「草々」の意味と使い方を分かりやすく解説!例文や類語もチェック!

「草々」の意味と使い方を分かりやすく解説!例文や類語もチェック!

「草々」という言葉は手紙の最後に使われることで知っている方が多いのですが「草々」の意味を知っている方は逆に少ないのではないでしょうか。「草々」の意味や由来と使い方、手紙で使う場合の書き方や書く位置、注意点など例文と類語も合わせて紹介します。

記事の目次

  1. 1.「草々」の意味とは?
  2. 2.「草々」の類語
  3. 3.「草々」の使い方・例文
  4. 4.「草々」と「敬具」の違い
  5. 5.「草々」を使う際の注意点
  6. 6.「草々」の由来・歴史
  7. 7.「草々」の英語表記
  8. 8.「草々」は「簡略で申し訳ない」という意味

「草々」の意味とは?

辞書
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「草々」の読み方は「そうそう」で、意味は辞書を引くと主に3つ出てきます。1つ目は「忙しいこと。あわただしいこと、またはそのさま」、2つ目は「簡略にすること。粗末であること、またはそのさま」、3つ目は「手紙などの末尾に書いて簡略を詫びる語」という意味です。

3つ目が一番多く知られている意味ですが、「草々」が手紙の末尾に書かれる理由が「簡略を詫びる語」と理解している人は少ないのではないでしょうか。

1つ目と2つ目の意味から「忙しいので簡略な文章になってしまい申し訳ない」と詫びる気持ちを表現するために「草々」を手紙の末尾に使います。この意味をしっかりと押さえておきましょう。

「草々」の類語

交換
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「草々」の言い換え表現として使える類語には「不一」と「かしこ」「早々」があります。類語とは似た意味を持ち使い方も似ている言葉のことで類義語または同義語とも呼ばれます。

これらの類語は手紙の結語に「草々」の代わりとして使うことができます。それでは「草々」の類語の意味や使い方、手紙の結語に使う理由や由来などを紹介します。

不一

調べる
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類語の「不一」の読み方は「ふいつ」と読みます。意味は2通りあって、1つ目は「十分に意を尽くしていない」「気持ちを十分に表していない」という意味なので「草々」の代わりに手紙の結語に使える類語です。

2つ目は「不一致」などの熟語があるように「同じでないさま」「一様でないこと」という意味なので、2つ目の意味の場合は「草々」の類語にはなりません。

また手紙の結語に「不一」の代わりに「不乙」と書く場合があります。読み方は「ふおつ」で意味は同じです。これは昔は本を読むときに、読みかけの途中でやめるときに筆で「乙」と書き記したことの名残です。

古本
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「草々」は「簡略な文章で申し訳ない」という意味で結語に書きますが、「不一」の場合は「まだ言い足りないところがあるけれど、これにて失礼」というニュアンスで結語に使うところが「草々」と「不一」の違いです。

また現代語で「不一」は、ほとんど死後となっていて使われることはないのですが、古い小説や文書には出てきますので覚えておかないと意味が解釈できなくなるので、一応類語として頭に入れておきましょう。

かしこ

手紙
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「かしこ」も手紙の結語として「草々」の代わりに使うことができる類語です。ただし女性に限って使う類語なので、男性は使うことができません。

「かしこ」は漢字で「畏」または「賢」と書き、読み方はどちらも「かしこ」です。意味は「恐れ多い、もったいないこと」と「思慮分別などに優れていること」がありますが、後者は古文でのみで通用する意味で現代語の解釈にはありません。

「畏し(かしこし)」を略して縮めた「かしこ」は前者の意味で「恐れ多いことですがこれにて失礼します」というニュアンスで手紙の結語に使います。

また「かしこ」は「粗略で意を尽くさず恐縮です」という意味を持つ「あらあらかしこ」を略して縮めた言葉とも言われる「草々」の女性専用の類語です。

早々

新年早々
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「早々」には読み方が「そうそう」と「はやばや」の2つがあり、読み方によって意味や使い方が違います。読み方が「そうそう」の場合は「草々」と同じに手紙の結語として使え、この場合は類語になります。

また「新年早々(そうそう)」や「早々(そうそう)にご回答ください」の場合は「すぐ、直後」という意味で「草々」の類語にはなりません。

読み方が「はやばや」の場合は「早々(はやばや)と回答をいただき誠にありがとうございます」の例文のように「対応が早い」という意味で「草々」とは意味も使い方も違うので類語にはなりません。

どちらの読み方をするかは、文脈の流れで判断するしかないので少々厄介な言葉です。読み方で意味が違うので間違えないよう注意しましょう。

キーボード
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実は「早々」が「草々」の代わりになる類語として認められたのはつい最近のことです。それまでは読み方が同じなので誤用されたと言われていました。しかしあまりに誤用が多いため「草々」の代わりの結語として認めざるを得ないというのが苦しい理由のようです。

