酸性洗剤はどれがおすすめ？トイレや風呂での使い方や効果もチェック！

汚れには酸性とアルカリ性があり、それぞれの汚れによって洗剤を使い分けると効果的です。酸性洗剤は、中性洗剤やアルカリ洗剤ではなかなか落すことができない水垢をきれいにすることができます。

今回は酸性洗剤の特徴や効果、おすすめの酸性洗剤、そして酸性洗剤を使う時に注意したい点などを紹介しましょう。

私たちがトイレや風呂、キッチンなどで掃除に使う洗剤には、酸性・中性・アルカリ性の3つのタイプがあります。酸性・アルカリ性を表すにはpH(ペーハー)という単位を使います。pHの数値は0から14まであり、pH0が酸性、pH14がアルカリ性、pH7前後が中性となります。

酸性洗剤には2種類あり、pH3未満のものを酸性洗剤、pH3以上6未満のものを弱酸性洗剤といいます。0に近いほど酸性度が強くなるので、表示を確認し、なかなか落ちない水垢などは酸性洗剤を、軽い汚れには弱酸性洗剤を使うのがおすすめです。

酸性洗剤にはどんな特徴や効果があるでしょうか。酸性洗剤は、上でも紹介したように酸性度がとても高い洗剤で、正反対の性質を持つアルカリ性の汚れに対して効果があるのが特徴です。酸性洗剤はアルカリ性の汚れを中和させることによって、汚れを浮かせて取り除きやすくします。

アルカリ性の汚れで代表的なものは、人の体から出る汗や体液の他、水道水に含まれるカルシウムやミネラルです。トイレや風呂に付着する水垢は、水道水に含まれるミネラルが固まったものなので、酸性洗剤の効果が発揮されます。

家庭で使われている食器洗剤やおしゃれ着用の洗濯洗剤、トイレ・風呂掃除用の洗剤などは中性洗剤です。中性洗剤は酸性洗剤やアルカリ性洗剤ほど強力な洗浄力はありませんが、繊維や人の肌にダメージを与えることが少ないので、風呂掃除や食器洗いに使われています。

しかし浴室の水回りにできる水垢や、トイレの便器にできる尿石などは中性洗剤では取ることができません。水垢や尿石はとても頑固な汚れなので、酸性洗剤を使って取るのがおすすめです。

酸性洗剤が発揮する汚れはアルカリ性の性質を持つ汚れで、水垢や尿石、金属に付いたさびなどです。また、汗など人の体から出た分泌物もミネラルが含まれているので、アルカリ性の汚れです。したがって、えりの黄ばみや黒ずみにも効果があります。

一方、酸性洗剤の効果があまり現われないものがあります。それは酸性の汚れです。酸性の汚れで代表的なものは油で、キッチンのコンロや換気扇の汚れなどに対しては、効果がありません。この場合は、アルカリ性洗剤を使うのがおおすすめです。

それでは、ここからは酸性洗剤の効果と具体的な使い方を見てみましょう。酸性洗剤はトイレや風呂の水垢に効果を発揮するので、トイレでの使い方と風呂での使い方について詳しくお伝えします。

酸性洗剤は強い効果があるのですが、間違った使い方をすると効果がだけではなく、危険なこともあります。後で酸性洗剤の使い方で注意したい点をお知らせしますので、正しい使い方をするようにしてください。

酸性洗剤は、トイレの水垢や便器の尿石の黄ばみに効果を発揮します。酸性洗剤を買う人のほとんどが、トイレ掃除のために買うようです。

酸性洗剤はトイレにこびりついた水垢や尿石を溶かし、汚れをきれいにしていく効果があります。正しい使い方は、トイレの便器の内側に、酸性洗剤をかけていきます。特にフチなど尿石が溜まりやすいところには念入にかけます。

この時、サラッとした酸性洗剤ではすぐに流れてしまうので、粘度があるものを使うのがおすすめです。粘度がある酸性洗剤は、汚れに長くとどまってくれます。酸性洗剤をかけたら、ブラシでこすって流します。

頑固な汚れの時は、2～3分待ってからブラシでこするといいでしょう。酸性洗剤はトイレの素材を傷めることがあるので、できるだけ素早く水で流すのがおすすめです。

続いて風呂場での酸性洗剤の使い方を紹介しましょう。風呂は湯垢と水垢が付着する場所です。水垢を取るには、トイレの使い方と同様に酸性洗剤をふりかけ、2～3分待ってからブラシでこすって、水で流すようにします。

