「お手配」「ご手配」の意味とは?
ビジネスシーンなどで「お手配」「ご手配」という言葉が使われることがありますが、「お手配」「ご手配」とはどういう意味なのか知らずに使っているという人も少なくありません。
それは「手配」という言葉を何となく知っているつもりでいる人が多いからですが、実際「手配」の意味を正確に理解している人は少ないと言えます。
「お手配」「ご手配」の意味とはいったいどういう意味なのか、「お手配」「ご手配」の意味からご紹介しましょう。
段取りや準備の意味
「お手配」「ご手配」の意味の一つ目は、「段取りや準備」という意味です。「お手配」「ご手配」という言葉は、何かのために何かを準備するといった段取りをする場合に使われます。
会議などのためにプレゼンの資料を作ったりして下準備するといったことも「お手配」「ご手配」になります。
「お手配」「ご手配」には、何かやろうとしている時にそれに必要な何かを準備したりする段取りといった意味があります。
必要なものや人を用意するという意味
「お手配」「ご手配」の意味の二つ目は、「必要なものや人を用意する」という意味です。仕事が忙しくて物や人が足りないといった場合に、それらを用意することも「お手配」「ご手配」と言うことができます。
ビジネスシーンなどで来客の送迎にタクシーなどを用意する場合も「お手配」「ご手配」などと言いますが、これも「必要なものを用意する」ということに当たります。
また、取引先との会食などでお弁当などを準備したりレストランなどを予約するというのも、「お手配」「ご手配」と言います。
「お手配」「ご手配」の対義語・類語
「お手配」「ご手配」の意味についてご紹介しましたので、次は「お手配」「ご手配」の対義語と類語についてご紹介します。
「お手配」「ご手配」の意味は「段取りや準備」「必要なものや人を用意する」という意味ですので、これらの意味と反対の意味を持つ言葉が対義語に、似た意味を持つ言葉が類語になります。
「お手配」「ご手配」の対義語や類語にはどのような言葉があるのか、「お手配」「ご手配」の対義語と類語についてご紹介しましょう。
「お手配」「ご手配」の対義語
まずは「お手配」「ご手配」の対義語についてご紹介します。「お手配」「ご手配」の意味は「段取りや準備」「必要なものや人を用意する」という意味ですので、反対の意味を持つ言葉が対義語になります。
ですが「お手配」「ご手配」の意味は結構複雑なので、反対の意味を持つ言葉が想像できないという人も多いでしょう。
「お手配」「ご手配」とは反対の意味を持つ対義語とはどのような言葉なのか、「お手配」「ご手配」の対義語についてご紹介しましょう。
無計画
「お手配」「ご手配」の対義語の一つ目は、「無計画」です。「無計画」の意味は「計画を立てないこと」「計画のないさま」といった意味ですので、「段取りや準備をしない」というニュアンスがあります。
「お手配」「ご手配」には「段取りや準備」という意味がありますので、「無計画」はニュアンス的に「お手配」「ご手配」と正反対であると言えます。
そのため、「無計画」は「お手配」「ご手配」とは正反対の意味を持つ対義語だと言うことができます。
行き当たりばったり
「お手配」「ご手配」の対義語の二つ目は、「行き当たりばったり」です。「行き当たりばったり」の意味は「計画や予定もなく、その場その場で成り行きまかせにすること」という意味です。
「行き当たりばったり」も「無計画」と同じように計画がないことを表しますので、「段取りや準備」を意味する「お手配」「ご手配」とは正反対になります。
そのため、「行き当たりばったり」という言葉も「お手配」「ご手配」の対義語だと言うことができます。
見切り発車
「お手配」「ご手配」の対義語の三つ目は、「見切り発車」です。「見切り発車」の意味は「議論の余地などを残したまま実行に移すこと」という意味です。
「見切り発車」の意味には「きちんと準備をしていないのに行動する」といったニュアンスがありますので、「お手配」「ご手配」の意味「段取りや準備」とは反対だということになります。
「見切り発車」は言葉のイメージや表面的な意味は「お手配」「ご手配」の対義語には見えませんが、ニュアンス的には「お手配」「ご手配」の対義語だと言えます。
