スプリングドライブとは?人気の理由・種類・評価・寿命まで詳しく紹介!

スプリングドライブとは?人気の理由・種類・評価・寿命まで詳しく紹介!

高級時計としての人気も高く、世界からも高評価を得ている「スプリングドライブ」。人気の理由は、セイコー独自の駆動機構にあります。今回は、「スプリングドライブ」についてメリットや評価、寿命を延ばす方法や故障時の修理について解説します。

記事の目次

  1. 1.スプリングドライブとは
  2. 2.スプリングドライブのメリット
  3. 3.スプリングドライブのデメリット
  4. 4.スプリングドライブの仕組み
  5. 5.スプリングドライブの寿命
  6. 6.スプリングドライブの寿命を延ばす方法
  7. 7.スプリングドライブの故障時の修理費用
  8. 8.スプリングドライブの評価
  9. 9.スプリングドライブは正確な時刻を刻む

スプリングドライブとは

スプリングドライブとは
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海外からも高評価を得ている「スプリングドライブ」とは、セイコーが誇る独自の機構です。動力源には機械式時計に用いるぜんまい駆動を、そしてクオーツ式時計に用いられている制御システムである水晶振動子からの正確な信号によって時計の精度を制御しています。

「スプリングドライブ」に費やされた開発期間は20年以上です。精度は日差±1秒以内、さらに省エネルギー設計を実現しています。機械式時計とクオーツ式時計の良いところ組み合わせた、画期的な時計として評価されています。

機械式時計が好きな方から見れば「機械式時計でありながら高精度な時計」、クオーツ式時計が好きな方から見れば「クオーツ式時計の正確さを保ちながら電池やモーターを使わない時計」と、どちらの面から見ても時計ファンを魅了します。

スプリングドライブとは
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セイコーで「スプリングドライブ」の開発がスタートしたのは1977年です。電池を使わない機械式時計の種類でありながらクオーツ式時計の高精度を実現する夢のような時計を作ること、後に高い評価を得ることとなるセイコー独自の機構「スプリングドライブ」の構想はここから始まりました。

この今までの概念には無い、誰も実現することができなかった新しい種類の機構、「スプリングドライブ」が世界に名を轟かせるのは開発開始から20年以上後です。セイコーの誇る高級時計の種類である、グランドセイコーと共に世に出ました。

スプリングドライブとは
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グランドセイコーに「スプリングドライブ」が起用されるまでに、なぜ20年以上もかかったのか?それは、ライフスタイルの変化に伴った駆動時間の改善が必要だったからです。初代グランドセイコーが誕生したのは1960年、高度経済成長期と言われる時代でした。

長時間労働や転勤という労働の形が生まれた頃です。以来、時代の流れとともに週休二日制が定着するなどライフスタイルや生活のリズムは変化し続けてきました。

週休二日制の生活になると、従来のパワーリザーブ48時間ではリズムが合わなくなります。金曜日の夜に時計を外して土日は休日を楽しみ、週明け月曜日の朝に時計を手に取ると時計は止まってしまっているからです。

スプリングドライブとは
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セイコーでは、パワーリザーブの問題点をマジックレバー方式を導入することで巻き上げ効率のアップを図り、駆動時間を長くすることに成功しました。結果、「スプリングドライブ」の48時間だった手巻き式の駆動時間とは別の種類のものが生まれます。

自動巻きの「スプリングドライブ」です。自動巻きへと変わったことで駆動時間はで72時間へと改善され、グランドセイコーに搭載されることになりました。その後、「スプリングドライブ」は2016年に連続駆動を最大で約8日間(約192時間)可能にすることを成し遂げます。

スプリングドライブとは
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搭載されているのは最高級品の時計であるグランドセイコー「9Rドライブ8Days」です。新しい種類の「スプリングドライブ」は、長時間に渡り手間をかけずに時計を使用したいユーザーから高い評価を得ています。

セイコー独自の駆動機構

セイコー独自の駆動機構
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時計の種類には、機械式時計とクオーツ式時計があります。機械式時計の強い動力源であるぜんまいとクオーツ式時計の持つ高精度な制御システムの組み合わせが「スプリングドライブ」であり、セイコー独自の駆動機構です。