またその理由にはパソコンの普及が一因になっています。キーボードで「そうそう」と打ち込んで漢字に変換しようとすると、読み方が同じなために「草々」と「早々」の両方が表示されます。そのために誤用が増え過ぎたため、どちらでも良いとされたのです。

広辞苑
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日本語にはこのように、読み方が同じでも意味が違う言葉がたくさんあります。これを同音異義語(どうおんいぎご)と言います。

「せいかく(正確)」と「せいかく(性格)」「いし(意志)」と「いし(医師)」「かき(柿)」と「かき(牡蠣)」などが同音異義語です。

「草々」と「早々」も元々は同音異義語だったのですが、時代や環境の変化によって使い方や意味が変わったのです。言葉の読み方や意味は時代の流れに合わせて常に変化するので、広辞苑も数年に一度改訂版を出版するのです。

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「草々」の使い方・例文

手紙
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手紙の書き方には、言葉の使い方に幾つかの決まりごとがあります。冒頭に使う言葉を「頭語」と言い読み方は「とうご」です。頭語には「拝啓」「謹啓」「前略」などがあり、それぞれ読み方は「はいけい」「きんけい」「ぜんりゃく」です。

「頭語」の次には「時候の挨拶」そして「本文」「結びの挨拶」と続き最後に「結語(けつご)」で締めます。結語は読み方の通り「結びの言葉」という意味で「敬具」「敬白」「謹言」「草々」「早々」「かしこ」などがあります。

書き方
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実はこの「頭語」と「結語」はリンクしていて「拝啓」を頭語にした場合、結語は「敬具」または「敬白」にします。「謹啓」を頭語に使った時は、結語は「謹言」または「謹白」で締めます。

「前略」を頭語にした場合は「草々」「早々」「かしこ」を結語にするというのが手紙文の言葉の使い方の決め事です。

つまり「草々」を結語に使う場合の頭語は「前略」になります。言い換えれば、前略で書き始めた手紙文は必ず最後は「草々」または「かしこ」で締めるということです。

例文①「報告」

報告
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「前略」と「草々」はセットになっていて、「前略」で書き始めた場合は必ず最後に「草々」を書きます。「前略」とは字の通り「時候の挨拶など前文を省いてすぐに本文に入ります」という前置きの言葉です。

「前略」は手紙の内容が簡略な場合に使う言葉なので、丁寧な挨拶文など省いたことを詫びる意味で最後の結語に「草々」を書かないと失礼になってしまいます。そのために「前略」と「草々」がセットになっています。

「前略、先日お送り頂いた書類を確認いたしました。取り急ぎ受理したことの報告まで。草々」の例文のように使います。また「前略、風邪をひいてお休みとのこと。仕事は私が代行いたします。取り急ぎご報告まで。草々」などの例文は、とりあえず確認や報告をする場合の使い方です。

例文②「お礼」

結婚式
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例えば結婚式を行った場合には、仲人さんや受付や挨拶などを担当してくれた方々や参列してくれた人に、式が終了後なるべく早い時期にお礼を伝えたいものです。

そんな時に、とりあえず感謝の気持ちを伝えるために簡略なお礼状を出します。「前略、先日はお忙しい中、私達の結婚式にご参列頂き誠にありがとうございました。また追ってお礼をさせて頂きたく存じますが、取り急ぎの書状にて失礼いたします。草々(かしこ)」のように表現します。

また贈り物やプレゼントをいただいた場合の例文では「前略、先日は過分なお品を頂戴して誠にありがとうございました。取り急ぎ書面の御礼にて失礼いたします。草々」のような使い方をします。

例文②「事務連絡」

セミナー
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挨拶などを省いた事務的な文書の場合の使い方は「前略、来週のセミナーの案内と参加申込書の2部を同封しております。時間がタイトで申し訳ありませんが今週中にご回答ください。草々」の例文のように使います。

また「前略、今回の国家試験受験の受付は◯月◯日が締切日になっています。受験希望の方は締切日までに郵送にて申込書をお送りください。草々」などの例文は、時間に余裕がない場合に「前略〜草々」を使った事務的な例文です。

社内文書
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事務的連絡や書類を同封する際の例文では「前略、本状には先日の会議議事録と次回の会議開催予定とテーマを同封しております。ご確認のほどよろしくお願い申し上げます。草々」のような使い方をします。

「前略、以下の要領にて親睦を図るため懇親会を開催いたしますのでふるってご参加ください。草々」「前略、次ページの要領で社員研修会を開催します。入社3年未満の方は必ずご参加ください。草々」のような使い方は、案内などの社内文書で「前略〜草々」を使った例文です。

