あまのじゃくの意味とは?
あまのじゃくとは「天邪鬼」や「天の邪鬼」として漢字表記する言葉で、間違えて「てんのじゃき」なんて読み方をして恥をかかないようにしたい言葉の一つです。一般的な意味としては「ひねくれもの」「わざと相手を怒らせるような性格」
または「あえて逆らうような行動をする人や性格」といった意味があります。具体的には「やってください」と言えば「やりたくない」と答え、「やらなくていいよ」と言えば「やる」と行動に写すような、非常に面倒な性格や行動などの意味を指します。
あまのじゃくの由来
あまのじゃくという言葉は、日本の妖怪が語源となっていると言われています。天邪鬼という名前の妖怪は、日本の民話に登場する妖怪のことなのです。天邪鬼という妖怪がどういう経緯で誕生したのかについては、古事記や日本書紀に登場する人物、「あまのさぐめ」に由来するといわれています。
アマノサグメは元来は女神の一人であり、アメノワカヒコに仕えていました。なかなか仕事をしないアメノワカヒコに、アマテラスオオミカミはキヂナナキメという鳥に伝言を託してアメノワカヒコへと向かわせました。
それを先んじて知ったアマノサグメはその事をアメノワカヒコに伝えると、キヅナナキメを射殺させてしまいました。不義を謀ったアメノワカヒコは自らの矢で胸を射貫かれ、アマノサグメはその行動から「天の邪魔をする鬼」という意味で「天邪鬼」と言われるようになったという事です。
あまのじゃくの特徴
男性女性のあまのじゃくと言われる人たちの特徴とはいったいどのようなものなのでしょうか。あまのじゃくという言葉の類語の意味をもつ言葉として「へそ曲がり」「偏屈」「つむじ曲がり」「ひねくれもの」などが挙げられます。
そうした一見して面倒な性格をあらわす意味の言葉が、類語として挙げられるあまのじゃくの性格や心理的な特徴について、男性女性共通の性質を10種類にわけてご紹介します。
男性女性共通の特徴①「頑固」
最初の男性女性共通の性格的特徴は、あまのじゃくとして言われるタイプの人の多くはとても「頑固」だということです。どのような意味かというと、自分の意見や考え方をいっさい曲げないので、他人から「間違っている」と指摘されても一切認めようとしません。
高すぎるプライドが邪魔をするのか、間違いであった場合でもみとめようとはせず、あくまでも自分の意見を徹底的に通そうとする頑固さを持っています。相手の意見にあわせようとしないのも頑固的な特徴といえます。
男性女性共通の特徴②「揚げ足とり」
続いての男性女性共通の性格的特徴は、「やたらと揚げ足をとる」という事です。どのような意味かというと、天邪鬼な性格の人は他人の成功を心から祝うことができません。自分よりも誰かが優位であることが許せないからです。
なので、いかにも身近な人がうまくいきそうなら、すかさず相手の言い間違いやミスなどのあらさがしをして、とことん言い募り、何とかして相手の気持ちを負かして自分の方が上であることを確認したいのです。
男性女性共通の特徴③「目立ちたがり屋」
天邪鬼な男性と女性に共通の性格的特徴として、個人差はあるものの、比較的目立ちたがり屋である、という事です。誰とも違う自分だけのアイデンティティを強く望む傾向にある天邪鬼な人は、自分以外の誰かが目立っていることが許せません。
私も注目されたい、誰よりも目立った存在でいたい、そうした心理現象が人とは違う言動や行動へと駆り立てているのです。結果として誰に対しても反抗的な態度をとったりという結果につながっていきます。
男性女性共通の特徴④「独立独歩」
天邪鬼な男性と女性に共通の性格的特徴として、自分を強く持っているタイプが多いのがあまのじゃくな人の特徴です。プライドが高く自信家の多い性格なので、「私の意見こそが最も正しい」と思いがちです。
そのため、まわりとは少し違った意見であっても気にせず、誰かの意見を参考にして行動を決めようというようなことはありません。あえて少数派にもあることもまるで気にしない、むしろそうしたことによって目立つことに喜びを感じるタイプです。
男性女性共通の特徴⑤「孤高」
天邪鬼な男性と女性に共通の性格的特徴として、大勢の意見や「みんなやっているから」というような考え方を忌み嫌います。他人と同じ意見や同じ考え方を持つのも、強要されるのも好きではありません。
