「音沙汰」の意味とは?
「あいつと連絡取ってる?最近音沙汰ないんだ」「彼はもう1年くらいは音沙汰なしです」「息子は東京に行ってから全く音沙汰なしです」という使い方をする「音沙汰」という言葉があります。
今回は、「音沙汰」という言葉の意味や使い方、類語について詳しくご紹介していきましょう。また、「音沙汰なし」という表現もあるのですが、この「音沙汰なし」の期間とはいったいどれくらいの期間のことを意味しているのかについてもご紹介していきます。
「音沙汰」について網羅した内容になっているのでしっかりと読んでいって下さい。それでは、「音沙汰」の意味から解説していきます。
意味「訪れ」「消息」「連絡」
「音沙汰」の読み方は「おとさた」という読み方をします。「音」の部分を「音」という読み方をして「沙汰」の部分は「さた」という読み方をします。
「音沙汰」の意味には、「訪れ」「消息」「連絡」という意味があって「最近○○ちゃんから音沙汰ないね」この使い方の意味としては「最近○○ちゃんから連絡がない」という意味での使い方になります。
ほかの「音沙汰」の使い方として「義実家には、常に連絡をしておきなさい。音沙汰なしではいけません」という使い方をします。
「音沙汰」の由来
「音沙汰」は、「音」と「沙汰」の分けることができる言葉でもあります。「沙汰」という言葉には「警察沙汰」「裁判沙汰」などという使い方になるように色々な使い方があります。「沙汰」の意味には「うわさや評判」という意味です。
「沙汰」の由来を調べてみると「沙汰」は、「砂」を意味する「沙」と「洗う」という意味の「汰」が組み合わさってできた言葉となります。
砂を洗って砂金を取り出すように、物事の善悪を区別するという意味で「沙汰」が使われていたことが由来となっているのです。
このことから「音沙汰」の由来には「善悪を判断する沙汰」であり物事の善悪やよし悪しを判断する意味の言葉として使われていました。そこから意味やニュアンスが変化していき今のような使い方になったと考えられているのです。
「音沙汰」の特徴
「音沙汰」の使い方として「彼から音沙汰がない」というように、連絡ややりとりの意味があります。この文の音沙汰の使い方としては「彼からの連絡がない」という意味になるのです。日常会話でもよく使われる言葉でもあります。
「音沙汰」は連絡・やりとりに使う言葉
「音沙汰」は、連絡ややりとりに使う言葉でもあります。「音沙汰」と似たような言葉として「なしのつぶて」があります。この「なしのつぶて」と「音沙汰」との違いについてご説明していきましょう。
そもそも「なしのつぶて」は「音沙汰」の類語になります。それぞれの違いについて理解していきましょう。
「なしのつぶて」の意味
「なしのつぶて」の意味には「返事がないこと」という意味があります。また「応答がない」「無視されている」という相手を批判する場合に使う意味合いがある言葉でもあります。相手に連絡したのに、相手からの反応がない場合に使う言葉です。
「なしのつぶて」を漢字で表記すると「梨の礫」と漢字表記します。「梨の礫」の「梨」は果物のなしのことを表していて、「つぶて」は「投げる小石」という意味があるのです。「梨の礫」の由来についてお話していきます。
「つぶて」には「投げる小石」という意味がありました。投げられた小石というのは決して投げた方には返ってきません。「なし」は元々は「無し」という意味でしたが、「つぶて」と「無し」で応答がないことを強調した意味として使われていたのです。
「無しのつぶて」では「投げるものがない」という意味になってしまうことから「梨」を語呂合わせで当てられたことが由来となっているのです。
「なしのつぶて」の使い方として「メールもLINEも既読スルーで、なしのつぶてと思われているでしょう」「卒業式から同窓会の案内を出したけれど半分はなしのつぶてでした」という使い方になります。
「音沙汰なし」の場合は「一定期間連絡が無い」という意味合いになるので反応がないという「なしのつぶて」とは違いがあります。
「音沙汰」の類語
「音沙汰」には類語があります。「音沙汰」の類語についてご紹介していきましょう。そもそも「音沙汰」の類語とは、「音沙汰」と同じ意味の言葉ということになります。「音沙汰」の類語とは「音沙汰」の言い換え表現として使える言葉でもあるので、活用していきましょう。
類語「消息」
「音沙汰」の類語には「消息」があります。「音沙汰」の類語「消息」の読み方は「しょうそく」という読み方をし、意味は「人や物事の、その時々のありさま」「動静」「状況」「事情」「状況や用件などを手紙などで知らせること」