長時間の駆動と一定の時を保つ「スプリングドライブ」は、衝撃にも磁気にも強い作りになっています。機械式時計とクオーツ式時計、この異なる2種類の時計を融合させることは、技術的に困難を極めます。

機械式時計とクオーツ式時計それぞれの良い評価を得ている部分を組み合わせた「スプリングドライブ」は、セイコーだけが実現に成功しました。「スプリングドライブ」の仕組みは、セイコーでしか作ることができません。

時計は機械式時計の開発から始まり、後に登場するクオーツ式時計でたくさんの人が正確な時を知ることができるようになりました。そしてセイコーの技術によって全く新しい種類の駆動機構「スプリングドライブ」となったのです。

「スプリングドライブ」はその後、手巻き式を自動巻きにすることで駆動時間を長くするなど、使用する人のライフスタイルや時代に合った仕組みへと開発され続けてきました。「スプリングドライブ」は歩みを止めることなく、他にはない種類の駆動機構へと進化し続けています。

「世界に挑戦する国産最高級の腕時計をつくる」というグランドセイコーの志は「スプリングドライブ」によって具現化され、セイコーの歴史を築いてきました。「スプリングドライブ」はセイコーの価値だけでなく、時計の世界にも大きな貢献をしました。その点も評価されるポイントです。

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スプリングドライブのメリット

スプリングドライブのメリット
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セイコー独自の駆動機構である「スプリングドライブ」のメリットとは、「音がしない静かな時計であること」「セイコー独自の駆動機構を使用している満足感」「時を刻む美しい針」「信頼ある正確な時刻」「スイープ運針の完璧さ」にあります。

いずれも高い評価を得ている技術で生み出されたものです。それぞれのメリットは、完成されたパーツの組み合わせ、動き、独自性によって生み出されるものです。「スプリングドライブ」だからこそ、得られるメリットと言えるでしょう。

無音

無音
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セイコー独自の「スプリングドライブ」は機械式時計とクオーツ式時計が融合されたものです。「スプリングドライブ」は機械式時計の一面を持ちながら、時計独特の駆動音がありません。

「スプリングドライブ」は、時計の音が全く聞こえない作りになっていますので、音がしないほうが良い状況や時計の音が気になる方にはメリットとなります。静かな部屋で集中するときなどは時計の音も気になることがあるからです。

逆に、時計の音は動力の鼓動であり時計が生きている証しと考える方にとっては、デメリットになる可能性があります。「スプリングドライブ」から時計の音がしない点は、時計の音が好きな方にとって魅力とはなりません。それどころか、評価が下がるポイントとなることがあるでしょう。

独自機構の満足感

セイコーの独自機構「スプリングドライブ」を持つことによる満足感は、持った人しか得られないものです。満足度の評価はそれぞれですが、希少価値もメリットの一つとなります。一般社団法人 日本時計協会の統計ベース(2019年1~12月見込値)によると、機械式時計の出荷数は総出荷数に対して16%です。

前年比は+11%とのことですが、機械式時計が市場に出ている数はクオーツ式時計と比べると極端に少ないものとなっています。世界からも高評価を得ている「スプリングドライブ」は、希少性の高い機械式時計の中でもさらに希少なセイコーの独自機構です。

匠の繊細な技術とセイコーの先端技術「スプリングドライブ」が融合した最高級品はオリジナリティーも高く満足感を刺激します。希少性、オリジナリティーが好きな方にとって、セイコーの独自機構「スプリングドライブ」は満足度の評価も高くメリットとなります。

針が美しい

「スプリングドライブ」は機械式時計としての一面も持つため、太い針を動かすことに適していることがメリットの一つとしてあげられます。長くて太く美しい針が動く様を手元で見ることができるのは魅力的です。

クオーツ式時計は精度の高さで良い評価を得ていますが、トルクが小さいため太い針を使用することができません。そのため、針のデザイン性を求めることができないことがデメリットとなります。

対して、機械式時計はトルクが大きいためデザイン性の高い太い針を動かすことができます。存在感のある針を使用することができるのがメリットです。「スプリングドライブ」が大きく美しい針を起用できるのはこのためです。

時計の形や色、種類にこだわりを持つ方は多くいます。その中で、時計の針にもデザイン性を求める方にとってセイコーの独自機構「スプリングドライブ」の美しい針は、こだわりを満たす点でメリットとなります。

