音楽CDの操作に便利なMedia Playerとは?
Media Playerとは、MicroSoft社が提供しているメディアプレイヤーとして利用できるソフトウェアのことです。音楽CDやMP3などの音楽ファイルの再生、音楽CDからPCへ、またPCからCDやDVDへのデータの書き込みをする際に使用するソフトウェアです。
対応フォーマットが多いことが魅力で、MP4やQuickTimeなどにも対応しています。拡張子の問題で不便はなく、再生も書き込みもこのソフトだけで十分可能です。
WindowsのPCに標準装備されている
Windows Media Playerは、Windows PCに標準装備されています。Windows 7のPCから標準装備されており、Windows8やWindows 10にも搭載されています。Windows PCを使用している人は、わざわざダウンロードする必要が無く、手軽に使用することができます。
ちなみに、Windows Media Playerはオレンジ色の再生ボタンのアイコンです。音楽ファイルを読み込むと勝手にウインドウが出てくることがあると思いますが、大体Windows Media Playerが勝手に起動しています。
Macでも無料ダウンロード可能
MacでもWindows Media Playerを無料ダウンロードして使用することができます。Macは、Windows社のWindows Mediaのページからダウンロードすることができます。
WindowsからMacへ買い替えた人やWindowsと併用したい人にとっては、使用できるファイルの拡張子の幅が広くなるので、使いやすくなります。
対応フォーマットが多いことが特徴
先述した通り、対応フォーマットが多いことが特徴です。主に、音楽ファイルの読み込みや書き込みで使用されますが、動画や画像ファイルにも対応しています。
例えば、音楽を楽しみたい場合はMP3やWAV、M4Aなどに対応しています。動画の場合は、MP4やAVIなどの再生に対応しています。
PC1台に、Windows Media Playerが入っているだけでファイルの管理や音楽や動画を楽しむことができます。無料でお得なソフトウェアです。
音楽CDの形式について
音楽CDをPCに取り込む際に注目すべきところが、ファイルの拡張子です。Windows Media Playerの対応フォーマットは非常に幅が広く使いやすいですが、音楽CDに保存されているファイルの拡張子に対応しているか分かりません。
音楽CDを購入している人には重要なポイントです。場合によっては、変換する必要があるので、音楽CDの形式について知識として頭に入れておきましょう。
CDは通常WAV
市販で売られている音楽CDに保存されている音楽ファイルは、基本的にWAV形式で保存されており、高音質の音源をCDによって提供しています。WAVは、WAVEとも呼ばれています。
このように、ファイルには拡張子というものが設定されています。最初に、拡張子についての知識が無い人にも分かりやすいように解説します。
拡張子とは
拡張子は、ファイル名の最後に付いているファイル形式の名前です。この拡張子は、「.txt」や先ほどの「.mp3」や「.mp4」などもあります。
例えば、Wordで作ったファイルだと、「.docx」という拡張子が付きます。メモ帳でファイルを作成すると、「.txt」という拡張子が付きます。
この拡張子によって、ファイルを開くことができるソフトウェアや読み込めるハードが変わってきます。拡張子の知識を少し入れておくだけで、問題解決の際に少し楽になります。
WAVとは
WAVとはPCM音源と呼ばれ、非圧縮のデジタル音源のフォーマットです。非圧縮とは、ファイルのサイズを小さくする圧縮をしないことです。つまり、ファイルのサイズが非常に大きくなってしまいます。音源を高音質にしようとするほどファイルのサイズが更に大きくなります。
そんな、ファイルのサイズが大きいフォーマットですが、サイズが大きい分、音源の音質が高くなっています。データの欠落や改変が無いため、高い再現性が期待できます。
容量が軽いのはMP3
WAVよりも容量が小さく収まるのが、MP3と呼ばれるフォーマットです。WAVでは高い再現性が期待されるフォーマットでしたが、MP3はコンパクトに納めることができます。
WAVで音源を保存すると、5分の音源だと約50MBのファイルサイズになってしまいます。しかし、MP3では、5分の音源を5MBに抑えることができます。
