「寿」の意味・使い方まとめ!漢字の読み方・由来や名付け方のポイントも紹介

「寿」の意味・使い方まとめ!漢字の読み方・由来や名付け方のポイントも紹介

「寿」は喜ばしい出来事や、縁起が良いときに見かける漢字です。しかし、悪い意味はないのか、一文字だけで用いても良いのかなど疑問がある方も多いと思います。この記事では「寿」を正しく使うことができるように、意味や使い方、名付けの際のポイントなどを解説していきます。

記事の目次

  1. 1.「寿」の意味とは
  2. 2.「寿」の由来
  3. 3.「寿」の読み方
  4. 4.「寿」を使った名前に込められる意味
  5. 5.「寿」の使い方
  6. 6.「寿」を使った四字熟語
  7. 7.「寿」は「祝う」という意味

「寿」の意味とは

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「寿」という漢字、日々の生活の中でどんなときに目にしますか?例えば、年始のご挨拶、結婚式、など何かをお祝いする場面で目にすることが多くあります。そんなときによく使用されているのが「寿」という漢字です。

この記事では「寿」という漢字の意味、由来、使い方を解説していきます。しかし「寿」という漢字を目にする機会は多くありますが、意味を熟知して使うことは難しいのではないでしょうか。

お祝いごとで使うとき、名付けで用いるとき、「寿」の意味を深く理解していることでより一層気持ちを込めることできます。「寿」の意味や由来をしっかり理解して、慶事の際や名付けで心を込めた使い方ができるようにしましょう。

意味①寿命が長い

「寿」には、旧字体の「壽」という字があります。「寿」の旧字体の上部「土」「—(最後は左斜め下に払う)」は「老人」の「老」という漢字の部首「おいかんむり」(耂)を表しています。これは「年老いて腰の曲がった老人が杖をついている様子」を横から描いた様子です。

下部には「工」と書き、下に横線を一本、その下の左側に「口」、その右に「寸」と書きます。この部分は「長く連なる道」「田んぼのあぜ道」を表しています。

この成り立ちから「年老いるまで生命が長く続く様子」を意味し、転じて「命が長い」「寿命が長い」という意味になりました。簡略化された「寿」という字も意味は同じです。「寿」の字の元来の意味は「寿命が長い」ということになります。

意味②命

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「寿」の最初の意味「寿命が長い」ということから派生して、「寿」には「命」そのものや「年齢」という意味も含まれるようになりました。

ですが、現在では「命」という意味の「寿」と、「長」という字を組み合わせて「長寿(ちょうじゅ)」という言葉もあります。「寿」1文字でも「寿命が長い」という意味がありますが、現在では「長寿」という言葉の方がポピュラーかもしれません。

意味③祝いの言葉、祝い事

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「寿命が長い、長寿」ということは、とても喜ばしいことです。そのことから「寿」には「祝う」という意味もあります。具体的には2つの祝う意味が込められています。

1つ目は「祝いの言葉」という意味です。「ことほぎ(言祝ぎ)」とも言います。「祝詞(のりと)」もこれを指しており、神道の祭典のとき、神様に奏上する言葉をさしています。国歌の君が代の一節「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌(いわお)となりて苔のむすまで」はその一例です。

2つ目は「祝い事」という意味です。前述の意味と合わせ「言葉で祝福する」「祝いの言葉を述べて、幸運を祈る」ということを指しています。このように「寿」には「祝いの言葉」「祝うこと」という二つの意味があります。

「寿」の由来

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「寿」という漢字が出来た由来は先ほど解説してきましたが、言葉の読み方「ことぶき」の由来はどこから来ているのでしょうか。その起源は平安時代まで遡ります。

「ことぶき」は「ことほき」が変化したと言われています。「こと」は「言」、「ほき(ほぎ)」は動詞「祝く(ほく)」の連用形です。

平安時代以降、「ことほく」から「言祝ぐ(ことほぐ)」「寿く(ことぶく)」と言うようにもなり、この「寿く(ことぶく)」が名詞化して現在の「寿(ことぶき)」の由来になりました。

「寿」の読み方

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「寿」という漢字には、意味と同じく様々な読み方があります。適切な読み方ができるように、しっかりと理解しておきましょう。

まず「寿」の音読みです。「ジュ」、「ス(常用外)」、「シュウ(常用外「壽」のみ)」があります。「ス(常用外)」「シュウ(常用外「壽」のみ)」については普段から用いられるわけではなく、名前をして「寿」を用いる際に使われることが多いです。

続いて「寿」の訓読みです。「ことぶき(寿)」、「ことぶく(寿く(常用外))」、「ひさしい(寿しい(常用外))」があります。「ひさしい」という読み方には「寿」の「命が長い」から派生して「長く存在する」という意味があります。

「寿」を使った名前に込められる意味

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「寿」という漢字は、そのおめでたい印象から名付けに使われることも多くあります。具体的にどのようなイメージがあるのでしょうか。