正確な時刻

機械式時計は毎日数秒ほどずれていきますが、クオーツ式時計のずれは月に数秒です。「スプリングドライブ」は水晶振動子からの正確な信号によって時計の精度を制御しているため、制御システムはクオーツ時計式となり、正確さもクオーツ式時計並みです。

機械式時計の動力でありながら、クオーツ式時計の持つ高精度を誇る「スプリングドライブ」のずれは、平均月差±15秒、日差±1秒相当とクオーツと同等です。さらに平均月差±10秒、日差±0.5秒相当と精度を追求した9Rスプリングドライブも開発されています。

「スプリングドライブ」が生み出した精度の高さは、時刻の正確さを求める方にとってメリットとなります。また、時計の時刻を合わせることを手間に感じる方にとっても、「スプリングドライブ」の高精度な制御システムはメリットになるでしょう。

完璧なスイープ運針

「スプリングドライブ」の秒針はスイープ運針です。流れるような秒針の動きはとてもエレガントです。音もなく滑らかな動きを見ることが好きな方にとっては評価も高く、メリットとなっています。この動きは、セイコー独自の調速機構「トライシンクレギュレーター」によって生み出されました。

安定した精度を実現するため「スプリングドライブ」では、ICで制御するローターを一方向へ回転させています。それが「トライシンクレギュレーター」であり、ローターを往復させないことで、秒針の滑らかな動きを実現しました。

機械式時計に見られる細かく秒針を刻むビート運針や、1秒ごとに進むクオーツ式時計のステップ運針が好きでは無い人には、「スプリングドライブ」だからできる秒針の動きはメリットとなります。完璧なスイープ運針が魅力的に目に映るからです。

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スプリングドライブのデメリット

スプリングドライブのデメリット
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セイコー独自の駆動機構である「スプリングドライブ」のメリットは、「無音」「独自機構の満足感」「針が美しい」「正確な時刻」「完璧なスイープ運針」でした。これらのメリットを形にするには、相当の技術とコストがかかります。

そのため、「スプリングドライブ」のデメリットといえば、「高いコストがかかる」「種類が少なく、限られた選択肢しかない」「厚みがあるためファッションやシーンによっては使いずらい」「保守がメーカー頼りになってしまう」ことです。

どれも「スプリングドライブ」を持つことで生じるデメリットです。それぞれのデメリットについて、見ていきましょう。

コストが高い

コストが高い
Photo bystevepb

「スプリングドライブ」は新しい領域となる先端技術と職人の高い技術によって生まれました。複雑な仕組みと厳選された多くのパーツにより作り出される最高級品です。量産できれば価格を抑えることも可能ですが、生産数も少ないため高コストとなるデメリットは免れません。

希少性が高いため購入時の初期費用は当然、高くなります。その後、「スプリングドライブ」を使い続けるために、オーバーホールが必要となります。故障すれば修理費用も必要です。これが購入後のランニングコストです。

「スプリングドライブ」はオーバーホールにかかる費用も他の時計と比べて高めです。そのため、ランニングコストも高くなるため、購入時だけでなく「スプリングドライブ」が寿命を迎えるまで、全体的に高コストになります。

種類が少ない

種類が少ない
フリー写真素材ぱくたそ

「スプリングドライブ」のムーブメントは7種類です。搭載されているコレクションは、セイコーではプロスペックス、プレサージュの2種類、グランドセイコーではエレガンスコレクション、 ヘリテージコレクション、スポーツコレクションの3種類と少ないのが難点です。

当然、選択肢も少なくなります。「スプリングドライブ」は値段も高めなので、慎重に選びたいところですが、プレゼントとしても自分用としても、デザインや好みが合わない場合は選択肢の少なさはデメリットとなります。

厚みがある

厚みがある
Photo byArtisticOperations

「スプリングドライブ」は厚みがあるのが特徴です。自動巻きの時計は標準的に見ても厚みのあるものが多く、大きめです。この厚みが、使う人や着こなしによってはデメリットとなります。

クラシカルなビジネスモデルを身につけているのに、その厚みからスポーツモデルと勘違いされては心外です。また、腕の細い方や小柄な方にとっては「スプリングドライブ」の存在が大きすぎるように見えたり、ファッションによっては邪魔になったりします。

保守はメーカー頼り

 保守はメーカー頼り
Photo by MIKI Yoshihito. (#mikiyoshihito)

