「造詣」の意味とは?「造詣の深い」の使い方や例文も分かりやすく解説!

「造詣」の意味とは?「造詣の深い」の使い方や例文も分かりやすく解説!

何かの専門性が高くて知識が豊富なことを言い表すのが「造詣」という言葉です。よく「造詣の深い」といった使い方をする言葉について、さらに意味や内容を探っていく特集です。造詣および造詣の深いという言葉の例文や英語も併せてご紹介していきます。

記事の目次

  1. 1.造詣の意味とは?
  2. 2.造詣の由来
  3. 3.造詣の特徴
  4. 4.造詣の類語
  5. 5.造詣の使い方
  6. 6.造詣の注意点
  7. 7.造詣は知識が深いという意味

造詣の意味とは?

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よく「造詣(ぞうけい)」という言葉を見聞きすると思うのです。言われてみると何となく意味を知っているようでいて、いざ誰かに説明するとなると迷ってしまうような言葉です。「造詣の深い」という言い方もします。

この造詣、造詣の深いという言葉にはどのような意味や扱いがあるのでしょうか?今回は造詣という言葉の由来や、使い方、例文や英語なども踏まえて、造詣および造詣が深いという言葉についての特集です。

造詣とは知識の深さを意味する

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造詣という言葉は、深い知識や優れている技量のことを意味しています。ある特定分野についての知識や技量が豊富だったり経験が伴っていること、そんな優れている人物のことを指して言う使い方をします。

とくに造詣の深いや「造詣が深い」という言い方を頻繁にします。造詣という言葉の次に来るのが、決まって「深い」だと連想させるパターンが目立っています。

造詣の読み方はぞうけい

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造詣の深いという言葉の読み方は「ぞうけいのふかい」です。つまり「詣」という漢字は、脂肪の「脂」という漢字に類似ていることもあって、よく「ぞうし」という読み方をされてしまいます。

これは誤った読み方になるのでぜひ気をつけておきましょう。特に会話で使用する場合には、しっかりと「ぞうけい」という響きを理解した使い方を意識する必要があります。

造詣の由来

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造詣および造詣の深いという言葉は、いつ、どこからやってきたのでしょうか?その由来については、あまりはっきりとしている説が確認されていません。

ただし造詣という言葉を分解してみると、「造」には「なる、できあがる、成就する」という意味を含んでいたり、「詣」には、「学問などが深い境地へ至っている」という意味があって、いつからかそこの二つの意味を重ね合わせるようになって熟語化したのではという説があります。

造詣の特徴

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造詣および造詣の深いという言葉は、どのようなシチュエーションの時に使われているのでしょうか?どのようなタイミングで使えば正しいのかも興味のわくところです。ここでは造詣、造詣の深いという言葉の特徴などに触れていきます。

造詣は特に専門分野で取り扱われる

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造詣や造詣の深いという言葉やキーワードがよく登場するのは、ある特定な場所に限られています。それは学問、芸術、技術の分野です。この3つの分野の中では、かなり高い頻度で取り交わされています。

例えば「彼はクラシック音楽、特にベートーベンに関しては造詣の深いところがある」といったように、一朝一夕では成り立たない分野にて交わされる使い方をします。

造詣は似た漢字同士である

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造詣は二つの漢字が組み合わされてできた言葉です。「詣」とは音読みで「けい」訓読みで「詣でる(もうでる)」と書きます。学問、芸術、技術などの分野にて豊富な理解やすぐれた技量をもっていることなので、そこに至るという意味があります。

詣でるは「行く、進む、到着する」という意味と、「学問などが深い境地になる」といった意味に該当します。「造」という字は、ものごとを「造る(つくる)」という意味なのは言うまでもありません。

しかし実は「いたる」といった意味も持っています。  「つくる」ことそのものが最終の形になるまで至る意味を成すといえます。造ると詣でるは、お互い似た言葉でもあるわけです。

造詣の類語

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造詣および造詣の深いという言葉は、才能や技量、経験が普通よりも突出しているような状態を意味することがわかりました。ではこれに似ている類語は他にもあるのでしょうか?ここでは造詣の類語をいくつかご紹介します。

造詣の類語①精通

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造詣とよく類似している言葉として、一番しっくりとくるのが「精通(せいつう)」です。ある分野に関しては、誰にも負けないくらい詳しいこと、よく通じているということを意味します。たとえば「彼は幕末の歴史について精通している」というような使い方をします。

造詣の類語②蘊蓄

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造詣の類語として次にあげられる言葉が「蘊蓄(うんちく)」です。漢字にするととても難しい表記になります。それまでに蓄えられた深い知識があることを言い表します。