「長寿」すなわち「健康である」とイメージするならば、「健康な子に育ちますように」「健康で幸せな人生でありますように」という意味を込めることができます。

「お祝い事」「めでたい」というイメージを思い浮かべるとすれば、「人生に幸せなことがたくさんありますように」「たくさんのおめでたいことを成し遂げられる人でありますように」という意味も込めることができます。

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このように「寿」という漢字を使った名前には、前向きで「生まれてくるあなたに幸せになってほしい」という願いを込めることができます。

では、「寿」という漢字を使った名前にはどのような名前があるのでしょうか。男性・女性別にご紹介していきますので、是非参考にしてください。

「寿」を使った男性の名前

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おめでたい意味の「寿」という漢字は男性の名付けによく使用されます。先ほど解説した「寿」の読み方を様々に使用した名前があるので、確認していきましょう。

例えばですが、有名人であれば俳優の「唐沢寿明(トシアキ)」さんや元サッカー日本代表の「中田英寿(ヒデトシ)さん」、ロックバンド・Mr.Childrenの「桜井和寿(カズトシ)」さんなど「トシ」の響きを使った名前が多く見られます。

他にも「ヒサ」という読みであれば「憲寿(のりひさ)」、「カズ」であれば「寿樹(かずき)」という名付けにも使用されます。また、年配の方であれば旧字体の「壽」という漢字が名付けに使われている場合もあります。「壽一(しゅういち)」「壽雄(かずお)」といった名前です。

「寿」を使った女性の名前

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男性ほど多くはないのですが、女性の名付けにも「寿」という漢字は使われています。男性の名前と合わせて覚えておきましょう。

「ス」「ズ」「ジュ」という読み方で使用されることが多いです。一例として、「寿々(すず)」「安寿(あんず、あんじゅ)」「寿音(じゅのん)」という名前があります。

また、男性のときと同じく年配の女性の方で旧字体「壽」が名付けに使用されている場合があります。「壽賀子(すがこ)」「加壽子(かずこ)」「壽子(ひさこ、よしこ)」といった名前です。

「寿」の使い方

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「寿」という漢字は、「寿命が長い」「祝い事」という意味からお祝い事の際に多く用いられています。ですが、場合によっては「寿」という漢字を使わない方が良い場合もあります。

ここからは「寿」という漢字がどのような場面で、どのような使い方をされているのかを解説していきます。正しい使い方を知って、適切に慶事の際に「寿」という漢字を使うことができるようにしましょう。

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「寿」が使われるお祝い事の代表的なものに「結婚式」があります。ご祝儀袋の表書きには「寿」の他、「御祝」「御結婚祝」と書かれています。引き出物の熨斗に「寿」と書かれる場合も多いです。

また、年始の時期に「寿」という字を見かけることも多くあります。年賀状や祝い箸、おせち料理の飾りなどで使われているのを目にすることも多いのではないでしょうか。かまぼこや出し巻き卵に「寿」と焼印されている場合もあります。

ですが、使い方には一点注意が必要です。「寿」という漢字は「めでたい」「祝い事」という意味が込められていますが、年上の方に用いるのは適切ではありません。御祝の言葉を簡略化して「寿」としているので、本来は目上の方が目下の人に対して使う言葉です。

「寿」を使った四字熟語

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おめでたいイメージの「寿」ですが、そのイメージから四字熟語にも用いられています。ここでは「寿」用いたおめでたいときに使うことができる四字熟語をご紹介します。

一つ目は「延年転寿(えんねんてんじゅ)」です。この言葉には「ますます長生きすること」という意味があります。もともとは仏教用語で、修行や仏の加護に寿命を延ばすことを指していました。歳をとってなお、ますます長生きしてくださいという気持ちを込められます。

二つ目は「松柏之寿(しょうはくのじゅ)」です。この言葉は「長寿を祝う」という意味と「節度を守って変わらない」という意味があります。これは松の木や柏(はく)の木の葉がいつも緑を保ち、樹齢も長いことから由来しています。

「寿」は「祝う」という意味

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いかがでしたでしょうか。普段何気なく目にし、使っている「寿」という漢字には様々な意味がありました。一般的な「お祝い事」という意味の他に、本来は「長寿」「命」という意味があることがおわかりいただけたのではないでしょうか。

その意味は古く漢字の成り立ちの部分から由来していること、読み方は平安時代の「ことほく」から由来していることも解説してきました。日本古来から用いられている歴史ある言葉です。

また、おめでたいときに使う「寿」も場合によっては使わないほうが良いこともわかりました。正しい意味と使い方を理解して、「寿」を慶事の際に適切に使うことができるようにしましょう。

満畑ペチカ
ライター

満畑ペチカ

フリーWebライター|調理師 美味しいものとお家で過ごす時間が大好き。趣味は料理とお菓子作り、写真。「興味があることはとりあえずやってみる」がモットーの24歳です。お仕事は誠実に、丁寧に、素直に。わかりやすく、ためになる記事をお届けします。

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