「スプリングドライブ」は機械式時計とクオーツ式時計を融合したセイコー独自の駆動機構のため、修理はメーカー頼りになります。時計職人だけでは修理できないことがデメリットです。

機械式時計が壊れた場合、メーカーに部品がストックされなくなったとしても時計職人の技術で修理できます。時計職人に頼めば料金は高くなりますが、部品を作って修理してもらうことでが可能です。

修理をして使い続けることができるのは機械式時計の大きなメリットです。一方、クオーツ式時計は電子部品でできています。電子部品は、時計職人では作ることができません。

電子部品が故障した場合、修理をする際はメーカーに依頼する以外に選択肢が無いことがデメリットです「スプリングドライブ」もクオーツ式時計の一面を持つため、電子部品を使用しています。修理はメーカーの純正部品が必要になり、メーカーでしかできません。

スプリングドライブの仕組み

スプリングドライブの仕組み
Photo bycocoparisienne

「スプリングドライブ」の魅力はハイブリッドな仕組みです。時計を動かす動力には機械式時計に用いるぜんまいを使用して駆動を自己完結型にし、時刻の正確さを保つためにクオーツ式時計の高精度なシステムを用いています。

「スプリングドライブ」は電池やモーターを使用せず、トルクの大きいぜんまいを動力として採用することで太くて大きな針を動かすことを可能にしました。また、時計をコントロールする仕組みはトライシンクロレギュレーターになっています。

「スプリングドライブ」の制御システムは、クオーツ式時計に用いられる独自の調速機構を利用しています。IC・水晶振動子の電気信号を利用して速度を一定に保ち、正確に秒針を動かすシステムです。

スプリングドライブの仕組み
Photo byBrett_Hondow

そして、この制御システムを「スプリングドライブ」で活かすには、ぜんまいがほどける速度を一定にする必要があります。その役割を担うのがトライシンクロレギュレーターです。

トライ(3つの)+シンクロ(同調させる)+レギュレーター(調速機)を意味します。「3つの」が差すのは「動力」「正確な信号」「ブレーキ」です。秒針の正確な動きはこれらがお互いに作用することで保たれます。

先ず1つ目の動力はぜんまいです。種類は機械的な力に属します。「スプリングドライブ」の発動機はステータ(ローターとコイルが巻かれたもの)で、ローターは1秒間に8回転し電気エネルギーを発生させます。

スプリングドライブの仕組み
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2つ目の正確な信号はIC・水晶振動子です。種類は電気信号に属します。ぜんまいが発電したわずかな電気によってICと水晶振動子が動かされます。電力が水晶振動子に伝われば、クオーツ式時計と同等レベルの正確な信号がICに発信されます。

3つ目のブレーキはローター・ステータです。種類は磁力に属します。ぜんまいの発動機であるステータのローターが速くなり過ぎて速度が乱れないよう、磁力でブレーキをかけて調速します。ローターの回転速度が一定に保たれることで歯車と針も制御され、時刻の正確さを保つことができます。

細かな設計

細かな設計
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「スプリングドライブ」の設計には匠の技術と精度が詰め込まれています。設計図の単位は0.01mm単位、最終的には0.01mm以下の単位で部品を調整・加工して組み立てます。しかも組み立てるのは時計職人の目と手です。

緻密な設計図から生み出される「スプリングドライブ」の組み立ては非常に複雑なものになっています。職人にしかできない組み立てに必要なパーツに至っては3針モデルで200部品以上、クロノグラフでは400部品以上です。

注油作業も、自動巻きスプリングドライブが約80ヶ所、クロノグラフは約140ヶ所と数多くあります。「スプリングドライブ」の精度が保たれ続けている背景には、卓越した職人の存在が重要なポジションをしめており、欠かせない存在となっています。

スプリングドライブの寿命

「スプリングドライブ」は機械式時計の動力とクオーツ式の制御システムによって動いています。独自の駆動機構と高精度を誇る「スプリングドライブ」の寿命はどれくらいなのでしょうか?