「その手紙や連絡」「音信」「頼り」「消えることと生じること」「他家を訪れて、来意を告げ、案内をこうこと」という意味があります。
「音沙汰」の類語「消息」の使い方としては「その後の消息を尋ねてみました」「消息を交わす」「漁船が消息を絶ちました」「消息不明の飛行機が見つかった」という使い方ができます。
類語「声息」
「音沙汰」の類語には、「声息」があります。「音沙汰」の類語「声息」の読み方は「せいそく」という読み方をし、意味は「声と息」「連絡すること」「音信」「消息」という意味の言葉です。「音沙汰」の類語「声息」の使い方としては「お互いに声息を通じ」という使い方をします。
類語「知らせ」
「音沙汰」の類語には「知らせ」があります。「音沙汰」の類語「知らせ」の意味には「知らせること」「知らせる内容」「通知」「何かことが起こるような兆し」「前兆」「歌舞伎で幕開きや舞台転換のときの合図にうつ拍子木」という意味があるのです。
「音沙汰」の類語「知らせ」の使い方として「合格の知らせを待っている間をいうのは緊張します」「悪い知らせが届きました」「不吉な知らせですね」「虫の知らせかな?」
「きっちりとお昼のお知らせを聞いていないからこうなってしまうのです」「お知らせを入れているのでよく読んで用意してきて下さい」という使い方があります。
類語「報道」
「音沙汰」の類語として「報道」があります。「音沙汰」の類語「報道」の読み方は「ほうどう」という読み方をし、意味は「 告げ知らせること、またはその内容」「新聞、ラジオ、テレビを通して社会の出来事などを広く一般に知らせること」
「ニュース」という意味の言葉です。「音沙汰」の類語「報道」の使い方として「報道の自由を奪う気ですか?」「報道してもらいたいことがあるんだ」「私の父は報道番組が大好きで毎日見ています」という使い方ができます。
類語「情報」
「音沙汰」の類語には、「情報」があります。「音沙汰」の類語「情報」の意味には、「ある物事の内容や事情についての知らせ」「インフォメーション」
「文字・数字などの記号やシンボルの媒体によって伝達され、受け手に状況に対する知識や適切な判断を生じさせるもの」「生体系が働くための指令や信号」「神経系の神経情報、内分泌系のホルモン情報、遺伝情報など」という意味があります。
「音沙汰」の類語「情報」の使い方例文として「情報時代の到来になりました」「情報を流してくれないと分かりません」
「これは極秘情報なので取り扱いには十分注意して下さい」「この情報は決して漏らしてはいけません」「事件について情報を得る」という使い方になります。
「音沙汰なし」の期間
それでは、「音沙汰なし」の期間にはどれくらいの期間のことを意味しているのか解説していきましょう。具体的な期間はどれくらいになっているのか、はっきりとした定義はあるのでしょうか。「音沙汰なし」の言葉の期間はどうしても曖昧になりやすいのでチェックしてみましょう。
「音沙汰なし」の期間は存在しない
結論からいうと「音沙汰なし」の期間は明確にどれくらいの期間なのかは存在していません。よって「音沙汰なし」の期間はどれくらいの期間音沙汰なしだった場合に使う言葉なのかは明確な基準やルールはないということになります。
それぞれ個人の感覚で期間が決まっていて「音沙汰なし」と使っていることになるのです。よって「音沙汰」の期間は決まっていません。
恋愛の「音沙汰なし」は1ヶ月
それでは、恋愛において「音沙汰なし」の場合の期間について考えてみましょう。恋愛で「音沙汰なし」の期間というのは別れる場合の自然消滅の期間とも考えられます。
自然消滅する期間はどれくらいかというアンケートによると1ヶ月前後音沙汰なしであれば自然消滅ということになるという結果になりました。ただ、これはかなり個人差の大きいことでもあるので、だいたいの目安として捉えるようにしましょう。
「音沙汰」の使い方
「音沙汰」の使い方を例文でご紹介していきましょう。「音沙汰」の使い方を正しく知っておくことはビジネスマンとして必要なスキルでもあります。例文を使いながら分かりやすくご紹介していくのでチェックしてみて下さい。それでは「音沙汰」の使い方例文①からご紹介していきます。
例文①
「音沙汰」の使い方例文①「音沙汰がない」です。「東京に行った息子からの音沙汰がないんです」という使い方になります。上京した息子さんから連絡がないという意味の使い方になります。
