「ご相伴」の意味は?「ご相伴にあずかる」の使い方や例文もチェック!

「ご相伴」の意味は?「ご相伴にあずかる」の使い方や例文もチェック!

「ご相伴」や「ご相伴にあずかる」という言葉は、ビジネスシーンだけでなく多くの日本の風趣として使われることの多い言葉です。ことさら「ご相伴にあずかる」という場面では、対応を失敗すると致命的なミスにつながる可能性もあるので、ご相伴について知っておきましょう。

記事の目次

  1. 1.ご相伴の意味とは?
  2. 2.ご相伴の類義語
  3. 3.ご相伴・ご相伴にあずかるの使い方・例文
  4. 4.ご相伴にあずかるとお相伴にあずかるの違い
  5. 5.ご相伴にあずかるを使う際の注意点
  6. 6.ご相伴にあずかるの由来・歴史
  7. 7.ご相伴にあずかるの英語表記
  8. 8.ご相伴は一緒に行動するという意味

ご相伴の意味とは?

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ビジネスシーンでよくある、ご相伴にあずかる、などのように使われる「ご相伴」というのはどのような意味なのでしょうか?「ご相伴」の読み方は「ごしょうばん」と読みます。よく使われる活用形として「ご相伴にあずかる」というように使われます。

「ご相伴にあずかる」の「ご相伴」の意味には、「一緒に行動する」もしくは「行動をともにする」という意味があり、「ご相伴にあずかる」となれば「食事などのもてなしを一緒にうける」もしくは「相手役として飲み食いを共にする」という意味があります。

ビジネスシーンでよく見られる「ご相伴」の意味や使い方、類語や読み方についてのあれこれなど、具体的な例文を用いながら「ご相伴」についてのあらゆる点についてご紹介します。誤用に注意しながら「ご相伴」を上手に使いこなしましょう。

ご相伴の類義語

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類語というのは、特定の言葉に対して似たような意味を持つ言葉や、限りなく近い意味を持った言葉、さらに全く同じ意味を持った言葉などを総じて類語として定義しています。

ご相伴にあずかると使われる「ご相伴」という言葉に限りなく近い意味を持った言葉や、ほとんど同じ意味を持つ言葉について紹介します。またその意味との違いや、例文を用いた使い方を通して類語の本質的な意味について紹介します。

さらに「ご相伴にあずかる」という言葉に近い使い方となるような使い方についても紹介しています。それぞれの類語からご相伴という言葉の本質的な意味についても理解を深めていきましょう。

ご相伴の類語「随伴」の意味・使い方・例文

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ご相伴の類語「随伴」の読み方は「ずいはん」という読み方です。意味は「お伴として付きしたがって付いていく事」もしくは「特定の事柄に伴って発生すること」という意味があります。ご相伴が「一緒に行動する事」ですから、従うとはまた違ったニュアンスであるといえます。

使い方としての例文は「上司の随伴として訪問する」のように使います。目上の人や身分の上の人に同行するという意味で使った例です。ほかにも「この病状の随伴性には以下のようなものがある」といった使い方もあります。

ご相伴にあずかるのような活用をする場合、「ご随伴にあずかる」という使われ方は一般的ではありませんが存在します。しかし、造語に近しい使い方なので、随伴する、がいずれにしても違和感のない使い方となります。

ご相伴の類語「饗応」の意味・使い方・例文

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ご相伴の類語「饗応」の読み方は「きょうおう」という読み方です。意味は「酒や食事で人をもてなすこと」もしくは「相手の機嫌をとること」「迎合しへつらうこと」という意味があります。接待としての意味が強く、ご相伴のような会食然とした言葉とはニュアンスが微妙に異なります。

使い方の例文として、「取引先の代表の方を饗応する」「今日は私が饗応役だ」「ご饗応ありがとうございます」といった使い方となります。

ご相伴にあずかるのような活用をする場合、「ご」を外して「饗応にあずかる」と使います。意味合いとしてもご相伴にあずかると非常に似通っており、食事を一緒にする意味に加えて、「接待を受ける」という意味合いのほうが強まるという傾向があります。

ご相伴の類語「随行」の意味・使い方・例文

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ご相伴の類語「随行」の読み方は「ずいこう」という読み方です。意味は「目上の人に付きしたがって行動すること」もしくは「付きしたがって行動している者」という意味です。「随伴」に近い意味ですが、こちらは道中の意味合いの強い言葉となっています。

