「頑張ってください」は正しい敬語だが注意が必要
結論からいえば「頑張ってください」は正しい敬語です。「頑張る」には「どこまでも忍耐して努力する」という意味があるので、「頑張ってください」は相手を激励(げきれい)したり、元気づけたり、応援する時に使います。
「頑張ってください」の「頑張って」は頑張るの連用形で、それに「ください」という尊敬語を組み合わせた言葉なので、文法的には正しい敬語になります。
しかし「頑張ってください」は「努力してください」「忍耐してください」「耐え抜いてください」という意味で、上から目線の敬語になります。上から目線の言葉は、上司や目上の方に使うのはふさわしくありません。つい使いがちなので注意が必要です。
頑張ってくださいは言い換えた方が良い
上から目線の表現は、どう考えても上司や目上の人には失礼になります。激励や労い(ねぎらい)の言葉は、基本的に上司など立場が上の人が、部下などの立場の下の人に使う言葉です。
つまり立場の低い人が「頑張ってください」と目上の人に激励するのは、上下関係が逆転して上から目線になってしまいます。つまり「頑張ってください」は上司や目上の人には、もっと丁寧な敬語表現に言い換えた方がベストということです。
中高大の先輩・友人ならOK
「頑張ってください」はビジネスシーンの上司にはNGでも、中高大など学生時代の先輩や親しい間柄の友人などに使う分には問題ありません。
学生時代の先輩は年齢的には確かに目上の人ですが、部活やサークルでの活動を通して気さくな人間関係にあります。
その場合には「頑張ってください」といっても、さほど失礼にはあたりません。あまり丁寧な堅苦しい言い換えの敬語を使うより「頑張ってください」と激励した方が、むしろ親しみの情が感じられて良いのかも知れません。
文法上は正しい敬語だが目上に使えない
「頑張ってください」は文法上は敬語ですが、「ください」という言葉はもともと命令形で、それを優しく表現した敬語です。
たとえ文法上は敬語でも、ビジネスシーンで命令形の言葉を上司や目上の方に使うのは失礼にあたるのでNGです。
命令とは、立場が上にある上司が部下に指示を与えることです。立場が下の部下が、目上の上司に対して「頑張ってください」を使ってはいけない理由は「ください」という言葉が元々命令形だからです。
頑張れに敬語的な意味がない
「頑張れ」は「努力しろ」「忍耐しろ」という命令形の言葉で敬語的な意味はありません。「頑張ってください」は「頑張れ」を優しく敬語的に表現した言葉です。
「ください」と同じで、元々命令形の言葉を丁寧に表現した「頑張ってください」は、ビジネスシーンの上司や取引先の方に使ってはいけません。つまり「頑張ってください」の元となる「頑張れ」に敬語的な意味がないから使うのは失礼になってしまいます。
「頑張ってください」の敬語的な言い換えと例文
「頑張ってください」をビジネスシーンで上司や目上の人に使うのがNGならば、どのような言い換えをすれば良いのでしょう。
より丁寧にするならば「頑張ってくださいませ」と「〜ませ」を付ければ良いのでは?と考える人もいますが、確かにより丁寧な表現にはなっていますが根本的に命令形の口調に替わりはありません。
それでは「頑張ってください」のより丁寧で失礼にならない敬語的な言い換え表現を、使う場面やケース別に例文を交えて紹介します。
頑張るの類語に関する言い換え
「頑張る」の類語から「頑張ってください」の言い換え表現を探してみましょう。「頑張る」の類語には「健闘(けんとう)する」「奮闘(ふんとう)する」「発展(はってん)する」などがあります。これらの類語を使った例文で言い換え表現を検証してみます。
「健闘」とは「頑張ってたたかう」という意味で例文では「貴殿(きでん)のご健闘をお祈り申し上げます」のような使い方をします。
「奮闘」も健闘と同じような意味合いなので例文では「あなた様のご奮闘ぶりは、いつもながら感心させられます」のような使い方をします。
また「発展」は企業や集団に対して使われる言葉で、例文では「貴社のご発展を心よりお祈り申し上げております」のような使い方をします。
この他にも「ご成功」「ご健勝」「ご活躍」「ご多幸」などの類語があります。例文の中の言葉と入れ換えても「頑張ってください」の言い換え表現になるので、ぜひ試してみてください。
励ます・応援する言い換え
