多くの人がやっているセルフハンディキャッピング
セルフハンディキャッピングという言葉を知っていますか?実はセルフハンディキャッピングは、多くの人が一度は無意識に行っているのです。
セルフハンディキャッピングを行っていてメリットもありますが、実はデメリットも多いのです。仕事や学校生活で多くの人が行ってしまうセルフハンディキャッピングの特徴や例について調べてみました。
意味やメリット、デメリット、セルフハンディキャッピングを克服する方法や対策など詳しく解説しますので、是非これからのあなたのためにも、知っておくと良いでしょう。
セルフハンディキャッピングとは
セルフハンディキャッピングという言葉を知らない方のためにも、セルフハンディキャッピングの意味を知っておきましょう。セルフハンディキャッピングの意味とは、自分が失敗したときのために、あらかじめ予防線を張っておくことです。
代表的な誰もが経験している代表例としては、テストの日に「今回は全然テスト勉強しなかったから、今回のテストはいい点取れないよ」などと、あらかじめ自分に対していい点が取れなかった時のために、ハンデを課す人のことです。
そんな予防線をわざわざ張ってしまう心理とは、どういうものなのでしょうか。そんな言い訳をしたところで、何か良い事はあるのかどうかということも含めてご紹介していきます。
自分自身にハンディキャップを付けること
自分自身にあらかじめハンディキャップをつけてしまう人がいます。本当は、今すぐにテスト勉強をしないといけないのに、あえて他のことに時間を潰して、今やらなくてもいいようなことをしてしまいます。
テレビや漫画を見たり、部屋の掃除や模様替えをしてしまったりと、自分に不利な条件、すなわちハンディキャップを付けることによって、やらなくてはいけないことを、先延ばしにしてしまう特徴があります。
そんなことをして意味はあるのかと思いますが、あえて自分にハンディキャップを付けることによって、結果が悪かったときに自分を助ける言い訳になってくるのです。
万が一結果が悪かったとしても、「自分はまだ本気を出していないから」「本気を出せばもっといい結果が出せる」と思い込むことで、自分自身にはまだ伸びしろがあると安心できるのです。
そんな言い訳は他人からすれば、どうでもいいような言い訳なのですが、自分のダメージを最小限に抑える防御対策として、ついそんな言い訳をしてしまうのです。
それは自分にとってプラスへと繋がっていくのでしょうか?他人目線で、次のセルフハンディキャッピングの具体例を見てみるといいでしょう。
セルフハンディキャッピングの具体例
先述でも説明したとおり、代表的なセルフハンディキャッピングの具体例としては、「今回は全然テスト勉強しなかったから、今回のテストは絶対いい点取れないよ」などというのが、最も代表的なセルフハンディキャッピングの代表的な例です。
ちょっと手応えがあったテストでも、万が一いい点ではなかったときのために、「全然問題が解けなかった」などと言っていい点ではなかったときのために予防をしてしまいます。
他の例としては「今日は体調が悪いから本気を出せないな」という例や、「私はこれは昔から苦手だから絶対できないんだ」などと失敗したときに、自分が傷つかないように、つい予防線を張ってしまうという例があります。
失敗を恐れるがゆえに、失敗してしまった時のために、聞いてもいないのにそんなことを言ってしまうのです。自分にとっては、そうすることによって自尊心が傷つかず、失敗が怖くなくなります。
そんな言い訳をしたからといって結果が良くなるわけではなく、ただただ失敗したときの言い訳にすぎないのです。
セルフハンディキャッピングの種類と特徴
セルフハンディキャッピングには、その特徴やそれぞれのパターンなどがあります。人によって、セルフハンディキャッピングのパターンが違ったりもします。
セルフハンディキャッピングをしてしまう人の特徴についても調べてみました。自分は当てはまっているのか、確認してみるのも良いでしょう。
もし故意でも無意識でもセルフハンディキャッピングをしているかもしれないと思ったあなたは、注意が必要です。
遂行的セルフハンディキャッピング