それほど強い汚れでない場合は、クエン酸を使って汚れを中和させることもできます。風呂には水垢の他、カビなど様々な汚れがあり、アルカリ性洗剤が効果を発揮する場所もあります。一度に全てをきれいにしようとして、混ぜると危険なので注意してください。

それではここからは酸性洗剤のおすすめを紹介しましょう。酸性洗剤はいろいろなものが販売されているので、風呂やトイレなど掃除をする場所や目的に合わせて選んでください。

しかし中性洗剤やアルカリ性洗剤に比べて、酸性洗剤は種類がそれほど多くありません。次に紹介する酸性洗剤を参考にして選んでみてください。

酸性洗剤といえば、真っ先にあげられるのがKINCHOの「サンポール トイレ洗剤」です。50年以上続くロングセラー商品で、古くから「トイレの水垢といえばサンポール」と言われているほどです。

「サンポール トイレ洗剤」は、現在販売されている酸性洗剤の中で最も酸性度が高い洗剤で、優れた効果があります。長い間落ちなかった水垢や頑固なトイレの尿石などを落としてくれます。

使い方は、トイレの便器のフチにそってぐるりとかけます。そのまま2～3分置いて、ブラシなどでこすり取ります。注意したい点は、ステンレスなど金属に洗剤がかかると黒く変色していまうので、汚れた部分以外には洗剤をかけないようにしてください。

続いておすすめする酸性洗剤はミヨシ石鹸の「暮らしのクエン酸」です。酸性洗剤は強力で刺激が強いので、風呂には使いたくないという人向けの洗剤です。

クエン酸はかんきつ類に含まれている酸味のある成分で、食物添加物として使われています。「暮らしのクエン酸」はデンプンを発酵させて作ったもので、無臭で体に優しい洗剤です。

こちらの商品は粉末なので、水に溶かしてスプレー容器などに入れて使います。風呂やトイレの水垢に吹きかけたら、数分置いて水で流してください。石けんや重層と合せて使うと、より効果があります。

続いておすすめする酸性洗剤はライオンの「トイレのルック 除菌消臭EX」です。こちらも長く使われている定番の酸性洗剤です。サンポールよりは酸性度が低いのですが、酸性洗剤に特有のつんとする臭いがなくフレッシュハーブの香りがするので、こちらを好む人も多いようです。

粘度の高いとろりとした液体なので、トイレの水垢や尿石に長くとどまってくれます。使い方は、トイレの便器に内側から回すようにかけ、数分置いて水で流します。

「トイレのルック 除菌消臭EX」は汚れを取るだけではなく、消臭や除菌効果もあるので人気が高く、おすすめの酸性洗剤となってます。

次におすすめする酸性洗剤はきれい研究所の「茂木和哉 水アカ洗剤」です。汚れ落としの名人、茂木和哉が、秋田の温泉の頑固な水垢を落とすために開発した弱酸性タイプの洗剤です。

クレンザーのような研磨剤と酸性洗剤が一緒になっていて、たわしにつけてこすると効果的に水垢を落とすことができます。研磨剤の粒子が細かいので風呂を傷つけにくいのですが、初めて使う時は、目立たないところで確認してから使うようにしてください。

風呂の他にも浴室内の鏡や蛇口の水垢取りにも使えます。また自転車や工具、キャンプ用品などのさび取りにもおすすめです。

続いておすすめする酸性洗剤はビーワンコーポレーションの「水あかしらず 酸性水垢クリーナー」です。こちらは業務用の弱酸性洗剤で、ジェルスプレータイプになっているので使いやすいと人気があります。

風呂の水垢やトイレの尿石などにかけて、10分くらい置いてから水で流すだけできれいになります。研磨剤が入っていないので、風呂やトイレを傷つける心配がありません。

こちらの洗剤は、力を入れてこすらなくても汚れが取れるので掃除が簡単です。一度で取りきれない汚れは、何度か繰り返すときれいになります。

次におすすめする酸性洗剤は、リンレイの「ウルトラハードクリーナー 水アカ・ウロコ用」です。強力な洗剤効果があり、値段が高いにもかかわらずとても人気がある商品です。

