29歳の平均年収をリサーチ！職業・男女別の中央値や手取り額も詳しく紹介！

高卒で就職した場合は約10年、大卒で就職した場合も約6年が経過した、20代最後の1年である29歳。仕事にも慣れ、後輩も増えて責任ある仕事も任されるようになってくる年齢でもある29歳。仕事は楽しくもあり、日々成長を感じる年齢ですが、周囲と比較した自分の給与水準も気になるところ。

今回は29歳の平均年収、中央値や手取り金額、29歳で平均年収の高い職業や会社規模の違いによる平均年収の違い、男性、女性の平均年収金額などを紹介します。

仕事に自身のある方は、需要の高い29歳という年齢も活かしてより平均年収や手取り給与の高い職業への転職を検討しても良いかもしれません。

それでは、29歳の平均年収等の給与事情について、様々な角度から紹介していきます。ご自身の給料や職業に対するイメージと比べてみてください。

まず最初に紹介するのは『29歳の年収中央値と平均年収』です。20代も最後の年齢になっているので、会社規模や職業によって年収の差は広がっていきます。

既に業績を上げて高い評価を得ている人、場合によっては既に役職についている方も出てきているでしょう。また、様々なビジネスに関する知識や経験を身につけている方も少なくないでしょう。これらの違いが既に生まれているのが29歳なので、年収も幅がある結果が出ています。

では紹介してきましょう。『29歳の年収中央値は290万円～350万円』『29歳の平均年収は300万円～360万円』となっています。中央値は全体の中で最もボリュームの多い年収ゾーンです。平均は全体合計年収を全体人数で割った年収。中央値と平均に10万円程の差があります。

中央値290～350万円なので多くの方がこの幅で給与を受け取っていて、平均がそれよりも高いので中央値よりも多めに貰っている方がそれなりにいるということです。

続いては『29歳の男性と女性の年収・給与の手取り』について紹介しましょう。総合職と事務職（一般職）という与えられる役割によって給与が異なる設定をしている会社も多く存在しています。

一般論として、どちらかというと女性の方が事務職（一般職）に就く比率は多い為、男性と女性で平均年収に差が生まれています。では29歳の男性／女性の年収から確認しましょう。『29歳男性の年収は330万円～390万円』『29歳女性の年収は280万円～330万円』となっています。

次に、年収から税金等を引いた手取り額を確認しましょう。『29歳全体平均は272万円。29歳男性は286万円、29歳女性は248万円」となっています。月額にすると『29歳全体22万円、29歳男性は23万円、29歳女性は20万円」になります。ご自身の給与と比較していかがでしょうか。

給与明細は振込額（手取り金額）だけ確認することが多い為、年収は源泉徴収でしか確認しないかもしれません。手取り平均と自身の給与を比較してみてください。

最後に29歳における『業態別と大卒高卒別の推定年収』を紹介します。まずは29歳の業態別推定年収を紹介します。『29歳の正社員は370万円～、契約社員は330万円～、アルバイトでは260万円～』となっています。記載の年収はあくまで推定ですが、雇用形態による差はこれ程になります。

続いて29歳での学歴別の推定年収を紹介します。『大卒では390万円～。高卒では350万円～』となっています。この年収額も推定金額になりますが、年間で40万円程の差が生じるようです。この差は同一企業内ということではなく、全体を通しての差になるので注意してください。

では次に、会社規模によって29歳の年収やボーナスにどの様な違いがあるのかを紹介しましょう。一般的に会社規模が大きい方が年収も高くなるイメージはあるものの、最近では規模に関係なく給与水準の高い企業も多数存在しています。

大まかに、大企業、中企業、小企業の区分けの中での年収を紹介します。先ほど紹介した全体傾向や男女別、雇用形態別、学歴別等の平均年収も参考にしながら、ご自身の給与水準が平均と比べてどうなのかを確認してみてはいかがでしょうか。

まず最初に、大企業に勤めるの29歳の平均年収と平均月収を紹介しましょう。29歳の平均年収は406.0万円。平均月収は25.4万円となっています。

先ほど紹介した大卒の平均年収が390万円でしたので、それよりも16万円ほど平均年収が高いことが分かります。推測にはなりますが、大学卒でも会社の規模が大きいと給与も高いことが伺える結果となっています。