実際の行動によるセルフハンディキャッピングを取るような特徴のことを、遂行的セルフハンディキャッピングといいます。
例えば努力を自ら放棄したり、飲酒や飲食に逃げたり、徹夜をしたりしてわざと努力をすることをやめます。当日に向けて一生懸命頑張って、最大限の努力をしたのに結果が思うように付いてこなかったときに、自分には才能がないのかと大きなショックを受けてしまうでしょう。
そのために実力を残しておくことで結果があまり良くなかった場合にも、「まだ自分は本気を出していないから」と傷が付かない逃げ道になります。
主張的セルフハンディキャッピング
次に行動によるセルフハンディキャッピングとは特徴が異なる、言葉によるセルフハンディキャッピングを、主張的セルフハンディキャッピングといいます。
行動によって自分の実力を、発揮しない遂行的セルフハンディキャッピングとは違い、言葉での予防線を張っておくことによって、結果が悪かったときなどのために、例えば周りに「今回の試験は、全然テスト勉強していなくてダメかも」などと言っておくのです。
そうすることによって、テストの点が悪かったとしても恥ずかしい思いをすることはありません。本当は頑張って勉強していても、「今回はダメだ」と言っておくだけで本人は安心してしまう心理があるのです。
そんな言い訳をしている人は、クラスに必ず数人いるものです。そんなセルフハンディキャッピンをしている人に限って、そこそこいい点を取っていたりするので、周りからは「どうせしっかり勉強しているんでしょ」と思われてしまうこともあります。
セルフハンディキャッピンは自分自身を守るためのものなので、相手がどう思っているかを少し考えてみることも必要となります。セルフハンディキャッピンの使い過ぎには注意が必要です。
セルフハンディキャッピングのメリットとデメリット
セルフハンディキャッピングには、メリットもあればデメリットも付いてきます。傷つかないための対策としての予防線を使ってしまうセルフハンディキャッピングにも、実は多くのデメリットが潜んでいます。
セルフハンディキャッピングを克服したいと思っている方は、このデメリットをよく頭に入れておくと良い対策方法となるでしょう。そうすると、セルフハンディキャッピングをしそうになったときに、その気持ちを抑えることができて克服に繋がっていくことでしょう。
セルフハンディキャッピンのメリット、デメリットをしっかりと知っておきあなたにとってそれがどのような影響になるのか考えてみると良いでしょう。
メリット
セルフハンディキャッピングをすることによって、メリットとなることはなんなのでしょうか。自分にとってのメリットを考えてみましょう。
予め用意しておいたセルフハンディキャッピングにより、万が一何か失敗したとしても自分の心のダメージは、最小限に抑えることができるでしょう。
そしてセルフハンディキャッピングしていたときに、結果がうまくいったときは「何もしていないのに高得点が取れた」など自尊心を高めることができ、他人からの評価も上がる可能性もあります。
そして、うまくいけば他人からの評価を下げることを防ぐ対策にも繋がる効果があるのです。さらにセルフハンディキャッピングのおかげで、自分を落ち着かせることができ、試験などにも落ち着ついて挑める対策になるという効果もあります。
デメリット
では反対にデメリットについて、考えてみましょう。考えられるセルフハンディキャッピングのデメリットとは、メリットが癖となり何度も繰り返してしまう恐れがあります。
セルフハンディキャッピングとは、その場しのぎの言い訳にすぎないわけで、結果がどうであれ達成感や充実感を感じることが、できなくなってしまいます。そのため自己肯定感が下がってしまうという特徴があります。
自己肯定感が下がったからといって影響ないでしょと思っていてはいけません。自己肯定感は人間の心にとってとても大切なものです。
自己肯定感が下がってしまうと、自分のことを好きになれなくなったり、なにをしても認めてあげることができなくなってしまう恐れがあるのです。セルフハンディキャッピングはほどほどにしないと、怖いデメリットがあることを覚えておきましょう。