見通しが甘い
「お手配」「ご手配」の対義語の四つ目は、「見通しが甘い」です。「見通しが甘い」の意味は「事前に計画されていないさま」「計画の内容が甘いさま」という意味です。
「見通しが甘い」も他の対義語と同じように、計画性がないというニュアンスがありますので、「お手配」「ご手配」の対義語だと言えます。
「お手配」「ご手配」の対義語にはまだ他にもありますが、いずれも「段取りや準備ができていない」に近い意味を持っています。
「お手配」「ご手配」の類語
「お手配」「ご手配」の対義語についてご紹介しましたので、次は「お手配」「ご手配」の類語についてご紹介します。「お手配」「ご手配」の対義語は意外にたくさんありますが、類語もたくさんあります。
「お手配」「ご手配」の対義語は単純に反対の意味を持つ言葉ですが、類語は「お手配」「ご手配」の言い換えにも使える言葉になります。
「お手配」「ご手配」の類語にはどのような言葉があるのか、「お手配」「ご手配」の類語についてもご紹介しましょう。
ご準備
「お手配」「ご手配」の類語の一つ目は、「ご準備」です。「ご準備」の意味は「ご用意すること」ですが、「準備」という言葉が入っていますので、ストレートに「お手配」「ご手配」の類語だと言えます。
「ご準備」は「お手配」「ご手配」の類語だというだけではなく、「お手配」「ご手配」という言葉の言い換えに使うこともできます。
そういった意味で、「ご準備」という言葉は「お手配」「ご手配」に極めて近い意味を持つ類語だと言えます。
ご用意
「お手配」「ご手配」の類語の二つ目は、「ご用意」です。「ご用意」の意味は「あることに備えて気配りをすること」「準備」という意味です。
「ご用意」という言葉の意味の中に「お手配」「ご手配」と共通する言葉が含まれていますので、「ご用意」は「お手配」「ご手配」の類語になります。
また、「ご用意」という言葉は「お手配」「ご手配」という言葉の言い換えにも使うことができますので、そういった点でも「ご用意」も「お手配」「ご手配」の類語だと言えます。
ご配慮
「お手配」「ご手配」の類語の三つ目は、「ご配慮」です。「ご配慮」の意味は「手落ちのないよう、良い結果になるよう心を配ること」という意味です。
「ご配慮」は意味的には「お手配」「ご手配」に近い意味を持つと言えますので、意味的には「お手配」「ご手配」の類語だと言えます。
ですが、「ご配慮」は相手に何かをお願いする時に使われる敬語ですので、「ご配慮」を「お手配」「ご手配」の言い換えには使えません。
お膳立て
「お手配」「ご手配」の類語の四つ目は、「お膳立て」です。「お膳立て」の意味は「すぐに取り掛かれるように準備すること」という意味です。
「お手配」「ご手配」の意味は「段取りや準備」という意味ですので、「お膳立て」という言葉は「お手配」「ご手配」と良く似た意味を持っていると言えます。
そのため「お膳立て」も「お手配」「ご手配」の類語だと言えますし、似たような場面で使うこともできますので、そういった意味でも「お手配」「ご手配」の類語だと言うことができます。
段取り
「お手配」「ご手配」の類語の五つ目は、「段取り」です。「段取り」の意味は「ことを運ぶための順序や手順や準備」という意味です。
「お手配」「ご手配」の意味は「段取りや準備」という意味ですので、「段取り」という言葉は「お手配」「ご手配」の意味の中に含まれています。
「段取り」は「お手配」「ご手配」と同じ意味を持つと言えますので、「段取り」も「お手配」「ご手配」の類語になります。
「お手配」「ご手配」の使い方・例文
「お手配」「ご手配」の類語についてご紹介しましたので、次は「お手配」「ご手配」の使い方と例文についてご紹介します。
「お手配」「ご手配」という言葉はビジネスシーンなどで使われることが多いですが、実際に使ったことがなければ使い方がわからない人もいるでしょう。
「お手配」「ご手配」はどういう使い方をすれば良いのか、「お手配」「ご手配」の使い方と例文についてご紹介しましょう。
例文①
「お手配」「ご手配」の使い方と例文の一つ目は、「ご手配頂きましてありがとうございます」「お手配下さりありがとうございました」という例文です。