ご相伴は食事や行動など比較的幅広くまた接待のようなものを受ける側で使用しますが、随行は「ついていくこと」を指すという違いがあり、例文でいうと「今日の随行はそちに任せる」「本日は私が随行役としてお供いたします」のように使います。

ご相伴にあずかるのような活用をする場合ですが、「随行にあずかる」という言葉はありません。随行があくまでも護衛やお目付け役を意味する言葉なので、あずかるような事をする単語ではないためです。

ご相伴の類語「ご一緒」の意味・使い方・例文

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ご相伴の類語「ご一緒」の読み方は「ごいっしょ」という読み方です。意味は「相手と行動を同じくする」「ついていくこと」といった意味があります。ご相伴の意味に比べると、ご一緒の方が同格にちかしい関係性の相手に対して用いられ、ホスト役などが存在しない場合の言葉と言えます。

使い方の例文として「ついでなのでご一緒する」「ご一緒しても構いませんか?」「ほら、ご一緒させてもらいなさい」のような使い方となります。たまたま方向性が同じなので、同じように行動させてもらうというようなニュアンスの言葉です。

ご相伴にあずかるのような活用をする場合、「一緒にあずかる」という表現が成り立ちます。滅多に使われることはありませんが、ご相伴にあずかるのようにホスト役が受ける接待を共に受けるという意味で用いられます。

ご相伴の類語「お供」の意味・使い方・例文

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ご相伴の類語「お供」の読み方は「おとも」という読み方です。意味は「付きしたがって行動する事」もしくは「付きしたがっている人」という意味があります。ご相伴との違いは「付きしたがっているわけではない」のがご相伴ということになります。

使い方の例文として、「お供としてついていく」「お供つかまつります」「そこまでならば私がお供しましょう」のように、同道を意味する使い方となります。ご相伴にあずかるのように接待をうけるというよりは、より単純な意味で用いられます。

ご相伴にあずかるのような活用をする場合、「お供にあずかる」として、ご相伴にあずかると同じ意味で使われます。こちらもご相伴にあずかるの方がよく使われるので、ご相伴にあずかるとして書かれることの方が多い使い方です。

ご相伴・ご相伴にあずかるの使い方・例文

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ご相伴という言葉を用いたいくつかの例文をご紹介します。様々なシチュエーションでご相伴にあずかることもあるでしょうし、ご相伴させていただくこともあるでしょうが、どういった状況でどのようにし表現するという「使い方」についても例文を用いて紹介します。

例文①

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「御社の社長が主催されている今回の催しに、末席ながら私もご相伴に与らせていただくことになりました。なにとぞよろしくお願いいたします。」取引先との交流を深める場面で、参加する旨を伝えている文面での例文です。

相手方の社長が主催しているイベントに参加することで「ご相伴にあずかる」と表現している典型的な例文となっています。特定のイベントのホストからの接待を受ける「ホスト側」への挨拶となります。

逆に、誘われているのが自社の社長で、そのご相伴にあずかるという場面ももちろんあります。この場合はホストである取引先と、自社の社長への接待役としてご相伴にあずかることとなります。

例文②

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「本日はこのようにすばらしいイベントのご相伴にあずかりまして、まことにありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。」こちらはイベント終了後の挨拶といった例文です。

ご相伴にあずかる前と後それぞれに挨拶をかわすのは、茶道の作法にも通じるところがあります。そういった意味ではこのような礼儀作法は茶道の流れを組んだ日本独特の文化の一つといえるのではないでしょうか。

すべてのイベントを滞りなく終えて、ねぎらいの言葉とお礼の言葉として最後に「ご相伴に与りましてありがとうございました」と言葉にしているのです。

例文③

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「これはこれはなんとまあ豪華な顔ぶれですね。ここまでの会をひらくことが出来るというのもまさにあなたの人徳によるものといえるのでしょう。また次回の折りにはご相伴に与らせていただきたいものです」

これはあなたのイベントに参加したい、というような言い回しになります。こうした使い方は他にも趣味うや遊びなど仕事や接待以外でも用いることのある使い方となります。

「わたしも○○が大好きなんです!次回もしも予定があればご相伴にあずからせてください」というように、上司部下関係以外にも、先輩後輩関係に用いられることもある使い方です。

例文④

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「どうしてもそこまでおっしゃるのであれば、ご相伴するのもやぶさかではございませんな」「あまりにも熱心に彼らが誘ってくるものだから、わたしは友人が参加する投資セミナーにご相伴することにした」

意思を自分に委ねて発している場合の例文です。参加不参加の意思を敬語ありながらやや不遜ともとれる言い回しになっているのは、主催者には敬語で配慮して、誘っている人への対等の立場としての返答という意味が含まれているからです。