蘊蓄は元々、学者が長年の間に研究を重ねた成果のことを意味していましたが、使い方も徐々に変わって広範囲になりました。造詣の深いに似て「蘊蓄を傾ける」という次に連なる言葉もあります。

造詣の類語③学識

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専門の分野で長けている状態を示している言葉としては「学識(がくしき)」も、造詣の類語としてあげられます。特に学問における知識と見識がある場合をいいます。使い方の例として「受験条件は高校卒業程度の学識が必要」などがあげられます。

造詣の使い方

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造詣や造詣の深いといった言葉は、学問、芸術、技術の各分野について、人並み以上な深い知識を持つか、すぐれた手さばきがある時に表現します。では実際にはどのような表現方法があるのでしょうか?ここでは、造詣の英語表記、造詣の深いの使い方について例文からご紹介していきます。

例文①日本の歴史に造詣の深い彼の話は面白い

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造詣の深い人物からは、何かを教わると為になったり役立つことがあります。どこにでも必ず、ある分野について造詣があるという人物がいるものです。ただしそのような人物が独り善がりで、専門用語を語りだすと面白みが欠けてしまうことがあります。

例文②音楽に造詣の深い彼の演奏は聞きいってしまう

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おそらくこれは、演奏を聞いている当人も音楽に造詣の深い人物であり、そんな立場からの見解でも、演奏者には造詣の深い雰囲気を感じている状態を表現しています。普通なら聞き流してしまうかもしれない些細な演奏のテクニックでも、わかるものにはわかるということです。

例文③最新医療に造詣の深い先生を講師にお招きした

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いろいろな場所で講演会や講座などが催されています。その際の講師を選出する条件として、話をしてもらいたい題材に関しての専門性があります。

しかも上手にわかりやすい話術を持っている経験者はもてはやされています。本当の意味で造詣の深い人物は、より噛み砕いて分かりやすく解説できるという例文です。

例文④彼はアメリカに留学経験があるため英語に造詣の深い人物だ

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アメリカ留学の期間やパターンによりけりですが、長期滞在したりMBAを取得したなどの経緯がある人物は、英語について堪能で、特にビジネスシーンでは活躍できるスキルを持っている可能性があります。英会話レベルも仕事で使えるほど造詣の深い人物です。

造詣の英語表記

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造詣および造詣の深いという言葉を英語で表現したい場合は、いくつかの方法があります。よくknow、knowledgeという単語を用いて英語表記します。例えば「know about A very well(Aについてはとてもよく知っている)」「have a profound knowledge of A(Aに関した深い知識がある)」といったものがあげられます。

造詣の注意点

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造詣や造詣の深いといった表現を取り扱う際には、ある程度の注意点が必要です。ではその注意点とはどのようなものなのでしょうか?ここでは、造詣という言葉の使い方で、なるべくNGにならないための内容をご紹介します。

造詣の深いことを自分のためには使わない

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造詣の深い、造詣があるといった表現は、普通誰かを紹介をする際や、ちょっとした褒め言葉として使うのが通説です。なので自己紹介の場面で使うことはあり得ません。

もともと造詣には、相手を尊敬するニュアンスが含まれているからです。例えば「私は英語に造詣の深い特技があります」と言ってしまうと、それは自慢をしていると思われますのでNGになります。

造詣は目上の人のために使うこと

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造詣や造詣の深いという言葉は、相手を尊敬して使われるニュアンスがあります。そのため目上の人を相手にしたフォーマルなシーンで使うことがあるキーワードであると思ったほうがよいでしょう。

例えば、「Aさんは海外赴任が長かったこともあり、ビジネス英語について造詣の深い方でいらっしゃいます」と紹介をするような場合です。

造詣は知識が深いという意味

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造詣や造詣の深いという表現は、「ぞうし」など言いまわし方の誤用が多い言葉ですので、その点をしっかり覚えて使うことがポイントです。

ある特定の分野についての秀でた才能や経験値の高い人物について、客観的に言い表す際の言葉になっています。学問、芸術、技術の3つの分野に使うのがルールではあります。

しかし最近ではそれに限ってはいないため、オールラウンドな分野の中で、突出した何かがある人物に対しても通用する言葉になりました。あくまでも、そのことについて尊敬ができるほどモノ知りであるというのが条件です。使い方を間違えないように心がけてみましょう。

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ライター

kuritch1

本業は、叶えたい夢をヒアリングして、一枚の水彩画にする画家をやっています。今までに300点程のオーダーメイドの絵をお描きしました。画家をやりつつ以前から音楽評論を中心にしたライティングを併行しています。現在では音楽以外のさまざまな分野のライティング依頼を承っています。商品紹介やビジネス系のライティングも得意です。

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