ダンゴムシの発生原因
発生原因の一つとして挙げられるのが、身近にダンゴムシの習性に適した場所があるということです。ダンゴムシは繁殖期を迎えると一度で数十から数百という、考えただけでもゾッとするような数の幼虫を産むので駆除が難しくなります。
ダンゴムシを駆除するには、ダンゴムシの習性や好む場所の条件を知る必要があります。これさえわかれば、あなたに合った駆除方法や対策方法も見つかるはずです。
ダンゴムシの習性に適した住処
駆除前に、まずはダンゴムシの住処を理解することが大切です。ダンゴムシが過ごしやすいと感じる条件の場所とはどんな所なのでしょう。ダンゴムシは湿った場所を好む習性があるため、枯れ葉など落ち葉の下にいることがあります。
中でも湿気の多い場所で育つ苔などは、ダンゴムシが食べるだけではなく、下に入り込んで苔を浮き上がらせてしまうので、食べられてしまう以外の被害も出てしまいます。
身近な場所でいうと、植木鉢やプランターといった水を使うジメジメとした場所が挙げられます。大きめの石を持ち上げたら、下にダンゴムシがいたという経験がある方も多いはず。
ダンゴムシの効果的な駆除方法5選
駆除することを面倒と思う方も多いと思いますが、せっかく大事に育てている花や農作物を食べられては困るので、ダンゴムシを見かけたら駆除を行わなければなりません。でもダンゴムシって、どうやって駆除したらいいの?という方も多いでしょう。
ここから先はダンゴムシを駆除するのに効果的な方法をいくつかご紹介していきます。お店で購入できるものや、多くの家庭で常備されているものでも駆除ができるので、参考にしてみてください。
駆除方法①スプレーを撒く
虫を駆除する際にまず初めに浮かぶのは殺虫剤スプレーではないでしょうか。殺虫剤スプレーは虫に直接吹きかけるため、虫を駆除するのには即効性があり、ダンゴムシにも効果があります。
しかし駆除した死骸を処理するのが嫌だという方も多いと思います。そういった方には、通り道に予め噴射しておくことで侵入を予防できる虫除けスプレーもあるのでおすすめです。
ダンゴムシはハーブや酸っぱい香りが嫌いなので、ダンゴムシ駆除の目的で虫除けスプレーを選ぶ際には、ダンゴムシが嫌う匂いを含む成分が含まれたものを選びましょう。
駆除方法②ベイト剤
ベイト剤とは虫が好みそうなエサの中に殺虫効果がある薬が入った、駆除用の毒エサのことをいいます。多くは食べたあとしばらくしてから駆除効果が現れるのですが、最近は即効性のあるものも増えてきています。
即効性のものはエサの周りに死骸が残るため、その都度駆除した虫の掃除が必要です。駆除したい虫の通り道に置くとより効果的ですが、誘引剤が入ったものが多いため引き寄せて駆除することも可能です。
駆除方法③粉末散布剤
駆除用の殺虫剤スプレーはダンゴムシに直接噴射する必要がありますが、見かける度に殺虫剤スプレーを持ち出して駆除をするのは手間のかかる作業です。
そこでおすすめしたいのが、予め撒くことでダンゴムシを遠ざける効果がある粉末散布剤です。撒いた部分にバリアのような効果が生まれ、駆除するというよりもダンゴムシの侵入を防いでくれます。
ダンゴムシ以外の不快害虫にも効果があり、これらの駆除剤は長期間効果が続きます。殺虫剤を含んでいるものがほとんどなので、駆除で用いる際には直接触ったり、吸い込み、目に入ることがないよう気をつけましょう。
駆除方法④酢を撒く
ニオイを活用した駆除方法もあります。先ほどもご紹介したとおり、ダンゴムシは酸っぱいニオイが好きではありません。酸っぱいニオイと言えば思い浮かぶのは酢です。駆除とは異なりますが、ダンゴムシも酢を撒くことで侵入を予防することができます。
使う酢はどこのご家庭にも置いてある食用酢で構いません。原液で撒くのが一番効果的ですが、酢はニオイが残りやすいため、家の周りに撒くと、駆除するためとはいえ常に酢のニオイの中で生活することになりかねません。さすがにそれはいくら酢が好きな人でも耐えられないでしょう。
ダンゴムシを駆除する際は水で20倍程度に薄めたものを使用します。それをダンゴムシが来そうな場所にスプレーで撒くことで、ダンゴムシが寄り付かなくなるため、結果的に駆除と同じ効果を果たすことができます。駆除のために薬剤を使用したくない人にはおすすめです。
駆除方法⑤コーヒー