これらの例文のように「前略〜草々」は時候の挨拶などを省いた文書に使う言葉です。使い方は手紙だけでなく簡略な事務的な文書や社内案内などにも使用できる言葉です。これらの例文と使い方を参考にして、事務書類の書き方に役立ててください。

「草々」と「敬具」の違い

違い
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「敬具(けいぐ)」も「草々」と同じように、手紙の末尾に結びの言葉として使われる結語です。手紙のはじめに使う「頭語」と末尾に使う「結語」は常にセットになっていて、「敬具」は「拝啓(はいけい)」を頭語に使った場合の結語です。

それでは「敬具」と「草々」では、どのように意味や使い方が違うのでしょう。「草々」の意味や使い方は前の章でも紹介したので、ここでは「敬具」の意味と使い方、違いを解説します。

「敬具」は「謹んで詳しく述べました」という意味

意味
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手紙では「拝啓」と「敬具」はセットで使われます。「拝啓」の「拝」は「頭を垂れて敬礼をする」つまり「相手に対して敬意を表す」という意味です。

「啓」は「申し上げる」「申し述べる」という意味で、2つの組み合わせの「拝啓」は「敬意を持って申し述べます」という意味になります。

「敬具」の「敬」は「他人をうやまう」「謹んで物事を行う」という意味で、「具」には「目的を果たすために利用する手段や道具」という意味のほかに「詳しく申し立てる」という意味があります。

違い
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2つの漢字を組み合わせた結語に使う「敬具」は「謹んで詳しく申し述べました」という意味になります。「草々」は簡略で粗末な文章を詫びる意味で使う言葉なので、使い方が対照的なところが違います。

つまり「拝啓〜敬具」は、相手に敬意を表し時候の挨拶などを含んだ丁寧な文章に使う言葉で、「前略〜草々」は丁寧な挨拶文などを省略した簡潔な文章に使う言葉です。

「草々」を使う際の注意点

注意
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「草々」は、親しい間柄の人に宛てる手紙など堅苦しい挨拶を抜きにする場合や、社内の案内や事務的な文書で「前略」を頭語にした場合の結語に使用する言葉です。

したがって上司や目上の人に宛てる場合には「前略〜草々」の使い方には注意が必要です。時間的にタイトで急ぎの場合以外は、目上の人には「拝啓〜敬具」を使うのが無難です。なぜならば「前略〜草々」には敬意が含まれていないからです。

また「草々」の言い換え代用語として「早々」がありますが、「早々」には「簡略な文面で失礼します」というお詫びの意味がないので、急ぎの場合でも親しい間柄でない限り「草々」を使うようにしましょう。

「社外向けのビジネス文書」では使えない

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社外向けのビジネス文書とは、主に得意先や取引先に宛てる文書のことで、「見積書」「納品書」「請求書」「企画書」「仕様書」「案内書」「契約書」などがあり、取引や信頼関係を維持するのに重要な文書です。

これらの文書を送る際に「前略、請求書を同封いたしますのでご査収くださいませ。草々」ではあまりに事務的で敬意が払われていないので相手に対して失礼になってしまいます。特に契約書など重要な書類の場合にはさらに配慮が必要です。

お礼
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この場合は「拝啓、貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。この度は弊社の製品をお買い上げいただき誠にありがとうございました。請求書を同封いたしますのでご査収くださいませ。敬具」のように表現します。

この例文のように「拝啓」で始まり、時候の挨拶、お礼文、本文(目的)、そして「敬具」の結語で締めるのがビジネスの慣例です。よほど急ぎでない限りは「前略〜草々」は社外向け文書ではNGです。

桜
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また企画書や提案書を送る場合には「拝啓、桜の花も散り青葉が目にしみる今日この頃です。貴社におかれましては繁忙期を迎える時期と推察しております。つきましては貴社のご依頼にそった企画書を作成いたしましたのでご高覧いただければ幸いです。敬具」のような書き方をします。

つまり社外向けのビジネス文書では「拝啓」を頭語に使い「敬具」で締めることで、先方に敬意を伝え取引や互いの会社同士の信頼関係をつなぐ意味があるのです。「前略」や「草々」を使うのはNGなので注意しましょう。

「草々」の由来・歴史

ルーツ
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「前略」と「草々」はセットで使われるので、慣用句として何気なしに使っていますが、なぜ「草々」と「草」という漢字を2つ重ねているのかご存知の方は少ないのではないでしょうか。

また「草」の字が使われる理由もいまいち不思議です。なぜ手紙の結語に「草々」と草を重ねるのでしょうか。ここでは「草」の字の本来の意味と手紙の結語に使うようになった由来や歴史を探ってみましょう。

由来

草
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「草」は野に群生している草木のことを意味していますが、その他に「粗い、粗末な」という意味があります。