頑張ったときには、自分をもっと褒めてあげることが大切です。せっかく頑張ったのだから結果がどうであれ周りにも、私は頑張ったと胸を張って言うことは恥ずかしいことではありません。
セルフハンディキャッピングを克服するための対策
セルフハンディキャッピングのデメリットを考えると、やはりセルフハンディキャッピングを続けることは自分にとってはプラスにはなりません。どうしてもセルフハンディキャッピングをしてしまうという方のために、克服する対策方法を伝授します。
セルフハンディキャッピングを克服する対策が分かり、それが身に付いていけば、自然とセルフハンディキャッピングせずにいられるようになります。
そうなれば、自分自身の頑張りを認めることができて、もっと先へ進むことができ大きな成長へ必ず繋がっていくことでしょう。
「できる」と思い続ける
まずセルフハンディキャッピングの一つ目の克服方法のコツは、自分自身に「自分はできる、できる」と思い暗示をかける対策です。これは幼い子どもにも「あなたならできるよ、大丈夫」と言い聞かせることと同じです。
セルフハンディキャッピングをすることが癖になってしまうと、自分はできると思うことを忘れてしまい、つねにできない時の言い訳を考えてしまうという特徴があります。
その癖をなおし、「できる」と思うことが重要です。「できる」と思いながら努力すると自然とセルフハンディキャッピングを克服する近道になっていきます。それができるようになったら「できる」と公言してしまいましょう。
成功する理由を考える
セルフハンディキャッピングとは言わば「できない理由」を言い訳にしているだけの行為です。そうではなく、「できる理由」を考えて、結果が良くなるイメージをもつことが大切なポイントとなり対策に繋がります。
できない理由を探しつづけていくよりも、自分が頑張ったことを認めて「自分は大丈夫、できるんだ」と思い続けているほうが、成功までの道筋をしっかり辿っていくことができます。
そうすることによって、セルフハンディキャッピングを克服する対策になり、その時の結果はどうであれ、自分にとってのいい結果と繋がっていくことになるでしょう。
失敗への考え方を変える
セルフハンディキャッピングをしてしまう人は、失敗を恐れているというのが大きな特徴です。失敗したときに、マイナスのイメージばかりを浮かべてしまってはいませんか?
「失敗は成功の基」と昔の人はよく言いましたが、それは本当にその通りで失敗とは大きなチャンスに繋がるということを知っておくことが大切です。頭では分かっていてもどうしてもその失敗が怖いと思うのは自然なことです。
でも自分が思っているほど失敗は恥ずかしいことではなく、失敗したから次に繋がり、もっと良い結果が付いてくるのです。「失敗は恥ずかしくない、この失敗は自分にとってチャンスなんだ」と言い聞かせることで克服できるでしょう。
失敗に対し言い訳をしない
失敗する前に予防としてセルフハンディキャッピングをするのではなく、万が一失敗したときに、その失敗を自ら認めて「次こそできるように頑張ります」と言えるようになりましょう。
例えば会社などで失敗したときに、言い訳をしている人を見て、「あれはただの言い訳だな」と思うことはありませんか?あなたが言い訳をしたとき、自分ではダメージが少ないと思うでしょうが、周りの人はそうではありません。
言い訳をする人よりも、自ら失敗を認め、「次は失敗しないようにします」と言っている人のほうが信頼される人になるでしょう。
セルフハンディキャッピングを克服して成長へと繋げよう!
一見セルフハンディキャッピングは自分にとって良い事ばかりで、何度も繰り返すようになりがちですが、そうではありません。セルフハンディキャッピングが当たり前になってしまうと自分自身の成長に繋がる事はあり得ません。
セルフハンディキャッピングをせずに、失敗してもそれを認め、次へと繋げることができればあなたは大きく変わり成長できるでしょう。セルフハンディキャッピングを克服したいと思うあなたはもう大丈夫です。
自分自身で気付くことができたのであれば、ここで紹介した対策をすぐに始めてみましょう。言い訳をやめて素直になることであなたは大きく成長できるでしょう。