割安株おすすめランキング!高配当の見つけ方やスクリーニング条件も解説

割安株おすすめランキング!高配当の見つけ方やスクリーニング条件も解説

株式投資の対象として割安株があります。それでは、割安株とはどういう株式なのでしょうか。そこで、割安株と、割安株に投資する理由について説明します。また、割安株の見つけ方や、割安株おすすめランキング5選や、割安株をチェックする際の注意点等についても説明します。

記事の目次

  1. 1.割安株とは?
  2. 2.割安株がおすすめな理由・メリット
  3. 3.割安株の見つけ方
  4. 4.割安株おすすめランキング5選
  5. 5.割安株をチェックする際の注意点
  6. 6.理論株価より60%割安とされた、ある銘柄の値動き
  7. 7.割安株を掘り出して他の投資家に差をつけよう

割安株とは?

株式投資によって儲けるためには、基本的に、株式を安い株価で買って高い株価で売る必要があります。しかし、個々の銘柄の値動きを観察すると、株価は毎日変動しますし、一日の中でも変動します。したがって、どのような銘柄をいつ購入すればよいかという判断は、極めて困難です。

そこで、株式投資の投資手法として、割安株に投資するという投資手法があります。では、その割安株とは、どのような株式のことを意味するのでしょうか。

本来の価値より株価が低い状態の株式

割安株とは、一般的には、本来の価値より株価が低い状態の株式をいいます。本来の価値より株価が低い状態にあれば、株価は、本来の価値に相当する株価の水準に復元する可能性が高いものです。本来の価値より充分に低い株価で買って、本来の価値に相当する株価で高く売ることができれば、売却益を得ることができます。

バリュー株とも言う

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割安株は、また、バリュー株ともいいますので、この点を覚えておきましょう。インターネット上の投資情報や証券会社等の株式情報において、「バリュー株」という用語が使用される場合もありますので、この点を覚えておくと、それらの投資情報や株式情報を理解する上で役に立ちます。

割安株がおすすめな理由・メリット

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以上のような、本来の価値より株価が低い状態の株式である割安株(バリュー株)がおすすめな理由やメリットには、どのようなものがあるのでしょうか。割安株がおすすめな理由やメリットを考えてみましょう。割安株がおすすめな理由やメリットを明確に理解していれば、安心感が得られるでしょう。

割安感が株価の下支えをしてくれる

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割安株は、本来の価値である適正株価より株価が低いので、株価が低くなるにつれて割安感が高まります。したがって、多くの投資家から注目されている銘柄である場合には、適正株価との差が大きくなって割安になればなるほど買い注文が入りやすくなりますので、株価の下支えが期待できます。

価格が低い分参入しやすい

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また、株式の買い手からすれば、割安株は、本来の価値である適正株価より株価が低い水準で放置されていますので、適正価格で購入する場合よりも購入費用が少なくて済みます。したがって、参入しやすいというメリットがあります。

さらに、購入費用が少なくて済むので、買い手の裾野が広がり、より多くの個人投資家の参入も期待できます。特に、近年は、100株単位で購入できる銘柄が多くなっておりますので、購入に必要な資金が少なくて済みます。

株の用語の基礎から学ぼう!言葉の意味を初心者にも分かりやすく解説! | 副業・暮らし・キャリアに関するライフスタイルメディア
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割安株の見つけ方

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それでは、具体的に割安株を購入する場合、本来の価値より株価が低い状態の株式である割安株の見つけ方は、どのようにすれば良いのでしょうか。単に株価が低い銘柄が割安株ではありません。割安株の見つけ方が気になるところですが、一般的には、割安株を示す株価指標によるスクリーニングを行うことによって、割安株を見つけることができます。

スクリーニングを行う

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割安株の見つけ方として最も簡単な方法は、証券会社に口座を開設して、株式の銘柄を選ぶためのスクリーニングツールを用いてスクリーニングを行うことです。既に証券会社に口座を持っている方は、ご自分の証券会社のスクリーニングツールを通常は無料で使用することができます。

口座をお持ちでない方は、証券会社に口座を開設しましょう。上場株式を購入するためには、証券会社に口座を開設します。

特に、株式の購入手数料が安いネット証券会社に口座を開設することがおすすめです。ネット証券会社に口座を開設すれば、株式銘柄のスクリーニングツールを通常は無料で使用することができます。

PER(株価収益率)・PBR(株価純資産倍率)を参考にする

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株式の銘柄を選ぶためのスクリーニングツールを用いて割安株のスクリーニングを行う際に使用する株価指標の基本的で代表的なものとしては、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)があります。PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)のそれぞれの意味と割安株に該当する値の範囲は、それぞれ次のとおりです。

PER(株価収益率)とは?

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PERとはPrice Earnings Ratioの略語であり、「株価収益率」のことを意味します。通常は、PER(倍)=株価÷予想1株利益という式で算出されます。PERは、1株当たりの予想純利益に対して、株価が何倍の価格になっているか、ということを知るための株価指標です。

PERは、業種にもよりますが、一般的に、15倍以上が割高であり、10倍以下が割安ということになっています。

PBR(株価純資産倍率)とは?