ファイルのサイズが小さくなる分、MP3では人間が聞き取りにくい音域を省いています。音質よりもたくさんの曲を入れるためのコンパクトさを大事にしたい方におすすめのフォーマットです。
ファイルの形式(拡張子)を確認する方法
ファイルの拡張子の確認は、表示設定を変えるだけで確認することができます。今から紹介するのは、Windows PCでの設定方法なので、OSによっては、設定を変更する方法が違う場合があります。ご注意ください。
Windows PCでの変更方法は、まず上部の「ファイル」をクリックします。そこに「フォルダーと検索のオプションの変更」をクリックします。すると、「フォルダーオプション」というウインドウが表示されます。
ウインドウが表示されたら、上部のタグを「表示」に変更します。「詳細設定」の項目から、初期状態の場合だと「登録されている拡張子は表示されない」にチェックマークが付いていることが確認できます。
それが確認出来たら、そのチェックマークを外します。外したら、下部の「OK」をクリックして、反映されているか確認してみましょう。きっちり反映されて、拡張子が表示されていたら設定完了です。
また、確認したいファイルの上で右クリックしても確認できます。右クリックしたら、「プロパティ」という項目があります。すると、ウインドウが表示され、ファイルのデータについての情報が表示され、そこから拡張子を確認できます。
音楽CDをMedia PlayerでMP3に変換する方法
拡張子の知識や音楽CDに保存されているファイルの拡張子が確認出来たら、Windows Media PlayerでMP3に変換してみましょう。
WAVのまま、PCや別の音楽CDに取り込もうとすると、容量オーバーやソフトウェアやメディアによっては、フォーマットに対応していないため、再生できない場合が起こります。
拡張子によるトラブルが起こらないためにも、ここではMP3への変換方法を解説します。一見、難しいと思われる作業ですが、実際のところ簡単に変換することができます。あまり、難しいと思わずに変換してみましょう。
変換の手順①パソコンにCDをセットする
まずは、パソコンのCDドライブにCDをセットしましょう。もし、CDドライブがPCに内蔵されていない場合は、外付けのCDドライブを購入して、外部から接続しましょう。USBが使用できれば、増設できます。
外付けのCDドライブは、安いもので約2000円程で購入できます。パソコンの周辺機器としてはそこまで高いものではないので、購入しやすく、音楽の取り込み以外でも活躍するので、便利なアイテムです。
変換の手順②Media Playerを起動する
CDをセットしたら、Windows Media Playerを起動しましょう。Windowsの場合は、標準装備されているので、「スタート」ボタンから「Windows Media Player」をクリックしましょう。
OSがMacでダウンロードして使用したい場合は、ダウンロードして保存したフォルダーから「Windows Media Player」を選択しましょう。
変換の手順③音楽形式・音質を設定する
次に、MP3に変換するために、音楽形式と音質の設定を変更します。この設定変更を忘れてしまうと、変換することができないので注意しましょう。
CDが認識されていると、そのCDの楽曲名やアーティストの情報が出るページがあります。その上部の「取り込みの設定」のボタンから変更できます。
「取り込みの設定」のメニュー内に「形式」の項目があります。そこからWMA・MP3・WAV・ALAC・FLACの5つから選ぶことができます。今回は、MP3に変換するので、MP3を選びましょう。
もし、MP3以外の拡張子へ変更したい場合でも、この方法で変更することができます。使用するパターンによって拡張子を変更したい場合には、とても便利なオプションです。
形式の次は、音質です。「取り込みの設定」のメニュー内から、「音質」を選びます。ここでは、128Kbps(最小サイズ)・192Kbps・256Kbps・320Kbps(最高品質)の中から選ぶことができます。この音質によって、ファイルのサイズが変化します。
質よりも量を優先したい方には、128Kbpsをおすすめします。逆に、音質にこだわっておきたい方には、256Kbpsか320Kbpsをおすすめします。音質の変更は、お好みで選択してください。
