平安美人の基準は何?女性の顔の特徴や化粧の違いを現代と比較して解説!

平安美人の基準は何?女性の顔の特徴や化粧の違いを現代と比較して解説!

「平安美人」は日本の女性の美しさを表す言葉ですが、具体的にはどのような人のことを平安美人というのでしょうか。平安美人といわれる人の基準は何でしょう。また現代、美人といわれる女性との違い何でしょう。顔の特徴や化粧の違いを現代と平安時代とを比較しながら解説します。

記事の目次

  1. 1.平安美人ってどんな顔?
  2. 2.平安美人の顔の特徴
  3. 3.顔だけじゃない平安美人の条件
  4. 4.平安美人と現代美人の違い
  5. 5.平安美人は顔より身についたものが美しい

平安美人ってどんな顔?

Photo bysasint

「平安美人」という言葉を聞いたことがありますか。日本人独特の美人を表す言葉ですが、実際、平安美人とはどんな女性のことをいうのかを尋ねられるとよくわからないという人は多いのではないでしょうか。

また、現代では美人の特徴も変化していて、平安美人は「美人」とついていても必ずしも現代における美人とは言えなくなっています。

そこで今回は平安美人の条件は何か、顔の特徴だけでなく内面的なところも含めていろいろな面から解説し、それらと現代の美人の条件とを比較します。

平安美人の顔の特徴

Photo by Wei, Shi-Hang

まずは平安美人の顔の特徴は何かを顔のそれぞれの部分から作りから分析し、それぞれについて解説します。

顔の特徴といえば「目」、「鼻」、「口」、「輪郭」などが挙げられます。それぞれの部分の特徴を順に挙げていくので、現代の美人像と比較しながら読み進めてください。

一重で切れ長の目

現代では二重まぶたが美人の条件のようになっていて、一重の人はわざわざ二重にする人が一般的ですが、平安時代の美人の条件は一重で切れ長の目が美人の象徴とされていました。

これは日本人の顔の特徴が凹凸が少なく平面的なので、二重の大きな目はそれに合っておらず、一重の切れ長の目が日本人の顔に合っているからとされています。

白い肌

Photo by Japanexperterna.se

現代でも白い肌、いわゆる美白は美人の条件ですが、平安美人と比較するとちょっとした違いがあります。それは平安時代は高価なおしろいを塗って真っ白にするのに対して、現代では白くするというよりも黒ずみやシミを隠して明るい感じにするのが普通です。

平安美人といわれた女性は身分の高い貴族がほとんどであり、多くは家の中にいることが多い上に、夜は現代のように明るくなかったため、思い切り白くして目立つことが必要だったのでしょう。

おちょぼ口

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おちょぼ口も現代とほぼ共通した美人の特徴ですが、その見せ方に違いがあります。平安美人の場合、白塗りした顔と唇には真っ赤な口紅を全体に塗るのではなく、中心部分に小さく塗っておちょぼ口に見せる工夫をしていました。

これと比較して現代ではそのような化粧方法ではなく、口紅の色によって小さく見せる工夫がされています。すなわち唇全体には塗るのですが、濃い赤色だと大きく見えるので、淡い色の口紅を塗ることで大きく見えないようにしています。

鼻筋が通っている

Photo by Maiko & Geiko

鼻筋が通っているという条件は現代に通じるところがあります。ただし、平安時代では鼻筋が細く、小鼻が小さいことが条件だったので、現代とは微妙に違っていました。

また、現代のように化粧で陰影をつけて鼻筋が通って見えるようにはできなかったので、本来の鼻筋を隠すことは難しかしかったようです。当時は鼻筋が細い方が女性らしさが引き立つとされていました。

下ぶくれの顔

「下ぶくれ」という顔の特徴は現代では美人の条件というより、逆の意味になっています。一重で切れ長と並んで平安時代と現代の大きな違いのひとつです。

下ぶくれといっても頬がふっくらとしている特徴のことをいうので、現代では「美人」というより「可愛い」という言い方では下ぶくれの顔立ちが必ずしもマイナスではありません。