ご相伴という言葉が主催者側に配慮しての敬語として表現され、相伴を動詞として「する」「しない」を誘っている相手に対しての返答として用いている例文となっています。

ご相伴にあずかるとお相伴にあずかるの違い

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ご相伴にあずかるという言葉と、お相伴にあずかるという言葉がありますが、それぞれのの違いはどのような所にあるのでしょうか?ご相伴にあずかるを漢字でしっかりと書くと「御相伴」となります。御は「ご」とも「お」とも読めますので、単なる読み方の違いである事が伺えます。

「御」の和語での読み方は「ご」となり、漢語での読み方は「お」となるので、どちらであっても意味は同じものになるのです。つまり、ご相伴にあずかるもお相伴にあずかるも同じ言葉であり、読み方だけが違う物であるという事になるのです。

お相伴も一緒に行動するという意味

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つまり、ご相伴にあずかるに定義されているご相伴の意味全く同じ意味として、お相伴という言葉には当てはめることが出来ます。読み方は違いますが、結果としてまるで同じ言葉になりますので、「お相伴」といわれて気付けないように気を付けましょう。

ご相伴にあずかるを使う際の注意点

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ご相伴にあずかるなどのご相伴を使う際に注意したい事がいくつかあります。一つはその読み方で、「ご相伴にあずかる」は「ごしょうばん」であって「ごあいはん」でも「ごそうはん」でもありません。

また、ご相伴にあずかるやお相伴にあずかるという言葉は敬語になります。相伴のみであれば敬語にはあたりません。基本的に目上の人に対して「ご相伴にあずかる」わけですので、敬語としての使い方を間違えないようにしましょう。

ご相伴にあずかる(預かる)は間違い

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ご相伴にあずかるの「あずかる」を「預かる」と書くのは間違いです。そのままでは誰かがご相伴を預かることになってしまうので、ご相伴をともにさせていただくという意味で「与る(あずかる)」と記述するのが正解となります。

ご相伴にあずかるの由来・歴史

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ご相伴にあずかると使われる「ご相伴」は、一体どのような経緯で生まれた言葉なのでしょうか。ご相伴にあずかるのように用いられる「ご相伴」という子t場がどうして「相伴」という形になったのか、その由来や歴史についてご紹介します。

由来

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ご相伴にあずかるに使われる「ご相伴」は、茶道が由来とされています。そもそも、茶道においておもてなしをする正式な相手のことを「正客」(読み方:しょうきゃく)とし、その連れ添いとしての客のことを「相伴」(読み方:しょうばん)としてもてなします。

つまり、ご相伴にあずかると使われる「ご相伴」の由来とは、茶道における「相伴」(読み方:しょうばん)の意味をほぼ受け継いだ形でうまれた言葉なのです。

歴史

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そうした茶道の歴史は現代に至るまでにさらに洗練されたものへと変化しています。それに伴って、「正客」(読み方:しょうきゃく)と「相伴」(読み方:しょうばん)の関係性や作法も確立されています。

例えば、「相伴」(読み方:しょうばん)としてあずかる人がお茶を口にする前には、「正客」(読み方:しょうきゃく)に対してひとこと「お相伴いたします」と述べ、加えて下座に誰かが居れば「お先に」としてから頂くという作法となっています。

また、室町時代では「御相伴衆」という役職名として用いられていたという名残がご相伴にあずかるとされる言葉の由来となったとも言われています。

ご相伴にあずかるの英語表記

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ご相伴にあずかるに使われる「ご相伴」を英語として表記した場合は、いくつかの状況に応じた言い換えがあります。純粋にご相伴であれば「with」「Participation」「participate in」などで表現されます。

ご相伴にあずかる、として英語表現する場合は、「I participate in participation」「I am treated to participation」「I keep it for participation」「I'll go with you」「To accompany you」のように英語表現します。

いずれも「ご相伴にあずかる」という意味で使うことができますが、ニュアンスによって同じ「ご相伴にあずかる」でも意味が変わりますので使い分けの注意が必要です。

ご相伴は一緒に行動するという意味

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これで気兼ねなくご相伴にあずかることができるようになれましたでしょうか?人はいろいろな関係を育むことで生きている社会性を大切にする生き物です。目上の人や友人知人、家族や親族との関係をより良い関係にしていくためにも程よくご相伴にあずかりましょう。

五所川原銭男
ライター

五所川原銭男

ガジェット系を好む。雑食。暴食。時折暴走する。知る人ぞ知る某国産プロジェクトの中の人。

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