この他にも「言葉でしっかりと伝えないと、音沙汰がないと心配されているよ」「音沙汰がないと悩んでいないではっきりと言葉で伝えたらいいじゃないか」という使い方があります。
例文②
「音沙汰」の使い方例文②として「1ヶ月以上、母からの音沙汰ない」という使い方があります。この場合の意味には「1ヶ月以上お母さんからの連絡がない」という意味になります。他の使い方として「父からの音沙汰ないので心配です」「もう何年も音沙汰ない状態です」という使い方になるのです。
例文③
「音沙汰」の使い方例文③として「音沙汰なし」があります。会話や文章で「音沙汰なし」と使う場合は、しばらく連絡が来ない場合や何の知らせがない場合に使う言葉です。
「彼女からは音沙汰なしです」「何度もLINEしていますが未だに音沙汰なしです」「彼から音沙汰なしになって、早くも1ヶ月がたちました」という使い方ができます。
例文④
「音沙汰」の使い方例文④として「全く音沙汰がない」「さっぱり音沙汰がない」という使い方があります。「音沙汰」に「全く」や「さっぱり」という言葉をつけることで反応はないということを表現する使い方になります。
「彼女からの連絡は全く音沙汰がないんだ」「彼から連絡はありましたか?私にはさっぱり音沙汰なしです」という使い方になります。
音沙汰なしの人に連絡するときの注意点
それでは、「音沙汰なし」の場合どうやって連絡をとっていけばいいのでしょうか。この場合の注意点についていくつかご紹介していきましょう。「音沙汰なし」の相手と連絡を取る場合、注意して連絡をするようにして下さい。
相手は理由があって音沙汰なしになっていることもあるので十分注意が必要です。また、恋愛においても「音沙汰なし」になる場合がありますので恋愛での注意点もまとめました。
いつもと同じ感じで連絡をする
もしも相手と連絡していた手段がメールが多かったのであればメールで連絡をとってみましょう。LINEでの連絡が多いのであればLINEで連絡する方法があります。
もしかすると相手はわざと音沙汰なしにしている場合も考えられるので、1回連絡をしてみてそれでも音沙汰なしの状態であるのであれば、諦めた方がいいこともあります。
また、相手は連絡をすることを全く忘れてしまっている場合も考えられるので、1度自分から連絡をしてみて様子をみる方法を試してみましょう。この場合の連絡手段は、できればいつもと同じ連絡手段がいいでしょう。
メールやLINEが中心であったのであればメールやLINEが無難です。いきなり電話をしてしまうと相手もびっくりしてしまうことになるので注意して下さい。
相手を気遣う挨拶を添える
「音沙汰なし」の相手に送るメッセージには、あまり「最近音沙汰ないけれど、何かあった?」と直球で聞くのは考え物です。いきなりすぎては相手の気持ちが分かりません。
「元気?」「最近寒いですね。風邪などひいてはいませんか?」というような相手を気遣う挨拶を添えるといいでしょう。相手も返事がしやすくなりますし、音沙汰なしのことを責められているわけではないので安心して連絡できることも考えられます。
相手を責めない
「音沙汰なし」の相手には相手なりの意味があって「音沙汰なし」にしている場合もあります。例えば、あなたの言葉に傷ついてしまって「嫌いだ」という気持ちを「連絡をしない」ということにこめて伝えている場合もあります。
そこで「何も連絡してこないなんてありえない。非常識」というように責めると関係がこじれてしまいます。「音沙汰なし」で不安な気持ちになったことは置いておいて、相手を思いやる気持ちをもつことが大切です。
また、恋愛のテクニックでわざと「音沙汰なし」にして相手に注意を向けさせるというテクニックの場合もあります。脈ありのサインでもあるのでこういった場合は、あなたからの連絡に対して嬉しそうに反応を返すという特徴があります。
反対に、あなたとの縁を切りたくてわざと「音沙汰なし」にしている場合も考えられるので、連絡してみてもまだ「音沙汰なし」のようであれば諦めることも考えておくといいでしょう。
感情的にならない
感情的になってしまって相手に「どうして連絡くれないの?」という言葉と投げかけるのはあまりおすすめできません。マイナスな感情を相手にぶつけてしまうと相手も連絡ができなくなってしまうことになりかねません。
現在の状況をまず考えて、また連絡をもらえることが第一条件なのであれば感情的になるのはNGです。できるでけ普段通り何事もなかったかのように連絡してみるようにしましょう。