他の誰とも違い、「自分は自分だ」という考え方を強烈に持っていることから、そうやって孤高を貫くことで注目を集めて、その状況を作り出した自分という存在の価値について喜びを感じるタイプだと言えます。
男性女性共通の特徴⑥「一匹狼」
あまのじゃくな男性と女性に共通の性格的特徴として、非常にプライドが高い事から誰の助けも必要としない自分を作る事に余念がありません。とにかく自分でなんでもこなそうとするので、自分の方がなんでも出来る、他人よりも優れているという実感を得ているのです。
そのため、行動にともなって言動がきつくなる傾向があり、「自分よりも劣っているのに」という意味の言い回しから相手を貶めてしまう事にもつながりかねません。
男性女性共通の特徴⑦「頭がいい」
他人のポジションは周りの意見の推移に敏感なあまのじゃくの人の男性女性共通の性格は、つねに他人の考え方やあり方に目を向けてその対抗のポジションを担う傾向にあるため、頭の回転が早という特徴があります。
他人の言動をしっかりと注視して、おかしな言動や矛盾した言動を見つけると直ちに注釈を入れることのできる性格なので、ツッコミ役としても適性があると言えます。
男性女性共通の特徴⑧「本音を隠す」
あまのじゃくな男性と女性に共通の性格的特徴として、自分の本音を悟られる、感じ取られてしまうことが恥ずかしいと思っている傾向が強いです。そのためどのような話をしていても、自分の本音を言おうとはなかなかしません。
その傾向は恋愛においても顕著にあらわれますので、相手にとっては不安を感じさせてしまうこともしばしばです。またえてしてそういう場合に、自分から本音を告げることもまずしません。
男性女性共通の特徴⑨「場を乱す」
あまのじゃくな男性と女性に共通の性格的特徴として挙げられるのは、耳目を自分へと集めるためにあえて場を乱すような行動を取る、ということです。そのため周りの意見が同調の動きをみせているときに、敢えて違う方向で自己主張して流れを変えようとしてしまうのです。
そうやって耳目を集めることで、自分の中にある孤独感を埋めようとしているとも考えられています。寂しさを注目で紛らわせているという意味でばを乱しているといえるのです。
男性女性共通の特徴⑩「ミスを認めない」
あまのじゃくな男性と女性に共通の性格的特徴、最後に挙げられるのは、基本的にあまのじゃくな人は、高すぎるプライドが理由で「自分のミスを一切認めようとしない」というところがあります。
また、自分にミスは一切ない、と思い込むような傾向もあり、指摘されればされるほどより意固地になって自己主張を止められなくなってしまう、という傾向があります。
あまのじゃくとの付き合い方
男性も女性でもそうとう気難しい「あまのじゃく」な性格の人とうまく付き合う方法にはどうしたら良いのでしょうか?そのコツは何と言っても「悪気があってやっているわけではない」という事に気付いてあげることです。彼らの本音は言葉ではなく行動に出ます。
お願いを聞き入れてもらうには
女性よりは男性にありがちな方法ですが、言葉の使い方をすこし変えるだけで、上手にお願いを聞き入れてもらう方法があります。それは「~をしてくれないか?」という言い方をするのではなく「~してほしいけど、無理だよね?」と、負けず嫌いな心理をついてみましょう。反射的に「できるよ!」という返事が得られます。
気持ちを受け入れてもらうには
自分が素直ではないぶん、相手からの言葉や愛情表現を素直に受け止められないのもあまのじゃくな人の特徴です。そのため相手の言葉の真意を探りがち。そういう天邪鬼な人には何度も何度も繰り返し伝え続けることが大切です。
環境づくりに配慮する
お互いに信頼関係にない状態の場合、天邪鬼な人は必要以上に本音を隠してしまいます。そこで信頼関係をより早く築くために、一緒の時間を増やしたり連絡を頻繁にとるようにして、本音を言いやすい環境を整えるように配慮することです。
幼少期の「あまのじゃく」
小さな子供があまのじゃくな性格を見せることがあります。そうした時に親としてどのように捉えるべきなのでしょうか。子供にとって天邪鬼な行動というのは、言葉による駆け引きの練習と考えることができます。