励ます場合や応援する時の「頑張ってください」の言い換え表現を紹介します。この場合には「陰ながら」という言葉をよく使います。
「陰ながら」には「ひそかに」という意味があるので、あまり出しゃばらずに謙虚な気持ちを相手に伝えることが出来ます。相手を尊重しながら精神的に応援していることを表現できるのでより丁寧な敬語表現になります。
たとえば「今回のプロジェクトで成功することを、陰ながら応援しております」のような例文で、「頑張ってください」という意志を謙虚に丁寧に表現することができます。
また新たに事業を立上げようとする人や企業に対しては「新規事業の門出が実り多いものになりますように、陰ながらお祈りしております」のような例文になります。
このように「陰ながら」励ましたり、応援するという表現で、謙虚でより丁寧な「頑張ってください」の言い換え表現ができます。
体調への配慮の言い換え
体調への配慮を伝えたい場合に、体調の悪い人に向かって「頑張ってください」とはなかなか言えません。ましてやその方が上司や目上の方の場合はなおさらです。
そんな場合によく使われる例文は「お大事になさってください」や「くれぐれもご自愛くださいませ」です。しかし「ご自愛くださいませ」は、すでに体調を崩している人に対して使うのはNGです。健康な人に対して体調に気をつけてくださいという意味で使う表現です。
例文では「だいぶ寒さも増した今日この頃です。お風邪などを召されませぬよう何卒ご自愛ください」のような使い方をします。
「お大事に」の場合は目上の方が体調を崩している際に「最近体調を崩されているとお聞きしました。ご無理をなさらなずにくれぐれもお大事になさってくださいませ」のように使います。
体調への配慮を伝える「頑張ってください」の言い換え表現は、例文で紹介したように「お大事に」「ご自愛」を上手に使うことで失礼に当たらない丁寧な表現が出来ます。
出張などに関する言い換え
同僚や先輩などが出張に行く時に「頑張ってください」と声をかけるのはそんなに不自然ではありませんが、上司が出張に行く時の声がけとしてはNGです。
そんな場合を例文で紹介すると「出張先の北海道はかなり気温が下がっているとの予報なので、お風邪を召さないようにお気をつけて、いってらっしゃいませ」のような使い方をします。
また「出張先の鹿児島は、今日も気温が35℃を超えているので、熱中症にどうぞお気をつけていってらしゃいませ」などの気候に関する配慮を折込むと良いでしょう。
また海外出張などでは「今回の出張先の○○は、治安が非常に悪いと聞いております。どうぞ身辺にはお気をつけていってらっしゃいませ」のように治安などの環境に関する配慮をしましょう。
また「出張先の○○は食品の衛生状態に不安があると聞いております。どうぞ現地での食事にはお気をつけていってらっしゃいませ」のような使い方をします。
例文のように「お気をつけて」という言葉を上手に盛り込んで「頑張ってください」の言い換え表現にすると良いでしょう。
「頑張ってください」のメールでの使い方と例文
お互いに向きあって直接会話する場合と、メールや手紙でやり取りする場合では、言葉の意味やニュアンスの伝わり方に大きな差があります。
会話の場合は顔の表情や口調によってニュアンスが伝わりやすいので、優しい表情で上司に「頑張ってください」と言っても失礼にならない場合があります。優しい表情がカバーしてくれるからです。
しかしメールなどでは表情が見えないので「お前に頑張れって言われる筋合いはない失礼な」と不快に取られる可能性があります。
つまり上司や目上の人に出すメールや手紙などの文章の場合は、ニュアンスが伝わりにくいので親しい間柄でない限りは「頑張ってください」は使わずに、別の表現に言い換えるほうが無難です。
ビジネスメールでよく使う敬語表現
ビジネスメールで「頑張ってください」の気持ちを伝える敬語表現は、表情などでニュアンスが伝わらないため言葉は慎重に選ぶ必要があります。
よく使う敬語表現は「応援」「奮闘」「お祈り」「ご健闘」「ご健勝」「ご発展」「ご成功」「ご自愛」「お大事に」などがあり、そのまえに「陰ながら」「いつも」「これからも」「ますます」などを付け加えるとさらに丁寧になります。
たとえば「ご成功を陰ながら応援しております」「お仕事の奮闘ぶりには、いつも感激しております」のような使い方をします。
