ありよりのありの意味とは?
そもそもありよりのありとはいつから使われ始めた言葉なのでしょうか。ありよりのありをSNSで見かけるようになったのは2016年頃からなので、比較的新しい若者の間で使われる言葉なのです。
浸透率が低いありよりのありは、現在は日常会話で聞くことの少ない言葉です。会話の返答として「ありよりのありだね」と単体で使うこともできれば、他の言葉と組み合わせてより深い共感を表現することも可能です。
ありよりのありは「これってあり?なし?」といった問いかけに答える際に「ありに限りなく近いあり」という意味での使い方ができます。ありよりのありには似たような言葉がいくつか存在しますが、まずはその由来を見てみましょう。
ありよりのありの由来
ありよりのありの由来は明らかではありませんが、2015年10月から約半年間放送されたテレビ番組のタイトルに「アリよりのアリ」というものがあります。なにが最もありなのかをテーマに沿ってトークしていく番組です。
ありよりのありが流行り出したのが2016年頃とされており、この番組の放送終了が2016年という流行りだしの時期にかぶっていることからも、由来である可能性が考えられます。
会話の中で「これはあり?」という質問に対して「有りか無しかといえば、限りなく有りに近い有り」という意味合いで使われる言葉なので、これを言いやすく省略したものがありよりのありだといえます。有りという肯定要素を繰り返すことで、全面的に肯定している様を表現する言葉です。
ありよりのありの特徴
ありよりのありにはいくつか似た言葉があります。「○○よりの△△」といったように、前後の言葉が変わることで、その表現の度合いを変えた使い方ができるのです。幅広い表現が可能なので、使うタイミングが掴めれば様々な場面で使うことができます。
実際にありよりのあり以外にもどのような使い方があるかを見ていきましょう。自分の絶妙な気持ちを表現する時にはとても役に立つ言葉なので、ぜひ参考にしてみてください。
○○よりのあり
ありよりのありが、ありに近いありを意味するとご紹介しました。肯定する意味の有りを使う類義語としては、他にも「なしよりのあり」という言葉があります。
これは言葉の通り「無しに近いけど、有り」という意味で使います。「無し」という否定要素に「有り」という対義語を交えることで、完全な否定ではないということを表す言葉になります。
○○よりのなし
有りという言葉の対義語である「無し」がつくことで、否定する意味をもつ使い方ができます。有りと組み合わせた「ありよりのなし」ということで完全否定にはならず「有りに近いけど、結果としては無し」という表現になります。
「なしよりのなし」であれば「どちらかと言えばなし」という有りの要素が見出だせない時の表現に使います。無しを繰り返すことで、否定要素の強い表現ができます。
ありよりのありの流行
ありよりのありはSNSではよくみかけますが、職場で聞く機会は無い等しい言葉です。ありよりのありは若者を中心に使用されている言葉ですが、実際に使っているのはどんな世代の人たちなのでしょう。また、ありよりのありが広く知られるようになったのは何故なのでしょうか。
ありよりのありはまだ新しい言葉なため、聞いたことがない方も多いでしょう。これから、ありよりのありを実際に使っている世代や、流行ったきっかけがなんだったのかをご紹介していきます。
若者の言葉
ありよりのありは、中高生といった10代の若者が主に使っている言葉です。20代、30代と世代が上がっていくにつれて使用頻度は落ちていきます。その理由はSNSにあります。
SNSの使用率が高い若者には浸透しているありよりのありですが、SNSをあまり活用していない世代へはあまり浸透されていない言葉のため、使っても不思議な顔をされることは少なくありません。多くの人に認識されるにはまだ歴史の浅い言葉なのです。
流行ったきっかけ
ギャルならではの表現で生み出される流行語を毎年12月に発表する、ギャル流行語大賞というものがあります。ありよりのありという言葉は、ギャル語流行語大賞に2016年に選ばれ8位にランクインしています。