一般的に、時計は定期的にオーバーホールに出してメンテナンスをしながら長く使えるよう状態を保ちます。「スプリングドライブ」も同様に、オーバーホールを定期的にすることで半永久的に使用が可能です。

当然ですが、「スプリングドライブ」をオーバーホールに出さずに使い続けたりすれば、寿命は短くなります。修理代も高くなりますし、早期に使えなくなる日を迎える可能性もあります。

オーバーホール

オーバーホール
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「スプリングドライブ」はオーバーホールと定期診断をすることで寿命を延ばすことができます。オーバーホールに出せば分解掃除をしてもらえますので、「スプリングドライブ」で使われているパーツの摩耗防止に役立つからです。

もし故障があればメーカーで修理を依頼することができるので、オーバーホールを定期的に重ね、何か問題が発生しても早めに対処できるようにするのが懸命です。「スプリングドライブ」の電子部品がメーカーでストックされている期間が約10年間と限られているからです。

純正部品が無くなった場合は代替え部品を使用して修理をするなど、長期間修理できる体制が整えられていますが、高額になります。できるだけ修理せずに「スプリングドライブ」を良い状態で使い続けるには、やはりオーバーホールが必須です。

その他の時計の寿命

その他の時計の寿命
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「スプリングドライブ」は、オーバーホールに出して定期診断をし、故障しないようにすれば長く使うことができます。故障してもメーカーで保管している部品や代替え部品を使って修理ができるからです。寿命が数十年から一生と幅広いのが「スプリングドライブ」の特徴です。

では、「スプリングドライブ」以外の時計の寿命はどうでしょうか?クオーツ式時計の寿命と機械式時計の寿命には、大きな差があります。それは、クオーツ式時計に使われている電子回路にあります。電子回路の寿命が約10年だからです。

クオーツ式時計の寿命は電子回路が故障した時と重なります。電子回路は故障すると交換する以外、修理する方法がありません。電子部品は時計職人の手で作ることができないため、メーカーの在庫が頼りになるからです。

その他の時計の寿命
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メーカーで修理に必要な部品をストックして無ければ、修理はできず寿命を迎えます。「スプリングドライブ」の寿命のように数十年に渡って使用することは困難なのが、クオーツ式時計です。

機械式時計は、丁寧に取り扱うことで寿命を延ばすことが可能です。オーバーホールに出して定期点検しながら使うことで「スプリングドライブ」のように、寿命を数十年に延ばすことができます。

ただし、手をかけなかったり駆動時間を超えたりすれば止まります。クオーツ式時計のように放置しておくことはできません。寿命が長い時計を希望する場合、機械式時計はおすすめですが、きちんと動かしてメンテナンスなど手間をかけることが条件となります。

スプリングドライブの寿命を延ばす方法

スプリングドライブの寿命を延ばす方法
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「スプリングドライブ」は機械式時計とクオーツ式時計が融合したセイコー独自の駆動機構です。クオーツ式時計と同様、電子部品を使用していますので壊れやすい一面を持っています。定期的なメンテナンスが「スプリングドライブ」の寿命を延ばす鍵と言えるでしょう。

機械式時計の部分で言えば、使用から3年~4年を過ぎると油の劣化による酸化現象が起こります。これが油ぎれを招き、その状態で使い続けるとパーツが摩耗していき寿命を縮める原因となることがあります。

定期的なメンテナンスが必要

定期的なメンテナンスが必要
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時計の寿命を延ばすために一番大切なのが、定期的なメンテナンスです。「スプリングドライブ」を構成している部品の劣化を防ぎ寿命を延ばすには、オーバーホールに出すことが必須条件となります。

オーバーホールに出すことで「スプリングドライブ」の状態を良好に保つことが可能になります。パーツの摩耗を防止しできると共に、時計の精度を保つことができます。修理が必要な箇所が見つかった場合も、早めに対処することで修理費用が高額になることを防げます。

「スプリングドライブ」のオーバーホール費用は、一般的なグランドセイコーより少し高めですが、何もせずに修理または使えなくなることを思えば、良心的な価格になっていると言えるでしょう。

スプリングドライブの故障時の修理費用

スプリングドライブの故障時の修理費用
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「スプリングドライブ」が故障した場合、保証期間内であれば無料で修理できることもありますが、有料になることが多いことを予想しておいたほうが良いでしょう。なぜなら、セイコーの保証期間は、ほどんどが1年だからです。

保証期間内であっても、故障の内容によっては有料となります。「スプリングドライブ」に異常が見られた場合は早めのメンテナンスをおすすめします。保証期間を過ぎてから故障した場合でも、修理の依頼先はメーカーのみです。