家庭用に販売されたものですが、業務用と同じくらいのパワーがあります。2種類の研磨剤と酸性のクエン酸のダブル効果で、これまで長く取れなかった水垢もきれいになります。

とろしとしたクリーム状の液体で、気になるところに塗った後、1～2分ほど置いてこすります。浴槽の鏡や洗面台の他、IH調理器にも使うことができます。

続いて紹介する酸性洗剤はヤマトアユーラの「テラクリーナーヤマト」です。こちらは業務用の水垢専用洗剤で、ホテルやハウスクリーニング、銭湯、温泉など様々な施設で使われています。

強力な洗剤で、力を込めてこする必要がなく簡単に汚れを落とすことができるので便利です。使い方は、気になる汚れに洗剤をふりかけ、3～5分ほど置いたら軽くこすって水で流します。

研磨剤が入っていないので、素材を傷つける心配がないのもおすすめポイントです。また水で薄めて使うことができるので、値段は高いのですが、コスパがいい洗剤として人気があります。

水垢の他、浴槽の壁やタイル、鏡、サッシなどにも使うことができます。1本で、あらゆる場所がきれいになるので便利です。

酸性洗剤は洗浄効果が高く、中性洗剤ではきれいにならなかった風呂の水垢やトイレの尿石などがきれいになります。しかし、酸性洗剤は素材を変色させたり傷めたりすることがあるので、使う際には注意が必要です。

研磨剤入りの酸性洗剤は、トイレや風呂などに傷をつけることがあるので、目立たない場所で試してから使うといいでしょう。

また、鉄などの素材に使うときは、傷をつけてしまうとかえってさびを発生しやすくなってしまいます。酸性洗剤を使うときは、よく表示を読んで、使ってはいけない素材には使わないようにすることが大切です。

その他にも、酸性洗剤には注意しなくてはいけないことがいくつかあります。ここでは、酸性洗剤を使う際に注意したい点をお伝えしましょう。

掃除をする時、原則として2種類以上の洗剤を一緒に使うのは止めましょう。特に「まぜるな危険」と書いてある酸性洗剤や塩素系の洗剤は、使い方に注意が必要です。

酸性洗剤とアルカリ洗剤を一緒に使うと、中和作用を起こして効果が減少してしまいます。酸性洗剤の効果をアップさせるためにも、ラベルをよく見て、アルカリ性洗剤とは一緒に使わないようにしてください。

塩素系漂白剤と酸性洗剤は一緒に使うと、有毒な塩素ガスが発生するのでたいへん危険です。塩素系漂白剤とは、カビキラーやハイターなど素材を白くする働きがあるものです。

塩素ガスが発生すると、不快な刺激臭がします。また吐き気がしたり具合が悪くなったりする他、最悪の場合は死に至る場合があるので、気を付けてください。

​​​ハイターやカビキラーなど塩素系漂白剤は、風呂場で使うことが多いので、酸性洗剤と混ぜないように気を付けましょう。

大掃除など両方使って浴室をきれいにしたい時は、どちらか一方を使ったら、1日以上経ってからもう一方の洗剤を使うようにします。使う際には換気に気を付け、念入りに水で洗剤を流してください。

同じ日に2種類の洗剤を使うのは危険なので避けて欲しいのですが、どうしても同じ日に使いたいときは、先に塩素系漂白剤を使って水でよく流してから、酸性洗剤を使ってください。

同じ日に塩素系洗剤と酸性洗剤を使うと、排水溝の中で混ざってしまうことがあります。使う時は大量の水を長時間流して、浴室をきれいにしてください。塩素系洗剤を使ったらしっかりと水を拭き取って、1時間以上換気をしてから、酸性洗剤を使うようにするのがおすすめです。

酸性洗剤は、風呂やトイレの水垢や尿石などを取り除くのにおすすめです。頑固な汚れも短い時間できれいにすることができるので、掃除の時に効果的に使ってください。

酸性洗剤は効果が高いのですが、塩素系洗剤やアルカリ性洗剤と混ぜて使わないようにしましょう。特に塩素系洗剤と混ぜると、有毒ガスが発生するので気を付けてください。

今回は、おすすめの酸性洗剤も紹介しました。液体や粉末状、研磨剤入りなど様々なタイプのものがあるので、目的に合わせて使い分けるといいでしょう。