これに選ばれたことにより若者に言葉の存在が知れ渡り、一般的に使われるようになりました。ありよりのありは若者の中でも、ギャルの間で最初に使われていた言葉なのです。
ありよりのありの使い方
どんなところからありよりのありが広まったかについてご紹介してきました。普段何気なく使っている方の中にも、ギャル流行語大賞がきっかけというのに驚いた方も多いのではないでしょうか。
では、ここから実際の使い方について例文を見ていきましょう。どんな時に、どのように使えばいいのかを知れば、友達との日常会話で用いることができます。
例文①
ありよりのありの使い方としてまずご紹介するのは、友達や恋人に映画に誘われた時です。特に予定がなく行きたい気持ちがあれば「ありよりのあり」の使い時です。逆に気は進まないけれど、特に予定もないから行ってもいいかなくらいの気持ちであれば「なしよりのあり」が使えるでしょう。
せっかくのお誘いなので、予定が既に埋まっていて断る時も相手の気持ちを汲んだ答え方ができるように気をつけてください。「ありよりのなし。ごめんね、予定があるの」と理由をつけて答えることができれば完璧です。
例文②
ありよりのありの例文で次にご紹介するのは「このお菓子今人気なんですけど!」と友達に自分が食べたことがないお菓子を勧められた時です。
感想を伝える際にもありよりのありが使えます。自分が好む味であれば「ありよりのあり」、好きではないなら「なしよりのなし」など、自分の感想を絶妙に伝えることができます。
ただ、せっかく勧めてくれたものなので、なしよりのなし!と否定要素が強い答え方をするよりは「ありよりのなし」と答えたほうが和やかな会話が継続できます。
例文③
続いて、ありよりのありの使い方としてご紹介するのは、異性のタイプを語られたり、あの人はタイプだと友達が誰かを指して伝えてきた時です。世代関係なく、よくある話題でしょう。
自分にも当てはまるようなら「ありよりのあり」の使い時です。それほどでもない場合は「なしよりのあり」。自分の好みに全く当てはまらない時は「なしよりのなし」と答えることで、友達に気持ちを伝えることができます。
例文④
ありよりのありの例文として、最後にご紹介するのは、好みのゲームや、本の話しをする時です。自分からおすすめしたゲームや本に対して「ありよりのあり」を用いた返答をもらうこともあるでしょう。
逆に相手におすすめされた時などにも使うことが可能で、好みのものであれば「ありよりのあり」と伝えることで更に会話が広がることでしょう。あまり好みでなかった場合などでもそれに応じた「○○よりの△△」を使うことで感想を伝えることができます。
ありよりのありの注意点
ありよりのありを使う時に注意したいことをご紹介しましょう。なにか悩んでる時や、白か黒かしっかり判断したい時に曖昧な答え方をされては、モヤモヤとしてしまうことがあります。使い時をきちんと考えて使うよう心がけましょう。
ありかなしかは場合によっては使用せず、きちんとした言葉で伝えることも必要です。ありよりのありを多用してしまうと曖昧な答え方ばかりする人と思われてしまうため、注意しましょう。
フランクな会話で使う
ありよりのありはフランクで自然体な会話で使用する言葉の一つです。より距離の近い間柄での使用は問題ありませんが、真面目な場面で「ありよりのありですねぇ」という答え方をしてはいけません。曖昧な表現になってしまうため、職場などの判断時に使うものとしては似つかわしくない言葉です。
ありよりのありは「ありに限りなく近いあり」という意味
ありよりのありの意味や使用例をご紹介してきました。いかがだったでしょうか。前後に使う言葉が違うだけで表現幅の広がる言葉なので、絶妙な気持ちを使えるにはもってこいの言葉です。
まだまだ新しい言葉であるありよりのありですが、使う場所やタイミングを見極めることができれば、友達だけではなく家族間でも使うことができます。
10代を中心とした若者の間で流行っている言葉なので、新入社員の歓迎会などフランクな会話が可能な場所でうまく使っていち早く打ち解けていきましょう。