また取引先など社外の人にあてるメールの使い方には「御社のますますのご発展をお祈りしております」「この度は営業部長就任おめでとうございます。ご成功を陰ながら応援しております」などがあります。
健康などを気遣う場合には「このところ気候の変動が激しい日が続いております。どうぞお体をご自愛くださいませ」のような使い方をします。
例文のように目上の人や取引先の方へのメールでは、顔が見えない分ニュアンスが伝わり難いので、「頑張ってください」の言い換え表現や敬語の使い方は慎重にするように心がけましょう。
恩師などによく使う敬語表現
恩師の方には高齢の方が多くいらっしゃいます。高齢の方にはメールを使わない人が多いので、その場合には手紙を出すことになります。恩師の方に「頑張ってください」の気持ちを手紙で表現する場合の書き方や敬語の使い方を紹介します。
恩師の方に出す際には「手書き」の文章の方が敬意や感謝の気持ち、暖かみ、「頑張ってください」という励ましの感情がビジネスライクの味気ないメールより多く伝えることができます。基本的な手紙の書き方を紹介します。
まず「頭語(とうご)」という言葉で書き始めます。頭語には「拝啓(はいけい)」差し出し人が女性の場合は「一筆申し上げます」などが一般的ですが、恩師など目上の人には「謹啓(きんけい)」女性の場合は「謹んで申し上げます」などを使うとより丁寧になります。
次に時候(季節)の挨拶(あいさつ)と安否を気遣う文章を書きます。「すっかり春めいてきた今日このごろです。○○先生におかれましてはいかがおすごしですか」
「秋も深まり冬の足音が聞こえてくる今日このごろです。お体の具合はいかがですか」などの例文のように、頭語の後に季節のあいさつを続けます。
時候の挨拶には季節ごとの慣用句がありますが、自分なりに工夫して季節感を出せば、オリジナリティーがでて相手によけい温かさが伝わります。
次に本文となる文章を続けます。自分の近況なり、伝えたい内容を書きます。最後に結びの挨拶と結語で締めれば手紙文の完成です。
結びの挨拶には「時節柄くれぐれもご自愛くださいませ」「お体をお大事になさってくださいませ」などと、ここで「頑張ってください」の言い換え敬語を応用すると良いでしょう。これも慣用句ではなく自分なりの言葉で書けばよりベストです。
結語は頭語とリンクしていて、「拝啓」で書き始めた場合は「敬具(けいぐ)」女性の場合は「かしこ」が一般的です。恩師など目上の人にあてた場合「謹啓」の結語は「謹言(きんげん)」「敬白(けいはく)」になります。
また時候の挨拶など前文を省く場合は「前略」を使い「草々」で締めます。また女性の場合頭語に「前文お許しくださいませ」結語に「かしこ」で締めてもOKです。
このように基本的な手紙の書き方や「頑張ってください」を丁寧な敬語の言い換え表現、使い方を覚えておけば、めったに書かない恩師への手紙を書く時に慌てることがなくなります。ぜひこれらを参考にして優しい温かい「手書き」の手紙を書いてください。
締めの言葉としてよく使う敬語表現
手紙でもメールでも上司や目上の人に対する「頑張ってください」の言い換え表現の敬語に大きな差はありません。
しかしメールはビジネスシーンで使うことが多いので。手紙よりも簡潔でシンプルにする必要があります。
そこでメールの場合は手紙のような時候の挨拶などは省いて要点をストレートに書く場合が一般的です。もちろん目上の人や取引先に失礼がないように「頑張ってください」は言い換えて丁寧な敬語表現にする必要があります。
それではビジネスメールでよく使う締めの敬語表現を紹介します。よく最後に使うのが「お手数ですが、よろしくご検討ください」「ご回答をお待ちしております」「お忙しい中とは存じますが、お返答いただければ幸いです」などの締めの言葉です。
ここで「頑張ってください」の言い換え表現を入れて「ご多忙のところ恐縮ですがお返事いただければ幸いです。また貴社のさらなる発展をお祈りしております」のように締めるのも良いでしょう。
「頑張ってください」の誤った言い換え
「頑張ってください」の「〜してください」は元々命令形の表現なので、上司や目上の人、取引先などには失礼になるので使ってはいけない表現と前に紹介しました。
失礼をさけるための「頑張ってください」の言い換え表現は色々とあるのですが、その中にも一見良さそうでも、うっかりすると間違った言い換え表現になってしまうことがあります。