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PBRとはPrice Book-value Ratioの略語であり、「株価純資産倍率」のことを意味します。通常は、PBR(倍) = 株価÷1株当たり純資産という式で算出されます。1株当たりの純資産に対して、株価が何倍の価格になっているか、ということを知るための株価指標です。

PBRは、現在の株価が企業の資産価値(解散価値)に対して割高か割安かを判断するための株価指標であり、1倍以下が割安ということになっています。但し、近年は、PBRが1倍を割れて推移している銘柄も少なからずあるようです。

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割安株おすすめランキング5選

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次は、具体的な割安株のおすすめランキング5選を紹介します。ここでいう「割安株」とは、ダイヤモンド社が発行する投資情報誌「ダイヤモンド・ザイ」による独自の株価指標である「理論株価」に基づいたものです。

この「理論株価」は、その銘柄の業績予想から導いた3つの価値(資産価値、利益価値、成長価値)の合計から求められています。株価が「理論株価」よりも安ければ「割安」、高ければ「割高」と判定しています。

「理論株価」に基づいたスクリーニングによる見つけ方で見つけられた割安株のおすすめを、ランキング形式によって、ランキング5位の銘柄からランキング1位の銘柄の順に紹介します。

おすすめ銘柄5位 ダイヤ通商

「理論株価」に基づいたスクリーニングによる見つけ方で見つけられた割安株のおすすめランキング5位の銘柄は、ダイヤ通商(7462・JQ)です。ダイヤ通商の理論株価は、8317円です。これに対して、2019年6月28日の終値は、808円ですので、ダイヤ通商の株価は、理論株価の約9.7%にとどまっています。

ガソリンスタンドや自転車屋を展開

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ダイヤ通商は、2019年に設立から70周年を迎えた歴史のある企業です。石油事業、サイクルショップ事業、不動産賃貸事業の3つの事業を柱としています。石油事業は、サービスステーション(ガソリンスタンド)の運営、石油製品の卸売り販売を行っています。サイクルショップ事業は、サイクルショップ「コギー」の運営を行っています。

おすすめ銘柄4位 ユニデンHD

「理論株価」に基づいたスクリーニングによる見つけ方で見つけられた割安株のおすすめランキング4位の銘柄は、ユニデンHD(6815・東証1部)です。ユニデンHDの理論株価は、2万5396円です。これに対して、2019年6月28日の終値は、1865円ですので、ユニデンHDの株価は、理論株価の約7.3%にとどまっています。

無線機の販売会社

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ユニデンHDは、エレクトロニクス事業を中核とし、ゲーム事業と不動産事業も主要な事業としています。エレクトロニクス事業においては、無線通信・応用機器、電話関連機器、デジタル家電機器の開発、製造及び販売を主要な事業としています。速度計測機の存在を知らせる車載用レーダー探知機の販売が堅調です。

おすすめ銘柄3位 ジー・スリーHD

「理論株価」に基づいたスクリーニングによる見つけ方で見つけられた割安株のおすすめランキング3位の銘柄は、ジー・スリーHD(3647・東証2部)です。ジー・スリーHDの理論株価は、3971円です。これに対して、2019年6月28日の終値は、313円ですので、ジー・スリーHDの株価は、理論株価の約7.9%にとどまっています。

女性向け雑誌を発行

ジー・スリーHDは、2019年4月12日の第2四半期報告書によれば、太陽光発電所の保有による電力会社に対する売電事業等の環境関連事業と、SYB事業を主な事業としています。

SYB事業では、店舗展開を中心としたエンターテイメントショップの運営、並びにプロデュース、ディレクション、プロモーションや、自社及び海外コスメブランドの取扱いによるビジネスアライアンスをビジネスモデルとして展開しています。

おすすめ銘柄2位 日本アジアグループ

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「理論株価」に基づいたスクリーニングによる見つけ方で見つけられた割安株のおすすめランキング2位の銘柄は、日本アジアグループ(3751・東証1部)です。日本アジアグループの理論株価は、4977円です。これに対して、2019年6月28日の終値は、335円ですので、日本アジアグループの株価は、理論株価の約6.7%にとどまっています。

太陽光発電が好調

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日本アジアグループは、地球上の屋内外のありとあらゆるものを「計測/測量」する技術をベースとする空間情報事業と、太陽光発電等の自然エネルギーの開発投資、売電等を行うグリーン・エネルギー事業と、日本の森林業の再生拡大と世界の森林保全・利活用を推進する森林活性化事業を主な事業としています。

おすすめ銘柄1位 FRACTALE

Photo byractapopulous

「理論株価」に基づいたスクリーニングによる見つけ方で見つけられた割安株のおすすめランキング1位の銘柄は、FRACTALE(3750・東証2部)です。FRACTALEの理論株価は、6761円です。これに対して、2019年6月28日の終値は、676円ですので、FRACTALEの株価は、理論株価の約10%にとどまっています。