「スプリングドライブ」の修理を申し込む際には、先ず部品の有無などを問い合わせることが肝心です。故障した時計の部品がまだストックされているか、また、生産は終了していないかを確認するようにしましょう。

安い物で数百円・高い物で数千円

「スプリングドライブ」の修理では、故障を指定できる場合のみ概算の見積もりをとることができます。「りゅうずやボタンの交換」「ガラスの交換」「文字板の交換」「針(1本)の交換」「電池交換」などです。

機械の内部に原因がありそうな故障や複雑な修理の場合は、お客様相談室での相談になります。そのため、修理費用は「スプリングドライブ」の故障している場所や状況によって異なります。

目安として、高級品と言われる腕時計の修理費用を見てみましょう。よくあるバンド調整で2,000円から、上記にあるりゅうずなどの部品交換や修理は8,000円からが相場です。

安い物で数百円・高い物で数千円
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一方、一般的な時計が故障した場合、修理費用も低コストになります。バンド調整で数百円から、りゅうずなどの部品交換や修理は数千円からです。高級品の腕時計が故障した場合、いかにコストがかかるかわかります。

「スプリングドライブ」も高級品の種類に入りますので、故障時の修理費用は高額になることは必至です。故障することがないよう、定期的にオーバーホールに出すようにしましょう。「スプリングドライブ」の修理費用をコストダウンすることにつながり、大きなメリットとなります。

スプリングドライブの評価

「スプリングドライブ」の評価は人それぞれですが、「スプリングドライブ」のオーナーになった人にしか味わえない感動があります。秒針の滑らかな動きや重厚な作り、シンプルで飽きのこない上質なデザインと、見た目にも魅力が溢れているからです。

セイコー独自の駆動機構においても、高精度であるがゆえの安定性はもちろんのこと、「スプリングドライブ」ならではの太い針は気品すら感じさせます。中でも機械式時計の一面を持ちながらも、クオーツ式時計の良い部分である時間の誤差が少ない点は高評価を得ています。

時間の誤差が少ない

時間の誤差が少ない
フリー写真素材ぱくたそ

「スプリングドライブ」の動力は機械式時計に使われているぜんまいです。ぜんまい駆動の場合、時刻合わせや日付合わせを毎日のようにする必要があります。使い方によっては、時刻が合わなくなったりぜんまいが切れたりすることがあり、手間がかかるのが特徴です。

ところが、「スプリングドライブ」はぜんまい駆動なのに時刻合わせを毎日する必要がありません。この点が高評価につながる点です。時間の精度にクオーツ式時計で使用している水晶振動子を起用しているためズレが生じにくい作りになっています。

「スプリングドライブ」の平均月差は±15秒、日差は±1秒相当と、クオーツ式時計に匹敵する高精度を誇ります。時間の誤差が少ないため、時刻合わせの手間がかかりません。

スプリングドライブは正確な時刻を刻む

スプリングドライブは正確な時刻を刻む
Photo byJESHOOTS-com

「スプリングドライブ」は、機械式時計とクオーツ式時計を融合した独自の駆動機構です。セイコーにしかできなかった、この夢のような機構の開発は世界を驚愕させ、高評価を得る高精度な機械式時計を生み出しました。

クオーツ式時計ならではの時刻の正確さを搭載した「スプリングドライブ」の誤差は平均月差±15秒、日差±1秒相当と高精度です。「スプリングドライブ」が寿命を迎える時まで一生、正確な時刻を刻み続けます。

スプリングドライブは正確な時刻を刻む
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定期的なオーバーホールやメンテナンスを続ければ寿命も長くなり、「スプリングドライブ」との付き合いも長くなります。持ち主と共に人生の時を刻み、次の代である子供へと「スプリングドライブ」が時をつなぐことができるかも知れません。

時が経っても大きく時刻がずれることなく、安定して使い続けることができるのが「スプリングとライブ」です。高級時計としての優雅な様に加え、正確な時刻を刻み続けることは大きな魅力となるでしょう。

kana_emoto
ライター

kana_emoto

副業としてライターを始めたのは、2018年9月です。 webサイトの制作や更新をする中でコンテンツの重要性を感じ、始めました。 この先、webライティングを本業にできるよう、修行中です。 足りないスキルは随時補いながら頑張ります。

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