壊す方法を取ります。鉢をハサミで切ったり、金づちで割って取り出します。鉢から抜いたら、古い土と根をほぐして落とします。全体の3分の1程度が落ちれば完了です。
植込みのコツ
新しい鉢に鉢底石を高さの3分の1程度敷き詰めます。鉢の底の穴が大きく、鉢底石が出そうな場合には、専用ネットを敷くことをおすすめします。鉢底石をひいたら、3cm程度新しい土を敷いてから、観葉植物を入れます。
観葉植物を入れたら、周りに土を入れて観葉植物が動かないようにします。根の間には土が入りにくいので、鉢をトントンと叩きながらしっかりと土をなじませます。棒などで根を傷つけないように土をつついても土を上手くならすことができます。
鉢の上ギリギリまで土を入れてしまうと、水やりで溢れてしまいますので、少し余裕を持たせて入れることをおすすめします。
水やりのコツ
観葉植物を植え替えたら水やりをして完了です。水をあげると、隙間に土が入っていくので再びトントンと鉢を揺すってしっかり土をならします。
水が上部に少し溜まるまでたっぷり水やりをします。観葉植物用の土には養分が入っていますので、植え替えの直後には栄養剤を与えると根腐れの原因になりますので、与えないように注意が必要です。
水やりの水がなかなか引かない場合には、植え替えに失敗している可能性があります。土を詰めすぎても、少なすぎでも起こります。失敗した場合は、しっかり乾燥させた後にやり直しを行います。
植え替え後の養生のコツ
植え替えをしたばかりの観葉植物は、根がまだ安定しておらず、傷みやすくなっています。直射日光を避け、日陰で1週間程度様子を見ます。
根がまたしっかりしていない状態で水を与え続けると、根腐れを起こします。土がしっかり乾いてから水やりするようにし、葉水をこまめに与えます。葉水は霧吹きなどで葉っぱだけに水を与えることで、観葉植物が元気になります。
葉水は霧吹きなどで葉っぱだけに水を与えることです。観葉植物の植え替えだけでなく、乾燥する時期や部屋の観葉植物のお手入れにもおすすめです。湿度の高い地域の植物は、葉からも水分を吸収していますので、特におすすめです。
観葉植物を長持ちさせるコツ
観葉植物の多くは熱帯や亜熱帯の植物が多いので、出来るだけ同じような環境に近づけることで長持ちさせることができます。日本は寒暖差が激しいので外にだすなど、環境の変化が激しいところに置くと枯れてしまうこともあります。
暖かい所で育った観葉植物は、特に寒さを苦手としていますので室内の暖かく、気温の変化の少ない場所がおすすめです。
他にも水のやりすぎで観葉植物を枯らしてしまうことも。常に湿っているとカビや根腐れの原因になりますので、土がしっかり乾燥してから水やりを行います。
観葉植物の植え替えの注意点
観葉植物の植え替えにはいくつか注意点があります。植え替えに失敗すると、根腐れして観葉植物が枯れてしまうことがありますので、これから紹介する注意点に気をつけながら、観葉植物の植え替えを行います。
古い土は使わない
一度使用した土には養分がほとんど無い状態ですので、植え替えには必ず新しい土を使用します。古い土は水を保持する機能も無くなっていますので、根腐れの原因にもなり、注意が必要です。
観葉植物用はインテリア用にゲルボールや水のみで育てる方法もありますが、観葉植物は土で育てることを基本としていますので、注意が必要です。土以外の商品を購入する際には、対応している植物かどうか注意して調べてから購入します。
土の保存方法
余った土は密封して保存することができます。フタのついた密閉容器などに入れ、直射日光に当たらない場所で保存します。土には賞味期限は記載されていませんが、長期に保存していると少しづづ湿気を吸収し劣化するため、出来るだけ早く使用します。
密閉する容器がなく、土が入っていた袋のまま保存する場合には、虫や水が入らないようテープなどでしっかり留め、注意して保存します。
根はほぐして土を落とす
観葉植物の根が底から出てきてから植え替えを行う場合などは、根がびっしりと詰まって固くなっている場合がほとんどで、根の中には養分が無くなった土も固まっています。根を傷つけないように注意しながら土を落とします。
観葉植物の植え替えでは、土を落とす際に根を傷つけて失敗することがしばしばあります。固くて根が傷つきそうな場合はそのまま植え替えても大丈夫ですので、根を傷つけないよう植え替えを行うことが重要です。
観葉植物の植え替えは適した時期・タイミングに行う