お励みください・くださいませ
「頑張ってください」の言い換え表現に「お励みください」や「くださいませ」を、うっかり使ってしまうのはNGです。
「お励みください」は「精進してください」という意味で、「くださいませ」は「ください」を優しく丁寧に言った表現です。
どちらも文法的には正しい敬語ですが、前述の説明でお分かりのように「ください」は目上の人が目下に対して使う、上から目線の言葉です。「お励みください」や「くださいませ」は目上の人には失礼になってしまう言い換え表現です。
期待しています
「期待しています」という「頑張ってください」の言い換え表現も、目上の人には不適切な言葉です。「期待する」とは、上司などが部下の成果を期待するように、上からの視点で人や物事を見て判断する状況を表しています。
「ください」と同様に「期待しています」も、目上の人に対して見下ろすことになるので「頑張ってください」の間違った言い換え表現になります。このように敬語の性質や使い方を間違えると、目上の方に失礼になるので注意しましょう。
「頑張ってください」と使う注意点
「頑張ってください」は親しい間柄や、気さくな上司、同僚や仲間同士で使うのには問題がありません。しかし「親しき仲にも礼儀あり」と昔から言われるように、「頑張ってください」を使う際にはいくつかの注意点があります。
たとえ友達同士でも「頑張ってください」と言われて、嬉しいかどうかは言われた本人にしか分かりません。例えば病気で入院している同僚などに「頑張ってください」を使う場合は注意が必要です。
「頑張れ」を励ましと受取る場合は良いのですが、人によってはプレッシャーに感じる場合や「今さら病気とたたかって頑張れと言われてもなあ」と不快に思う人がいるからです。相手の性格や状況を見て「頑張ってください」を使うことが大切です。
くださいを漢字にするのは誤り
「頑張ってください」の「ください」は「下さい」の漢字を単に平仮名にしただけと思っている方が多いのではないでしょうか。意外ですが、実は「ください」と「下さい」には使い方に明確な仕分けがあります。
会話では同じ発音なのでその違いが分かりませんが、平仮名で「ください」と書いた場合は「どうぞ〜してください」という意味で、英語の「please(プリーズ)」に相当します。「頑張ってください」の場合がその例です。
漢字で「下さい」を書く場合は「水を下さい」「デザートを下さい」のように、水やデザートが欲しいという表現で、英語の「give(ギブ)」という意味です。
しかし「水を飲ませて欲しい」や「デザートを持ってきて欲しい」という場合は微妙で、「please(プリーズ)」にも「give(ギブ)」どちらにも解釈できます。
この場合は〜して欲しい動作に重きをおいているのか、欲しい物に重点があるかで使い分けるのがベストなのかも知れません。
このように本来の使い方は「ください」は行動に対して、「下さい」は欲しいものに対して、と明確に違うのですが、日本語の場合は微妙なニュアンスの言い回しがあるため「ください」と「下さい」が混同してしまうのではないでしょうか。
上司から部下への頑張れはプレッシャーになる場合がある
これは余談かも知れませんが、上司が部下に「頑張れ」や「頑張ってください」使う場合にも注意が必要です。特に現在は、わりあいナイーブな男子が増えています。
上司が部下に「頑張ってください」を連発すると、モチベーションが上がる社員もいれば、逆に精神的なプレッシャーを感じて憂うつになってしまう人がいます。
上司の方も大変だとは思いますが、部下の性格やタイプをしっかりと見極める目を持っていないと従業員がついてこないことにもなりかねません。現代社会では上司でも「頑張ってください」を使う場合には注意が必要ということです。
「頑張ってください」への返信
「頑張ってください」と上司に言われた場合の対応や返事の仕方の注意点を紹介します。「ありがとうございます。最善を尽くして頑張ります」のように、まずお礼を述べてから意志を伝えるのがベストです。
上司は威張るためや怒るために「頑張れ」と言うのではありません。現場の士気を高めて仕事がスムーズにはかどるように、励ますつもりで言っています。
それに答えるには、まずお礼を言うのが礼儀です。そのあとに自分の取組む姿勢や意志を伝えるのが社会人としての基本です。
積極的で前向きな返信をする