子供にとっては天邪鬼な答えをわざとしているのではなく、そうした答えを返すことでどのような反応が得られるのかという言葉のやり取りの練習をしているのです。親子のコミュニケーションを通じて、言葉のやり取りという遊びをしているということなのです。
ですから、子供が急にひねくれた考え方をするようになって困ってしまう、と考えるのではなく、こうした返答や考え方で話をすることができるようになったという成長を喜ぶ考え方で接するのが良いでしょう。
あまのじゃくの心理
あまのじゃくと呼ばれる性格や考え方の人が持つ心理とは一体どのようなものなのでしょうか。心理状態について、またその心の動きについて心理的性格を一つ一つ特徴的なものをあげますので、あまのじゃくの独特な心理状態を知っておきましょう。
あまのじゃくの性格
あまのじゃくと呼ばれる性格は、基本的にどのような事柄に対しても全く正反対の意見や行動をとることを指します。ですから言葉の使い方の中でも「あまのじゃくのような性格だ」といった使い方として性格を表すことがあります。
そうした性格に表されるようなあまのじゃくの心理について、どういう心の動きがそうした行動につながっていくのかを分析しています。一つ一つ紐解いてみましょう。
心理的性格「不器用」
あまのじゃくな人の心理的な理由として、感情表現が非常に苦手なために、感情を表に上手に出すことができずに、あえて人との距離を取ろうとする心理が働きます。そのした姿を見た周りの人が「あの人はあまのじゃくだ」と捉えることがあります。
本心は喜んだり悲しんだりと、感情表現には至らないものの、心理的反応をしっかりと行なっていても、それが表に出てこないためにそのような誤解を生んでしまうことがあります。
本人の性格そのものはあまのじゃくと呼ばれるような性格ではなかったとしても、感情表現が苦手なタイプの人にとって、他人との感情の共有を上手に撮ることができないことが天邪鬼として見られてしまう結果につながっていると考えられます。
心理的性格「かまってちゃん」
承認欲求という心理状態に強く影響されるような人はあまのじゃくとして行動を取ってしまうタイプに流されていく傾向があります。理解者を求めているのにも関わらず、自分から相手を遠ざけてしまうことで相手にそんな自分を見つけてもらいたいという心理です。
本心では相手に自分のことを理解してもらいたいのに、その本心に対しても反対の考え方をとってしまい、そのような心理の動きから様々な人に対して遠ざけてしまうような行動を取ってしまうのです。
心理的性格「恥ずかしがりや」
基本的にナルシストであるあまのじゃくな人は、心理的には本当は自分に対しての自信がありません。そのため極端に自分の内面を知られることを忌避します。他人から考えを聞かれてもはぐらかしてしまったり、本心ではないことをつい言ってしまうのです。
本当の自分に自信がないために、もしも本当の自分を知られたときや、自分の本心を知られた時にどのように対応すればいいのかがわからないために、ますます自分を隠すような行動を取ってしまうのです。
心理的性格「理解してもらえない反動」
感情表現や自己表現がとても苦手なのも、天邪鬼な性格の人の特徴です。そのため本当は自分の考え方や心理状態を理解してもらいたいのに、自分の行動が原因となって理解されないことばかり、となりがちです。
理解されないことによって感じてしまう孤独が、さらに他人との反対意見などを通じて自分への注目度を高めるために自分の本心とは違う行動をとるという矛盾が重なってしまうことが多々あります。
心理的性格「試している」
疑り深く、他人をあまり信用しようとしない天邪鬼な性格の人は、基本的な心理的行動として相手を試すような行動を選択することが多くなります。しかし自分から進んで相手の気持ちを確認するようなことはまずありません。
その結果相手にとってあまり好ましくないような行動を取って、その反応を見て自分に対してどのような感情を抱いているのかということを確認しようとする傾向があります。
心理的性格「人間不信」
他人のことをあまり信用することができない天邪鬼な性格の人には、過去の経験が元になってそのような考え方に至っている場合もあります。必ずしも先天的なものではなく、後天的な経験が元になって天邪鬼な性格になっている場合もあるのです。
心理的性格「緊張している」
