「お初にお目にかかります」の意味とは?
「お初にお目にかかります」という挨拶を使った経験はありますか?「お初にお目にかかります」は、非常に丁寧な挨拶のしかたですが、しっかりと意味を知った上で挨拶することが大事です。意味を知らないと、使い方を誤ってしまうので、注意が必要です。
「お初にお目にかかります」の意味を知るために、「お初にお目にかかります」の類語を知ることも重要です。類語を知れば、「お初にお目にかかります」という言葉が持つ世界が広がります。また英語でどう表現するかを知ることも大事です。日常で英語を使う機会は増えています。
英語で「お初にお目にかかります」の意味の言葉を知ると、世界が広がります。例文を交え、英語での「お初にお目にかかります」を知っておきましょう。日本語でも英語でも「お初にお目にかかります」を上手に使って、社会人として恥ずかしくないようにしましょう。
「お初にお目にかかります」とはどういった意味なのでしょうか?「お初にお目にかかります」の「お目にかかる」は「お会いする」という意味です。初めて人に会った時、その人に対して行う挨拶の1つです。目下の人や同等の人に対してでなく、目上の人に対して使います。
「お初にお目にかかります」の漢字
「お初にお目にかかります」は漢字でどう書くのでしょうか?「お初にお目にかかります」は「お初に御目に掛かります」となります。「かかる」という言葉は「係る」「懸かる」「架かる」というように、さまざまな漢字があり、同じような意味を持っています。
これらの漢字と混同しないようにしましょう。ただし、「お初にお目にかかります」の「お目にかかる」はひらがな表記が一般的で、漢字表現をすることは少ないと言えるでしょう。そういった点では、誤用する心配は少ないと言えるでしょう。
「お目にかかる」は「会う」の謙譲語
「お初にお目にかかります」の「お目にかかる」は、「会う」の謙譲語です。「お目」とは「他人の目」の尊敬語です。「お」は尊敬を表わす接頭語です。「かかる」は「目にとまる」や「見られる」という意味があります。
このような理由から「お目にかかる」は尊敬語であると思っている人も多いかもしれません。しかし「お目にかかる」は謙譲語ですので、「お初にお目にかかります」も謙譲語になります。くれぐれも間違えないようにしましょう。
「お初にお目にかかります」の「お目にかかる」は謙譲語のため、自分の行動のみに使用します。目上の人に「部長はもうお目にかかりましたか?」といった言い方は誤用です。敬語だからと目上の人に対して使ってしまいがちですが、謙譲語なので失礼に当たります。
「お初にお目にかかります」の類語
ここまで、「お初にお目にかかります」の意味や漢字について見てきました。「お初にお目にかかります」は謙譲語であることもわかりました。次に「お初にお目にかかります」の類語について見ていきましょう。「お初にお目にかかります」はどんな類語で言い換えることができるのでしょうか?
類語①はじめまして
「お初にお目にかかります」の類語の1つ目は、「はじめまして」です。「はじめまして」は初対面の人に会った時の挨拶の言葉です。「はじめまして」を漢字にする場合、「初めまして」と「始めまして」のどちらが正しいのでしょうか?