上司の「頑張ってください」に対する返信や返事では「最善を尽くす」「努力する」「計画通りにすすめます」など前向きでポジティブな答を返すのがベストです。
また「途中で疑問がわいた時には、ぜひご指導お願いします」のような言葉を添えるのも良いでしょう。
このような前向きな返信があれば、上司は「頑張れ」と励ました甲斐があり、また少しは自分も頼られる存在なんだと安心します。とにかく上司を不安にさせないことが大切です。
やってみます・頑張っていますなどはNG
返信の仕方でNGなのは「やってみます」や「頑張っています」という消極的でネガティブな答え方です。「やってみます」では「本当にやってくれるんだろうか?」「この部下は仕事をこなしきれるんだろうか」と上司は不安になってしまいます。
また「頑張っています」という返信は「頑張ってください」と言った励ましが無駄なんだろうかと不快に思われてしまいます。上司に対して消極的でネガティブな答え方は、不安や不信感を与えるのでNGです。
「頑張ってください」の外国語の表現
「頑張ってください」を外国語で表現するとどのようになるのでしょう。外国語には様々な言葉があります。ここではその中でビジネスに関わりの多い「英語」「中国語」「韓国語」を例にとって紹介します。
英語は世界のビジネスシーンで最も多く使われる言語表現です。また最近では中国語や韓国語もかなり重要な言語になっているので、この3カ国語の「頑張ってください」の表現を参考にしてビジネスに役立ててください。
英語での表現
「頑張ってください」の英語表現は主に「Good luck」「Go for it」「Do your best」などがよく使われます。
「Good luck」は「幸運」という意味で、例文では「Good luck on your exam tomorrow!(明日の試験は頑張ってください)」「Good luck with your new job.(新しいお仕事頑張ってください/新しい仕事で幸運が来ますように)」など激励する表現です。
「Go for it〜」は「〜を応援している」「〜を目指している」などの意味で「Go for it, Japan!(日本、頑張れ!/日本を応援する)」「It's time for me to go.(さあ私の行く時だ)」のように使います。
「Do your best」は「最善を尽くせ」「ベストを尽くせ」という意味で、「Do your best at work.(仕事頑張ってください)」「Do your best like that.(その調子で頑張って)のような表現をします。
中国語での表現
中国語は日本語と同じ漢字を文字とする言語です。日本は奈良時代に漢字を中国から輸入して独自の文字文化を形成しました。日本語は漢字の他に平仮名とカタカナの3種類の文字で表現します。
一方中国語の言語は漢字だけで構成されています。「頑張ってください」の主な中国語表現は「加油(jiāyóu)」で「頑張れ」という意味でスポーツ観戦などで応援する言葉として使うことが多い言い回しです。
この「加油(jiāyóu)」も日本と同じで、目上の人には使いません。ビジネスでは「坚持(堅持)」という表現を使うことが多いようです。
また丁寧な中国語表現では「您坚持下去吧(頑張ってください)」「节哀顺变(お力落としのありませんように)」などが使われます。
韓国語での表現
韓国語はハングル文字で表現される言語です。ハングル語はイラストや記号のような文字で一見難しそうな文字ですが、実はたった24文字からなる言葉です。
英語のアルファベット26文字より少なく、日本語の平仮名54文字、それにカタカナや漢字を加えると数千文字に比べれば非常にシンプルな言語です。
韓国語で「頑張ってください」の韓国語表現は「힘내세요(ヒムネセヨ)」になります。若い人の間では英語の「fighting」からとった「파이팅(パイティング)」をよく使うようです。
「頑張ってください」は言い換えて使う方が適切
「頑張ってください」という言葉は文法上は正しい敬語ですが、命令形の表現なので上司や目上の人には失礼になるので使うのは控えるのがベストと紹介しました。
目上の人やビジネスシーでの使い方、使う場合の言い換え表現、また言い換える場合の注意点、恩師などに出す手紙の基本的な書き方も紹介しました。これらを参考にしてビジネスや人生に役立てていただければ幸いです。