ナメクジを駆除する時に用いられることの多いのがコーヒーがらですが、ダンゴムシもコーヒーの香りが苦手な習性があるので駆除に活用できます。ダンゴムシ駆除の際はコーヒーがらではなく、冷ました液体の方を使用します。
駆除に使う際には濃いめのコーヒーを使用するとより効果的なのですが、注意してほしいのが撒く場所です。コーヒーはシミになりやすい液体なので、野菜や植物に色がついてしまう可能性があります。色の強いものなので、スプレーした付近を布などで拭き掃除を行うとシミ付きを予防できます。
また、ダンゴムシはコーヒーの香りは苦手なのですが、コーヒーがらは好物という変わった習性があります。ナメクジ駆除と並行して行うことができないので注意しましょう。
ダンゴムシを発生させない予防策
ダンゴムシの駆除方法をご紹介してきました。しかし完全に駆除するには、そもそもダンゴムシが発生しないように予防していくことが大切です。ダンゴムシの習性を知り、住みにくい環境を意識して作っていくことで、ダンゴムシの発生予防に繋がります。
雨の多い季節などはどうしてもジメジメしてしまいダンゴムシをはじめとする不快害虫の発生も多くなってしまいます。ですが、止まない雨はないという言葉があるように雨もいずれは止むので、そこで如何に発生を予防していくかがカギとなります。
では、どんなことをして発生予防をすればいいのでしょうか。ここからはダンゴムシを発生させないための予防策について見ていきましょう。
庭の手入れを定期的に行う
落ち葉や枯れ葉を好むダンゴムシにとって、放置されがちな庭は住みやすい環境となっているため、駆除が難しいほど大量のダンゴムシの発生源になることが多いです。スプレーや粉末散布剤を撒いたのに、効果が切れた途端またダンゴムシが発生する場合は庭に問題があるかもしれません。
植木鉢やプランターを台の上に置いて、底部分の風通しをよくする。また、多年草などを育てている場合は、落ちた葉っぱや枯れ葉は出来るだけこまめに掃除して取り除きましょう。たったこれだけでもダンゴムシの発生を予防できるのです。
素敵な庭を維持することで、ダンゴムシの発生が予防できるなんて、一石二鳥ではありませんか。毎日手入れをするのは大変な作業ですが、定期的に行っていくことでダンゴムシのいない庭にしていきましょう。
土を掘り起こして表面を乾燥させる
ダンゴムシは寒い時期には石の下で冬眠したり、土の中に潜って生活する習性があります。しっとりと湿り気のある土はダンゴムシが好む場所なので、姿の見えない時期でもひっそりと隠れているかも知れません。
土は放っておくと、表面は乾いているように見えても、そのすぐ下は雨や雪解け水を吸い込んだままの状態であることが多いです。スコップなどで土を掘り返すことで、内側からしっかりと乾燥させていきましょう。
ダンゴムシの良い所と悪い所
駆除方法や予防策についてご紹介してきましたが、ここでダンゴムシについて振り返ってみたいと思います。冒頭でもご紹介したとおり、ダンゴムシは様々な理由から益虫としても、害虫としても扱われています。ダンゴムシには悪い所だけではなく、良い所もあるのです。
子供には人気だけど大人には嫌われてしまうことも多いダンゴムシのどんな習性が、良い悪いの見方を分けてしまうのか見ていきましょう。
良い所
ダンゴムシは枯れ葉や落ち葉の下を好むとご紹介しましたが、それらを食べることで微生物が分解しやすい状態にして、土壌環境を豊かにしています。
また、ダンゴムシは大きくなるために脱皮を繰り返しますが、剥けた皮は栄養分として自分で食べてしまうため、ゴミが出ません。
悪い所
ダンゴムシは枯れ葉や落ち葉だけでは飽き足らず、植物の新芽が好物なので大切に育てている花や農作物の根っこ、茎や葉を食べてしまいます。大切に育てたものが被害に遭うことで、野菜農家やガーデニングを趣味として行っている方からはどうしても嫌われます。
ダンゴムシ駆除には毒エサやスプレーが効果的!
湿った土や石の下だけではなく、コンクリートや公園の砂場などでも見かけることの多いダンゴムシ。寒い季節は冬眠することもありますが、活動期間が2月頃から11月頃と長いためほぼ一年中みる生物です。
そのため、ダンゴムシを駆除するには長い目で持続的に行う必要があります。家の周りはスプレーや散布剤でバリアを作り、それでも侵入してくるダンゴムシには殺虫剤スプレーや毒エサを使った駆除方法を併用していくことで、より快適な環境を目指していきましょう。