これらの設定を忘れてしまうと、音質も拡張子も変換されないまま楽曲を取り込むことになってしまいます。取り込む直前にもう一度確認しておくと良いでしょう。
変換の手順④音楽を取り込む
設定変更が完了したら、音楽をCDから取り込みましょう。上部の「CDの取り込み」をクリックして、MP3に変換した状態でCDから音楽を取り込みましょう。
「CDの取り込み」をクリックすると、「取り込みオプション」のウインドウが表示されます。個人での使用の場合は、コピー防止を付けずに設定しましょう。その下の著作権や責任の確認をして、チェックマークを付け、「OK」をクリックしましょう。
「OK」をクリックしたら、「取り込みオプション」のウインドウが消え、進捗状況を表す緑のバーが楽曲のごとに表示されます。この緑のバーが満タンになるまで待ちましょう。
変換の手順⑤取り込んだMP3ファイルを確認する
取り込みが全部終わったら、MP3ファイルに変換されているかPCで確認しましょう。CDから取り込まれた楽曲は、「ミュージック」のフォルダーに保存されています。
「ミュージック」のフォルダーには、アーティストごとに整理された状態で楽曲が保存されています。その中に、音楽ファイルがあるので、ファイル名の最後の部分を確認して、拡張子がMP3で保存されていたら完了です。
ちなみに、音質も「プロパティ」から確認することができます。「プロパティ」のウインドウ上部のタグを詳細に変更すると、「オーディオ」の「ビットレート」の項目に音質の数値が表示されます。音質も設定通りになっているか確認しておきましょう。
Media PlayerでMP3の音楽CDを作る方法
MP3でPCに取り込むことに成功したら、別のCDに保存してみましょう。そのCDを使って、車で流したり、CDラジオで流したいと思う人がいるでしょう。
それが実現できるように、音楽CDの作り方を習得しましょう。音楽CDの作り方は、シンプルで手軽にできる方法なので、それをしっかりと紹介します。
空のCDをパソコンにセットする
まずは、先ほどと同じように、空のCDをCDドライブにセットしましょう。もしくは、外付けのCDドライブでも可能です。CDをセットして、認識されていることまで確認をしておきましょう。
空のCDでないと、CDに書き込みをする行為を行うことができません。つまり、追加で曲を取り込もうとしても、読み込みはできても、後になってから書き込むことができません。もし、書き込めないCDだった場合は、データが入っているか確認しましょう。
Media Playerを起動させる
次に、Windows Media Playerを起動します。先ほどと同様に、オレンジ色の再生ボタンのアイコンをクリックすると起動します。「スタート」ボタンから起動することができます。Macも先述と同様です。
書き込みリストを作成する
ここでは、書き込みリストを作成して、CDに取り込みたい楽曲を選択します。「書き込み」タブをクリックすると、「書き込みリスト」が右側に表示されます。
左側のプレイリストには、PCに保存されている楽曲が表示されています。その中から、楽曲を右側の「書き込みリスト」までドラッグします。すると、「書き込みリスト」に追加されます。
先述した通り、書き込み後に更に追加したい楽曲があったとしても、CDへの追加の書き込みはできません。1曲ずつの書き込みもできないので、この作業は慎重に行うようにしましょう。
書き込み開始をクリックする
書き込みリストが作成できたら、まずは書き込み予定の楽曲を確認しましょう。追加の書き込みができないので、見直しをして確認するようにしましょう。
見直して問題が無かったら、「書き込み開始」をクリックしましょう。「待機中」の表示が出たら、待ちましょう。全ての楽曲がCDに書き込まれたことを確認して、CDを取り出しましょう。再生できることを確認できたら、書き込み完了です。
Media PlayerでMP3をUSBメモリにコピーする方法
次に紹介するのは、PCに取り込んだMP3をUSBメモリに保存する方法です。こちらもWindows Media Playerで行うことができます。
USBメモリで再生できる音楽メディアも多くあります。それでも、使用できるようにするためにWindows Media Playerを利用して、USBメモリに保存しましょう。