「お初にお目にかかります」が「初」の字を使っているので「初めまして」が正解のように思えるかもしれませんが、どちらを使っても大丈夫です。「初めまして」を使うのは若い人に多く、「始めまして」を使う人は年長者に多い傾向があることがわかっています。
類語②初めてお会いします
「お初にお目にかかります」の類語の2つ目は、「初めてお会いします」です。先述した通り、「お目にかかる」は「会う」の意味の謙譲語です。「会う」の尊敬語は「お会いになる」で、主語は相手になります。「初めてお会いします」は相手との出会いの喜びを伝える挨拶のし方です。
「お目にかかる」の類語①お目見えする
ここからは、「お初にお目にかかります」の「お目にかかる」の部分の類語を見ていきましょう。「お目にかかる」の類語の1つ目は「お目見えする」です。この意味は、新たに人の前に姿を現すというものです。
もともとは目上の人や、有名な人に会う時に使われていましたが、今では人に限らず、新商品が一般の人に発売されたという時や、公開されたという時も使われるようになってきました。
「お目にかかる」の類語②お顔を拝見する
「お初にお目にかかります」の「お目にかかる」の類語の2つ目は、「お顔を拝見する」というものです。「拝見する」とはどんな意味なのでしょうか?「拝見する」は「見る」の謙譲語です。「お目にかかる」のほうが相手に対して近しい距離である時に使う言葉です。
「お顔を拝見する」とは、話すことができなくても、あなたのお顔を見ることができました」という意味になります。現在ではどういう時に使うかというと、実際に会った時に限らず、有名人を遠くから見ることができた時などに使うケースもあります。
「お初にお目にかかります」の使い方・例文
ここまで、「お初にお目にかかります」と「お目にかかる」の類語を見てきました。ここからは「お初にお目にかかります」の中の「お目にかかる」の具体的な使い方を例文を合わせて見ていきましょう。
「お初にお目にかかります」は初めて会う人に対する挨拶ですが、「お目にかかる」はもう少し広い使い方をすることができます。「お目にかかる」の使い方を覚えて、さまざまな使い方ができるようになりましょう。
例文①お目にかかる機会がございましたら
「お目にかかる」の使い方の例文の1つ目は、「お目にかかる機会がございましたら」というものです。この挨拶の意味は、「いつかどこかで会えたら」というものです。まだ一度も会ったことのない人にも、かつて会ったことがある人にも使うことができます。
会おうとしているわけではなく、「もし会えたら」といったニュアンスがあります。会う約束をしたほうがいい人に対しては使わないようにしましょう。例文としては「お目にかかる機会がございましたら、よろしくお願いします」というものになります。
例文②お目にかかれる日を楽しみにしております
「お目にかかる」の使い方の例文の2つ目は、「お目にかかれる日を楽しみにしております」というものです。この挨拶は、その人と会いたい気持ちを伝える使い方をします。たとえば同じ結婚式に参加する予定でいたり、同じライブに参戦することが決まった場合での使い方ができます。
同じ会議に同席する予定だったり、近いうちにビジネスミーティングがある場合も、「お目にかかれる日を楽しみにしております」という使い方ができます。そうすることで「会えると嬉しい」という気持ちを相手に伝えることができます。例文を見ていきましょう。
「社員一同、〇〇様にお目にかかれる日を楽しみにしております」といったものです。また具体的な日時を指定して、「来週の〇曜日ですね。お会いできるのを楽しみにしております」といった使い方もできます。
例文③お目にかかることができてうれしかったです
「お目にかかる」の使い方の例文の3つ目は、「お目にかかることができてうれしかったです」というものです。この挨拶は相手と会った後に使う言葉で、会えたことへの喜びを伝えることができます。例文を見ていきましょう。
「先日は〇〇にて△△様にお目にかかることができてうれしかったです」というものです。「本日はお目にかかることができて、とても嬉しかったです。またの機会がございましたらよろしくお願いいいたします」といった例文もあります。
例文④お目にかかれて光栄です
「お目にかかる」の使い方の例文の4つ目は、「お目にかかれて光栄です」というものです。この挨拶は、相手に会った時に使うものです。「お会いできてうれしいです」の意味です。「光栄です」には「名誉に思います」といった意味があります。
また、相手への敬意を表すことができる挨拶です。例文を見ていきましょう。「本日は○○様にお目にかかれて光栄です」といったものです。また次のような例文もあります。「お越しいただきありがとうございます。お目にかかることができまして、大変光栄に存じます」です。
「お初にお目にかかります」を使う際の注意点
ここまで「お初にお目にかかります」の中の「お目にかかる」に関する使い方と例文を見てきました。ここでまた「お初にお目にかかります」という挨拶に戻りましょう。「お初にお目にかかります」は「初めてお会いします」や「はじめまして」の意味の挨拶です。
「お初にお目にかかります」を使う上での注意点を見ていきましょう。特にビジネスシーンでは注意が必要です。ビジネスシーンでも「お初にお目にかかります」を使うような場面は多く見ることができます。
ただ、この言葉はどんなビジネスシーンでも使っていいものなのでしょうか?たとえば、面と向かうことのないメールや電話でのやり取りの中でも、使うことはできるのでしょうか?
