主体性の意味と使い方をチェック!自主性との違いや類語表現も詳しく紹介!

主体性の意味と使い方をチェック!自主性との違いや類語表現も詳しく紹介!

「主体性がない」とか「自主性を持って行動せよ」と言われることがありますが、そもそも主体性とか自主性とはどういう意味で、どのような違いがあるのでしょうか。ビジネスの場で役立つ主体性の意味と自主性との違いや使い分けについて、例文を交えて解説いたします。

記事の目次

  1. 1.主体性の意味とは?
  2. 2.主体性の対義語・類語
  3. 3.主体性の使い方・例文
  4. 4.主体性と自主性の違い
  5. 5.主体性を使う際の注意点
  6. 6.主体性の由来・歴史
  7. 7.主体性の英語表記
  8. 8.主体性は自らの意思と判断で責任を持って行動するという意味

主体性の意味とは?

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主体性があるという場合の意味とは「自分の考えや意志に基づき責任を持って物事に立ち向かえること」が出来るような人の行動を指します。つまり主体性とは行動に加えて独自の思考が加わった様を意味します。

従って主体的な人とは与えられた課題や仕事であっても、そこに自分なりの工夫や創造性を生かそうとして行動を起こすような人を意味します。

主体性の対義語・類語

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主体性の対義語や類語についてご紹介します。対義語とは反対の意味を持つ言葉のことです。その観点から主体性の対義語にはどのような言葉があるかというと「受動性」「従属性」「指示待ち」といった言葉が上げられます。

対義語の受動性や指示待ちは一言でいえば「受け身の姿勢」の状態を意味します。但し一概にマイナスのイメージではなく、役割範囲を守るという意味では規則に従って待機している状態とも言えます。つまりどのような指示でも受け入れる体制を整えているという意味の対義語です。

主体性と似た意味を持つ言葉

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では次に主体性の類語について見ていきます。似た意味を持つ言葉として「積極性」や「自発性」という言葉がありますが、責任を伴う行動が主体性の意味であるという観点から「自己一貫性」や「能動性」「自己同一性」という言葉も類語に挙げられます。

自発性は自主性と似ていますが、第三者の指示下において自ら行動する自主性とは違い、自発性は指示に縛られず自分がこうしたいという意思で行動を起こすことを意味するので主体性の類語と言えます。

主体性の使い方・例文

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主体性を実際に仕事や学校の場で使う時の例文をご紹介します。主体性の意味を理解して間違った使い方をしないように注意が必要です。

例文①

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一つ目は主体性がない人に使う場合の例文です。自己主張できず、いつも他人の意見に流されがちな人は「彼はいつも人に合わせるだけで何を考えているか分からない。主体性がない人だな」と言われることがあります。

例文②

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二つ目の例文は履歴書で主体性をアピールしたい時の例文です。百貨店フロアスタッフ経験者が転職の履歴書に記載する場合の自己アピール文として、以下のように説得力と共感性、再現性を感じさせてくれる例文を紹介します。

「私は常にお客様の立場になって主体性を持った接客を心がけています。家具売り場でのことですが、足の不自由なお客様に売り物の椅子に座って休んで頂くよう勧めたところ、お客様はその椅子を気に入り購入して頂きました」

今目の前のお客様が何を望んでいるかを推測し、自分ができることを自分なりのアイデアで動き、顧客の購買意欲につなげられたことは自分の主体性による行動であるとアピールできます。

例文③

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会社に入ると新入社員研修などでよく言われる言葉を三つ目の主体性の使い方の例文として挙げておきます。「主体性を持って行動しなさい」これにはさらに補足が必要です。

新人とはいえ指示待ち人間になってはいけないという意味を込めて言われます。自分からこうした方がよいと思ったらまず行動を起こしてみるタイプが新人研修の場では良しとされます。

例文④

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主体性の使い方の四つ目の例文は「店の売り上げが伸びないメニューの原因を分析した結果を本部に報告し、自らも創作メニューのアイデアを提出し少しでも売上向上に貢献できるよう主体性を持って行動した」

これは飲食店スタッフの場合の主体性を表した例文です。自主的よりも一歩踏み込んだメニューの分析や新メニューの提案などは意思や責任も伴うので主体性のある行動ということができます。

主体性と自主性の違い

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ここでは主体性と自主性の違いについて述べます。両者は明らかに違うので、意味をよく理解して使い方に気を付けなければなりません。主体とは「物事や組織の中心となるもの」という意味であり、自主とは「独立して事をなすこと」という意味なのです。

従って主体性には行動に己の意思や判断、責任が伴うものであり、自主性には行動様式として自ら率先して事に当たるという意味に留まります。言い換えれば自主性は主体性に含まれるのです。