続いては中企業に勤める29歳の平均年収と平均月収を紹介します。中企業に勤める29歳の平均年収は336.0万円、平均月収は21.0万円となっています。大企業の平均年収が406万円、平均月収は25.4万円でしたので、年収で約70万円、月収で4.4万円の差が大企業と中企業で出ています。

最後に小企業に勤める29歳の平均年収と平均月収を紹介します。29歳で小企業に勤める方の平均年収は304.5万円、平均月収は19.0万円です。大企業との年収差は約100万円、月収差は6.4万円。中企業との差は年収で32万円、月収で2万円となっています。

このように見ていくと、大企業の給与水準が非常に高くなっていることが伺えます。実際に大企業に勤務すると、仕事の量やプレッシャー、責任の重さも大きく、精神面で追いつめられる方も少なくありません。それら諸々の対価を含んだ給与と考えることも出来るかもしれません。

ここまで20代最後の年齢として、29歳にフォーカスを当てて年収等を紹介していきました。ところで29歳と言えば、（会社によって名称は様々ですが）係長などの役職に就く年齢でもあります。

20代後半から30代中盤までは、会社も仕事での貢献を期待していますしリーダーシップを発揮することが求められます。30代後半からはマネジメントとしての能力が求められるようになりますので、その前段階としての能力発揮が求められるようになります。

29歳にもなると、仕事面で責任を持つ必要があり、その分やりがいと面白さを感じられます。結婚して子供がいる方は、家庭との両立含め、頑張りどころでもあります。

ここまでは29歳の平均年収を様々な角度で紹介してきましたが、同じ29歳でも職業別に稼いでいる職業を紹介していきます。同じ職業でも会社規模で給与は違いますが、平均して高収入を得ている職業を紹介します。

職業別に29歳で平均年収の高い職業をTOP3で紹介しますので、どの様な職業が平均して給与が高そうなのかを予想しながら読み進めてみてください。イメージ通りかそうで無いか試してみましょう。

ではまず『29歳年収ランキング（職業編）』の第3位を紹介します。第3位は『金融・保険系』です。金融・保険系の平均年収は451.2万円です。大企業平均が406万円でしたので、それよりも45万円も年収が多いという結果です。

金融・保険系の中でも特に生命保険業界の平均年収は479.2万円と高額です。更に証券会社や投資銀行などの資産運用の仕事を中心にしている業界平均は497.1万円と、金融・保険系平均よりも更に40万円以上も高い年収が得られるようです。

生命保険や資産運用系企業の中には29歳で1000万円を稼ぎ出す人もいるようです。もちろんその様な方は、保険であれば販売成績、運用系であれば大口顧客と取扱金額が大きかったり、運用による大きな収益を獲得したりといった業績が認められての給与になります。

続いて『29歳年収ランキング（職業編）』の第2位を紹介します。第2位は『IT・通信系』です。平均年収は451.4万円と『金融・保険系』とは微差で第2位にランクインしました。

IT・通信系は職種によって年収にばらつきがあり、エンジニア（システム開発など）では年収700万円以上の人もいます。日々進化し続けているプログラミングスキルはニーズが高く、企業が自前でシステム構築をすることが増えてきた現在は特に人気の職業です。

SEは中途採用が多く、それまで積み重ねてきたスキルと実績をもとに転職することで年収を上げていくことも可能です。IT・通信系では、若くても業績が認められれば高評価と高収益を獲得することが可能ではありますが、知識だけでなく体力的にも高い水準が求められます。

では『29歳年収ランキング（職業編）』の栄えある第1位を紹介します。第1位は、平均年収460.8万円の『専門コンサル系』です。専門コンサルは、企業のボードメンバーや決定権者などに対し、企業の課題解決を提案する仕事です。

物流や金融、人事コンサルなど様々な専門領域でのコンサルティング業務があり、高い専門性が高年収に繋がっています。その中でも特に高い年収を誇るのが『生産・物流コンサル』で平均年収は735万円。

有資格者、特に公認会計士の資格保有者は、どの領域のコンサルティングでも高年収を得られる傾向があるようです。企業課題の解決にあたって会計知識は存分に発揮される機会が多いと想像できますので、重宝される資格であると考えられます。