自意識過剰という心理状態が原因で天邪鬼な性格や態度が出てしまうことがあります。何かが原因となって自分自身に激しいストレスやプレッシャーを感じる場面が訪れた場合、そうしたことが原因で生じる極度の緊張が天邪鬼な行動をとりをきっかけになることがあるのです。
あまのじゃくの行動
天邪鬼な性格の人がとる行動として最も特徴的なのが、他人に対してマウントを取りがちであるという点です。つまり常に相手との位置関係を気にしているので、少しでも相手のミスを見つけたら、徹底的に叩いてしまうと言う傾向があるのです。
そのため、身近な人にほどそうした行動が頻繁に行われてしまうので、相手をイラつかせてしまったり、相手に距離を置かれてしまうようなことになりがちです。
あまのじゃくの発言
つい相手をイラつかせてしまう言動として「なんでも否定から入る」や「つい意地悪な物言いをしてしまう」など言動が天邪鬼な人にはありがちです。頭の回転が早いのでツッコミが容赦なく単独行動を好むためか友達が余り多くないのも天邪鬼ならではと言えます。
あまのじゃくの恋愛傾向
なかなかに複雑な心理状況や性格を持ったあまのじゃくの人の考え方や生き方はある程度ご理解いただけたことと思います。ここからはそんなあまのじゃくの人の恋愛傾向について、7つご紹介します。あまのじゃくな人の性格をうまく把握して探ってみましょう。
恋愛傾向①好きな人ほど避ける
あまのじゃくな人の恋愛傾向ですが、好きな相手に対してよそよそしくなる、つまり「好き避け」をしてしまう恋愛傾向があります。相手を恋愛対象として見れば見るほど、あえてその対象から離れて自分の気持ちを悟られないようにしよう、という行動にでます。
あまのじゃくな心理の働きはここでもしっかりと効果を発揮していますが、好きだからこそ近くに行きたい。好きだからこそ離れがたいという行動のまったく反対の行動をあまのじゃくな人はとります。
恋愛傾向② 冷たく当たってしまう
あまのじゃくな人の恋愛あるある、続いては「恋愛対象の相手についつい冷たくしてしまう」です。本心は悩んでいる相手に寄り添って優しくしてあげたり全力で応援してあげたいのに、「別にあなたのことなんて心配していない」という態度をとってしまうのです。
これは話しかけられたり構われたことが「嬉しくて嬉しくて仕方がないけど、そんな自分を知られたくない」という感情がそうした態度を取らせるのです。そして、そうした本心を隠してしまう意味で行動に出ます。
恋愛傾向③ 目が合わせられない
あまのじゃくな人の恋愛あるある、三つ目は恋愛対象として興味がある相手ほど、目が合ったら直ぐに逸らしてしまうという心理です。この行動は思春期にありがちな行動ですのであまのじゃくな人全体に言える事でもありませんが、恥ずかしい気持ちが行動に現れています。
恋愛対象としてみている相手をついつい目で追ってしまうのはごくごく自然なことですが、いざ相手と視線があったときに、自分の気持ちが見透かされることを恐れて慌てたように目をそらしてしまうのです。
恋愛傾向④自分から連絡できない
あまのじゃくな人の恋愛あるある、四つ目は「自分からlineや音声通話で連絡できない」という心理です。恋愛対象である相手に嫌われるんじゃないか?という思いがどうしても、自分から連絡しなければならないよっぽどの理由がない限り踏んぎれないのが天邪鬼。
高いプライドも影響して、lineなどの既読スルーをもしもされてしまったら、という恐怖から自分から連絡するという行為を選択できない傾向にあります。
恋愛傾向⑤わざと嫉妬させる
あまのじゃくな人の恋愛あるあるのなかで、「恋愛相手をわざと嫉妬させるような行動をとる」傾向が挙げられます。プライドが高く傷つくことが怖くて仕方ない性格のため、自分で直接相手の気持ちを確認することに怖がってしまう傾向にあります。
そこで天邪鬼な人は、敢えて相手が嫉妬してしまうようなシチュエーションを演出することで、気持ちの確認をするためにその反応をみる、という意味の行為をするのです。
恋愛傾向⑥好きな人以外つきあわない
あまのじゃくな人の恋愛あるある、六つ目は天邪鬼のな人の根本的な性質が見える恋愛行動といえますが、自分が本当に興味のある相手いがいの相手はかなりなおざりになる、という傾向があります。あくまでも表面上の付き合いしかしないということです。