「お手配」「ご手配」は何かをしてもらった時などに、お礼の言葉として使うことができますので、このようなお礼の文章に使えます。
相手に何かを準備してもらったりした時には、「ご手配頂きましてありがとうございます」などというような「お手配」「ご手配」の使い方をします。
例文②
「お手配」「ご手配」の使い方と例文の二つ目は、「ご手配のほど、よろしくお願い致します」という例文です。
「お手配」「ご手配」は先にご紹介したように、相手から何かをしてもらった場合にも使えますが、何かをお願いする場合にも使えます。
相手に対して何かを準備してもらいたいといった場合には、「ご手配のほど、よろしくお願い致します」というように言いましょう。
例文③
「お手配」「ご手配」の使い方と例文の三つ目は、「お迎えのタクシーをご手配いたします」という例文です。
「お手配」「ご手配」は相手に対して感謝の気持ちを伝えたり、相手に何かをお願いする時などに使うことが多いですが、相手に対して何かをしてあげる時にも使えます。
タクシーだけではなく「空港券をご手配いたします」などというように、物を準備する場合にも「ご手配いたします」と言います。
例文④
「お手配」「ご手配」の使い方と例文の四つ目は、「お食事のご手配をいたしました」という例文です。
この例文は先にご紹介した「お迎えのタクシーをご手配いたします」という例文と同じく、自分が相手に対して何かを準備してあげる場合の使い方です。
「お食事」という「物」だけではなく、「レストランのご手配をいたしました」というように「場所」に対しても「お手配」「ご手配」は使うことができます。
「お手配」と「ご手配」の違い
「お手配」「ご手配」の使い方と例文についてご紹介しましたので、次は「お手配」と「ご手配」の違いについてご紹介します。
「お手配」と「ご手配」は同じように使うことができますが、実は敬語的にちょっとした違いがあります。
「お手配」も「ご手配」も同じ敬語表現ではありますが、「お」をつけるのと「ご」をつけるのとでは少し違います。
「お手配」と「ご手配」の違いとはどういう違いなのか「お手配」「ご手配」の違いについてご紹介しましょう。
「ご手配」は相手を尊敬する意味を持つ謙譲語での「手配」という意味
「お手配」も「ご手配」も同じ敬語表現ではありますが、「お手配」は丁寧語の仲間である「美化語」になり、同じ敬語であってもやや軽い表現になります。
「ご手配」は相手を尊敬する意味を持つ謙譲語での「手配」という意味になりますので、同じ敬語でも「お手配」よりさらに相手を尊敬するニュアンスがある敬語表現だと言えます。
「お手配」「ご手配」には敬語的にこういった違いがありますので、「お手配」「ご手配」の使い方に気をつけなければならないこともあります。
「お手配」「ご手配」を使う際の注意点
「お手配」と「ご手配」の違いについてご紹介しましたので、次は「お手配」「ご手配」を使う際の注意点についてご紹介します。
「お手配」と「ご手配」は同じ敬語表現であっても違いがあるとご紹介しましたが、実はその違いが「お手配」「ご手配」を使う際の注意点につながります。
「お手配」「ご手配」を使う際にはどのような点に注意をしなければならないのか、「お手配」「ご手配」を使う際の注意点についてご紹介しましょう。
「お手配」はビジネスでは使えない
「お手配」「ご手配」を使う際の注意点は、「お手配」はビジネスでは使えないということです。「お手配」も「ご手配」も敬語表現ですが、「お手配」は「美化語」で「ご手配」は「謙譲語」になります。
こういった違いがあるため、「ご手配」はビジネスシーンでも使えますが、「お手配」はビジネスでは使えないということになります。
ビジネス以外なら「お手配」は使っても構いませんが、ビジネスでは「お手配」を使ってはいけないということを覚えておくと良いでしょう。
「お手配」「ご手配」は段取りや準備という意味
「お手配」「ご手配」の意味や対義語や類語など、「お手配」「ご手配」について色々とご紹介してきましたが如何だったでしょうか。
「お手配」「ご手配」には段取りや準備という意味がありますが、使う場合には注意すべき点もありますので、正しい意味や使い方を知って「お手配」「ご手配」を正しく使いましょう。