29歳の平均年収TOP3を業界別に紹介しましたが、ここでは年収700万円をこえることが可能な職業を紹介します。年収700万円ともなると、29歳全体の平均年収の倍近い収入になります。収入が倍になると生活も変わるだろうと考えられますが、そんなうらやましい職業を紹介しましょう。

29歳で年収700万円を獲得できる職業の1つめは『医師』です。想像に難くない職業ですが、29歳ではまだ後期研修医と呼ばれる期間であるのが一般的です。29歳でもまだ研修医なのです。

大学卒業後も2年間は前期研修医として過ごし、その後3～5年ほどを後期研修医として専門領域を経験するのが一般的な医師への道です。前期研修医時代の年収は300～400万円程度でバイトも禁止。後期研修医になると年収は500～700万円程度になるようです。

後期研修医はバイトも可能で、ドラマ等でよく聞く当直バイトは4～5万円／日ほどになるようなので、週1回バイトをしただけでも180～220万円程の年収アップが見込めます。一方で扱うものが人の命なので、そのプレッシャーは想像すらできません。

こちらも予想できたかもしれませんが、パイロットも高年収の職業として知られており、年収700万円を獲得することが可能な職業です。例えば日本の大手である日本航空（JAL）や全日本空輸（ANA）では自社養成パイロットの募集を行い、訓練後は副操縦士として活躍の場があります。

これらの企業に所属する、25歳～29歳の男性パイロットの平均年収は約880万円。非常に高額な給与を得ています。医者にもパイロットにも共通しているのは多くの人の命を預かる職業であるということ。それだけの責任と集中力を含め、気力と体力を高いレベルで求められる対価と考えられます。

最後に平均年収として1000万円を超えている企業を紹介します。平均年収が1000万円を超えている企業であれば、29歳の年収は700万円を超えていると考えられます。

大企業の中でも特に大きな企業や、業界として平均給与が高い業界が当てはまります。例えば放送関連の会社は高給与水準であるとされており、フジテレビや朝日放送などは平均年収が1000万円を超えています。

また、総合商社や金融関連企業も高給与水準と言われており、特に財閥系と呼ばれる企業（三菱系、三井系・住友系など）は、総合商社でも金融関連でも給与は高い傾向があります。

それでは最後に、29歳で年収500万円を得ることのできる職業を紹介しましょう。もちろん先ほど紹介した医者やパイロット、財閥系企業などは年収500万円を獲得することが可能な為、ここからは排除します。年収500万円でも平均年収を大幅に上回るうらやましい職業です。

まずは、一級建築士や公認会計士といった取得が難しい資格を保有している職業です。公認会計士の資格は、先ほど紹介した専門コンサルティング業界においても高い評価を得られる要素として紹介しました。会計や税など、企業のお金に係る知識を有しているということは強い武器になるということです。

29歳で年収500万円を獲得できる企業を判別する場合、その企業全体の平均年収を確認することで推測することが可能です。例えば平均年収976万円のKDDIでは、29歳で約550万円～650万円の給与を得ています。

もう1つ事例を挙げると、サッポロホールディングスの平均年収は890万円。29歳では約655万円となっています。企業の平均年齢の差はあるかもしれませんが、大よそ平均年収800万円をラインとしてそれより上の平均年収の企業だと、29歳で年収500万円に到達できそうです。

最後の最後に、人気の高い公務員の給与について紹介しましょう。例えば『地方公務員Ⅰ類（上級）』の29歳は年収368～432万円になります。 消防士は年収384～464万円、警察官の年収だと352～512万円となっているようです。公務員の場合は給与とともに安定性も大きな魅力です。

いかがでしたでしょうか。20代を代表して、20代最後の年齢である29歳の年収事情を紹介してきました。やはり就くのが難しい職業は高額な給与を得ることが出来るようです。医者や弁護士、会計士などは資格取得に労力をかけていますので、その見返りとしては適切なのかもしれません。

あまり夢ばかり見ていても仕方がありませんので、平均年収と自身の給料を比較しながら、抑えるところは抑え、使うところにしっかりお金を使うなどの工夫と我慢と努力により、時間とお金に余裕のある生活を目指しましょう。