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顔だけじゃない平安美人の条件

これまでは平安美人の外見的な特徴について解説してきましたが、平安美人の条件は外見だけではありません。平安美人の多くは身分の高い貴族であったため、いろいろな点で秀でている必要がありました。ここではそのような、内面的な平安美人の特徴について解説します。

教養が身についている

フリー写真素材ぱくたそ

平安美人は身分の高い貴族であったと紹介しました。身分が高いということは当然、教養も身につけていなければならないのが当時の常識でした。

ただし、教養を得るための教育を受けても、誰もが同じように教養が身につくとは限りません。なので、同じように教育を受けた女性でも、教養が自然とにじみ出るような女性が平安美人として男性に持てたのです。

声がきれい

Photo by Maiko & Geiko

平安時代の貴族の女性はすだれの中にいることが普通で、直接顔を見ながら相手と話をすることがあまりありませんでした。

お互いの姿が見えずに会話をするということは、相手に伝わるのは声だけということになります。そのため、声のきれいな女性が気に入られる傾向にありました。

美しい黒髪

Photo by veroyama

平安美人の条件のひとつに「長い黒髪」が挙げられます。これは黒い髪が先に紹介した白い肌と対照的で、一層引き立たせる効果があったためといわれています。また、髪質もまっすぐなクセのないものが良いとされていたので、今でいう天然パーマのような髪は人気がありませんでした。

ふっくらした体

フリー写真素材ぱくたそ

平安時代はふっくらとした体つきが美人の条件です。現代では一見太っていないように見える人でもダイエットをして細くなろうとしています。

しかし平安美人は顔のところで紹介したように下ぶくれも美人の条件のひとつでした。当然、下ぶくれの顔立ちの女性であれば、体だけガリガリのはずはありません。

ふっくらとした体つきが良いとされた時代背景には、当時はまだ食料も十分でなく、ガリガリだと身分が高くないと思われていたということがあります。

性格が控え目

Photo by dodoba21

現代では女性の活躍が目立ちますが、平安時代の女性には今とは違い、奥ゆかしさが求められていました。女性が男性を差し置いて行動するなどということはあり得ない時代だったのです。

そのような時代背景のため、女性は控えめな性格が良いとされたため、多くの平安美人といわれる女性は家の中、それもすだれの内側にいておとなしくしていました。

和歌を詠むのが上手

Photo by Mr.Sai

現代では和歌を詠むということは一般的にはされなくなりましたが、平安時代は平安美人の条件のひとつに、和歌を詠むのが上手であることが含まれていました。

その理由はこれまで何度も紹介しているように、男女はすだれ越しの会話が中心で、会話以外には手紙のやり取りをしていました。女性からの手紙には思いを込めた和歌を書くことが多く、和歌を詠むことが上手なほど男性に人気があったとされています。

平安美人と現代美人の違い

Photo by Mr.Sai

平安美人の特徴を紹介するところで、現代美人との違いの比較をしながら解説してきました。多少重複するところもありますが、ここでは平安美人と現代美人について、外見的な違いと内面的な違いについてまとめてみました。

顔の違い

Photo by crewords

平安美人と現代美人の大きな違いは顔の輪郭と目です。顔の輪郭は現代ではほっそり顔が美人の基本ですが、平安美人は下ぶくれのふっくら感が基本でした。目については一重と二重、パッチリと切れ長、これら2つが大きな違いといえます。

長い黒髪やおちょぼ口、これは大口でないことと言い換えた方が良いかもしれませんが、鼻筋などは基本的には現代美人と共通しています。

化粧の違い

現代でも化粧によって顔立ちを良く見せようとするのは同じですが、美人の条件が平安時代と現代で違いがあるため、化粧の仕方にも違いがあります。

平安時代の化粧は今まで紹介した平安美人の特徴に合った化粧となります。目の周りの化粧であれば、現代のパッチリとした二重の目ではなく、一重の切れ長を強調するお化粧方法、下ぶくれを強調するためのおしろいなどによるお化粧方法などがあります。