自主性は率先して行動するという意味

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自主性は率先して行動を起こすという意味ですが、やるべきことが明確になっている場合に使われます。つまり誰かに指示される前に行動を起こして、課題に率先して取り組むという姿勢です。自主性とはやる気とか行動力があると言い換えることができます。

自主性も指示待ちせずに行動を起こせることを意味します。例えば会議の資料を事前に人数分用意するとか、夏休みの宿題を親から言われる前に取り掛かるとかパワーポイントの資料作成をマニュアルを見ながら独力で完成させるといった行動は自主性に溢れています。

主体性を使う際の注意点

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主体性を実際の場で使う時の注意すべき点について見ていきます。ここでは上司が部下に対して主体性をどういう時に持ってもらったら良いのか、逆に主体性を使うことにふさわしくない段階や状況について考えます。

上司が部下に主体性を持ってもらいたいと思う時とは、ある行動を具体的に起してもらいたい時よりも、日常の仕事に対して取り組む姿勢や心構えを諭す時などです。「自己啓発に力を入れていけば、おのずと主体性は備わるようになる」という具合です。

複数の部下を指示する場では使えない

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明確に取り掛かるべき業務がある時、上司が複数の部下に対して臨むことは役割を与えたら自主的に部下が動いてくれることです。こういう場面では主体性という曖昧とした言葉より自主性という目標に対して向かう行動力を発揮させる方が望ましいのです。

主体性と自主性との関係は、日ごろから自分の考えを主張し行動も伴う訓練を積むことで主体性が備わり、具体的な行動は自主性を持って推進されていくという関係が望ましいのです。車でいえばエンジンとタイヤのような関係です。

主体性の由来・歴史

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ここでは主体性の言葉の由来や歴史について考えてみます。そのためには主体という言葉の意味や由来を調べる必要があります。性を取ると哲学的な意味合いを帯びるのが主体という言葉の特色です。では哲学上ではどのような意味で主体は使われてきたのでしょうか。

由来

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主体性という言葉の由来は不明ですが、主体という言葉なら哲学用語として古代ギリシャの哲学者アリストテレスが『形而上学』の中で使い始めたとされています。

アリストテレスは主体を「見るもの、知るもの」として、一方対義語を客体とし「見られるもの、知られるもの」と定義し、この2種類の存在が世界を構成するものと捉えました。

ここから時を経て主体は「行為や作用を他に及ぼすもの」「物事や組織の中心をなすもの」と捉えられてきたのです。

歴史

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主体性の歴史について考えてみます。主体という言葉が哲学用語が由来であることは先に述べたとおりですが、主体性という熟語が主に自己の存在にかかわる意味の言葉として使われ始めたのはいつごろからでしょうか。

主体の類語が「本質、本体、中心」といった言葉が挙げられるように、主体性とは物事や人物の本質を示す言葉でもあります。第二次大戦直後に文学や哲学の分野で主体性という言葉が取りざたされました。

「自我の確立」といった言葉から主体性の自覚の重要性に言及されていきました。そこから自己啓発分野でも主体性の重要性が説かれ始め、ビジネスや教育の現場でも盛んに主体性という言葉がもてはやされるようになったのです。

主体性の英語表記

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主体性は英語で何と表現するのでしょうか。ぴったりとあてはまる英語はありません。主体という言葉の意味から「independence(独立)」「individuality(個性)」という英語が思い浮かびます。

独立は転じて自立につながります。個性は人格の意味もあります。自立した人格が主体性につながるという意味にとることも出来ます。英語では日本語の主体性のニュアンスに近いものは複数の単語があると考えてよいでしょう。

アイデンティの意味と主体性の関係について

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「identity」も主体性の英語表現の一種と言えます。使い方として心理学用語が主であり、個人と社会との関わり方を示す場合にidentityは帰属意識とか自己同一性と訳されます。

主体性を自己確立という意味の使い方をする場合、英語表現で該当する言葉がidentityです。なぜなら自己同一性という類語が主体性にあるからです。主体性の英語表記として最もふさわしい英語はidentity(アイデンティティー)かも知れません。

主体性は自らの意思と判断で責任を持って行動するという意味

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主体性について意味や自主性との違い、対義語や類語、英語表現などについて解説してきました。まとめますと主体性とは自らの意志と考えを基準に責任を持って行動することです。

また社会の中で帰属意識を高めることが自己実現に通ずるのであれば、主体性とは英語表現ではidentityであると言えるのです。自主性が行動の積極性を主に表すのに対し、主体性は自主性をも含めた責任の伴う自発的行為であると言えます。

風街ロマン
ライター

風街ロマン

「新しい生活様式の中におけるCROWD WORKERの広がり」を目指してwebライターを続けている、黒人音楽とサスペンス小説が大好きなおじさんです。健康・日常雑学・筋トレ・芸能関連を中心に、読者の知りたい情報を如何にわかりやすく届けるかをテーマに日々精進しています。

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