ビジネスメールで「はじめまして」の挨拶
ビジネスシーンでメールでコンタクトを取ることはよくあることです。まだ会ったことのない人にメールを送る機会もあるでしょう。面と向かった相手なら「お初にお目にかかります」を使うことができます。
しかしビジネスメールでは「お初にお目にかかります」はあまり向いているとは言えません。直接会っていないのに「お目にかかる」という表現は不自然になります。それでは、どんな言葉でメールで挨拶をすればいいのでしょうか?
初めてメールを送らせていただきます
ビジネスメールでまだ会ったことのない人に、突然メールを送る時に使う挨拶の1つ目は、「初めてメールを送らせていただきます」というものです。この挨拶の後に、「○○会社の△△と申します」と自己紹介文を付け加えましょう。
ビジネスメールでは顔を合わせることがないので、「お初にお目にかかります」の類語の「はじめまして」なら使えると考えるかもしれません。しかし「はじめまして」は敬語ではありません。「はじめまして」より丁寧な挨拶になり、相手の印象もよくなるメリットがあります。
突然のご連絡失礼いたします
ビジネスメールでまだ会ったことのない人に、突然メールを送る時に使う挨拶の2つ目は、「突然のご連絡失礼いたします」というものです。この挨拶の後に、「○○会社の△△と申します」と自己紹介しましょう。初めてのメールをどう書き送ったかによって、その人の印象が左右されます。
言葉の使い方に充分に注意する必要があります。どんな相手にメールを送るのかによって、あるいはメールの内容によって挨拶文を使い分けできるようにしておきましょう。普段から言葉遣いに気をつけている必要があります。
ビジネス電話で「はじめまして」の挨拶
ここまで、ビジネスメールにおいて「お初にお目にかかります」の代わりに使うことができる挨拶文について見てきました。ビジネスで顔が見えない状態で挨拶をする機会はもう1つあります。電話による連絡です。メール以上に不意打ちを食らわせがちな電話ではどうしたらいいのでしょうか?
初めてお電話させていただきます
ビジネスシーンでまだ会ったことのない人に、突然、電話をかける時に使う挨拶の1つ目は、「初めてお電話させていただきます」というものです。電話の場合はまず、自分の会社や名前などを話してから、「初めてお電話させていただきます」という挨拶をするのが適切です。
何よりも、まず誰からの電話なのかを相手に理解してもらわなければなりません。その後に、こちらが初めて電話をしたということがはっきりわかるような言い方をするのが適当です。
突然のお電話失礼いたします
ビジネスシーンでまだ会ったことのない人に、突然、電話をかける時に使う挨拶の2つ目は、「突然のお電話失礼いたします」というものです。この場合は、会社名や名前は、この挨拶の後に続けるようにしましょう。電話で連絡をする場合は、丁寧な対応が大切です。
さらに「今、5分ほどお時間よろしいでしょうか?」といった相手の事情を気遣う言葉を付け加えることも大切です。また、スマホなどでない固定電話の場合、電話を切る時に乱暴に切ってしまうと、相手に音で伝わってしまいます。受話器の置き方も丁寧にするようにしましょう。
「お初にお目にかかります」の英語表記
最後に、「お初にお目にかかります」の英語表記を見ていきましょう。「お初にお目にかかります」は英語で何と言うのでしょうか?この場合、英語に変換する考え方として、類語の「はじめまして」をどう英語にしていくかを考えると簡単に行くでしょう。
まず「お初にお目にかかります」の英語表現には「Nice to meet you.」があります。よく英語の教科書に出てくる「How do you do?」はあまり使われることはありません。同じような英語で「Please to meet you.」もあります。さらには「Lovely to meet you.」という英語もあります。
さらに今会うのではなく、これから会うことを楽しみにしている場合は、次のような英語にしましょう。「I'm looking forward to seeing you tomorrow.」とすると「明日お目にかかるのを楽しみにしております」と伝えることができます。
「お初にお目にかかります」は「はじめまして」の意味
「お初にお目にかかります」は「はじめまして」を意味する挨拶の言葉です。日常生活においても、ビジネスシーンにおいても第一印象はとても大事です。言葉の使い方によって、相手と今後いい関係を築くことができるかが決まってきます。正しく使って、気持ちの良い挨拶をしましょう。