平安時代と現代の両方に共通している白い肌やおちょぼ口などについても、平安美人は白塗りなどしていたのが現代では真っ白にするのではなく、肌のくすみを隠して明るい雰囲気を強調する方法と、化粧の仕方には違いがあります。

平安美人と現代美人を画像で比較

Photo by Wei, Shi-Hang

最後にこれまで紹介してきた平安美人と現代美人の違いについて、画像で比較していきます。画像で解説することで、平安美人というものがより理解できるのではないでしょうか。以降にそれぞれ平安美人、現代美人を紹介し比較します。

平安美人の特徴(小野小町)

世界三大美人の一人として、名前を知らない人はいない小野小町は六歌仙、三十六歌仙などの一人の平安時代初期の女流歌人です。

世界三大美人の一人として日本を代表する美女として知られているのですが、実際、小野小町が描かれている絵画などは現存せず、どのような顔立ちなのかは不明です。

そのような小野小町が美女といわれる所以は、天才歌人として名を知られたほどの高い教養を持っていたためという説もあります。

平安美人の特徴(紫式部)

2人目の平安美人として有名なのは紫式部です。彼女の代表的な作品といえば「源氏物語」や「紫式部日記」が挙げられ、そのタイトルは知らない人はいないというほど有名です。

しかし紫式部についても当時の自画像などは残っておらず、後の江戸時代に描かれたものから想像するしかありません。ただし、当時の兼職者である藤原道長のお気に入りでアットとされているので、やはり平安美人だったのではないでしょうか。

平安美人の特徴(清少納言)

「枕草子」を書いた清少納言も平安美人の一人に挙げられている女流歌人ですが、やはり当時の絵画などは残っておらず、真偽のほどは不明です。

しかし、平安美人の条件のひとつである教養や歌人としての才能などから、顔そのものについては不明でも、平安美人であったことには間違いないでしょう。

現代美人の特徴(北川景子さん)

平安美人といわれる女性については当然写真などは無く、またいずれも当時に描かれた絵画などもないため、顔立ちについては想像の域を出ません。これに対して現代美人はまさに今、映像や画像を通して目にすることができるので、人気度の高い現代美人を知ることができます。

そんな中で現代美人の常に上位にいるのが北川景子さんです。ネット上の美人女優ランキングでは大体1位か2位に定着しています。

北川景子さんの人気の秘密はすっきりとした目鼻立ちだけでなく、ほのかに漂ってくる気品と教養、さらにはさばさばとした性格とさまざまな点で他を寄せ付けないことです。

現代美人の特徴(石原さとみさん)

次に挙げる現代美人といえば石原さとみさんです。なりたい顔の第一位にも選ばれたことのある、まさに現代の理想の美人といえます。

石原さとみさんはただ顔だけで選ばれたわけでなく、女優としてもさまざまな役柄に挑戦して、その実力もさることながら、役のイメージもまた人気の要因となっています。

現代美人の特徴(佐々木希さん)

アンジャッシュの渡部さんとの結婚が話題になった秋田生まれの佐々木希さん、文句なしのキレイ顔と誰もが認める秋田美人です。男の子の母親になってもその奇麗さはそのままで、やはり不動の人気を維持してテレビ、ドラマと活躍しています。

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平安美人は顔より身についたものが美しい

Photo by Hiroyuki Tsuruno

平安美人について現代美人との比較をしながら解説してきました。現代では平安美人というと言われた女性は誉め言葉とは思わずに、むしろ不細工という意味にとってしまう傾向があります。

しかし、本当の美人というものは生まれ持った顔よりも、それぞれの努力によって身につけた教養や知識によって、人間的に成長した結果なるものといえるでしょう。また、これは女性に限らず男性も同じですが、教養や知識が身についてくると、人間は良い顔になっていくものです。

jack.masami
ライター

jack.masami

在宅で記事作成のお仕事を中心にしています。記事作成においてはいろいろなジャンルにチャレンジし、その都度詳しく調べながら完成させて行っています。また、調べた内容を記事にするのは、お仕事ということ以上に楽しい作業で、さらにその結果が自分の知識となっていくのは自分の知識の幅を広げるのに役に立っています。

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