USBメモリを使用して保存する場合、CDのように書き込み回数に制限が無く、何度も追加の書き込みや消去を行うことができます。保存するための機器として非常に便利なので、テクニックの1つとして習得しておきましょう。
USBメモリのファイルシステムをFAT32にする
USBメモリをMP3が保存できるように、ファイルシステムをFAT32に変更します。変更するために、フォーマットを使用するので、使用するUSBメモリは空のUSBメモリをおすすめします。
フォーマットを行うと、中に保存されているファイルを全て消去されてしまいます。保存されているものが消えても良いのなら問題ないですが、ずっと残しておきたい場合は空のUSBメモリを使用しましょう。
まず、左側の「PC」の項目を選択しましょう。右側に、内蔵されているHDDや接続されているデバイスの項目が表示されます。
その中から、「USBメモリ」を選択して、右クリックしましょう。右クリックすると、メニューが表示されます。その中から、「フォーマット」を選択してください。
「フォーマット」を選択すると、フォーマットのウインドウが表示されます。そこに、「ファイルシステム」の項目があります。そこで、「FAT32」を選択します。「フォーマットオプション」で「クイックフォーマット」にチェックを付けます。
「開始」をクリックすると、「警告」のウインドウが表示され、データが消えることについての通知が来ます。それを理解したら、無視して「OK」をクリックしましょう。完了の表示が出たら、フォーマット終了です。
MP3ファイルを取り込んだフォルダを開く
フォーマットを完了したら、MP3ファイルを取り込んだフォルダを開いてください。フォルダの中の楽曲をファイルで表示されている状態にしましょう。
フォルダを開いて、USBメモリに保存したい楽曲をいくつかピックアップしておくと移動させやすいでしょう。その状態から、USBメモリに移動させて、保存します。
転送したいMP3ファイルを移動させる
転送したいMP3ファイルをコピーして、USBメモリのウインドウへ貼り付けます。MP3のファイルの上で右クリックをして、「コピー」の項目を選択します。そこから、USBメモリのウインドウへ移動して、「貼り付け」を選択すると、USBメモリに保存できます。
また、転送したいMP3ファイルをドラッグして、USBメモリの項目まで運ぶことで転送することもできます。音楽CDを作るときよりも、手間がそこまでかかりません。
また、追加のMP3ファイルも保存したり、削除したりすることが何度も出来るので、その点でいえばUSBメモリを使用した方が非常に便利です。
音楽CDをMP3に変換するとできること
次に、音楽CDをMP3に変換することによるメリットを紹介します。MP3に変換すると、音質が低下するデメリットが発生しますが、MP3のコンパクト性によるメリットが多くあります。
ここでは、「少ない容量で保存できること」と「カーオーディオに持ち込める」ところにフォーカスしてご紹介します。MP3ファイルに対する魅力を感じてください。
少ない容量で保存できる
まず、MP3に変換することによって、得られる第一のメリットが容量が小さいことです。容量が小さいことは非常に、大きなメリットです。
音楽CDに多く楽曲を保存することができ、容量が小さくて安いCDでも十分楽しむことができるので、手軽に音楽を楽しむことができます。
カーオーディオに持ち込める
MP3で保存された音楽CDは、カーオーディオで使用することができます。車中で音楽を楽しみたい方にはおすすめの使い方です。
MP3に対応しているオーディオは非常に多く、音楽CDにしてしまえば使える幅がとても広がります。対応拡張子を確認する必要がありますが、MP3に対応していないオーディオの方が少ないので、楽しみやすいです。
音楽CDをMP3に変換するのは簡単
今回は、音楽CDをMP3に変換する紹介していきましたが、拡張子を変換することは非常に簡単です。パソコンに関する知識がほとんどなくても、Windows Media Playerさえあれば変換することができます。
拡張子を変換するために、わざわざ別のソフトウェアをダウンロードする必要もありません。むしろ、その作業は無駄な行為で、容量の無駄遣いにもなります。そんなことをしないように、Windows Media Playerの使い方を覚えましょう。
音楽を様々なメディアで楽しみたい方には、使っていくうちに必要になるテクニックです。このテクニックを身に着けて、音楽を楽しめる幅を広げていけるようにしましょう。