不動産の売買が好調

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FRACTALEグループは、旧セブンシーズホールディングスであり、2018年10月に商号を変更しました。ホテルなど不動産プロジェクトへの投資、保有不動産の管理、不動産売買等の不動産事業の他、再生医療研究開発への投資等の事業を行っています。

名古屋市中区に賃貸用の商業ビルを保有しており、賃料を得ています。また、再生医療研究開発に携わる企業を連結子会社化しています。

割安株をチェックする際の注意点

割安株は、本来の価値である適正株価よりも株価が低い状態の株式のことですが、株価が低い状態にあるのは、それなりの理由があることが少なくありません。その理由によっては、株価が低い状態にある期間が長期化することもあります。

そこで、各種の株価指標によるスクリーニングで見つけられた割安株をチェックする際の注意点について説明します。

表面上の数字だけで判断しない

PBR(株価純資産倍率)の株価指標については、注意すべき点があります。一般に純資産額は簿価で判断しますので、資産に生じている含み益や含み損は反映されていない場合があります。したがって、仮に含み損がある場合には、現実のPBRは、簿価で判断した表面上のPBRの数字よりも大きくなっていて悪化していることも考えられます。

複数の指標を参考にする

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割安株のスクリーニングを行う際に使用する株価指標の代表的なものは、PER(株価収益率)とPBR(株価純資産倍率)ですが、これらだけでなく、さらに他の株価指標も加えて、複数の指標を参考にすると良いでしょう。

例えば、他の株価指標として「配当利回り」があります。配当利回り(%)=1株当たりの年間配当金額÷1株購入価額×100で算出されます。したがって、購入時の株価が安くなるほど配当利回りが高くなって高配当になります。

東京証券取引所によれば、東証一部上場企業の単純平均配当利回りは約1.88%(2019年3月時点)です。配当利回り3%以上の銘柄は、一般的に、高配当銘柄といわれています。実際には、「配当利回り4%以上」の高配当銘柄も存在します。

業種別で株価を比較する

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PER(株価収益率)は、一般的に、15倍以上が割高であり、10倍以下が割安ということになっています。しかし、平均のPERが低めの業種や、平均のPERが高めの業種がありますので、スクリーニングで見つけられた銘柄の業種にも注意しましょう。

スクリーニングによって、PERが同じ程度の複数の銘柄が見つかる場合があり、銘柄の選択に迷うことがあります。このような場合は、業種にも着目しましょう。同じ業種の平均のPERと比較して株価が割安かどうかも判断しましょう。

高配当にだまされない

Photo byPrawny

「配当利回り」に基づいて高配当であるかどうかを株価指標としてスクリーニングを行う場合があります。そして、スクリーニング結果だけに基づいて、単純に、配当利回りが高い高配当銘柄を選択してしまうことがあります。

しかし、「配当利回り」の株価指標については、注意すべき点があります。それは、1株配当が1株利益を上回っていないかどうか注意することです。1株配当が1株利益を上回っているような状況では、長期にわたって高配当を継続することはできません。

また、直近の業績が一時的に好調で直近の配当金がたまたま高額なために高配当となる銘柄や、記念配当等で一時的に配当金が高額なために高配当となる銘柄もあります。

したがって、過去の配当水準や配当理由を調べて、継続して同水準の高配当を行っていたのかどうか確認して、一時的な高配当にだまされないようにしましょう。

理論株価より60%割安とされた、ある銘柄の値動き

Photo byPIX1861

投資情報誌「ダイヤモンド・ザイ」による独自の株価指標である「理論株価」により割安株と判断された「キクカワエンタープライズ(6346・東証2部)」の値動きについて見てみましょう。

「ダイヤモンド・ザイ」2018年5月号(2018年3月発売)において、2018年2月9日に発表された、2018年3月期の純利益予想の2回目の上方修正を織り込んだ同社の理論株価は、7750円と算出され、実際の株価は理論株価より60%割安とされました。これに対して、同社の3月末の実際の株価は、3380円程度でした。

2019年3月期は大幅増収・増益になることが示された2018年5月11日の決算発表以降、株価は、4000円台に乗り始め、その後の2019年1月21日には、ついに1万270円の高値を付けるに至りました。

割安株を掘り出して他の投資家に差をつけよう

Photo byPublicDomainPictures

以上のように、割安株、割安株に投資する理由、割安株の見つけ方、割安株おすすめランキング5選、割安株をチェックする際の注意点等について説明してきましたが、いかがだったでしょうか。お好みの株価指標に基づいてスクリーニングして、割安株を掘り出して他の投資家に差をつけましょう。

ta160922
ライター

ta160922

主として、科学技術系(特に、化学系の分野)の文章の作成、リライト等の業務を長年にわたり担当してまいりました。「読み手が理解しやすいような文章を作成する」ということを心がけております。どうぞよろしくお願いいたします。

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