これは重要でないものや価値のないものを「雑草のような」または「雑草のように育った」と言うように、「草」は花や樹木に比べて華やかさや存在感が劣っているということから「粗い、粗末な」という意味に転じています。

理由
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つまり「草」には「粗い、粗末な、劣っている」という意味があることが、手紙で簡略で稚拙な文章で申し訳ないと詫びる「草々」に使われる由来になっています。

「草」にはこのように野にある草という意味のほかに、粗末で稚拙という意味があることをしっかりと頭に入れておけば、なぜ「前略」の結語として「草々」を使う理由と意味がよくわかるのではないでしょうか。

歴史

鎌倉大仏
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中国の古典に「草々」とは「慌てるさま、簡略なさま」という記述があります。つまり古くから「草々」という言葉は存在していたのです。

鎌倉時代、今から1200年も前の時代に「正法眼蔵(しょうほうげんぞう)」という中国で書かれた書物があります。その中にすでに「草々」の意味を表した表記があります。つまり「草々」という言葉は千年以上も歴史を経てきた言葉なのです。

しかし言葉というのは、歴史により使われなくなった言葉は死語となり消えてゆきます。使われ続ける言葉は残ります。「草々」は千年以上の歴史に耐えて残った言葉の一つです。大切に使っていきましょう。

「草々」の英語表記

英語
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はっきり言って英語には日本語の「草々」に相当する表記は存在しません。日本語の手紙には「頭語」や「結語」「時候の挨拶」などを折り込みますが、これは日本独特の手紙文化です。

英語圏の文化には、手紙でこのようなことを書く慣習がなく、定型の挨拶や慣用句もありません。英語の手紙では相手の名前の次に、手紙を出した目的と理由を説明した上で、単刀直入に用件(本文)に入ります。もちろん「草々」のような結語はありません。

ストレート
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特にビジネスレターでは、日本語のような回りくどい抽象的な表現を嫌います。具体的な数値や根拠に基づいた内容で用件を伝えることが求められます。

日本語の場合は、相手に対する敬意や気遣いという思いが強いので、時候の挨拶文をつけたりするので趣旨の表現が抽象的になりがちですが、英語圏ではもっとも嫌われる表現なので、伝える内容はストレートに単刀直入に書くように注意しましょう。

仕分け
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また英語の手紙には「私的な手紙(Personal letter)」「挨拶文(Social letter)」「ビジネスレター(Business letter)」「公的な文書(Official letter)」と大きく4つに分離されています。

「Personal letter」は「Dear+名前」で書き出し、内容は自由です。結びの言葉は「Your friend」や自分(差出人)の署名で終わることが多いようです。

「Social letter」とは、パーティーや結婚式の招待状や推薦状などのレターです。親しい間柄でのカジュアルな招待状の書き方は「Personal letter」と同様で自由です。

目上の人にも差し出すフォーマルな場合は、宛名には「Mr.」「Ms.」をつけたフルネームで書き、結びの言葉は「Best regards」または自分のフルネームの署名を書きます。

ビジネスレター
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ビジネスレターは日本と同様に会社間や個人と会社のやり取りの文書です。具体的には見積書や請求書、企画書のほか契約書などの重要な文書もあります。したがって英語のビジネスレターにも決められた書式や定型があります。

宛名は正式な相手の会社名を書きます。ここでも時候の挨拶などは入りません。いきなり用件を書き出すのが通例です。ただし数値など内容は具体的にわかりやすく書くのがマナーです。結びの言葉は「Sincerely yours, 」の後に自分のフルネームと「Export Department」と書きます。

「Official letter」は政府や官公庁が出す文書なので、自分で書くことはあまりないのでここで解説は省略します。このように英語表記では様々な表現がありますが、日本語の「前略」や「草々」に相当する表記がないことがお判りいただけたのではないでしょうか。

「草々」は「簡略で申し訳ない」という意味

申し訳ない
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「草々」という言葉は、手紙の末尾で簡略な文章で申し訳ないとお詫びの気持ちを表す表現です。また手紙の書き出しを「前略」で始めた場合の結語として使う言葉です。

ここまで「草々」という漢字の意味や由来、言い換え表現として使える「不一」「早々」「かしこ」の意味や「敬具」との使い方の違いなども紹介してきました。

英語表記には「草々」という概念がないことも紹介しました。これらを参考にして、正しい「前略〜草々」「拝啓〜敬具」の使い方を理解していただければ幸いです。

Eiji0601
ライター

Eiji0601

元ミュージッシャン&調理師。現在はフリーのコンサート企画やチラシ等のデザイナーをやっています。音楽のジャンルはクラシックからジャズ&ポップス、特に’60年代〜’80年代ポップスが大好きです。料理は和食が得意な年齢不詳の独身男性です。

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