自分が好きだというナルシスト的な性質をもちながらも、愛されたいと強く願う性質も抱え持つ天邪鬼なひとは、恋愛対象として自分が認めた相手以外と恋人同士やそうした関係をもつことはしません。
恋愛傾向⑦愛情表現をしない
あまのじゃくな人の恋愛あるある、最後の一つは「自分から愛情表現をすることがほとんどない」という点です。恋人同士になっても天邪鬼な性格は相変わらずなので、恥ずかしがり屋で不器用な本質は変化しません。恋人同士だからといって慣れ合うのが嫌いというわけでもありません。
結局のところ恥ずかしがりやなので、素直に自己表現をすることに抵抗があるのです。相手から答えを求められることが無ければ、基本的に自分の気持ちを返そうとはしない傾向があります。
あまのじゃくの使い方
あまのじゃくという言葉をどのように使えばいいのか、その使い方についていくつか例文を用いてご紹介します。誤った使い方やおかしな使い方をしてしまわないように、あまのじゃくという言葉の確かな使い方について学んでおきましょう。
あまのじゃくという言葉は人の性格や心理状態を表す言葉です。そのため使い方の基本としては人の性格や心理状態について用いられるのが一般的な使い方となります。では間違った使い方はどのようなものになるのでしょうか。
そうした様々な使い方を例文を通じて一つ一つ見ていきましょう。そしてどのような使い方が間違っていてどのような使い方が正しいのかについて、把握できるように努めましょう。
例文①
「あれほど外界とのかかわりを立ち続けるっていうのは、どんな気持ちで居続ける事なんだろうか?不思議と湧き立つ疑念がその首をもたげて私の思考にゆるりと絡みついた。友人にいわせれば”そんなのたんなる天邪鬼なだけさ”と切り捨てていたけれど、それだけではない気がしていた」
あまのじゃくの使い方として、「こういう特性うや性質を見せている人だから天邪鬼だ」という使い方を意味した表現しています。単純に性格や特質を表現した意味の使い方です。
例文②
「あの人は昔はあんな性格はしていなかった。もっと明るくて楽しい人だったけれども、ある事件をきっかけに誰も信用できなくなってしまったんです。今のあの人はまるであまのじゃくのような考え方になってしまっています」
形容詞としての意味のある使い方です。誰も信用できず、疑いの視線で誰も彼も見ては険悪な雰囲気で相手を威嚇するような性格を例えた使い方になっています。使い方としては比較的一般的な文法と言えます。
例文③
「君の言い分は天邪鬼すぎる。いくら僕のような寛容な心の持ち主でも、そこまでの言われようだとカチンとくるよ。確かに君は全てを一人でこなしてしまえる何でもできる人なのかもしれないが、だからといってそこまでの物言いをしていいというわけじゃない」
形容動詞として意味のある使い方です。天邪鬼的な発言という意味での使い方で、相手からの発言が非常に意地悪だったり、高慢ちきだったり、とにかく嫌味な発言だったりという場合を表現した使い方です。
例文④
「こうなったら僕にだって考えがある。君がそのような態度をとるのであれば、僕だって同じようにあまのじゃくになってやる。そうやって君が僕にしてきたことと同じようにね。これでお互い天邪鬼さ」
あまのじゃくの使い方としてはすこし可笑しな文法です。名詞としての意味でもなく形容詞としての意味でもないので、あまのじゃくを表現する言い方としてもう少々足りない表現として考えられます。
正しくは、あまのじゃくと表現するのではなく「意地悪になってやる」などと意思や意味を明確にする必要があります。そういう意味で使い方の正しくない例文となります。
あまのじゃくの注意点
あまのじゃくと呼ばれる性格は必ずしも良いとは言えない意味を持た性格ですから、もしも紹介してきたような傾向を自分自身の行動で感じることがあるのならば、なるべくならばそうした傾向に対して注意を向けておくべきです。
仮にこれまで紹介してきた特性や心理を自分の中に感じることがあったとしたら、可能な限り悪いところは改善できるようにして、良い部分は残しておけるような行動が必要です。
あまのじゃくを治すには
それでは天邪鬼な性格を直すためにはどのような方法や考え方が大切なのでしょうか。具体的にこういうときはこうするべきだという実例を踏まえながら、あまのじゃくな性格を改善するためのポイントについて紹介します。