相手によっては何事もなかったように連絡がくることも
「音沙汰なし」になるとどうしても不安に思ってしまうこともありますが、特に男性は音沙汰なしになる人がいます。どうして全く連絡してこないのか、原因を考えても分からない場合が多くなります。
「音沙汰なし」の期間が過ぎればまたひょっこりと連絡をしてくる人もいます。こういうタイプの人というのは、連絡がそもそもまめなタイプではありません。
連絡するよりも直接会って話がしたいというタイプでもあるので、音沙汰なしでもそこまで心配したり、気を回したりする必要はありません。「この人はこういう人なんだ」と割り切って、連絡が来たら会うという関係を続けていくことができるのです。
恋愛において彼氏がこういうタイプである場合、彼女としてはどこか寂しさを感じることでもあります。しかし、慣れてしまえばお互い自立した関係が築けるので、相性がいい場合もあるのです。
周りの恋人達をみてみると毎日のように連絡をとっているカップルをみると不安になってしまうこともありますが、お互いにとってちょうどいい関係を作っていくことが大切でしょう。
1ヶ月待っても音沙汰ない場合は注意
男性は、連絡をなかなかしない生き物でもあります。そのため平気で1週間くらい連絡なしの音沙汰なしの場合もあるのです。しかし、1ヶ月してもなかなか音沙汰なしの状態であるのであれば注意が必要です。
もしかすると相手の気持ちが他のほうに行ってしまっている可能性があります。また、恋愛に置いて付き合ってまだ2ヶ月や3ヶ月という場合に音沙汰なしになってしまったのであれば要注意です。
この時期というのは、お互いに気持ちが盛り上がって、少しでも多く連絡をとってお互いのことを知りたいという気持ちが盛り上がっている時期でもあります。
このタイミングで音沙汰なしの場合は、要注意になります。もしかすると恋愛において遊びであった可能性もあるので注意が必要でしょう。
喧嘩の後の音沙汰なしは要注意
喧嘩をしたことがきっかけで音沙汰なしになってしまっているのであれば、お互いにムキになっている可能性もあります。
相手にとっては反省してもらう期間ともとれますし、悪い方向になると「なんで連絡してこないんだ」と怒りの方向にいってしまうことにもなりかねません。
もしも喧嘩をして音沙汰なしにしているのであれば、できるだけ早く連絡した方がいいでしょう。あまり長引かせても仕方ありませんし、お互いに辛いだけになってしまいます。
恋愛に消極的な人には連絡を
恋愛において音沙汰なしの状況というのはよくあることでもあります。特に恋愛に消極的な人というのは、なかなか自分から連絡することはありません。
常に受け身の姿勢でいることが多いので、音沙汰なしにしているとそのまま自然消滅に向かっていってしまうことになってしまいます。音沙汰なしの期間が1ヶ月開かない程度に気になる人がいるのであれば、積極的に連絡をするようにしてみましょう。
恋愛に消極的な人というのは、電話などでグイグイと責められると引いてしまう可能性もあります。音沙汰なしにならないように必死に電話をするのではなく、メールやLINEなど相手の都合に合わせて返信ができるように連絡しておくといいでしょう。
「音沙汰」の英語表現
「音沙汰」の英語表現についてもご紹介していきましょう。「音沙汰」を英語で表現する言葉として「news」「a letter」があります。どちらもカタカナで日本でも使われている言葉なので馴染みがある言葉でもあります。
「ニュース」には「一般的にまだしられていない情報」という意味があり、「レター」のは「手紙」という意味です。どちらも「音沙汰」の英語表現になるのです。
「音沙汰」は「訪れ」「消息」「連絡」という意味
「音沙汰」の意味についてご説明してきました。「音沙汰」の意味には「訪れ」「消息」「連絡」という意味があります。「音沙汰」の使い方としては「音沙汰がないので心配です」「彼とは喧嘩をして音沙汰なしになってしまいました」という使い方になります。
「音沙汰なし」の期間にははっきりとした定義やルールがありません。個人個人の感覚で決まっている場合が多くなります。また、恋愛において「音沙汰なし」というのは気になるものです。1ヶ月くらいの期間が恋愛においての「音沙汰なし」の期間でもあります。
この期間を過ぎても「音沙汰ない」の場合は注意が必要です。人によっては連絡がまめでない人や自分からなかなか連絡しない人もいるので、注意しましょう。