観葉植物の植え替えを行うと、根が元気に成長するため葉っぱも元気になります。観葉植物のストレスを減らすために、植え替えは必要な作業です。
幹の大きい観葉植物などは、観葉植物の異変に気がつきにくく、植え替えしなくても大丈夫と思われがちですが、定期的に植え替えの必要があります。また植え替えには最適な時期とタイミングがありますので、ご紹介していきます。
植え替えは5月中旬~9月中旬が適切
観葉植物の植え替えには、植物がよく育つ時期が最適であり、気温が15度以上になる5月から9月の間に行います。中でも5月〜6月の時期は、根の生育が活発ですので、植え替えに適しています。
涼しい時期を好む観葉植物もありますが、9月に植え替えを行うと、寒い時期に根がまだしっかりと育っておらず、冬に耐えられないこともあり、注意が必要です。出来るだけ冬の時期までに、しっかり根が育つように計算して植え替えを行います。
植え替えるタイミング
観葉植物はお部屋で育てる植物ですので、年中植え替えを行えそうではありますが、植え替えには適した時期があり、観葉植物の種類によっても異なります。
毎日観察していると、観葉植物の異変に気付きやすなりますので、出来るだけ同じような環境や場所で育ててあげることをおすすめします。ここからは観葉植物を植え替えすべきタイミングについてご紹介していきます。
鉢のサイズが合っていない時
観葉植物の成長が進むと、どんどん伸びた根の行き場が無くなり、底から出てきます。底から根出てきたら植え替えのサインです。鉢の中に根がぎっしりになると、鉢の中が酸欠になって根が枯れてしまうとこがありますので、注意が必要です。
通常、観葉植物の植え替えには最適な時期がありますが、根腐れをしている緊急事態の場合などは時期を関係なく植え替えを行います。
購入から2年経過した時
観葉植物は1〜2年で植え替えが必要です。観葉植物に入っている土は、日が経つにつれて養分や水分を保持する能力が無くなっていきます。同じように水をあげても乾燥するのが早くなったり、観葉植物の元気が無いことが多くなったら植え替えのサインです。
また購入して2年以上経過していたら、植物が元気であっても土の養分はほとんどない状態ですので、植え替えの必要があります。
水が土にしみこまない時
同じように水をあげても土が乾燥するのが早くなったり、水がしみこみが遅くなったら植え替えのサインです。
鉢の裏側から根が出ていなくても、鉢の中に観葉植物の根がびっしり詰まり、鉢の下に水が行き届きにくくなることで、水の吸い込みが悪くなるのです。結果として下部に水が溜まりやすく、根腐れしたり、枯葉が出るなどの悪影響が出る場合があります。
観葉植物を植え替えず土だけ交換する方法
大きな観葉植物は、鉢も大変大きくて重いので、鉢から観葉植物を出すのだけでも大変です。また大きな鉢を探したり、購入するのが難しい場合もあります。植え替えをするのが難しい場合のメンテナンス方法やについてご紹介します。
増やし土で土だけ増やすこともできる
どうしても鉢から観葉植物を引き抜くのが難しい場合は、増やし土を行います。鉢の上部3〜4センチの土を取り除いてから、新しい土を入れます。この方法は鉢が大きい場合だけでなく、植え替えのタイミングを逃してしまった場合にも使うことができる方法です。
古い土は消毒して養分を補給することで再び使えるようにする方法があり、リサイクル材などを混ぜることで再び使用できるようになります。基本的には同じ植物では使用せず、他の植物の元気な土を混ぜて使用します。
根詰まりの解消にはならないことに注意
増やし土はあくまでも応急処置ですので、いくら増やし土をしても、鉢の中で詰まっている根はそのままですので、根腐れをする場合もあります。基本的には固まった土をほぐし、1サイズ大きな鉢に植え替えることで根詰まりを解消する必要があります。
増やし土は、植え替えを行うまでの時間稼ぎです。植え替えができるタイミングが来たら、必ず行うようにします。
観葉植物が大きくなりすぎた時には植え替えが必要
観葉植物が大きくなると、鉢の中で根腐れをしたり、成長を妨げることで観葉植物が枯れてしまうこともあります。鉢とのバランスが取れなくなることもあり、大きくなったら植え替えが必要です。
また鉢を大きくすることで、今まで以上に元気で大きな葉っぱをつけるなど、観葉植物の新しい姿を見ることができるの楽しみもあります。
今回ご紹介した観葉植物の植え替え方法を参考にして、お家の中にある観葉植物のお手入れをしてみてはいかがでしょうか。