天邪鬼な性格を形成している部分を、根本から改善できるような部分や要因を中心に、どのようにすれば天邪鬼な性格を誰からも好かれる性格に変えることができるのかについて、しっかりと理解して実行できるようにしていきましょう。
感謝の気持ちを伝える
あまのじゃくだと言われてしまうような行動の一つに、自分の素直な感情を相手に届けることを苦手とする面があります。まずは何事にも感謝の気持ちを素直に相手に伝えることから始めてみましょう。
大切な人からのアドバイスはどのようなアドバイスであれ、あなたのことを真剣に考えているからこそ投げかけてくれている言葉だ、という意味を理解ができれば感謝の言葉は自然と出てきます。
またちょっとしたことでも、あなたを助けてくれる行動をとった相手に対してちゃんと感謝の気持ちを伝えることで、素直な感情表現ができるようになります。
傷つくことを恐れない
人を信用することでその相手から裏切られることによって傷つくことを恐れてしまうので、そうした臆病な気持ちが他人を遠ざける結果に繋がっています。改めてあなたの周りにいる人たちをじっくりと見た時にあなたを本当に傷つけるような人なのかどうかを考えてみましょう。
あなたの周りにいる人が本当にあなたを傷つける人ばかりだったとしたら、そうした人たちとは離れるべきです。そしてあなたが本当に信頼に足る人物に出会えたら、勇気をもって相手を信用してみましょう。
本当の信頼関係はお互いの考え方や生き方をぶつけ合うことでしか生まれません。そうすることでより深い信頼関係を築けるようになることを知りましょう。
親友を作る
孤独を愛する天邪鬼な性格の人にとって、他人の存在はあくまでも自分を高みに押し上げてくれる踏み台にすぎないかのような考え方をしてしまいます。しかし、それではいつまでたっても天邪鬼な性格を直すことはできません。
そこで、あなたと対等な考え方と立場を持っている親友を作ることで、孤独や孤高という生き方に変化をもたらしてみましょう。簡単に作ることはできませんが少なくともあなたが最も信頼できる人を一人でも作れるように努力をすべきです。
そうやって素直な気持ちを共有できる存在が一人でも生まれれば、それをきっかけにしてその友人以外との関係性も素直な気持ちで共有することができるようになります。
否定から入らない
どのような言葉であれ相手を否定から断罪するのは相手に対してだけでなく自分への評価という形でマイナス方向へとベクトルが向いてしまいます。翻って相手の意見を尊重するようなプラス方向で意見交換を交わせるようになれば、それだけで関係性が劇的に変化します。
最初から否定で物事を考えてしまうと結果としてどのような行動もできない、やれない、実現できないという負の感情で埋められて進歩が生まれません。それでは何の未来も作り上げることができなくなってしまいます。
物事はプラスで考えて初めて新しい未来を創造することができるようになります。そうした基本的な法則を理解していれば、何事も否定から入るというのは非効率である意味がわかります。
愛する心
愛情表現だけでなく、様々な自己表現が素直なものでない限り相手には伝わりようがない、という意味をしっかりと理解する必要があります。その上で自らの感情と正面に向き合って、素直に愛する気持ちを表現するよう努力することがあまのじゃくの性格の改善につながります。
自分が相手に対して大切に思っている事や、愛を持って接している意味が正しく伝えられなければ、相手からの愛情表現を得ることも難しくなります。ですからまずは自分から心を開いて相手を受け入れる。そして相手に対して正しい愛情表現をする。
そうした努力こそが、天邪鬼な性格を改善するための最も効果的な方法につながっていきます。自分の中のあまのじゃくと向き合ってそうしたひねくれた考え方から生まれ変わりましょう。
あまのじゃくは意地悪な人という意味
あまのじゃくという言葉が持つ意味やあまのじゃくと表現される人間の性格そして考え方や心理状況、そうした性格から生まれる恋愛傾向について紹介してまいりました。あなたの中にこのような性格は見つかりましたでしょうか。
もしも自分の中にもこういった性格が隠れていたとしたならば、紹介させて頂いたあまのじゃくな自分の治し方を試してみてください。天邪鬼な性格は必ずしも人間関係を良くするものではないので、直せる部分はしっかり治しておきましょう。